『聖闘士星矢/真紅の少年伝説』(1988)
2008年 09月 22日

実際、キャラクターの一挙手一投足、台詞の一つ一つにワーワー、キャーキャー、オーだとかブーとか反応があるわけです。贔屓のキャラが傷を負えば悲鳴が上がり、アップになればため息が漏れ、活躍しなければ容赦ないブーイング。ストーリーなんかそっちのけですから、凄いものですねぇ。
メインキャラでは紫龍、氷河、瞬の人気が図抜けていて、主人公のはずの星矢やヒロインの沙織(アテナ)は見向きもされず、敵方のキャラには無反応・・・。これって結構恐ろしいものでした。今でも『星矢』ファンの女の子たちって変わらないんでしょうかね。
お話は、原作やTVシリーズで言うところの「十二宮編」の後に位置するオリジナル・ストーリーで、アテナの兄・太陽神アベルなる新キャラクターが登場してきます。
ゼウスの息子でありながら比肩する力を持っていた彼は、神話の時代に地上に覇を称えんとしゼウスやアポロンに封じられたという、隠された(消された)神。元ネタがどのあたりにあるのか知りませんが、これはなかなか強大な敵だな、と思わせる設定です。
声も大御所・広川太一郎を起用し、その部下である最強聖闘士3人、アトラス、ベレニケ、ジャオウの配役も、それぞれ神谷明、古川登志夫、森功至という豪華なものでして、その時点でオールドファンだった自分はジーンと来てしまいました。

アベルは地上の人間を一掃し、神による統治を目指しますが、それに反対したアテナ(沙織)は殺されてしまいます。しかしながら、まだ彼女を救う望みがあることを知った星矢たちは、人間の身でありながら神であるアベルに立ち向かう、というのが大筋ですが、映画も3本目となると大筋とは別にもうパターンが出来上がっています。
一つは、瞬があわや、という危機にどこからともなく駆けつける一輝、というパターン。
もう一つは、クライマックスでボロボロになった星矢が最後の力を振り絞って立ち上がる際に、射手座の黄金聖衣を身に纏う、というパターンで、今回もお約束という感じで盛り込まれています。
ただ流石にいつも同じでは・・・と思ったのか一捻りが加えられ、瞬に救いの手を差し伸べたのは一輝かと思いきや紫龍だった、というオチが付いたり(瞬のピンチは二回あり、二度目は当然のように一輝が登場します)、黄金聖衣は星矢だけではなく紫龍と氷河も纏う、といった具合で、これは作り手のファンに対する挑戦みたいなものでしょうか。
上映時間が長くなった分、見応えもあるのですが、一方で単に引き伸ばしているような印象も受けました。
黄金聖闘士たちはサガ以外には殆ど見せ場はなく、復活怪人軍団のような扱いですし、黄金聖衣を着せてもらえない一輝と瞬はクライマックスではぶっ倒れてるだけで良いところなしだし、これなら黄金聖闘士を割愛し、最強聖闘士をもう一人か二人増やし、それで50~60分くらいでまとめた方がテンポが良く面白くなったんじゃないかと思うのですが、如何でしょう?今観てもそう思いますです。
ちなみにこの作品、同じく「少年ジャンプ」連載漫画で、TVでも放送していた『魁!!男塾』の劇場用新作と二本立て興行だったのですが、

また「真紅の少年伝説」の副題を持っているのですが、何故かフィルム上には出てきませんでした。

=== 聖闘士星矢 真紅の少年伝説 === を見てた。 88年に上映された劇場版の第3作 太陽神アベルが出てくるやつですね。 サブタイが「神々の熱き戦い」と混同してましたが、、、 アベルがやたらとカッコイイ そして今見るといろいろとツッコミ処が多い(^^;) 老士に「我々人間」云々言われても、お前人間かって感じですがw アテナが殺されて憤りを隠せなかったシュラとカミュがどこの馬の骨とも判らないやつらにあっさりやられて涙目、、、 紫龍に手を抜か...... more

連載も「星矢2」があってますね。
もう一度観たいとも思わないし・・・。
『星矢』劇場版はDVD買っちゃったくらいなので、何度か観直してるんですけれど、最近の新作シリーズはあまり興味がないですね。
原作漫画の方は、前史を描く作品が幾つか発表されてますけれど、こういう作品ってやればやるほど設定の矛盾が明らかになっていくような・・・?
『北斗の拳』もですけれど。
確かに、今考えると豪華な声優陣でしたね。「銀英伝」か「聖矢」か・・・声優さんが充実した時期だったんでしょうか。
時期的にはTVシリーズは<十二宮篇>が終ってオリジナルの<アスガルド篇>に突入した頃ですから、人気もピークだったんじゃないのかなぁ。
自分がTVシリーズを観出したのもこの頃ですねー。
え?遅すぎ?