ミュージカル『ウィキッド』 3回目♪
2008年 09月 23日
早くも3回目です!!

1回目の感想はこちら。
2回目はこちら。
今回2回目を観に行きましたが、何れまた観に行きたいとも考えています。その際には、今度は別キャストでも観てみたいものですね。沼尾グリンダと濱田エルファバは素晴らしいですが、果たして他のキャスティングでも楽しめるかどうか。その時に本当に自分がこの作品を好きなのかどうかがわかると思いますので。・・・と前回書いたのですが、今月に入ってからキャストが次々と異動。
とうとうメイン3人が総入れ替えになったものですから、チャンス!と思いチケットを取りました。

グリンダ/西 珠美 エルファバ/樋口麻美
ネッサローズ/山本貴永 マダム・モリブル/武 木綿子
フィエロ/北澤裕輔 ボック/金田暢彦
ディラモンド教授/前田貞一郎 オズの魔法使い/松下武史
オズの魔法使いは初演キャストに戻ったことになりますね。
で、今回はもう露骨にキャスト比較をしてしまいました。というより、どうしても観ていて、聴いていて気になります。
まずグリンダ。
この人は先日静岡で観た『美女と野獣』でベルを演じていた人ですね(2ヶ月ちょっとの公演で、ベル役は何人か交代してるそうですが)。
その時も台詞が気になったのですが、プロフィールを拝見すると韓国のご出身のよう。それでは致し方ない面もありますけれど、ベルと違ってグリンダはシチュエーションや感情によって台詞を言う早さやトーン、イントネーションなどがコロコロ変わる役。普通に話しているのを聞いている分にはあまり気にならないのですが、早口台詞や逆にゆっくりとした台詞、感情を爆発させる台詞などはかな~り気になります。
歌には定評のある人のようですが、沼尾グリンダに慣れてしまうと彼女の歌声には透明感がありません。高音部の伸びなどは素晴らしいと思いますが、意外に声が太くアンサンブルの中では埋没してしまっているのが残念。
そして歌や台詞だけでなく全体的な演技で気になってしまうのは、無理して明るく元気に振舞ってるなぁと感じられてしまうこと。やはり沼尾グリンダの弾けっぷりには叶わないですね。
逆に”美人度”で言えば沼尾グリンダよりも西グリンダの方が上。美少女然としていて最初の頃は、本当に嫌味な女に見えてしまいます。
天真爛漫であっけらかん、愛嬌があって美人過ぎないのがグリンダの魅力かなぁと思いますので、その点でも不満がないでもないですが、このあたりは回を重ねるごとに変わってくるでしょうからいつかまた観る機会があったら、その時は感想も随分変るでしょう。
次にフィエロ。
この人は声も朗々たる美声ですし、佇まいも端正。ハッキリ言って”脳みそカラッポのイケメン”フィエロにはミス・キャストだと思います。
二部での成熟したフィエロには悪くないかも知れませんが、一部でのヤンチャぶりとの対比がなければその魅力も半減。動きにも軽さがないですし、ちょっと期待外れでした・・・。

うーん、正直言ってこのキャラクターは、相手役のグリンダを誰が演じるかでかなり変わってくるような気がします。今日の舞台を観る限りではあまり呼吸が合ってるようには見えなかったので、エルファバの存在感がかなり霞んでしまっていた感がありました。
芝居も濱田エルファバに対してこれという特色が見えませんし、グリンダやフィエロに比べると新しいキャストによる新解釈ではなく、ただの代役にしか思えなかったですねぇ。本来はもっと実力のある女優さんなんだと思いますが。
歌に関しては、声量や高音部の伸びは流石だなと感じましたが、もしかすると音域が狭いのでしょうか。誤魔化して歌ってるというと語弊がありますが、何かその分をテクニックでカバーしてるように聴こえてしまいました。
歌手の歌としてならそれでも良いですが、役者の歌(キャラクターの言葉)としてはちょっと違和感を覚えましたね。まぁ自分の勘違いかも知れませんけれど・・・。
ということで3回目の鑑賞だったのですが、お話や歌が既に頭に入ってる分、冷静にというか、ちょっと引いて観てしまいましたね。前回鑑賞からまだそれほど日が経っていないせいもあるのでしょうが、のめり込めなかったのが自分としても勿体無かったなぁと反省しきり。主役の3人も熱演してはいるものの、決して二軍ではないものの、やはりサブのメンバーという感じがしてしまいました。
ただ、まだキャスト交代して日が浅い訳ですから、これから何日か、何週間か経てば変わってくると思います。結局役者さんが交代しても楽しめたということは、自分はこのミュージカルが好きなんだなぁということがハッキリしましたし、またこのキャストで、或いは更なる別キャストで4回目、5回目と観に行けたらなぁと思っております。
しかし原作小説も読んじゃったし、劇団四季キャスト盤のCDも買っちゃったし、舞台を3度も観に行くなんて、これほどハマるとは思わなんだ・・・。

何回か見ていくと、いろいろ好みもはっきりしていきますし、比べてしまいますけれど、こうしてハマッていくんですよね(笑)そういえば、オズの魔法使いの松下さんは『美女と野獣』ではモリースでしたね。だからモリースが変わったのか!!と(^^)
私もまた見たいです。