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『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』再見♪

ウルトラ映画史上で最大のヒット作になるかも?という『大決戦!超ウルトラ8兄弟』ですが、やっぱり見比べてみたくなってDVDを引っ張り出して来ました。最初の感想はこちら

イベント性ということならば、やはりあちらに軍配が上がるのかなぁ。
こちらはメビウスとウルトラ6兄弟の共演、内4人(ウルトラマン=ハヤタ、セブン=モロボシ・ダン、帰マン=郷秀樹、エース=北斗星司)が素顔で登場し、相手はテンペラー星人、ザラブ星人、ガッツ星人、ナックル星人の宇宙人連合にヤプールと凶悪な顔触れが揃っていますが、あちらはメビウスと黒部進、森次晃嗣、団時朗、高峰圭二のダンディ4に加えて、主役はまさかの(?)ダイゴ=長野博が復帰! ダイナのつるの剛士、ガイアの吉岡毅志も出ています。
ティガだけでなく、ダイナやガイアといった世界観の異なる選抜チームなのはインパクトが強いですね。
敵役がヒッポリト星人にパンドン、あとはゲスラにシルバゴン、ゴルドラスといったところが微妙ですけれど・・・。

でもお話の出来としては、こちらが断然上。
元々『ウルトラマンメビウス』というシリーズ物の1エピソードというスタンスなので、細かい設定紹介の必要がないということもあるのですが、あちらでは作品世界の設定にかなり苦心のあとが窺えますし、ぶっちゃけ成功してるとも言い難いですからねぇ。土台がしっかりしていないと、表面上をどれだけ彩ってみても、どうしても粗が目立ちます。
ダイゴ、アスカ、我夢を幼馴染みにしたことで、一応3人の変身には必然性が生まれてはきていますが、それでも残るダンディ4の変身は説得力ゼロ
それに対してこちらの作品は、正にダンディ4に変身させるためのストーリー作りがなされていますので問題なし。ルーキー・ウルトラマンであるメビウスの成長ストーリーとも絡めて無理ない構成がなされています。

そして音楽面でもこちらが上。
どちらの作品も佐橋俊彦が担当していますが、こちらでは宮内國郎、冬木透両氏を始めとする諸氏が担当した歴代シリーズの主題歌、挿入歌、BGMのメロディーを正面切って引用流用し、過去の作品と敢えてオーバーラップさせることで盛り上げています
ところがあちらの作品では、ティガの登場シーンこそお馴染みのファンファーレが流れるものの、後は皆無。自身が手掛けた『ガイア』BGMの流用すらありません(『ティガ』『ダイナ』の音楽担当は矢野立美)。
かつての『ウルトラマンティガ ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア/超時空の大決戦』では『ティガ』のBGMを流用、アレンジして見せた実績があるだけに、非常に残念でした。

『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』再見♪_e0033570_1722363.jpgただ、やはり理屈では割り切れないのが「ウルトラマン」の「ウルトラマン」たる所以でしょうか。ツッコミどころは数あれど、それでも楽しめてしまう両作品なのでした。
またこの2作品がヒットしたことで、当然次回作の企画も上がるのではないかと思いますが、今度こそオール・ウルトラマン物を望みたいですねー。
素顔で全員集合は無理な話でしょうが、今回の作品を越える意味でも可能な限りは声を掛けて欲しいものです。例えストーリーが破綻し、収拾が付かなくなろうとも・・・?

ツッコミといえばこの作品では、カラータイマーの扱いが今までとは違うようです。
ウルトラマンといえばカラータイマー、地球上では3分間しか戦えない彼らの、残り時間を教えてくれる大事なもの、というのが自分の解釈だったのですが、この作品に関していえば、時間を知らせるものではなく、単にエネルギー残量がなくなってきたことを警告するものになってるみたいですね。
そのせいか、カラータイマーが赤に変わって点滅を始めてからも、ウルトラ兄弟はかなり長時間戦い続けてます。
「早くエネルギー補充しろよ!」と最初に映画館で観ていた時はハラハラしたものですが、どうやらその心配は杞憂に終りました。なんだ、心配して損したぞ。
by odin2099 | 2008-09-21 17:24 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』)


by Excalibur(エクスカリバー)
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