『ユダの福音書を追え』 ハーバート・クロスニー
2009年 02月 14日
だが実はユダはイエスの最も信頼する弟子であり、師の命ぜられるままに行動したのだとしたら・・・?
広く知られているものとは全く異なるユダのもう一つの物語は、異端とされ歴史の闇に葬り去られたものと思われたが、それが1700年の歳月を経て、再び我々の前に姿を現した。

もう3年近く前になるが、これはチェックせねばと翻訳本が出たときはすぐに手に入れたにも拘らず、そのまま積読状態になっていたのを再発見。
実はこの本は「ユダの福音書」そのものの解説本ではなく、発見されてから世に出るまでの約20年間、人の手から人の手へと亘って行く写本の行方を追ったドキュメンタリー。
題名からは極秘文書の争奪戦を主眼にしたスパイ・アクションやミステリー物、或いはインディアナ・ジョーンズ教授が大暴れする冒険小説のような印象を受けるかも知れないが、実際は苛立たしくなるくらい地味な物語である。
発見者も、それを手に入れた人も、無知ゆえに、或いは商売を優先するがゆえに、文書の内容を省みることなく、ということはその真の価値に気付くことなく、あるときはぞんざいに扱われ、あるときは放置されてしまう。その間に貴重な古代からのメッセージは少しずつ失われていく。
その変転は情けないやら口惜しいやら。しかし当事者たちは当事者なりに、自分が生きるために必死だったのだろうな、とも思う。
ともあれ、80パーセント程度とはいえ復元され、解読されたのは喜ばしいことだ。
「福音書」の詳細に関しては、別の書籍が刊行されているようなのでさらりと流されている程度なのは物足りないが、古代遺物の扱いに対する私たちのロマンを打ち砕くような”現実”の物語に触れるのも一興かと思う。

外国は 現代の世になっても いろいろな発見が出てくるもんですね
歴史上のいろんな言い伝えは 片方側からの都合のいい流布かと 懐疑的になりそうです(笑)
まだまだ いろんな どんでん返しが現れるかなぁ
楽しみです(笑)
例えば”天皇陵”とされている場所の発掘許可が下りれば、今までの常識を覆すような埋蔵物が出てくるかも知れません。
まぁおそらく許可は下りないでしょうけれども。
またいずれは邪馬台国がどこなのかも確定されるかも知れませんしねぇ。
夢だけは持ち続けていたいものです。それが「明日への原動力」だと思っていますので。