『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』(2008)
2008年 05月 21日
前作『第1章:ライオンと魔女』は、原作の雰囲気とは幾分か異なり、映像的にも『ロード・オブ・ザ・リング』を意識しすぎている感が強く、どことなく中途半端な印象を受けましたが、この2作目は映画としては格段に面白くなっています。
新しいキャラクター、カスピアン王子を主役に据え、王位継承を巡るドラマを軸にし、クライマックスはその王位を賭けての一大決戦という図式に持ち込むことでストーリーが普遍的な、わかりやすいものになっているということもありますし、その決戦シーンも開き直って『ロード・オブ・ザ・リング』をコピーしたかと思えるような映像が続出(特に2作目の『二つの塔』)、大変見応えのあるものになっています。作り手側の経験値が上がったということもあるのでしょうね。
カスピアン王子役のベン・バーンズもスマートなプリンス役を好演、前作から引き続いて登場しているペベンシー兄妹たちを演じた4人――ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップルウェル、スキャンダー・ケインズ、ジョージー・ヘンリーも成長した姿を見せてくれています。
物語上では前作から直接繋がるものではありませんが、音楽のハリー・グレッグソン=ウィリアムズが続投し、新しいモティーフを付け加えながらも前作で使われたメロディを随所に盛り込み、作品世界の統一性を保たせてくれているのも好結果に繋がっています。
ただ、熱心な原作ファンからすると、この映画版は冒涜行為に移るかも知れません。少なくても全くの別物と割り切るしか楽しむ方法はないのではないでしょうか。
そもそも原作のカスピアンはまだ子ども。それを映画版では長兄ピーターよりも年上に変えてしまっているので、この二人の対立がドラマを盛り上げる反面、多少なりともややこしくしている嫌いはあります。カスピアンの年齢を上げたのは今後のシリーズ製作を睨んでのことだと思いますが、だからといってカスピアンとスーザンとの間に”淡い恋”などというものを芽生えさせる必要もなかったかと。
原作にはない”白い魔女”を復活させて登場させたのはサービスかも知れませんが、ここまで終始殺伐としたアクション映画になってしまうのであれば、これはもう<ナルニア国ものがたり>ではない、という悲鳴が聞こえてきそうです。
とはいえ、原作に格別の思い入れがない自分的には、この改変(人によっては改悪でしょう)は許容範囲でした。早く第3章も観たい、と思わせるだけの作品にはなっていると思います。
第3章といえば、原作での第3話『朝びらき丸 東の海へ』が順番通り選ばれるようで、カスピアン王のベン・バーンズ、ルーシーのジョージー・ヘンリー、エドマンドのスキャンダー・ケインズの続投も決まっているとのこと(残念ながらピーターとスーザンは登場しません)。ペベンシー兄妹では年少組二人ですが、前作と今作ではまるで別人。公開は2010年とも11年とも言われていますが、早いところ撮影を開始して欲しいものです。
またこのペースでは全7話完結まで14~5年から20年近くかかりそうな計算ですが、第7話ではピーターやエドマンド、ルーシーらも再登場します。その時にオリジナル・キャストで揃えて貰わないと、ラストの感動が台無しになってしまうと心配しているのは自分だけではないでしょう。
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こんばんわ、濃い顔大好きエミです。 私の濃い顔好きは小さい頃からで、原因は多分、昔さんざん見せられたディズニーのせいです。 ディズニーの『白雪姫』や『シンデレラ』、『眠りの森の美女』に出てくる王子様の顔が今でもモロタイプなんだもん。 そのディズニーが新....... more
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なぜか豪州より先に日本で公開。ナルニア。PrinceCaspianだけれども。邦題は、どこから出てきたのか「カスピアン王子の角笛」。前作はWardrobeがどっか行ってたんだけどね。なんか日本だと、Caspianのイケメンっぷりに焦点当てられてプロモーションしてるんだって?┐(´...... more
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「ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛」観てました。 びっくりしました。これがディズニー映画かってぐらい過激です。 子供のお伽噺なんて枠ではありません。ほとんと史劇のようです。子供相汐..... more
☆『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』を観に行った。 そもそも、『第1章』も、テレビで放送された時、最初の30分くらい見ただけなので、この『第2章』なども観に行くつもりはなかった。 なんと言っても、出てくる少女にあまり魅力を感じなかった。 しかし、連れが「観たい観たい」とダダをこねたので、私個人としてはふんだんに使われた特撮を楽しもうと座席に座った。 予告では、『崖の上のポニョ』がやっていた。 こうして、映画を週に数度も見に行っていると、同じ予告を何度も見せられて飽きてくるのだが...... more
7月5日(土) 16:00~ 丸の内ピカデリー1 料金:1250円(チケットフナキで前売り券を購入) プログラム:700円 『ナルニア国物語 第2章:カスピアン王子の角笛』公式サイト いい加減飽きてきたファンタジーものであるが、第1章を見ているから本作も見ることとした。 なかなか評判が芳しくないようだが、想定していたよりは楽しめたぞ。概ね文句は無い。 ただ苦労していた戦いが、アスランの一吠えで、巨大なハルク・ホーガンみたいなのが現れ、あっという間に終結というのは、いささか肩透かしである。 成人...... more
51.ナルニア国物語 第2章カスピアン王子の角笛■原題:TheChroniclesOfNarnia-PrinceCaspian■製作年・国:2008年、アメリカ■上映時間:150分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:5月25日、新宿ミラノ(歌舞伎町)■公式HP:ここをクリックしてください□監督・製作・...... more
原題「The Chronicles of Narnia: Prince Caspian」 2008年 公式サイト(Eng) 公式サイト 原作:C・S・ルイス「カスピアン王子のつのぶえ ナルニア国ものがたり」 元の時間と場所、そして子供に戻ったペベンシー4兄妹。あれから1年、みな鬱々とした日々を送っていた。いつ..... more
今日{/hiyoko_cloud/}からまたまた夜勤です{/face_acha/} 月曜日は割と体力的にも余裕があるので{/face_ase2/}こうやってブログ更新をしております{/face_nika/} 昨日{/hiyoko_cloud/}{/kaeru_fine/}はブログ更新後、車{/cars_red/}の点検に。 最近ってガソリンスタンドもセルフばかりだったりするから簡単な点検もナカナカしないからねぇ{/ase/}…個人的には必須と思っております{/face_nika/}。こんなタイミング...... more
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛 2-Disc・スペシャル・エディション 監督:アンドリュー・アダムソン 出演:ジョージー・ヘンリー、スキャンダー・ケインズ、ウィリアム・モーズリー、アナ・ポップギ..... more
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知らなかったのですが、カスピアン王子は原作ではまだこども
なんですね(^^ゞどうりで、タイトルから考えると
主役なのに、活躍しないなあと思っていたのですが、原作がこどもと
わかって納得しました^^ベンバーンズは地中海の海賊の血を引く
テルマール人と言う設定ですが、ピッタリでスマートなプリンスでした。
女性はこう言うタイプに弱いです(笑)
TBもさせて頂きます(*^_^*)
原作でもカスピアン王子は活躍しません(笑)。
ただ、第3話、第4話と連続して出てきますので、ナルニア世界にとっては大事なキャラクターということになりますね。
新星誕生!という感じでベン・バーンズも盛り上がっていますが、ピーター役のウィリアム・モーズリーも正統派の二枚目だと思うんですがねぇ。
やっぱりちょっと濃い目のベン・バーンズの方が良いのかなぁ(苦笑)。
なんであれ、コスチューム・プレイが似合いそうなので、オーランド・ブルームのように出演作品のジャンルが偏るかも知れませんね。
このシリーズに関しては、あまり原作を知らない方が楽しめるんじゃないかと思いますよ(笑)。
カスピアン王子(というか、これからは王様)は次の第3章でも活躍するはずなので(ついでに言うと、リーピチープやトランプキンも再登場します)、早く作って欲しいですね。
>カスピアン王のベン・バーンズ、ルーシーのジョージー・ヘンリー、エドマンドのスキャンダー・ケインズの続投も決まっているとのこと
シリーズものは辛いですよね。特にこの映画のように時空を飛んでいるような映画はキャストが困ってしまいます。弟が可愛くなくなっているのは次回作でヴィジュアル的につらいですよね。
『ネバー・エンディング・ストーリー』も三部作でキャスト総入れ替えでしたから、『ハリー・ポッター』が奇跡的なのかも知れません。
おそらく『ナルニア国物語』は全作が映画化されることはないんじゃないかと思いますけれど、それでも共通するキャラクターは同一キャストにして欲しいものです。
子役を使った映画は難しいですね。
あたしは週末に行く予定です。
次回作ってピーターとスーザンは登場しないんですね。
imdbでは2人の名前もあったので、そのままなのかな?
と思ったのですが、登場シーンがないのであれば、
しょうがないですよね~。
お気遣いいただきありがとうございます。
もうだいぶ良くなりましたよ♪
週末に観ましたら、また来ますね~。
たまたま時間がとれたので観に行っちゃいました。
当初は同じく今週末の予定だったんですけれどね。
「3」に出てくるのはエドマンドとルーシー、それに従弟のユースチスです。
そして「4」はユースチスとその友だちのジルという女の子。
「5」は「1」の終盤でちょこっと出てくるピーター王の時代を描いた番外編。4兄妹は出てきますけど、みんな大人(笑)。
「6」は過去に遡って、ナルニア誕生秘話。
そして「7」では主要キャラが(殆ど)再登場する大団円、となっております。
さて、映画は何作作られるかなぁ。次の次は危なそうだけど・・・(苦笑)。
>体調
季節の変わり目ですし、お互い気をつけましょう♪
毎度のことながら、子役の成長はハラハラしますね。
良い方に変ってくれれば文句なしなんですが、劣化でもされた日にゃ・・・(苦笑)。
まぁそれもあって今回カスピアン君は子どもじゃなくて青年に設定したようですね。
次回作はどこまで活躍してくれることやら。
ちなみに原作通りならば、次回作はナルニア歴で3年後のお話となります。
こちらの世界では前作同様1年後なんですけど、ペベンシー兄妹の成長ぶりを見ちゃうと、うそつけ、って感じですよね。
一応原作は子供の頃に読んだ記憶があるのですが、
内容はすっかり飛んでしまってます。
それから、登場人物は1作目の時にもらった小冊子に確かにそう書いてあるのですが、
ナルニアにはいけなくても人間界にいるピーターとして登場してくれないでしょうかね。
すっかりピーターのファンになってしまいましたヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ
夏休み中で両親とスーザンはアメリカへ行き、ピーターは1作目に出てきたカーク教授の元で勉強中。そこで下の二人が従弟のユースチスの家に厄介になることになって、ユースチス共々ナルニアへ呼ばれる、というのが第3章の発端ですから。
まぁ今回も随分と原作をいじくってるから、それぐらいの改変はやりかねないな(爆)、とは思っていますが。
あとは第7章までガマンですが、一体いつになることやら。
それ以前に、そこまで映画が続くかなぁ???
本作は、前作がイマイチ感があったため、あまり期待していなかったのですが、見事にいい意味でその期待を裏切ってくれました。
ストーリーの面白さ、映像の美しさ、壮大なスケールなどどれをとっても本作の方が面白いと思いました。
4兄妹の前作からの成長とその活躍振りや新しいキャラクターのネズミのリーピチー、壮大な戦闘シーンなどとても見所満載でした。
ちょっと気が早いですが、次回作が楽しみになりました。
ということで、これからもどうぞよろしくお願いします。
それとTBもお願いします。
今回は『ロード・オブ・ザ・リング』ににてますよね。
音楽は前作と同じですんなりナルニアの世界にはいっていけたのがうれしかったです。
原作とはだいぶ違うようですね。
カスピアンを青年にしたのは次回作のためでもあるんですね。
なるほど・・
聞いたんですが、朝びらき丸ではもうひとり主要人物がでてくるとか・・
どんな俳優を使うのかそれも楽しみですよ。笑
原作読んでみようと思ってます。
いらっしゃいませ。
映画としてはこちらの方が楽しめますね。ただ原作との乖離は激しくなってきているので、複雑な心境でもあります(苦笑)。
でもどうせなら映画は独自路線を行って欲しいので、次回作も楽しみです。
戦闘シーンのクライマックスは、エントの行進かと思いました(笑)。あそこまでやるかなぁ~。
次回作の主要人物というのは、従弟のユースチスのことでしょうね。
これが非常にヤな奴で(苦笑)、彼が如何に変っていくかがテーマでもあります。
またカスピアンも・・・なんですが、それは観てのお楽しみ。もっとも映画じゃキャラ変えられちゃうかも知れないけど。
そしてリーピチープも出てきますよ。
そうかぁ、今回のカスピアン王子の取り上げ方からすると、ユースチスよりもラマンドゥの娘である姫君の方が重要なキャラクターになる可能性がありますね。
演じるのは案外スーザン役の彼女だったりして(笑)。
>原作にはない”白い魔女”を復活させて
えっ!?原作に無いんですか?個人的には、このシーンはあまり必要
無かった気がしてるのですけど・・・ あのシーンでは、何が言いたかった
のでしょうか?
原作を全く知らない人なので、映画だけで楽しめばそれなりに良くできた
ファンタジーです。
原作にも”白い魔女”を甦らせて云々、というのはあるのですが、実際に姿を見せるには至っていません。
まぁ物語を盛り上げよう、膨らませようというサービスなのだと受け止めています。
それよりも何よりも、前作も今作も原作には大掛かりな戦闘シーンの描写はありません。
もっとあっさりしてますので、原作好きな人には映画は殺伐としすぎていると思います。
個人的にはこの改変、必ずしも悪いとは考えていませんが。
私も第1章より第2章のほうが面白かったです。
でも、イケメン王子といえばスーザンと…は予想どおりでした。
原作では白い魔女は登場しないんですね。このシーンがあったのが結構、嬉しかったです。
第3章でピーターとスーザンが登場しないので卒業だったのですね。
ただピーターに関しては「これで卒業」じゃないはずなんですが、やっぱり最後まで映画化しないのかしらん?
とりあえず第3章は、イケメン王子大活躍!・・・のはずです。
エドマンドとルーシーも再登場、更に従弟のユースチスが初参加。
著者は、一作目を執筆後、シリーズ化するつもりはなかったそうですが、子ども達からの熱心な続編を待ち望む声に、気を良くし、第二作にとりかかったそうですね。 もともと学者のC.Sルイス、子供向けとは家、ナルニア国の成り立ちやら背景やら、結構深くなってきた気がしました。
映画は、結構原作の話の前後や、記述にないエピソードも加わってましたが、より物語が生き生きしたんではないかと感じました。
ほとんどが戦争、という殺伐さも、作戦に工夫があり、飽きません。
子どもたちの身体だけでない成長ぶりもよかったですね。
熱心な原作ファンだと怒り心頭かも知れませんが、映画としてはこのアレンジ、悪くはないなと思っています。
ただ、カスピアン王子にしろ、ペベンシー兄妹にしろ、主人公格のキャラクターがあまり魅力的ではなく、しかもそれほど活躍しないんですよね(苦笑)。
第3章は案外早く、来年には公開されるという話ですが、映画は映画として期待したいですねー。