『デアデビル』(2003)
2008年 09月 02日
長じてマットは昼は弱者のために尽くす弁護士、夜は法で裁けぬ悪を葬る処刑人”デアデビル”となるのだった。
これまたマーベル・コミック産のヒーローで、何といっても盲目の戦士というのが目新しいところだろう。
ただ常人とは異なる能力を持ちながらも、悲しいかな、ハンディを背負っている彼はやはりスーパーヒーローにはなりえず、コスチュームも地味、演じてるベン・アフレックも地味で、作品そのものも地味な仕上がりになってしまった。
なんせオープニングのタイトルバック明け、デアデビルは瀕死の重傷を負ってぶっ倒れているのだ!
流石にそれだけじゃマズいと思ったのか、マットと惹かれあうエレクトラという謎めいた美女も登場させ、クライマックスでは復讐に燃える女戦士に変貌させて華を添えようとしたのだろうが、演じたジェニファー・ガーナーの頑張りにも拘らず、肝心のアクション・シーンが短い上に、あっけなく退場してしまうのが実に勿体無い。
元々エレクトラが単独主役のコミックがあることもあり、後になって彼女主演のスピンオフ映画が作られはしたものの、この作品の中で二人が共闘するシーン、もっと見たかった…!
悪役も地味。
マイケル・クラーク・ダンカン演じるキングピンは、犯罪界の帝王ではあっても、所詮はただの人。
ただ、作りようによってはまだまだ面白くなるだろうし、昨今のマーベル映画化計画を考えると、再びデアデビルがスクリーンに戻ってくる可能性もありそう。
流石にベン・アフレックの再登板はないかも知れないし(もっとも本人は原作ファンらしく、最初はブルズアイ役でオファーされたのに、デアデビル役に名乗り出たのだとか。となると、最初のデアデビル候補は誰だったんでしょ?)、単独主演作は無理かも知れないけれど、他のヒーローとの共演は是非観たいものだ。
原題:Daredevil -"ブルズアイ(大当たり)"- アメリカンコミックの映画化でスパイダーマンに似たところもあるが、ただのヒーロー物ではない。盲目だが"レーダーセンス"で弾丸の動きさえキャッチする能力を持つ、夜は正義の復讐者デアデビル(マッ... more