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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2008年 02月 02日 ( 2 )

e0033570_22344859.jpg米国の通信会社トラビコム社は、ダイヤモンドを利用したレーザー光線によってレーザー産業の独占を狙い、アフリカの奥地にダイヤ鉱山を求めて調査隊を送り込んだ。しかしダイヤ発見の一報の後に調査隊は消息を絶ち、企画のスーパーバイザーであるカレンが極秘に現地に派遣されることになった。
同じ頃霊長類学者のピーターはゴリラのエイミーに手話を教え、コミュニケーションを取ることに成功していたが、日毎悪夢に悩まされるエイミーのことを思い、故郷へ帰そうとしていた。そんな彼の元に自称”慈善家”のホモルカという男が接近し、資金の提供と旅への同行を申し出る。ところが間際になって資金不足が発覚し、あわや出発は中止かという事態に陥るが、そこにカレンが現れて費用を払い、その見返りとして便乗させてもらうことになる。
政情不安定な現地に着いた一行は更なるトラブルに見舞われるが、ガイドのモンローの助けもあり、奥地へ奥地へと進んでいく。その途中、ホモルカが、実は伝説の都市”ズィンジ”を探す探険家だという正体が発覚する。”ズィンジ”にはソロモン王の為のダイヤ鉱山があり、その鍵をエイミーが握っていると確信していたのだ。
故郷を目の前にして興奮を隠せないエイミーに導かれるように、各人の思惑を秘めた旅は続いていくが、その前途には恐るべき苦難が待ち構えていた・・・。

マイクル・クライトンの『失われた黄金都市』を映像化した秘境冒険モノで、ハイテクを装備し手話の出来るゴリラをパーティーに参加させるあたりがクライトン流だ。
原作が発表されたのは1980年で、最初はクライトン自身が映画化を画策。その後は製作スティーブン・スピルバーグ、監督ブライアン・デ・パルマというコンビで練り直され、更にはストーリー作りで難航していた<インディ・ジョーンズ>3作目用にクライトン自身がストーリーの改定を申し出たこともあったようだが、オリジナル・ストーリーに拘った御大ジョージ・ルーカスが拒否したという経緯もあったらしい。
結局はスピルバーグ一家のフランク・マーシャルが、パートナーのキャスリーン・ケネディをプロデューサーにして監督することになった。

小説は大変面白く読んでいたので映画化は楽しみだったのだが、どういう訳か観ている途中で物語に付いて行けなくなってしまった
原作はフィクションとノンフィクションの境界を曖昧にするというお得意の手法で書かれているので、そのままではなかなか映画にし辛い。そこで色々と映画ならではの改変は施されているのは承知の上だし、大筋は原作に沿っているにも関わらず、である。

e0033570_22352217.jpgそれは改変のポイントがズレてるとしか思えないからで、原作にはないアフリカの政情問題なんぞに時間を割くくらいならば、もっともっとゴリラのエイミーに時間を割くべきである。それにせっかく古代の都市の遺跡が出てくるのに、どんな文明だったのかは見せず仕舞い。これでは欲求不満になってしまう。ノースター映画なので次は誰が襲われるのかというサスペンスは盛り上がるのだけれど、全体に緊迫感が持続しないのも頂けない。マーシャル監督には悪いが、もしこれがデ・パルマの監督作品であったなら、とついつい夢想してしまう。
ローラ・リニー、ディラン・ウォルシュ、アーニー・ハドソン、グラント・ヘスロフ、ティム・カリー、ジョー・ドン・ベイカー、ブルース・キャンベルといった通好みのキャスティングや、せっかくのジェリー・ゴールドスミスのスコアも勿体無い限り。
尤もあれから十年以上経ち、原作の細々したところも忘れているし、劇場の大スクリーンではなく家でのんびりとDVD鑑賞している分には決してつまらないという訳ではない。当時は期待が大きすぎたということもあったのだろう。
by odin2099 | 2008-02-02 22:43 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(2)
アイルランド沖で、海底火山の噴火の影響で目覚めた怪獣が捕らえられた。ロンドンに連れてこられサーカスの見世物となるが、実はこれは幼獣であり、子どもを捜しに親怪獣が上陸、都市は壊滅状態になるというイギリス製の怪獣映画。

e0033570_9411142.jpg監督のユージン・ローリーは、『ゴジラ』の前年に製作され多大な影響を与えたと思われる『原子怪獣現わる』を監督した人だが、そちらではレイ・ハリーハウゼンと組んでパペットアニメで怪獣を表現しているのに、数年後に作られたこの作品では逆に『ゴジラ』を意識してか欧米では珍しいスーツメーション(着ぐるみ)怪獣に挑戦。それ以外にも東宝特撮怪獣からの影響は顕著で、日本の怪獣ファンにも違和感なく受け入れられそう。
ローリー監督は他にも怪獣映画を撮っているらしいが、日本で言えば本多猪四郎や福田純のような存在なのかな。

物語は未開の地から都会へ連れて来られた怪物が暴れだすという、『ロスト・ワールド』『キング・コング』でも御馴染みのものだけれども、親子の情愛(?)を盛り込んでいるのが新味。但し思わせぶりなキャラクターが結局何もせずに退場したり、主人公が中途半端に自己反省したりとドラマ部分は迷走が続く。

特撮場面もミニチュア造型や合成には見るべき点が多く、時折「おおっ!」と思わせるショットもあるものの、やはりノウハウのない悲しさか、東宝怪獣を見慣れた目にはかなり劣って映ってしまう。それに中島春雄のような名人がいないため、ゴルゴの目線が死んでいるのも残念。
戦闘機の発進シーンや駆逐艦などのシーンでは軍のライブラリー映像を使っているようで、それはそれでホンモノの迫力があるのだけれども、昼夜お構いなしに繋いでいるので観ていて非常に気になる。それ以外のシーンでも晴れたり曇ったり、ショットとショットで合わせようという配慮は皆無。比較的金は掛かってそうなのだけれど、案外低予算だったのかも。
それでもこれで二本目、三本目と続けていけば結構イイ線行ったかも知れないが、着ぐるみ巨大怪獣は日本の専売特許のままのようだ。
by odin2099 | 2008-02-02 09:42 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
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