『スター・ウォーズ/シャドウズ・オブ・ジ・エンパイア[帝国の影]』
2008年 06月 03日
ハンを救うべくその行方を追っていたルーク、レイア、ランドらは、腕利きの密輸屋ダッシュ・レンダーのもたらした情報により、ハンを連れ去ったボバ・フェットの潜む星を発見、救出作戦を展開しようとしていた。
一方、銀河に覇を唱えんとする犯罪組織<ブラック・サン>の首領プリンス・シゾールは、その手始めとして皇帝に接近し、その片腕ダース・ヴェイダーを失脚させようと目論む。シゾールはヴェイダーとルークの結びつきを知り、ルークを味方に引き入れようとしているヴェイダーを出し抜いて、ルークを暗殺しようとしていたのだ。
![『スター・ウォーズ/シャドウズ・オブ・ジ・エンパイア[帝国の影]』_e0033570_22362589.jpg](https://pds.exblog.jp/pds/1/200806/03/70/e0033570_22362589.jpg)
この小説版とコミック版、それにNINTENDO64のゲームソフトが互いに関連しあうというメディア・ミックス戦略が採られ、更にはゲーム用にサウンドトラックCDまで作られている。そしてこの作品に登場したメカなどの一部は、映画<特別篇>にもフィードバックされるという大掛かりなものだった。
ボバによってジャバ・ザ・ハットの元へ送られようとするハンを何とか阻止奪還せんとするルークらお馴染みのメンバーと、ルークを生かして捕え<暗黒面>に誘い入れようとするダース・ヴェーダー、更にはヴェーダーを失脚させ帝国をも牛耳ろうとする銀河一の犯罪組織<ブラック・サン>の首領プリンス・シゾールらが三つ巴の駆け引きを繰り広げるというストーリーは、映画の『スター・ウォーズ』だけのファンには蛇足かも知れないが、『帝国の逆襲』のラストで意気消沈していたルークが、『ジェダイの復讐』の冒頭では逞しく成長した姿を見せた背景には、ここで描かれたような冒険があったと考えれば納得もする。
そして、『ジェダイの復讐』で改心することになるヴェーダーの心理的葛藤が、この段階で細かく描写されているのも伏線として悪くない。
映画版『スター・ウォーズ』は完結したが、現在でも小説やコミック世界は続いており、今またアニメ版・実写版双方のTVシリーズが企画され、映像でも<スター・ウォーズ・サーガ>を補完しようという試みは続いている。
出来得ればこの作品も、CGアニメを駆使した映像作品として観てみたいものだ。