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『シャーロック・ホームズ バスカヴィル家の犬』(1983)

『シャーロック・ホームズ バスカヴィル家の犬』(1983)_e0033570_22213940.jpg最近リライト版を読んだばかりだったので、前から気になっていた作品をようやっと観た。
イアン・リチャードソンのホームズ、ドナルド・チャーチルのワトスンで「バスカヴィル家の犬」を映像化したもので、おそらくこれはTVドラマ。そのせいか日本でも劇場公開はされず、ビデオがリリースされたのみだった。

お話の方は原作とは違う部分が幾らかあり、いきなり街中でヘンリーは狙撃されるわ、ベリルはかなり活発な女性になっていて、白馬に乗って颯爽と登場すわ、原作では名前だけしか出てこないローラの暴力的な夫は出てくるわ、何故か原作よりも犠牲者が増えていたり、それに何といっても”魔犬”のモンスター性が強調されていたりと色々なアレンジが施されているけれど、意外にも大筋において原作通りに進行し、原作以上にハッピーエンドを迎える内容になっている。

バスカヴィル家の領地、そしてお屋敷は、もうちょっとだだっ広くて小奇麗なロケーション舞台を想像していたので幾分がっかりしたものの、TVドラマだと思えば腹も立たない。
また、どういうわけか台詞を怒鳴る演出が目立つのが気にはなるものの、ホームズ、ワトソン共に”らしい”とは思う。
傑作とまでは思わないが、充分に楽しめる<ホームズ物>だとは言えるだろう。
by odin2099 | 2009-02-20 22:21 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”


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