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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2011年 06月 26日 ( 1 )

”スーパー8”というと8ミリ映画のことしか思い浮かばないし、予告見る限りだとSF映画かモンスター、あるいはホラー系の映画っぽいものの、それ以外には殆ど情報らしい情報が入って来なかったこの作品。
監督のJ・J・エイブラムスも、「SF、ロマンス、コメディ、ドラマ、全てが詰まっていてどれか一つとは言えない」なんて思わせぶりな発言しちゃって益々全貌が分からないけど、プロデューサーがスティーブン・スピルバーグだから、きっと何か凄いモノになってるんだろう、ということで鑑賞。

ネット全盛時代にこれだけ情報シャットアウトしたのはお見事で、逆にこういう時代だからこそ”隠す”戦略”が有効ってことを証明した点もご立派。
ただその反面、こけおどしに終始していて拍子抜けしたのも事実かな。

予告編からして『未知との遭遇』っぽくて、実際に出来上がった作品もスピルバーグに対するオマージュに満ちている。
主人公が片親なのもスピルバーグ作品っぽいし(ただこの作品では父子家庭だけど、スピルバーグなら母子家庭だろう)、無名の俳優さんや子役が一杯出演してるのも”らしい”。

もっとも監督のインタビューを読むと、元々スピルバーグへのオマージュ映画として作ったのではなく、結果的にそうなったらしいのだけど、じゃあ随所にどっかで見たようなショットが散りばめられてるのは偶然なのかよ?とツッコミを入れたくなってくる。知らず知らずのうちに、”スピルバーグ愛”が滲み出ちゃったということですかい?
でも『未知との遭遇』とか『E.T.』なんかのムードが好きな人には懐かしく感じられるんじゃないかな。内容自体は全然別物だと思うけどね。

e0033570_18183457.jpgボンクラ少年たちが”スーパー8”を片手に自主映画を撮影中、偶然列車の事故を目撃。ところがその列車には空軍が極秘にしていた”何か”が積み込まれていて・・・というのが発端。
それから街の周辺では機械や金属製品などが盗難にあったり、大規模な停電が起きたり、犬が急にいなくなったり、行方不明者が出たりと怪異が頻発。軍の行動も怪しげだし、事故そのものもどうやら妨害工作らしいことが判明するなど引っ張る引っ張る。

ところが『未知との遭遇』や『E.T.』の頃のスピルバーグ監督だったら、もっと少年たちを活かし、ワクワクするような冒険モノに仕上げたんじゃないかなあと思うのだけれど、エイブラムス監督は遠慮があったのか、表面をなぞったままで終わってしまった感があるのはちょっと残念。ボーイ・ミーツ・ガールのお話としてもイマイチ食い足りない。
別にスピルバーグのコピー作品を撮るのが目的ではないんだろうけれど、これだと何となく劣化コピーみたい。やるなら徹底的にコピーしても良かったんじゃないのかな。

最後も大甘で、こちらはスピルバーグ監督作品の中でも『ロストワールド/ジュラシック・パーク』『宇宙戦争』のような締りのなさを感じてしまった。
というより、『サイン』などのM・ナイト・シャマラン監督作品に共通する匂いというべきか。あれも大風呂敷広げたまんま、アレレレレ?という終わり方する作品が少なくないし。
まあそれでも『未知との遭遇』や『E.T.』大好き人間としては、仮に酷評する人がいたとしても徹底的に弁護したくなる気持ちにさせられる作品なのも確か。これも”スピルバーグ愛”かな。

劇中でボンクラ少年たちが撮影していたのはゾンビ映画だが、その完成版(?)がエンドロールで流れていてなかなか面白い。これから映画館で見ようと思っている人は最後まで席を立たないこと。DVD発売の際には特典映像として是非完成版を収録しておくれ~。
by odin2099 | 2011-06-26 18:19 |  映画感想<サ行> | Trackback(42) | Comments(2)
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