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『長篇怪獣映画 ウルトラマン』(1967)

ウルトラシリーズ初の劇場用映画で、4本のエピソードを順に繋いだ再編集作品。
ナレーションは新録され(浦野光に統一)、BGMも差し替えられているが、新撮シーンはない。『キングコングの逆襲』と同時上映された。

『長篇怪獣映画 ウルトラマン』(1967)_e0033570_22581739.jpg本放送終了後、まだ間もない時期の公開なので、ウルトラマン初体験がこの作品だったという人もいるだろうし、またカラー作品として作られていたとはいえ(前番組の『ウルトラQ』は白黒)、当時のカラーテレビの普及率を考えれば、劇場で初めて色付きのウルトラマンを見た、という人も少なくなかっただろう。今日の目で見てしまえばさほど面白い出来とも思えないが、当時の子供たちにとっては何よりのプレゼントだったことと思う。
知らないで観ていれば、併映の『キングコングの逆襲』に決して引けを取らないスケールの作品・・・は、褒めすぎでも、単純に楽しめるのはこちらだったんじゃないかな。
とはいえ、個人的には何度観ても面白さを感じない。元々『ウルトラマン』そのものに古臭さを感じてしまっているせいもあるのだろうが・・・。

選ばれたエピソードは何れも円谷一の監督作品で、第1話「ウルトラ作戦第一号」、第8話「怪獣無法地帯」、そして第26、27話の「怪獣殿下(前後篇)」。
そのまま繋げば100分近い長尺になるが、これを80分程度に短縮。特に大きく削られたのは第1話で、後半のウルトラマンとベムラーの対決場面が丸々カット、ベムラーは科特隊の攻撃で倒されたことになっているのは大胆な改変だ。

ただそのおかげで、ウルトラマンの初登場(その前にハヤタとの出会いのシーンがあるものの、怪獣との対決としては)は第8話を元にした対レッドキング戦までおあずけで、映画は既に半分の40分が経過してからという遅いものになってしまっている。当時の子供たちは、映画館でどれだけヤキモキしたことだろう。
そういえばハヤタ隊員役の黒部進は『キングコングの逆襲』にも出ているが、そちらではドクター・フーの手下、いわゆる悪役。映画館でそれに気付いた子供たちもいたはずだけれども、どう感じたんだろうねぇ・・・?
by odin2099 | 2008-09-11 22:59 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

悪文礼賛


by Excalibur(エクスカリバー)
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