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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

『ウィキッド』 グレゴリー・アグワイア

e0033570_10225093.jpg劇団四季がロングラン上演しているミュージカル『ウィキッド』の原作、ということで読みました。以前は『オズの魔女記』という題名で翻訳があったようですが、既に絶版と言うことで新訳がミュージカル上演に合せて出版されました。
先に四季の舞台を観ているのですが、今回もう一度観に行くことになり、それではと原作に手を伸ばしたのですが・・・ビックリ!

お話、全然違うじゃありませんか?

共通しているのは、緑色の肌を持って生まれてしまった醜いエルファバと、美人でチヤホヤされているグリンダという正反対の二人が、ルームメートとなってシズ大学で共に学ぶうちに奇妙な友情に結ばれるということと、後にグリンダが”善い魔女”、エルファバが”西の悪い魔女”と呼ばれるようになること。
そして勿論、『オズの魔法使い』の裏話になっているということぐらいでしょうか。

原作でも舞台でもキーとなるフィエロは、180度とは言わないまでも120度くらいは別キャラクターになってますし、舞台版では影の薄いボックは小説では結構重要な役割を担っています。
e0033570_10233499.jpgオズの魔法使いにしたところで、舞台版はともかく原典とも別のキャラですし、舞台版と違って、脳みそのない案山子や心臓のないブリキの樵、そして臆病なライオンの出自は明らかにされません(ライオンに関しては匂わせる部分もありますし、案山子や樵には想像の余地は残されていないとも言えないのですが)。
うーん、これは・・・。

出てくるキャラクターが癖のある面々ばかりですし、思い込みや勘違いで物語が転がって行ったりで、読んでいてしばしばイライラとさせられました。
結局作者が何を言いたいのか、よくわからないまま結末を迎えてしまったという感じです。
逆に舞台版の脚色者は、この原作から良くあんな物語を紡ぎ出したなぁと感心しきり。単純化されていて深みはないものの、素直に感動出来る舞台版の方が自分は好きですね。
舞台を観て感激した方は、無理してまでこの原作を読む必要はないでしょう。
by odin2099 | 2008-08-31 09:40 | | Trackback | Comments(4)
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Commented by みゆみゆ at 2008-08-31 20:33 x
舞台や映画を見て原作を読むというのはよくしますが・・・
これに関しては無理しない方を選択したいと思います(笑)
Commented by odin2099 at 2008-08-31 21:26
お疲れ様でした~。
うん、その方がきっと良いと思います。
しかし続編出てるんだよなー。翻訳はまだだと思うけど、この後どういうお話を続けてるのか、それだけは気になる気になる。。。
Commented by あんどぅ at 2008-09-02 21:22 x
ありがとうございます。
やっぱり、ミュージカルとはストーリーが違うんですね。
私も、本は何がなんだかよくわからなくなっちゃいました。
Commented by odin2099 at 2008-09-02 21:30
コメント、ありがとうございます!
舞台をもう一度観たのですが、やはりそちらのストーリーの方が好きですね。

それにしてもこの小説、続編もあるらしいのですが、あの後でどんなお話が語られるのでしょう???
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