『イン・ザ・プール』 奥田英朗
2008年 11月 21日
表題作の「イン・ザ・プール」をはじめ、「勃ちっ放し」、「コンパニオン」、「フレンズ」、「いてもたっても」の5編を収録した、伊良部総合病院の精神科医・伊良部一郎を主人公(というか、狂言回し)にした短編集。
このトンデモ精神科医の型破りな診断、処方に振り回されているうちに、いつしか患者たちは心の鎧を脱ぎ捨てるようになってゆく、というお話。
最初は自分には縁のなさそうな本だなぁと思っていたのだけれども、何となく気になって手にとったら、あらま、面白いじゃありませんか。
丸々と太った容姿、厚かましい性格…。
海堂尊の『チーム・バチスタの栄光』が発表されたのは、この作品が出版されてから何年か経った後ですが、もしかするとあの”ロジカル・モンスター”にして”火喰い鳥”白鳥のキャラクター造型に際し、参考にしたのかな、なんて思ったほどです(あ、どっちも阿部ちゃんが演じてる)。
こういうキャラが、ある意味で現在の流行なのかなぁ。
なんだか体調が悪くて、総合病院へ行ったら、医者が「一度うちの神経科に行ってみませんか? ちょっと変わった先生ですが慣れればどうってことないですから」と言い、ひきつった笑いを浮かべて目を合わせようとぎ..... more
{{{ イン・ザ・プール 奥田英朗 文春文庫 }}} http://img.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/f7/46/dona_house/folder/1425073/img_1425073_30347147_11?20060319205416.gif 内容(「BOOK」データベースより) 「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎...... more
『イン・ザ・プール』 奥田英朗 文春文庫【comment】ちょっとAmazonの書評を覗いたら・・・評判がいいので読んでみました〜本作には≪伊良部総合病院神経科≫に通う患者さんのお話5話が収められています。先日読んだ『真夜中のマーチ』同様軽くて読みやすかったで〜す。全然知りませんでしたが、これは映画にもなっているんですね〜 松尾スズキさん主演でオダギリジョーさんも出ているそうです。で、私の感想ですが、、、困ったことにイマイチ好きになれませんでした〜うわ〜〜〜ん、世...... more
「イン・ザ・プール」 奥田英朗:著 トンデモ精神科医のお話。 友達からおもしろいよとすすめられていたのに 読みそびれていて、やっと読めた。 確かにおもしろい。 久しぶりに声だして笑っちゃったほど。 精神科医の伊良部のキャラのおもしろさが... more
医者にも色々なタイプがいるが、中にはこんな医者は絶対にごめんだと思うような者もいる。しかし、「イン・ザ・プール」(奥田英朗:文芸春秋社)に出てくる医者を超えるものは、そうはいないであろう。 なにしろ、見るからに変人でマザコンで注射フェチという設定で...... more
伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。 色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。 プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる信..... more
私はコチラの本はちょっと苦手だったのですが、続編の『空中ブランコ』は好きでした。強烈キャラの伊良部もいい人に思えたりして(笑)
伊良部は白鳥とかぶりますね~どっちも個性的だけど白鳥の方がまだ好きかな♪
『空中ブランコ』も待機中です!
そちらの方が良かったですか、これはちょっと期待ですね。
伊達に直木賞受賞作品ではないというところでしょうか。
確かシリーズは3作目まで出てるんですよね。
白鳥と伊良部はどっちがいいかというと・・・ムズカシイなぁ。
ただ物語的には白鳥の方が見せ場があってオイシイですよね(笑)。
あのキャラの第一印象はなんせ強烈でしたよ。
近所の本屋で「イチオシ」してたもんでちょっと立ち読み・・・のつもりが、伊良部センセーが小窓から抜けなくなったあたりから笑いが込み上げてアヤシイ人になりそうだったんで、仕方なく買っちゃいました。(^^;
収録作品の中では『勃ちっぱなし』が見事に私のツボ直撃でした。ここは笑っちゃいかんのか?
女性なので具体的にはわからんのですが、想像の世界で考えても相当苦しそうだ。
オダジョーがあの役を演じましたよね。
伊良部先生には、ある意味で癒し系の良さがありますよね。
対する白鳥は、これは意外にも優秀な役人としての顔もあるし。
まぁただの傍若無人の変人ってだけじゃあ、流石に読者も付いてこないか(笑)。
映画も近々見るつもりですが、松尾スズキというのはどうなんだろー?