『真救世主伝説 北斗の拳/トキ伝』(2008)
2008年 10月 22日
『北斗の拳』を映画3本、OVA2本の計5部作でリメイクするというプロジェクトの第4弾で、今回メインフューチャーされるのは北斗の次兄トキ。
トキと長兄ラオウとの最後の対決を軸に、幼い頃に交わされた二人の約束、そしてトキを襲った過酷な運命を、トキを慕うサラという新たな登場人物を交えて描いたOVA作品です。
ケンシロウ/阿部寛、ラオウ/宇梶剛士、ユリア/石田ゆり子のメインキャスト、そしてトキの堀内賢雄、バットの浪川大輔、リンの坂本真綾、リュウケンの大塚周夫らレギュラーキャストもそのままに、新登場のサラを演じているのは平野綾。彼女、かなり大きな扱いなのですが、昨今の若手声優、アイドル声優と呼ばれている人たちには殆ど関心ないもので、その人気の程はピンとこないのですが、彼女が出てるというだけでDVDを買おうという人たちが結構いるということなんでしょうね。
トキは物語の中では時に傍観者(第三者)、時に当事者という立場になりますが、こうやってトキ絡みのエピソードを並べてみると、物語全体を追って行くにはトキのポジションというのはわかりやすいことに気付きました。トキ視点で見てみるというのも「北斗の拳」をより楽しむコツかも知れません。
今回はオリジナルの女性キャラも出てきますが、ありきたりな恋愛ドラマにはならず、トキはトキのまま。勿論彼の心の内にはユリアの存在があったはずなので、サラの想いに応えるということもないでしょうが、サラ自身も決してそうはならないことを理解して付いて行っているのだと思います。これは”大人の恋愛ドラマ”と呼んでも良いでしょうか。
そしてこの作品では、従来の作品にはなかった新設定が追加されました。
トキは”死の灰”を浴びることによって病を得、その結果伝承者争いから降りた、というのが原作コミックでの設定でしたが、この作品ではその前から既に病に侵され、余命幾許もなく、それ故に自らを犠牲にして”死の灰”を浴びたということになっているのです。
トキの悲劇性を強調するための改変だと思いますが、そこまでしなくても・・・と思うのですが如何でしょう?
一子相伝の北斗神拳の伝承者に最も近いとされていた男・トキ。しかし彼は不治の病に犯されており、自らその道を捨てて北斗神拳を医学に役立てようとしていた。しかし彼には兄・ラオウとの宿命が待ち受けていた。トキは自らの残り少ない命をさらに削りながらも、ラオウとの....... more
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【監督】静野孔文 【声の出演】阿部寛/宇梶剛士/石田ゆり子/堀内賢雄/平野綾/浪川大輔/坂本真綾 【レンタル日】2008/3.26 【製作】日本 【ストーリー】 地球上最強の暗殺拳法『北斗神拳』。二千...... more
ユリア伝でかなり凹まされたので不安要素もあったトキ伝でしたが、個人的には無難な纏まりになっていて、一番面白かった激闘の章の次に面白かったですね♪トキとラオウの戦いにも結構見入ってしまいましたが、宇梶は『きかぬ・・・きかぬのだ・・・』を、もうちょっと感情込めて言って欲しかったですw
あんまり話が行ったり来たりしなかったので観やすい印象がありました。
しかしこの五部作、全部OVAでも良かったんじゃ・・・?
宇梶さんは最後までダメでしたね・・・(汗)。
今TVでやってる『天の覇王』は大丈夫なのかな。