『ジェネラル・ルージュの凱旋』(2009)
2009年 03月 12日
倫理委員会の委員長も勤める”グチ外来”の田口の元へ、匿名の告発文書が届いた。
「救急救命センターの速水センター長が、医療メーカーと癒着している。」
高階院長の依頼を受け渋々ながら調査に乗り出した田口の前に現れたのは、あの厚生労働省の型破り役人の白鳥圭輔!
時を同じくして彼の元へも同様の告発文書が届けられたのだが、しかし二つの文書の内容には微妙な相違が見られた。
はたして速水はシロかクロか? そして告発文書を書いたのは一体誰なのか?
そんな折、医療メーカーの担当者が病院の屋上から飛び降り自殺を図るという事件が起きた――。
『チーム・バチスタの栄光』に続く、田口・白鳥コンビが活躍する第2弾(原作小説は第3弾)。
単純に言えば、前作よりも面白い。
如月翔子なんて何のためにいるのかわからないくらいだし、黒崎教授の速水への屈折した想いは残しておいてくれないと、とか色々あるけれど、いっそここまで原作から離れてしまえばかえって面白い。
原作を読んで先の展開を知っているはずなのに、次はどうなるんだろう?とハラハラドキドキしながら2時間を集中して観ていられたので、これならば原作を知らない人の方がより楽しめるんじゃないかと思う。
原作には登場していない前作のメインキャラクター、垣谷と酒井の二人を加えたのもプラス。
物語世界の連続性が感じられるし、何よりも緊急事態に病院内の組織の枠を越え、総力戦で当たっている様子が素直に伝わってくる。
そしてその、クライマックスであるショッピングセンターでの火災事故のシークエンス。
病院内に非常事態が宣言され、リーダーが指示を出し、門外漢は右往左往してしまうものの、それ以外の人間はテキパキと指示に従って行動し、やるべきことを黙々とこなしていく。こういった「プロが仕事をしてる!」という場面は大好きなので、もっともっと長く観ていたかったくらいである。
結果、この映画版はかなり自分好みに仕上がっていた。
ただ原作ファンの立場に立ち返ってしまえば、やっぱりどうなのよと思わざるを得ない映画になっちゃってるのも事実。
竹内結子と阿部寛がミスキャストだとかは今更言っても詮無いことだが、それでも”ジェネラル・ルージュ”速水晃一に堺雅人というのはないんじゃないのかね。
怪しさ全開なので、軽すぎる点に目をつぶれば映画的にはOK出しても良いが、花房看護師長役の羽田美智子とのバランスも悪すぎ。彼はむしろ副センター長の佐藤のイメージなんだが・・・。
ネットの書き込みなどを見ると、速水のイメージとしては加藤雅也とか伊原剛志らの名前を挙げている人が目立つが、それならば納得がいくし、花房には松雪泰子という声も挙がっていたが、それも自分のイメージにも近い。
というよりこのシリーズ、悉く原作を読んで浮かんだ自分のイメージとは違うキャストばかりなのだが、一般的な原作ファンにはどうなんだろ。
それでもこの作品、ヒットして欲しいし、出来れば映画化も続けて欲しい。
次回作に『ナイチンゲールの沈黙』や『イノセント・ゲリラの祝祭』の映画化というのは難しいかと思うけれど、ここまで別モノになっちゃってる以上、いっそ他の作品を”田口・白鳥”コンビに書き換えて作っちゃうのもアリかも知れない。例えば『螺鈿迷宮』とか。
ところで今回、白鳥は怪我をして病院へ運び込まれるという形で登場してくるが、これはTV版『チーム・バチスタの栄光』と同じ。たまたま(?)ネタが被ったのか、それとも意識的にやってるのか・・・?
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原作は未読なので面白かったですよ~。原作を読まれてる方にはそれぞれのイメージがあるでしょうから原作ものは難しいですね。
原作を読んで速水に堺雅人をイメージする人は多くないんじゃないかと思いますけど、なかなか良かったと思います。
準備期間が短かったと聞いて心配してたんですが、映画としても面白かったですし。
原作とは離れて、映画としてのシリーズを続行して欲しいですね。
ただ、是非とも原作小説もお読みになることをお勧めします♪
<ジェネラル・ルージュ>の格好良さは、この映画の比じゃありません(笑)。
2度トライしたのですがTB未送信になってしまったのでHNにURLを貼っておきました・・・すみません。
私は原作読んで無い派だったのですんなり楽しめたのかもしれないですね。
前作と比べてもかなり良かったと感じました。
そぉですかぁ~白鳥さんの足の怪我ってTV版の被ってたんですね(笑)
またエキブロ、調子悪いのかなぁ???
お手数お掛けしてすみませんです。
この作品、原作とはかなりお話違いますし、その一方で映画としてお話がまとまってますので、原作読んでない人にもわかりやすいんじゃないかと思います。
前作は手術中の出来事ということで、途中で誰が何をやってるのか見失って、結局訳がわからないままになっちゃった人もいるようですので。
で、原作読んでる人だと、キャスティングに色々と不満が出ちゃうんですよねー(苦笑)。
白鳥は今回、動きにアクセントをつけて、かつ物語の進行上で田口とスムーズにコンビを組ませるためにああいう設定にしたんじゃないかと思いますが、TVドラマ版でも怪我をしていたのは芸がないと思ってます(笑)。
映画のキャラとしては速水=堺は悪くなかったと思ってます。
原作のイメージとは全く違いますけどね。
でも翔子ちゃんはなぁ・・・。
せっかく貫地谷しほりという若手の注目株をキャスティングしたのに勿体無いね。
やっぱり原作未読のほうが楽しめた作品っぽいですね。未読でよかったです。
『チーム・バチスタ~』映画化のときは、原作読んでいたせいで「グッチー=竹内結子」と発表された時点で内心大暴れでしたもん。(笑)
映画一作目に比べると、事件の規模は小さいし、トリックもあってないようなものなんですが、話の展開は断然一作目より面白かったと思いました。
ところで、チュッパチャップスが鍵になるのは原作と変わらず?
基本は、速水という強烈なキャラクターを描くことにあります。
実際は作者の本音は救急医療の現場を知らしめることにあるんでしょうが。
チュッパチャップスがキーとなるのは原作通り。
ただ、殺人事件が起こるのは映画オリジナルの脚色ですね。
あとは事後で良いので、是非原作を読んでみてください。
田口と速水の関係、なかなか良いですよ。
おっと、その前に我慢して(?)『ナイチンゲールの沈黙』も読みましょう(笑)。