人気ブログランキング |

【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2007年 07月 29日 ( 1 )

ブロードウェイを席巻した新作ミュージカルが、劇団四季によって日本上陸!
職場にチケットの斡旋が来てましたので、いそいそと出掛けてきました。
お話は、あのライマン・フランク・ボームの『オズの魔法使い』に出てくる”西の悪い魔女”エルファバと”善い魔女”グリンダはかつて友人同士だった、という設定で描かれる前日譚ということになっていますが、実はクライマックス部分は『オズの魔法使い』本編とシンクロしているので(ドロシーもシルエット等でチラっと出てくる)、外伝と捉えるほうがより正確かも知れません。

e0033570_1232466.jpgなんせ新作ということですのでお話には馴染みがありませんし、『オズの魔法使い』本編とどういう風に絡んでくるのかも気になってしまうし、歌や音楽も聴いたことがないもので、最初は作品の中に入り込めずに随分戸惑いがありました。それでも一幕の中盤くらいまでくれば出演者の熱演に圧倒され、最後まで楽しめました。
脳みそのない案山子、臆病なライオン、ハートのないブリキのきこりといった御馴染みのキャラクターも形を変えて登場するなど、本編への目配せも忘れてはいません。
とはいうものの、その結び付け方は些か強引に感じられますし、グリンダもエルファバもキャラクターが複雑で、特にグリンダはその振幅の幅が広すぎるので分かりづらいと言うか、ちょっと付いていけない部分があったことも否めません。このあたりは二次創作物の限界なのかも知れませんが。

さて劇団四季といえば、一つのキャラクターに複数のキャストを配してロングランを乗り切り、またディープでコアなリピーターを生み出しています(お目当ての役者さん観たさに何回か通う、あるいは別キャストを楽しむ等々)が、昨日のメインキャストは以下の通り。
   
   グリンダ/沼尾みゆき   エルファバ/濱田めぐみ
   ネッサローズ/小粥真由美 マダム・モリブル/森以鶴美
   フィエロ/李 涛  ボック/金田暢彦
   ディラモンド教授/武見龍麿  オズの魔法使い/松下武史
    (ネッサローズだけキャスティングされているのは一人だけ)

昨年『オペラ座の怪人』を観に行ったときに、クリスティーヌを演じていたのが沼尾さんでした。今回のグリンダには3人の方が当てられているのですが、どうせなら馴染みのある彼女で観たいと思っていただけに願いが叶った形ですが、実に素晴らしかったですね。
グリンダは美人でお金持ちでチヤホヤされるのが好きという、一歩間違えば非常に”嫌な女”になってしまうキャラなのですが、彼女の演技はギリギリのところで踏みとどまり、チャーミングで魅力的に作り上げています。
このキャラが観客の共感を呼ばなかったら、とまで行かなくても否定的に受け止められてしまったらこの作品は失敗です。元々歌には定評のある方のようですが(プロフィールを拝見すると二期会のご出身のようです)、コミカルな場面も多い反面、シリアスなお芝居も要求される役どころを見事にこなしていていました。四季ファンの方のお話によればこれは「意外なキャスティング」のようなのですが、今回のお芝居を見る限り適役だったんじゃないのかな、と感じました。
こうなると出来得れば他のお二方の演技も見て是非比較してみたいところなのですが、チケットはなかなか入手出来ないでしょうね。
by odin2099 | 2007-07-29 12:33 | 演劇 | Trackback(3) | Comments(10)
ブログトップ