『機動戦士ガンダム/逆襲のシャア』(1988)
2008年 11月 30日

今思うと冷や汗ものだが、その頃は情報に飢えていたもので(今みたいにインターネットで手軽に入手出来るわけじゃなく、アニメ雑誌が月に数冊でていたけれど情報に大差はないし、幾つかあったラジオ番組も次々と終了していた)、出版社やレコード会社、それに放送局に電話を掛け、発売予定や放送予定などを直接担当者に問い合わせていたことが何度もあったのだ。
そういったファンは少なくなかったとみえて、中には親切に応対してくれる会社も幾つかあり、そんな中で『逆襲のシャア』という作品を富野由悠季監督自らが執筆し、ソノラマ文庫で出版される予定だという情報も教えて貰ったのである。
『Z』、『ZZ』から継続しているキャラクターもいるし、シャアが起つに至った経緯は、やはり『Z』や『ZZ』を観ていた方がわかりやすいのは道理である。
そしてこの作品の特徴は、「ガンダム」シリーズの集大成的な作りにあると思う。
かようにこれまでのシリーズの流れを知っていれば色々と思うところがあるだろうが、ファーストしか知らないファンが単純にアムロにシャアにまた会えるんだ~!のノリで観ると、さっぱり付いて行けないのではないか、と思う。
実際、アクションドラマというよりもイデオロギーの対立、政治ドラマの色が濃いように思い、これは『Z』を楽しめた人でないと拒絶反応が出るだろう。

最初に映画館で観た時は落ち着きがない映画だなと感じたのだが、その後は観直す度に再発見がある。
× × × ×
『宇宙戦艦ヤマト』から始まり、想い出の作品群を「☆まい・ふぇいばりっと・む~び~ず☆」と題して追いかけてきましたが、ひとまずこの作品でオシマイ。
今後は、合間で漏れた作品(未ソフト化作品や、今現在自分が視聴出来る環境にない作品など)を補完することはあると思いますけれどもね。

これだけは映画館にも足を運びました。
主題歌はTMネットワークが担当してましたね。
ガンダムシリーズの中でνガンダムは好きな機体ベスト3に入ります。
おかげでガンプラも複数所持するはめに・・・。(笑)
ラストシーンが「あれ?ここで終るの?」という感じなのですが、何度も観ているうちに納得するようになりました。
ただいい加減アムロとシャアを「生死不明」「行方不明」と表現するのは止めて欲しいかなぁ。
「その後」を描いた正史の(サンライズ公認の)作品でもアムロやシャアの復活を匂わせる作品はないのだから、もう「戦死」で良いんじゃないかと思うのですが。