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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2009年 01月 07日 ( 2 )

「女子大生」「会計士」「事件簿」という単語に興味を持ち、これは新手のミステリー小説なのかな、と思って読み始めたものの・・・これ、要するにビジネス書なんだね、ミステリーじゃなく。
裏金作りや株価操作、詐欺事件、売上水増し・・・と違法行為が次々と出てくるわけだから「事件簿」というのも嘘ではないものの、やっぱりちょっと違うわな。
楽しみながら、”会計”のお勉強が出来る、そんなスタンスで書かれた本なのであーる。

といっても格別堅っ苦しい本じゃない。
e0033570_22455384.jpg何も知らない新人クンと経験豊かな先輩がコンビで登場し、新人クンの質問に先輩が答え、或いは自力で新人クンが核心に迫るというように会話重視でテンポ良く物語が進み、その過程で会計の仕組みや用語の説明なんかをしてくれる、という仕組み。
入門書なんかには多いパターンですな。「まんが○○入門」とかそんなものに。

で、このお話の主人公は柿本一麻、通称”カッキー”と呼ばれる青年。
年齢は29歳というから、入門書に出てくる読者代表のキャラとしてはかなり高齢の部類に入るんじゃないかと思うけど、この業界では29歳の新人というのは別に珍しくもないらしい。一人前になるどころか、第一歩を踏み出すまでにもかなりの険しい道程が待っている職業なんだね、会計士って。
一方、彼に教えを垂れる先生役、上司、導師として登場するのが、全国最年少で試験に合格し、未だ現役女子大生という藤原萌実、”萌ちゃん”というワケ。
年下の女の子が、年上の(人の好い)男性を引っ張っていくというパターンのお話は多いけれど、この作品も正にそう。可愛くて仕事も出来るんだけど、案外我侭だったり破天荒だったりする萌ちゃんに、いっつも振り回されている気の毒なカッキー、という図式で毎度毎度のお話は進んでいく。

この本に収められているのは7編。
カッキーに比べてそんなに大先輩ってこともないはずの萌ちゃんが、行く先々で社長さんやら経理担当者やらと親しいというのもなんだし、かつての会計事務所の同僚(OB)と出くわしたり、というのも不自然な気もするけど、萌ちゃんとカッキーの会話だけでも楽しめるのでスイスイ読めるのは良いところ。このままシリーズ読み進めようかなぁ。ただ中身はさっぱり覚えられないんだけど。
また先日はTVドラマ化もされていたようだしコミック版もあるようだけど、一体どんな感じになっていたのかちょっと気になる。
by odin2099 | 2009-01-07 22:46 | | Trackback(1) | Comments(4)
失恋のショックから眠れなくなってしまった画家志望のベンは、終夜営業のスーパーでアルバイトを始める。いつしか彼は時間を止めることが出来るようになってしまう。
時間の止まった世界で、美しい女性客をモデルに絵を描き続けるベンだったが、ある瞬間、同僚の女性シャロンから目が離せなくなってしまい・・・。

e0033570_6202539.jpg一つの恋をなくした青年が、また新たな恋を見つけるまでのラブ・ストーリー。
こう書くとセンチメンタルでファンタスティックな映画のような印象を受けるし、実際そういった表現も間違いではないが、芸術志向の強い”アート系”の映画ではなく、主人公の周りにはおバカな登場人物も多く、かなりコミカルなシークエンスもあって楽しめる作品になっている。
また主人公は美大生で、しかも子供の頃から女性の美に目覚めているという設定なので、ぼかしが入るようなかなりエロティックなシーンも多い。ただ、静止した世界での女性の裸というものは、美しいものの何か作り物めいていて、官能的ではあっても肉感的ではない。

主人公を演じているのはショーン・ビガースタッフという役者さん。
どこかで見たようなと思っていたら、何と彼は『ハリー・ポッターと賢者の石』と続く『ハリー・ポッターと秘密の部屋』で、クィデッチ・チームのキャプテン、オリバー・ウッドを演じていた少年だった。
イノセントな魅力を持った良い感じの役者に成長していて、今後がちょっと楽しみだ。

それにしてもベンが時間を止めることが出来るようになった理由については一切触れられていない。
また、時間が静止した世界でも動ける、つまりベンと同じように時間を止めることの出来る存在がいることも描写されているが、その正体も明らかにされていない。
どちらも物語を転がす上でのガジェットだと割り切ればいいのだろうが、伏線を張っているようでそのままなのがやや気になる。
by odin2099 | 2009-01-07 06:20 |  映画感想<ハ行> | Trackback(16) | Comments(4)
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