-
[ 2013-02 -17 19:00 ]
2013年 02月 17日 ( 1 )

強制的に5年間の眠りに就かせたため、肉体年齢と精神年齢が乖離しているというちょっと苦しい展開で、しかも医学モノというより多分にSF寄りなのはちょっと引っ掛かる。しかしお馴染みのキャラクターが多数登場するという点でも、ファンならば必読と呼べる一篇。
東城大関係では高階病院長をはじめ田口公平と如月翔子が重要な役回りで登場。「コールドスリープ」法を成立させる提言を行い、涼子にとって仮想敵でもあり指針ともなるのが曾根崎伸一郎。更に少女時代の涼子に強烈なインパクトを与えた医務官はおそらく渡海征司郎だろうし、涼子がスーパーですれ違うのは曾根崎薫と山咲みどりで間違いなかろう。斯様に作品を読めば読むほどその世界にドップリとはまるのが<海堂ワールド>で、今回もまんまと著者の手練手管の罠に・・・。