人気ブログランキング |

【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2008年 09月 03日 ( 1 )

親友のハリー・オズボーンには父の仇と付け狙われ、恋人メリー・ジェーンとはすれ違いが続き、更には叔父を殺した真犯人がわかり、しかも脱獄したと知らされたピーター・パーカーは、宇宙から飛来した寄生生物によって突如として新たな力を得る。
強大な闇のパワーに酔い痴れるピーターは、自らをコントロール出来ず、欲望のままに行動を続けるのだったが・・・。

e0033570_22532645.jpg前2作のダイジェストをコラージュしたタイトルバックで幕を開けるシリーズ第3弾。
今度の相手は、とある実験の影響で身体組織が砂と化してしまった、ピーターの叔父殺しの真犯人マルコの成れの果てサンドマンと、寄生生物がピーターに逆恨みをしているライバルのエディに取り付いたヴェノム、それにハリーが変貌したニュー・ゴブリンの3体。
キャラクターもストーリーもかなり詰め込みすぎだが、”赦し”というテーマのもとに見事に繋がった快作。そして勿論「大いなる力には大いなる責任が伴う」のメッセージは健在で、今回はピーターだけでなく、サンドマンとなったマルコ、ヴェノムの力を得たエディ、そしてハリーもそれを思い知らされることになる。
ピーターとハリーの間で揺れ動く”恋多き女”MJの行動は今ひとつ理解出来ない部分もあるのだけれども、全てを悟って友情に殉じるハリーは”漢”だ。

当初ヴェノムに寄生されたピーターは、これまでのヲタクぶりとはイメージ一新。
自信過剰になるわ、ファッションに金かけるわ、女に色目を使うわ、フラれたMJ(これには理由があるのだが)への当て付けに、彼女が働く酒場に新しいガールフレンドのグウェン(今回新登場ながら実は原作コミックではピーターの最初の彼女)を連れて乗り込むわ、とやりたい放題。如何に日頃彼がどれだけ鬱屈した欲望を隠していたかが窺えて面白いのだが、演じているトビー・マグワイアもいつものダサダサ・キャラとは一転、なかなかのイケメンぶりを披露している。
そういえば「スーパーマン」の3作目も、ヒーローが善と悪の葛藤に悩まされる話だったっけ。

クライマックスでのピーターとハリーの共闘シーンは、親友同士の二人の抜群のコンビネーションが楽しめる名アクション・シーンとなっているが、それも束の間、結局このシリーズは暗く重たいテイストで貫かれているために、素直なハッピーエンドは訪れない。
それでも”希望”が、”救い”が残されているラストシーンでこの三部作は締めくくられる。

尤も早くから<三部作完結編>と言われてきたこの作品だが、公開前後から4作目以降の製作に含みを持たせる発言に変り、どうやらシリーズ続行は間違いない模様。ただ、スタッフやキャストの編成がどの程度維持されるかは何とも言えないようだが、出来ればこのまま続投してもらいたい。
それでももう少し明るいトーンでのスパイディの物語も観てみたいものだ。親友である「ファンタスティック・フォー」のヒューマン・トーチや「デアデビル」ことマット・マードックとの共演なんかもあれば、なお良いのだが。
by odin2099 | 2008-09-03 22:56 |  映画感想<サ行> | Trackback(29) | Comments(0)
ブログトップ