人気ブログランキング |

【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

2011年 07月 31日 ( 1 )

先週は日生劇場の『三銃士』を見に行きましたが、今度は帝国劇場100周年記念公演の『三銃士』を見てきました。なんだかややこしいですね。
おまけにご存知の方はご存知の通り、この二つの劇場は結構ご近所さん。知らないで間違えちゃった人、いなかったのかなあ。
e0033570_10135878.jpg

で、こちらは2003年にオランダで初演され、ドイツ、ハンガリー、スイスなどで評判を取った作品の日本初演で、原作は勿論アレクサンドル・デュマ、脚本はアンドレ・ブリードランド、音楽・歌詞はロブ・ボーランドとフェルディ・ボーランド、演出は山田和也。製作は東宝です。

e0033570_10144633.jpg出演は、ダルタニャンに井上芳雄以下、アトス/橋本さとし、アラミス/石井一孝、ポルトス/岸祐二、アンヌ王妃/シルビア・グラブ、コンスタンス/和音美桜、ロシュフォール/吉野圭吾、バッキンガム公爵/伊藤明賢、ルイ13世/今拓哉、進行役・ジェイムズ/坂元健児、ミレディ/瀬奈じゅん、そしてリシュリュー枢機卿に山口祐一郎という布陣。
今度このミュージカル見に行くよー、と知人に話したところ、「いかにも”帝劇”っていう感じのキャストですね」と言われてしまいました。まぁ一年の内、三分の一から半分くらい帝劇の舞台踏んでます、というイメージの方がいらっしゃいますもんね。

お話はパリへダルタニャンが出てくるところから始まり、その途中でロシュフォールと因縁が付き、三銃士と知り合って意気投合、またコンスタンスに一目惚れ・・・と続き、アンヌ王妃とバッキンガム公爵との密会、そしてクライマックスはイギリスへ行ってダイヤの首飾りを取り戻す大冒険。
ダルタニャンの父親とリシュリューやロシュフォールとの確執、アトスとミレディの過去話もきちんと盛り込まれ、最後に念願叶ってダルタニャンは銃士になるものの、ミレディもコンスタンスも死んでしまうという、ちょっぴりほろ苦いものになっています。

原作通りといえばその通りなのですが、出来ればコンスタンスは殺さずにダルタニャンと結ばれるというハッピーエンドにしても良かったかなあ、という気もしましたが。
ちなみにこの舞台版ではボナシューが、コンスタンスの婚約者ということで出てきますが、ヒロインが原作では実は人妻だった、というのは御存じない方も多いかも知れませんね。普通に独身のヒロインに改変されてるケースも結構あると思いますので。

日本初演なので音楽に馴染みがなく(あんまり耳に残るメロディーもなかったような)、登場人物が多いのでちょっと散漫な印象も受けましたが、そこは大デュマの傑作が土台なだけに面白かったです。
日本独自のネタで笑いを取るようなシーンも少なく、その点先週観た日生劇場版よりもしっかり作られてるなあと感じました。出ている役者さんも違いますしね。

コンスタンス、なんだか”萌え”系でしたけど、可憐で良かったです。そのため、より悲劇性が高まっています。
アトスは抑え気味な役なので、なんか勿体ない気が。終演後のトークショー(今回は三銃士+ダルタニャンで、この組み合わせが一番多いそうな)では弾けてましたっけ。
ロシュフォールはギャグが不発・・・といってもギャグ・キャラではないしギャグ・シーンもないんですが、なんかそういう感じのもどかしさが。オーバー・アクトに反響があまりない、というか。

圧巻だったのは、やはりこの人、リシュリュー枢機卿。
硬軟取り混ぜて、というより気持ち悪いくらいの怪演ですね。古くからのファンかと思われる年配のご婦人の中には、若干引き気味の方もいらっしゃったようで。
それでも存在感は圧倒的。
ダルタニャンと三銃士、国王陛下と王妃、彼らを向こうに回すのは他にはミレディとロシュフォールしかいない訳ですから、その大芝居にも意味があるというもの。確かに好き嫌いは分かれるとは思いますが。
e0033570_10141984.jpg

by odin2099 | 2011-07-31 10:16 | 演劇 | Trackback(1) | Comments(0)
ブログトップ