『ハルク』(2003)
2008年 10月 18日
ブルース・バナー役はエリック・バナ、恋人のベティーにジェニファー・コネリー、ロス将軍にはサム・エリオットという配役で、このトリオをリメイク版『インクレディブル・ハルク』のキャストと比べてみるのも面白い(順にエドワード・ノートン、リヴ・タイラー、そしてウィリアム・ハート)。
他にジョシュ・ルーカスやニック・ノルティらが出演。
『グリーン・デスティニー』のアン・リー監督が”グリーン・モンスター”を手掛けるというのは洒落?
一般的には失敗作と見做されているようだが、決して見所のないつまらない作品ではない。
ポイントは、ハルクの誕生にブルースの父親が関与していることだろうか。
従来のハルクは、原作コミックにしろTVシリーズにしろ、自らの実験中の事故によってブルースはハルクへと変貌してしまうのだが(リメイク版も同じ)、この映画版では父親が自らを被験者として実験を行い、その遺伝子がブルースに受け継がれ、それがブルース自身が行った実験の影響で表面化したという設定に変えられている。
「親の因果が子に報い」ではないが、なかなか救い難い父子ドラマも盛り込まれているのだが、それが単純なアクションドラマを求めていた観客には受け入れられなかったのだろう。
なんせハルクが初めて姿を見せるのは、映画が始まってから40分くらい経った頃だ。
一方でリメイク版では、ハルク誕生の経緯をオープニングのタイトルバックで見せてしまう潔さ。どちらが若い観客に好まれるかといえば、答えは自ずから明らかだ。
おまけに派手なアクション満載で、クライマックスにモンスター同士の激突を持ってきたリメイク版の方にやはり分があるだろう。
ただこちらのハルクも、破壊力やスピード等々では決して負けていない。というよりも、リメイク版を遥かに凌駕している。反省を踏まえて方向転換をするにしても、この作品を全否定してリメイク版を作るのではなく、単純にパート2としても良かったのに、と思うのだが。
キャスト陣の熱演も、ダニー・エルフマンの抑えの効いた音楽も勿体無いというか、虚しく感じられる。
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エクスカリバーさんの解説を読んでたら観たくなってきました。
設定が渋好みというか、いにしえの東宝特撮や円谷英二大監督が手に掛けた怪獣映画のテンポじゃないですか!
事件が発生する、謎解きを進める中でちゃんと衝撃的な因果関係を折り込みながらやがて恐ろしい結果があらわになってくる、ついに表面化した事件はクライマックスへ───
昭和29年のゴジラしかり、のちのラドン、またウルトラQのいくつかも。
どんな作品でもそうですが、練りに練った上で正統な脚本の書き方をされた映画なのに、宣伝が間違った方向性だったために観客の期待するベクトルと内容が異なってしまった結果、安物の勧善懲悪ものや単純なアクションものと比較されると哀しいものがありますね。
監督は人間ドラマをやりたかったんでしょうね、多分多くの人にはそれがかったるかったんだろうと思います。
ただアクションシーンに限って言えば、結構良い感じ。
『インクレディブル・ハルク』の方がせせこましいのに対し、こっちは開放感があります。
皆してそんなに悪し様に言わなくてもなー、と思うのですが、うーん、やっぱり万人向けじゃないのかなぁ???