万国博に出品するため、イースター島ならぬウエスター島から、太古の文明の遺跡である石像を引き抜いたところ、大魔獣ジャイガーが復活。
開催目前の万国博会場が危機に見舞われるという「ガメラ」シリーズ第6弾。
このジャイガー、空を飛び、極超音波で周囲を焼き払い、おまけにガメラの体内に子どもを産みつけるなどなかなかの実力者。
寄生されてしまったガメラの身体が、半透明になるというのは(理屈はともかく)面白い。

今回も日本人少年とアメリカ人少年のコンビが大活躍。
小型潜水艇を駆ってガメラの体内に侵入し、幼虫ジャイガーを退治するという見せ場がある。
これは『ミクロの決死圏』あたりからヒントを得たシチュエーションだろうか。
万博会場はロケ撮影だが、今回は前作よりも予算が上がったのか、ウエスター島やガメラ体内のセットだけではなく、久しぶりに大阪市内での都市破壊シーンも楽しめ、時折大胆な合成ショットも織り込まれるなど、後期「ガメラ」シリーズでは見応えが充分。
恒例だった旧作からの流用も、基本的にはオープニングのタイトルバックのみに留めるなど、スタッフの頑張りが窺える。
ジャイガーの弱点は、やはりというか当然のように石像。
この石像には管が通されており、そのため風が吹くと低周波を発生することから、”悪魔の笛”と呼ばれているという伝承があるのだが、これが苦手とのこと。
で、人間側は低周波を巨大スピーカーから流すなど、色々と作戦にも工夫が凝らされている。
もっともこの”悪魔の笛”の音色により、既に何人もの人が次々と倒れているという伏線がありながら、クライマックスでは会場の関係者に一人も気分を害する人がいない、というのも画竜点睛を欠くというか、なんというか。
まぁ、そこまで野暮なことは言いっこなし、てことで。
物語の主役というより狂言回しとなる青年を演じているのは、「新人」とクレジットされてる炎三四郎という役者。
後に改名を繰り返し、最終的には「速水亮」という芸名で知られるようになる。
つまり、後の『仮面ライダーX』その人である。
字は違うものの役名もおなじ「けいすけ」で、ついでに言うなら音楽担当も同じ菊池俊輔ということで、何となく不思議な縁があるもんだ。