
子どものないブレイヤー夫婦が不妊治療を受け、神に祈っていたところ、ある日天からの授かりものが。
月日が流れ、ブランドンと名付けられた赤ん坊は頭脳明晰な少年へと育って行った。
だが思春期を迎えた頃、ブランドンは謎めいた行動をとるようになる。
そして周囲で不可解な事件が起こり始めた…。
製作がジェームズ・ガン、脚本と製作総指揮にその兄弟であるブライアン・ガンとマーク・ガン、監督はデヴィッド・ヤロヴェスキー。
出演はエリザベス・バンクス、デヴィッド・デンマン、ジャクソン・A・ダン、マット・ジョーンズ、メレディス・ハグナー。
この映画を簡単に説明するなら「
スーパーマン」+「
オーメン」、あるいは「オーメン」風「スーパーマン」。
「スーパーマン」は宇宙からやってきた赤ん坊カル=エルが地球人クラーク・ケントとして育てられ、長じて正義の超人スーパーマンとして活躍するというお話だが、もしカル=エル(クラーク・ケント)が悪の道に走ったら、というのがこのお話だ。
しかも「オーメン」のダミアン少年のように初めは純粋無垢な存在として登場し、”何か”に目覚めた後は徐々に邪悪なるパワーを発動させる。それと気付かず周囲に犠牲者が次々と生まれ、遂にその正体に気付いた者が排除しようとするも返り討ちに遭い…という展開も同じ。
デカい音で観客を驚かせたり、振りむくとそこに立っている、という古典的手法で怖がらせるタイプの映画だが、少なからずグロい場面もあったりで見ているのは辛かったものの、90分とコンパクトにまとまったアンチ・ヒーロー映画だった。
ラストも「オーメン」のように続編が作れそうな終わり方だったが、どうやらそこまでのパワーはなさそうだ。
そういや「オーメン」と「スーパーマン」、どっちもリチャード・ドナー監督だ。
だから親和性があるのかな(違)。