『陰陽師/飛天ノ巻』 夢枕獏
2008年 10月 07日
こちらに収録されているのは「天邪鬼」、「下衆法師」、「陀羅尼仙」、「露と答へて」、「鬼小町」、「桃薗の柱の穴より児の手の人を招くこと」、「源博雅堀川橋にて妖しの女と出逢うこと」の七篇。
いつもながら読んでいると何とはなしにホッとする作品群である。
格別大きな事件が起こったり、晴明や博雅が大活劇を繰り広げるといった展開は無く、殆どは二人が酒を酌み交わしながら淡々と語っている様の描写が多いのだが、それがまたいい。
ふとした瞬間、何度となく読み返したくなるから不思議なものだ。
このシリーズ、大掛かりな映画化には向いていなかったのではないか。
何年か前に、映画化やコミックで話題になっていた頃に、原作も読んでみて、意外にはまった頃がありました。
そうですね、野村萬斎の姿がやっぱり目に浮かんでしまいますね。
所作の仕草の美しさがなんといっても肝心ですね。
なぜもうひとりが何故伊藤?くんだったかが分かりません。
客呼びのキャストだったのでしょうか。
博雅は天然でもう少し骨太な人をイメージしちゃいます。
今こそ30~60分ぐらいの枠のドラマで、原作の短編を忠実に映像化して欲しいなぁ、と思ったりして。
源博雅については以前にも何度か書きましたが、TVドラマ版の杉本哲太がなかなか気に入ってます。
無骨すぎて雅な雰囲気には欠けるかも知れませんが(苦笑)、不器用で人の良さそうな感じは出ていたかな。
あるいは・・・
晴明が野村萬斎ならば、博雅は和泉元彌でどうだ?!
・・・と思ったこともありました。。。。。。