『クィーン』(2006)
2008年 05月 24日
ダイアナの死に対して、既に王室の一員ではないとして沈黙を通した女王。それは伝統やしきたりという点からは当然だったのかも知れませんが、女王との確執を知る国民からすれば、それはあまりに冷たすぎる態度だと映ってしまいます。一方で改革派のブレア首相は逸早くダイアナの死を悼む声明を発表、国民の支持を得ることに成功します。また夫であったチャールズ皇太子も母である女王の判断には疑問を抱き、ブレア・サイドへの接近を図ります。
態度を軟化させようと再三試みるブレアですが、一向に頑なな姿勢を崩そうとはしない女王。しかし国民の不満が募り、遂には王政廃止論まで浮上するに至って、とうとうブレアの助言に耳を傾ける決意を固めるのですが・・・。
あれからもう10年以上になるのですねぇ。衝撃的なニュースでしたが、一方で「いつかはこんなことが・・・」という気がしていたのも事実です。
それにしても、どこまで事実に基づいているのかは知りませんが、ここまで王室や政府の内幕に迫った内容の作品も他にはないのではないかと思います。しかも歴史上の一ページというにはあまりにも最近の出来事で、関係者も健在です。難しい作品作りではなかったかと思うのですが、王室批判でもなく、またブレア首相を必要以上に祀り上げているのでもない微妙な匙加減で、ドラマとして非常に面白く組み立てられていると感じました。
『1997年8月31日、ダイアナ元妃の突然の死。 その時、王室に何が起こったのか。 世界中が泣いたその日、 たった一人涙を見せなかった人がいた』 コチラの「クィーン」は、ダイアナ元皇太子妃の事故直後の7日間のイギリス王室とブレア政権を描いた4/14公開になった....... more
エリザベス女王にそっくりなので、いやあ〜です。(ちなみに、このヘアースタイルの名前はキャベツヘアーだとか)よく似た人がいるものだと感心していたところ、先日「キネマ旬報」でヘレン・ミレンの素顔を見て、あまり似ていないことに気づきました。それにしても、メークで、あれだけ変身するんだと・・・・・。 5月に入り、「スパイダーマン3」、「バベル」、「東京タワー」と鑑賞しましたが、記事を書くのにはまだ時間がかかりそうです。ぼちぼちですが更新しますので、またのぞいて下さい ということでこの作品は4月29日...... more
ヘレン・ミレンのオスカー受賞で一躍話題作へと躍り出たこの作品。シャンテ・シネで上映が決まりチラシが出まわり始めた頃はほとんど無風状態だったのに、アカデミー賞後の評判の高さにビックリしちゃいますね。やっぱりアカデミー賞効果ってスゴイんでしょうね。私としても1...... more
昨年度のアカデミー賞で話題になって以来、ずっと気になっていた作品です。今もイギリスの君主であり、映画が公開された時は首相であったブレア前首相のことを中心に描いているし、ダイアナ元妃の事故死のことなので、いろいろ裏もあるんだろうなぁと複雑な思いもありましたが、面白く鑑賞しました。 ダイアナ元妃の事故が起きたときは、夏休み最後の日でして、テレビのニュース速報の第一報を見てとても驚いたのを今も覚えています。葬儀の中継も見ていたし。 それは、ともかく主役である女王陛下を演じたヘレン・ミレンはすごかった...... more
ヘレン・ミレンといえばrukkiaにとってはモルガン(@「エクスカリバー」)でディープソート(@「銀河ヒッチハイクガイド」)なわけだが、ここでは女王である。 しかも、御存命で現職の女王である。 これまたすんごいものに挑戦したなぁ。 そして、主演女優賞総なめ、とどめにアカデミー賞も獲得である。挑戦は成功だったってことか。 同じ年に主演男優賞総なめのフォレスト・ウィテカー(@「ラスト・キング・オブ・スコットランド」)はアグレッシブな演技で圧倒した。が、女王の役は静である。大きな感情の起伏を外に見せず、責務...... more
アカデミー賞主演女優賞受賞のヘレン・ミレンを観に劇場へ―【story】1997年8月31日。ダイアナ元皇太子妃がパリで自動車事故によって急逝した―事故直後、英国国民の関心は一斉にエリザベス女王(ヘレン・ミレン)に向けられ、好奇心の対象となった。民間人となったダイアナの死に対し、エリザベス女王はコメントをする必要はないはずだったが、絶大なる人気を誇るダイアナの死を無視する事は、結果として国民を無視する事となる。民衆の不信感は急激に増大し、エリザベス女王は窮地に追い込まれていく。この空気を察知し、王室と民...... more
【THE QUEEN:2007/04/14】04/21製作国:イギリス/フランス/イタリア監督:スティーヴン・フリアーズ出演:ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェームズ・クロムウェル、シルヴィア・シムズ、アレックス・ジェニングス、ヘレン・マックロリー、ロジャー・アラム、ティム....... more
世界中が泣いたその日、たった一人涙を見せなかった人がいた。 1997年8月、パリでダイアナが交通事故に遭い、帰らぬ人になった。あの事故から10年、今まで決して語られることのなかった、事故直後のロイヤル・ファミリーの混乱。 首相になったばかりの若きブレアの行動、...... more
でも、おっしゃるように歴史の1ページとするには生々しいお話で、
それほど突っ込んでるともなかなか感じられないかなぁ~という気はしました。
まぁそれでも作っただけでもスゴイし、ヘレン・ミレンの演技は素晴らしかったですけどね。
マリリン・モンローとか、JFKとか、ニクソンとか、マルコムXとか、エバ・ペロンとか、既に亡くなっている方を中心に据えているのなら兎も角(それでもご遺族や関係者には配慮が必要でしょうが)。
でも「奥歯に物が挟まったような」もどかしさが感じられなかったのは凄いと思いましたね。
あと、チャールズ王太子はちょっとどうかなという感じでしたけど、ブレア首相も雰囲気でした。
こういう作品って、ソックリというのもあれば、全然似てない!あるいは美化しすぎ!とか、そういう楽しみもありますよね(笑)。
リアルフィクションな社会派ものとして見応え十分でした。
ヘレン・ミレンはもちろん、ほかのキャストも人物と似てましたよね。笑
こういった題材を映画にしてしまうところがすごいと思いました!
NHKスペシャルとか、民放の2時間特番みたいな形でドキュメンタリーにしたり、したり顔でタレントや著名人がコメントするような番組なら作るかも知れませんが。
それでも皇室ネタはタブーでしょうね(苦笑)。