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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

イオン・プロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズ第8弾。
再び降板したコネリーに代わり、満を持してロジャー・ムーアが颯爽と登場。
コネリーよりも若々しくて洗練された雰囲気は正に”英国紳士”なんだけど、実はコネリーよりも年上というのは驚き。

で、コネリーとムーアの個性の違いから作品のムードも一新。
黒人映画ブームに乗っかって黒人俳優が敵味方問わず大量に出演していたり、コミカルなシーン、ユーモア溢れるやり取り、あるいはバカバカしい場面が盛り込まれたりと良くも悪くもシリーズの転換期の作品だ。

『007/死ぬのは奴らだ』_e0033570_21453447.jpgしかし考えてみれば、MやQやミス・マネーペニーといったレギュラーメンバーを続投させてはいるものの、これだけタイプの違う役者を同じ役、しかも主役に据えるというのはかなりの博打だと思う。
従来からのファンが離れて行った反面、新たにファンになった人もいたりで世代交代は図られたので、長い目で見れば製作陣は見事に勝負を制したってことになるだろうけれど。

本作のヒロインはジェーン・シーモア。
巫女の役なので初登場のシーンでは”処女”なわけだが、彼女自身のファーストインプレッションも”清楚”。
これがボンドと関係を持った後では徐々に”妖艶”に、そしてどことなく”堕ちた”雰囲気も醸し出しているので映画的な説得力もあり。
ちょっと「キング・コング」のヒロインっぽいシーンもあったりで、割とお気に入りのボンドガール、もといボンドアクトレスの一人だったりする。

【ひとこと】
ペッパー保安官はいらない。

<過去記事>



# by odin2099 | 2020-01-23 21:48 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
先日上正さん追悼「宇宙円盤大戦争」を見たんですが、そうしたら「グレンダイザー」も見たくなったので引っ張り出してきました。

TV版「グレンダイザー」のメインライターも「宇宙円盤大戦争」に引き続き上正さんですが、この劇場版の脚本は藤川桂介さんなのがちょっと残念かな。
もっとも藤川さんもTV版の中盤まではサブとしてかなりの本数を執筆していますが。
『UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー』_e0033570_20244640.jpg
さてこの劇場版、イベント性が低いだの何の、と今まで散々言ってきましたが、近年は見直す度に自分の中での評価が上がっていきます。
前は劇場版マジンガーシリーズの中ではワーストだったのですがね。
『UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー』_e0033570_20245907.jpg
その理由は、良くも悪くも兜甲児。
命令無視して先走って敵に捕まるわ、催眠状態で機密事項をベラベラ喋るわ、自力で脱出しグレンダイザーをサポートするわ、初めて乗ったはずのグレートマジンガーでグレンダイザー以上の活躍を見せるわ、と一人で全てをかき回す大活躍。やはりなんだかんだで甲児くん大好きです。
最近は「マジンガーZ」の続編映画で健在ぶりをアピールしてくれましたが、自分にとっての永遠のヒーローは「兜甲児」ですね。自分の中の甲児くん熱の再燃とともに、この映画の評も上がってきた、という次第です。

<過去記事>




# by odin2099 | 2020-01-23 20:30 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
天気の予測は可能だと信じるも、周囲からは荒唐無稽と相手にされない気象学者のジェームズ・グレーシャーは、自らの説の正しさを実証するために、気球操縦士であるアメリア・レンを説得し調査飛行を実現させようとする。
夫を飛行中の事故で亡くした彼女はその申し出を何度も拒絶するが、自分自身が立ち直るためにと飛ぶことを決意する。
途中で予期せぬ嵐に見舞われながらも徐々に高度を上げてゆく二人。これまでの記録である高度7000メートルを超え、やがて前人未到の10000メートルの高みへ。だがそこには想像を超えた自然の驚異が待ち構えていた。

『イントゥ・ザ・スカイ/気球で未来を変えたふたり』(2019)_e0033570_20263057.jpgフェリシティ・ジョーンズとエディ・レッドメインが共演した冒険物語。
映画は出発前の準備から飛行、そして苦難を乗り越え二人が無事に生還するまでを描きながら、その合間にジェームズが四面楚歌の中で準備を進めていく過程と、アメリアが挫折から立ち直っていく様を盛り込んで展開してゆく。

何と言っても白眉は気球の飛行シーン。
ただ美しいだけでなく、如何に死と隣り合わせなのかを嫌というほど見せてくれる。
特に終盤の一大スペクタクルシーンは、高所恐怖症ならずとも画面を正視できないほど。
映画館の客席というセフティーゾーンにいながら、リアルに死の恐怖を体感した。
これは間違いなく映画館で見るべき一本である。

ところでこの作品は冒頭に「実話に基づく」とのテロップが出るが、実はジェームズ・グレーシャーは実在の人物だが、アメリア・レンは架空の人物とのこと。
映画鑑賞前にはそのことを知らなかったので素直に感動したが、後で知った時はちょっぴり騙された気分に。




# by odin2099 | 2020-01-22 20:28 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
「仮面ライダー」から凡そ4年で新たな東映ヒーローの誕生。
実写で変身するグループヒーロー物としては元祖となる「ゴレンジャー」です。

この劇場版の脚本を担当したのは、TVシリーズのメインライターを務めた上原正三。
ということでこの作品も上原さんの追悼ということになりました。
『秘密戦隊ゴレンジャー/爆弾ハリケーン!』_e0033570_19290851.jpg
2年間という長寿番組となった「ゴレンジャー」ですが、これまで劇場公開されたのは何れもTVのブローアップ版。
1年以上経ってようやく作られた劇場用新作は僅か20分の上映時間乍ら、TV版の撮影と並行して四国ロケを敢行する娯楽編。
これが編集で切り詰められたのではなく、当初からこの尺でまとめられていたのだとすればプロの技だろうなと思います。

ゴレンジャーは単に黒十字軍の怪人や戦闘員と戦うだけでなく、時には怪しい相手を尾行したり、密かに部屋に忍び込んで情報を入手したりといったスパイアクション物の雰囲気も十二分に醸し出し、一方でビキニ美女を出してサービスに努めるなど、人気絶頂期故に手を抜かずに子供を(そして一緒に見ている大人も)愉しませようという姿勢に好感が持てます。

<過去記事>




# by odin2099 | 2020-01-22 19:32 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
『アド・アストラ』(2019)_e0033570_21315894.jpg地球外知的生命体の探求に人生をかけ、宇宙の彼方に消えた英雄である父を追いかけ、ロイ・マクブライトもまた宇宙飛行士になり、輝かしい成果を上げていた。
そんなある日、彼に極秘任務が下る。
地球を度々襲い深刻な事態を引き起こしているサージ電流が、実は海王星付近に漂う探査船から放たれたものらしいことが明らかになり、そこでロイの父が生きている可能性があるのだ。
父の謎を求め、ロイは宇宙へと旅立ってゆく。

ブラッド・ピット、トミー・リー・ジョーンズ、ルース・ネッガ、リヴ・タイラー、ドナルド・サザーランドらが出演したSF大作。
宇宙ステーションや月や火星の基地、それにロケットの内部などの寒々としたセットが印象的だが、正直言って内容がさっぱりわからなかった。

『アド・アストラ』(2019)_e0033570_21284945.jpg「2001年宇宙の旅」のようなものかと思ったのだが”超越的な存在”は登場せず、かといって「インターステラー」のような人の内面的な考察を試みているわけでもなく、何らかの陰謀劇が盛り込まれているのかと思いきや、そこまでの捻りはなく淡々と物語は進行する。
時折アクセントなのか、取って付けたようなアクションシークエンスが出てくるが、これといって本筋には絡まない。

トミー・リー・ジョーンズとドナルド・サザーランドが元同僚の宇宙飛行士ということで「スペース・カウボーイ」が懐かしく思い出されるが、二人が絡むシーンもなくサザーランドは意味深な態度をとりながら早めに物語から退場してしまうので、特別オマージュを捧げているわけでもなさそう。

終始暗く、重たい表情を浮かべているブラッド・ピットはプロデューサーも兼任しているがミスキャストだろう。
何故この作品の評価が高いのか理解出来ない。



# by odin2099 | 2020-01-21 21:32 |  映画感想<ア行> | Trackback(6) | Comments(4)
イオン・プロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズ7作目。
前作でジョージ・レイゼンビーが二代目007を襲名したものの、ゴタゴタがあって降板。
三顧の礼を尽くしてショーン・コネリーが一作限定で復帰を果たした。

前作でやや低迷したシリーズも盛り返し、「やっぱりボンドはコネリーじゃなくちゃ」の感を強くした反面、せっかく若返って精悍な身のこなしを見せたボンドが本作ではすっかり貫禄ある姿になっちゃったのは痛い。殺された女房の敵討ちに乗り出すボンド、という前作からの引きもあるので、尚更レイゼンビーだったらなあ、との思いが強い。

『007/ダイヤモンドは永遠に』_e0033570_21110032.jpgしかしその一方で、もし前作が当初の構想通りにコネリーとブリジッド・バルドー(もしくはカトリーヌ・ドヌーヴ)との共演作だったらかなり異なったムードの作品になっていただろうなと想像するのも愉しい。
かなーり”濃い”映画になっていたんじゃなかろうか。

序盤でブロフェルドに復讐を果たしたボンド。ところがどっこい、ブロフェルドは生きていた!
――ということで後半では再びボンドとブロフェルドの対決が前面に押し出されるのだが、実は原作でボンドと対決するのはブロフェルドではないそうな。

映画に勝手に出しちゃったので、権利を主張するケヴィン・マクローリーが激怒。その結果、以後のシリーズではブロフェルドやスペクターを登場させられない時期が長らく続くことに。
また最初に考えられていた敵役はゴールドフィンガーの双子の弟だったとか。
ということはボンドの復讐劇の要素は薄かったか、ひょっとするとなかったのかも?
作品のみならず、その製作の裏側も色々と奥が深いシリーズである。

ちなみに冒頭でコネリーはプールサイドに佇む美女に近づき、「君の胸の中を見せてくれ」と宣いいきなりビキニブラを取ってそのまま首を締めあげるという荒業を見せるが、セクシーシーンの多いこのシリーズでもここまでハッキリとバストトップが見えるショットがあるのはこの作品だけかも。

<過去記事>




# by odin2099 | 2020-01-21 21:16 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
<歴女美人探偵アルキメデス>が正式なシリーズ名になったらしい、早乙女静香、翁ひとみ、桜川東子の自称”名探偵”トリオが活躍するシリーズの新刊。

『戦国武将殺人紀行』<歴女美人探偵アルキメデス> 鯨統一郎_e0033570_22370216.jpg毛利元就と石見銀山の埋蔵金」「上杉謙信と川中島の秘密」「伊達政宗~独眼竜は眠らない~」」の3篇を収録しているが、今回も連作ではない。
戦国武将とその所縁の地にちなんだ殺人事件ということで、これも広域の”見立て殺人”みたいなものなのかもしれないが、こじつけ臭いというか、そこまで舞台にこだわらなくても良いのではないかなあという気もする。

これまでの作品に登場し3人と関係を持った警察官が、別の土地で再登場という新しいパターンが出来たり、翁ひとみに”恋多き女”というか”惚れっぽい女”という属性が追加されたり、シリーズにも色々と変化が。

ちなみに前作では全て静香が解決しているが、本作では東子。次回作ではひとみになるだろうか。
これまでのところ、彼女にだけは探偵の適性が見出せないのだが…。


# by odin2099 | 2020-01-20 22:38 | | Trackback | Comments(0)
『東京オリンピック<ディレクターズ・カット版>』(2004)_e0033570_22295906.jpg長篇記録映画「東京オリンピック」は開催年の翌春に公開。
ただし市川崑監督の当初の構想よりも長く、しかも望まない競技のシーンも含まれたために、本人は不満を持っていたとのこと。
そこで40周年を記念し、新たに再構成されたのがこの<ディレクターズ・カット版>。
オリジナル公開版170分に対し、こちらは148分。実に22分も短くなっている。

とはいうものの、やはり自分の目には冗漫で退屈な作品にしか映らなかった。
選手に焦点を絞るのか、観客を点描するのか、裏方にスポットを当てるのか。
リアルタイムで大会を体感した人なら良いのかもしれないが、ただ見ているだけでは今映し出されている選手がどこの誰で、どういう記録を出し、結果誰が勝ったのか、といった基本事項すらわからない。
”公式記録映画”としては、構造上かなりの問題点があると言わざるを得まい。
東京オリンピックそのものを追体験することも出来ず、辛うじて昭和39年の東京の、日本の空気の一端には触れられるだろうか。

さて、今年開催される大会の公式記録映画の監督に選ばれたのは、河瀨直美監督だが、記録だけでなく記憶に残るオリンピックを掬い取った作品にして欲しい。

【ひとりごと】
中学の時のクラスメートの父親が何度か映っているのが、個人的には感慨深い。
もう亡くなられたが、著名なメダリストだった。




# by odin2099 | 2020-01-20 22:34 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
『アリバイ崩し承ります』 大山誠一郎_e0033570_20114913.jpg難事件に悩む新米刑事が訪れた街の時計屋。
そこには「時計修理承ります」「電池交換承ります」の他に「アリバイ崩し承ります」「アリバイ探し承ります」という不思議な貼り紙が。
ここの店主は美谷時乃といううら若き女性。
彼女は先代店主の祖父から引き継いだ、類まれな洞察力、推理力の持ち主だったのだ。

ということで本書に収録されているのは7編。
何れも主人公となる刑事が持ち込んだ話を聞いただけで、彼女がいとも簡単にアリバイを崩してみせるというもの。
で、今度この小説を原作にしたテレビドラマが始まり、ヒロイン役を浜辺美波が演じるのだが…。

小説の描写によると時乃は20代半ばで、小柄で色白、ボブにした髪に円らな瞳、小さな鼻とふっくらとした頬をした、どことなく兎を思わせる雰囲気、となっているのでちょっと彼女のイメージとは違う気もするけれど、ちょっと不思議な感じを漂わせた知的な若い女性の役なので、きっと彼女なら説得力を持って演じてくれることだろう。

ただ原作通りだと、彼女は最初と最後しか出てこない。
刑事が事件を持ち込んで説明を始めるまでと、話を聞き終えて解決する場面だけだ。
ドラマでは主人公以外の警察側の人物を増やし、また彼女も多少外に出すなどの改変を施すようだが、それで小説の良さを損なわなければいいのだけれども。


# by odin2099 | 2020-01-15 20:12 | | Trackback | Comments(0)
「月光仮面」から「黄金バット」までが約7年、そして「黄金バット」からこの「仮面ライダー」までが約6年。
続けて見ると、”東映ヒーロー”の、というか日本のヒーロー映画の変遷が分かってなかなか興味深い。

『仮面ライダー/仮面ライダー対ショッカー』_e0033570_20024058.jpgちなみに「黄金バット」ではヒロイン格の少女を演じていた高見エミリーが、こちらでは仮面ライダーの仲間”ライダーガールズ”の一員を演じているのも面白い。

この作品はテレビの人気絶頂期に作られたスペシャル版。
一文字隼人に加えて本郷猛も登場、二人の仮面ライダーと劇場版ならではの新怪人、そして蘇ったかつての怪人軍団との対決を描く娯楽編だが、テレビベースの劇場版はこれが最初ということでまだまだ手探りの部分も多い。
今の目で見てしまうと「ああすれば良いのに」「こうして欲しかったのに」という不満点も出てしまうが、それらも含めて味があるとも言えるのだが。

そういえばゲストヒロインは名子役として活躍した斉藤浩子だが、当時の流行ファッションだといえばそれまでだが、ミニのスカートを穿いて動かされてるので丸見え状態。
誰か少しは注意しなかったのだろうか。

<過去記事>



# by odin2099 | 2020-01-15 20:09 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
早乙女静香、翁ひとみ、桜川東子の3人が活躍するシリーズに、遂に「歴女美人探偵アルキメデス」というユニット名(?)が…!

今回収録されているのは「石狩川殺人紀行」「利根川殺人紀行」「信濃川殺人紀行」の3篇。
といってもそれぞれは独立していて、たまたま旅先に川を選んでいるだけで連作ではない(以前の事件にチラと触れることはあるが)。
『歴女美人探偵アルキメデス/大河伝説殺人紀行』 鯨統一郎_e0033570_20430060.jpg
共通しているのは3篇とも事件を解決するのは静香だということ。
温泉に浸かっていて閃き、湯船からサッと立ち上がる、というパターンも同じ。
バー<スリーバレー>のシリーズだと宮田六郎にやり込められてるイメージしかないけれど、こうなると自称”名探偵”もあながち誇張じゃない。

# by odin2099 | 2020-01-14 20:44 | | Trackback | Comments(0)
『黄金バット』(1966)_e0033570_12301888.jpg天体観測が趣味の風早アキラは、毎晩観測している惑星イカルスがこのままでは地球と衝突してしまうことに気付くが、天文台では素人の子供の意見として取り上げられない。だが謎の男たちがアキラを付け狙い、彼は誘拐されてしまう。
実はアキラを浚ったのは国連の秘密機関パール研究所の所員たちだった。研究所では地球に接近するイカロスを破壊する兵器”超破壊光線砲”の開発を進めており、アキラの能力が必要だったのだ。地球の平和を守るという目的を知り、リーダーのヤマトネ博士の申し出を受け、アキラは研究所の一員になる。
”光線砲”の完成に必要な特殊レンズを作るため、原石を探してヤマトネ博士たちは幻の大陸アトランタスへと向かうが、そこには謎の集団が待ち構えていた。それは宇宙征服を目的としたナゾーを首領とする組織である。
絶体絶命の彼らを救ったのは、大陸にある棺に眠っていた平和の守護者、黄金バットであった。

戦前に紙芝居、戦後は紙芝居に加えて絵物語などで人気を博していた「黄金バット」の映画化作品で、この実写版映画に続いてテレビアニメシリーズも放送された。
原作は永松健夫、脚本は高久進菊池俊輔が音楽を担当し、監督は佐藤肇、そして加太こうじが監修を務めている。
出演は千葉真一、山川ワタル、筑波久子、高見エミリー、アンドレ・ヒューズ、中田博久、岡野耕作、関山耕司、沼田曜一、国景子、北川恵一、片山滉、青島幸男ら。

この作品に先駆けて公開された「大忍術映画ワタリ」はカラー作品だったが、この作品は白黒。何らかの技術的な問題点があったか、あるいは予算の都合かと思うが、逆に大胆な合成を取り入れるなど迫力ある画面作りに努めた娯楽作。
殆ど悪役然とした豪快な高笑い(声:小林修)と共に登場する黄金バットの、余裕綽々のチートっぷりも愉しい。

またこの黄金バット、ナゾーが研究所の所員を人質に取っているにも関わらず堂々とナゾーを攻撃し、その結果人質が何人も死んでしまうという空気の読めないトンデモな行動を取るのもだが、それもかえって人類を超越した存在として印象に残る。

上映時間は73分とコンパクト。
「月光仮面」や「七色仮面」などもいるが、古代文明をバックボーンに直接人類と接点を持たず、宇宙規模の災厄と対峙するといったあたりは、これぞ”東映ヒーロー”の元祖格といったところだろう。
白黒映画故になかなか再評価される機会に恵まれていないのが残念だ。




# by odin2099 | 2020-01-13 12:32 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
『歴史はバーで作られる』 鯨統一郎_e0033570_12232762.jpg今度は<シベール>というバーを舞台にした歴史ミステリー。

登場人物は新進気鋭の歴史学者の喜多川猛と、その生徒で全体と語り部となっている安田学という大学生、それに若い美人バーテンダーのミサキに、常連客である市井の老歴史学者の村木春造の4人。

収録されているのは「ネアンデルタールに花束を」「九町は遠すぎる/八百屋お七異聞」「マヤ……恐ろしい文明!」「誰がために銅鐸は鳴る」「論理の八艘飛び/源義経異譚」の5編。

取り上げてるテーマがさほど面白いものではなく、語り手の安田が先生に盲目的な信頼を寄せ、周囲には上から目線なのが興ざめ。
村木老人が本当に学者なのかどうかわからないような無知を曝け出したり、何やらミサキさんと怪しい関係にあったり?と本筋以外に混乱が多い。
<スリーバレー>でやれば良いものを、なんで新メンバーでやろうとしたのかなあ。

その<スリーバレー>を舞台にした最新作「文豪たちの怪しい宴」では、バーテンダーの松永のピンチヒッターとしてミサキという女性が出てくるが、こちらのバーから出張しての助っ人だったのか。

ということはこちらもシリーズ化され、いずれ両シリーズのクロスオーバーも行われるのだろうな。
ということで次回作があるなら、そちらには期待したい。


# by odin2099 | 2020-01-13 12:26 | | Trackback | Comments(0)
もう一つ”今さら”な感じの記事を上げます。

歌舞伎町のTOHOシネマズ新宿の入っているビル、要するにゴジラの頭がある建物ですが、
その下には近日公開予定作品がズラリ。
まるでゴジラが戦ってるよう(?)…
という記事を2017年、2018年とあげましたので
では2019年はどうだったかなあと振り返るという、実にどーでもいい企画です。

参考までに2017年の記事はこちらこちら
2018年版はこちらです。

「アリータ」で年が明けた2019年、初っ端は「シティーハンター」。
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11315101.jpg
流石は東宝系の劇場です。
続いては「キャプテン・マーベル」。
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続いて「バンブルビー」が出てきますが
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11331987.jpg
やはり2019年上半期の目玉は「アベンジャーズ/エンドゲーム」!
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11332676.jpg
そして東宝ですから「ゴジラ」新作は欠かせません。
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11342856.jpg
お後は「トイ・ストーリー4」
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そして超実写版の「ライオン・キング」。こうしてみると本当にディズニー作品は強いですなあ。
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11345615.jpg
この辺りは些か地味なチョイス?が続きますね。
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ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11352243.jpg
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再びディズニーの大作で「アナと雪の女王2」。何作品目のディズニーでしょうか?
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11355420.jpg
そして締めくくりはこれ、「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」、これは外せないでしょう。
ゴジラの対戦相手2019_e0033570_11360771.jpg
実は年明け早々、既に「CAT’S」に差し替えられているのですが、今年も色々と楽しみです。

# by odin2099 | 2020-01-13 11:44 | 雑感 | Trackback | Comments(0)
昨日の記事「2019年の映画ベスト」の続きです。

上期で10本、下期で10本、計20本選んだわけですが、泣く泣く落とした作品も多々ありまして…
敗者復活じゃないですが、もう何本か選んだらどうなったかな、というところで追加で10本選んでみました(をいをい)。

映画ベスト…の次点?_e0033570_10485638.png

次点







ここまでくると次点でもなんでもないなあ。
更に選に漏れた作品もあるんだけど…
タイトルだけもう5本ほど。

バイス
…キリがない。

# by odin2099 | 2020-01-13 10:49 | 映画雑記 | Trackback | Comments(0)
遅ればせながら、昨年2019年に見た映画のベストを上げてみたいと思います。

昨年見た映画の本数は延べ297本。
うち映画館で見た作品は、やはり延べで113本。
これは過去最高、自己新記録です。
今後これを越えることは……ないかもしれないですね。

その映画館で見た作品からベスト10を選ぼうかな、と思ったのですが、あれもこれもとジタバタしてたらちーっとも絞れませんでした。

そこでTwitterで呟いた上半期のベスト10と、下半期のベスト10、
これらを併せてベスト20ってことでお茶を濁すことに…。

ちなみに順番は公開順です。

【上半期】
2019年の映画ベスト_e0033570_08260971.png
【下半期】
2019年の映画ベスト_e0033570_08263994.png

2019上半期






下半期








結構バラエティに富んだものに…なったかなあ???

# by odin2099 | 2020-01-12 08:55 | 映画雑記 | Trackback(1) | Comments(0)
九つの殺人メルヘン」に始まり、「浦島太郎の真相」「今宵、バーで謎解きを」「笑う忠臣蔵(笑う娘道成寺・改題)」「オペラ座の美女」「ベルサイユの秘密」「銀幕のメッセージ」「テレビドラマよ永遠に」と続いてきたバー<森へ抜ける道>で繰り広げられる推理劇、<女子大生桜川東子>シリーズも遂に完結。

『三つのアリバイ』<女子大生桜川東子の推理> 鯨統一郎_e0033570_19225614.jpgスタートから早いもので20年が経つんだそうな(作中では工藤と山内が二年の服役を終えて出所したばかり、ということなのでせいぜい2年半から3年が経過したぐらいか)。
そして9編→8編→7編…と収録される短編は一つずつ減っていき、これがシリーズ初の長編となった。

前巻でメタフィクション構造であることが明らかになったこのシリーズだが、結局は長い一つのお話だった、ということらしい。
最終作では第一作同様”S89号”事件に戻り、そこでは描かれなかったあっと驚く真相が明らかになるのだが、これは最初の構想段階からあったのだろうか。

だとしてもあまりフェアじゃない、何となく後味の悪い終わり方になってしまったものだ。


# by odin2099 | 2020-01-11 19:25 | | Trackback | Comments(0)
映画における<スカイウォーカー・サーガ>は完結してしまったので、これから溜まっていたスピンオフ作品を整理しておこうっと。
今度こそ「クローン・ウォーズ」もちゃんと見なくては。

『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』シーズン1 DISC1_e0033570_19125612.jpgDISC1に収録されているのは1~7話、「待ち伏せ」「マレボランス襲来」「マレボランスの影」「撃破!マレボランス」「ルーキーたち」「消えたドロイド」「ドロイドの決闘」の7つのエピソード。

1話はトイダリアンの王を味方に付けようとするヨーダと、それを妨害するドゥークー伯爵並びにヴェントレスとの戦いを描いたエピソード。
2~4話はグリーヴァス艦を調査に出かけたまま消息を絶ったプロ・クーンをアナキンとアソーカが救出。その後アナキンたちがグリーヴァス攻略戦を繰り広げるという連続ストーリー。
5話では前線基地でルーキーのクローン兵たちが死闘を繰り広げ、6話7話は行方不明となったR2-D2をアナキンが敵の手から奪還しようと奮戦するお話。

アナキンとオビ=ワンの名コンビぶりが垣間見られたり、本編ではなかなかスポットが当たらない他のジェダイ・マスターや、オリジナルは同一でも一人一人は個性的なクローン兵士を描いたりと、作品世界を広げる役目を果たしている。
事実上、ルーカスが直接製作に関与した最後の「スター・ウォーズ」でもある。

<過去記事>




# by odin2099 | 2020-01-11 19:18 | テレビ | Trackback | Comments(0)
月光仮面」「月光仮面/絶海の死斗」「月光仮面/魔人の爪」「月光仮面/怪獣コング」に続く東映劇場版「月光仮面」シリーズの5作目で、ウラン鉱脈の謎を巡っての幽霊党と月光仮面の死闘を描く。

『月光仮面/幽霊党の逆襲』(1959)_e0033570_19310206.jpg早い段階で幽霊党の党首の正体は明かされるのだが、終盤にきて実は…というどんでん返し。
もっともこれ、最初に正体を暴く際の決め手が「声」だったのだから、変声機のようなものを使っているか、そもそもの出会いの段階から成りすまして(入れ替わって)いたのでないと成立しないのだが、謎解きとしては意外性があって良い。

また今回も危機また危機の祝十郎、そして月光仮面だが、アクションの見せ方も上手くなってきているし、物語の展開も、キーパーソンが催眠状態にあったり、早々に失踪したりとなかなか先の読めない展開で1時間タップリ愉しませてくれる。

探偵助手の役立たずっぷりは毎度のことながらイライラさせられるが、当時はこういったコミックリリーフの存在は不可欠だったのだろうな。今ではなかなか成立しないタイプのキャラクターかもしれない。

出演者のクレジットを見ると、佐々木孝丸、成瀬昌孝、潮健児、安藤三男といったお馴染みの名前が。
住田知仁、というのは子役時代の風間杜夫のことだな。



# by odin2099 | 2020-01-10 19:33 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
『テレビドラマよ永遠に』<女子大生桜川東子の推理> 鯨統一郎_e0033570_19254939.jpg「大人気バー・ミステリー・シリーズ ラスト2!」と書かれております。
遂に収録作品は「渡る世間に殺人鬼」と「時効ですよ」の二篇のみ。
このカウントダウンのからくり、気付いたのは何冊目だったかなあ。
確か3冊目くらいで「あれ?」って思ったんだっけ。

で、前巻がかなりショッキングな終わり方をしていたので、さて今回はどうなってるんだろう?とおそるおそる読み始めると……

おいっ!

帯に「ちょっと待てコラ、鯨統一郎!掟破りだろう!!」と書いてあるので何のことかと思ったら、
ふーん、そうきましたか。

今までの話はメタフィクションだったってこと。
これまでのお話はヤクドシトリオの一人、工藤が語り部になっていたのですが、実はこれまでのお話は全部、服役中だった工藤が獄中で書いた小説だった、ということ。
2冊目以降は、面会に来たマスターから聞いた話を書いていたということで、山内は殺されていないし、千木良が犯人でもない、というのはかなりズルい。

しかしこのまますんなりと終わらないんだろうなあ。
次回、完結編。


# by odin2099 | 2020-01-10 19:27 | | Trackback | Comments(0)
大空港」「エアポート’75」に続くシリーズ3作目。
だが個人的にはこの作品をテレビで見たのが最初かな、と思う。

『エアポート’77/バミューダからの脱出』(1977)_e0033570_19193415.jpg富豪のプライベートジェットが、美術品目当ての連中にハイジャックされてしまう。
ところが濃霧の中、高度を落としての飛行中に接触事故を起こし、ジェットは魔のバミューダ海域に墜落してしまうというお話。
ということで前半は「エアポート」、後半は「ポセイドン・アドベンチャー」と一粒で二度美味しいパニック映画…んなバカな?

せっかく舞台はバミューダにしながら、例の三角地帯などには触れず。ならバミューダ海域じゃなくても良かったのでは?
またテロリストの一味は事故であっさりやられ、乗客も殆どパニックを起こさないので、人間ドラマは割と薄味。
まあ余計な脇筋がない分、これから生存者たちはどうなるんだろうかと愉しみながら見られた。

最後はジェットに風船を取り付け、浮上させてから救出するということで、主だった乗員乗客の半数ぐらいは助かるのかな。この手の作品では生存率は高い方かも知れない。

出演はジャック・レモン、ジェームズ・スチュアート、リー・グラント、ブレンダ・ヴァッカロ、ジョゼフ・コットン、オリヴィア・デ・ハヴィランド、ダーレン・マクギャヴィン、クリストファー・リー、それにシリーズの顔パトローニことジョージ・ケネディ。
だが今回のパトローニは出てきて慰めを言うだけで全然活躍しない。
監督は後に「レイズ・ザ・タイタニック」でタイタニック号を引き上げるジェリー・ジェームソン。




# by odin2099 | 2020-01-10 19:22 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
『銀幕のメッセージ』<女子大生桜川東子の推理> 鯨統一郎_e0033570_22044354.jpg帝国のゴジラ」「崖の上のファンタジア」「スパイはつらいよ」の三篇を収録した東子さんシリーズの第7弾。

帯には「大人気バー・ミステリー・シリーズ ラスト3!」と書かれているが、しばらく読まないうちに最近とうとう完結してしまったので、追いかけることにする。

今回のテーマは映画。そしてまたもや新キャラクター登場!
…と思いきやレギュラーメンバーに意外なことが。

そして驚愕のラストシーンへと……!

残りの作品にもおそらく本筋とは無関係なバカ話は続けられているのだろうが、ちょっとこの展開は予想していなかったなあ。
これからも楽しく読み続けられるだろうか。それが心配…。

# by odin2099 | 2020-01-09 22:05 | | Trackback | Comments(0)
ノストラダムスを狂言回しに19世紀から20世紀にかけての悲惨な歴史を描き、このままでいけば人類は滅びてしまうと警鐘を鳴らすスペクタクル映画。

『ノストラダムス戦慄の掲示』(1994)_e0033570_22004755.jpg高次元の人々(神ではないものの、それに近い存在なのだろう)は地上の惨状を憂い、光と闇のパワーバランスを調節するためにやれ戦神を地上に派遣するだの、天使をもっと地上へ送れだの喧々諤々だが、地上は天上の思い通りにはならず、せっかく降臨してもその使命を忘れる者も。
そして地球の命運は人々の心の持ちようだけでなく、他の天体から飛来した宇宙人にも脅かされており、遂には核戦争の火蓋が切って落とされ、地球規模の天変地異が起ってしまう、というお話。

途中の生まれ変わりの件では少々だれてしまうが、大月ウルフ扮するノストラダムスの妙に説得力ある予言詩の朗読や、当時としてはかなり力の入ったCGを駆使したSFXシーンなど見せ場は多数。
あちらこちらからネタをかき集めて一本のストーリーに組み立てた、その構成力もなかなかのものだ。

この作品、公開当時に劇場で見ているが、その数年前に公開された「丹波哲郎の大霊界」といい、世紀末を控えスピリチュアルなものにスポットが当たる傾向があったのか。



# by odin2099 | 2020-01-09 22:02 |  映画感想<ナ行> | Trackback | Comments(0)
イオン・プロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズの6作目だが、前作でショーン・コネリーが降板。
2代目ボンドとしてオーストラリア出身の新鋭ジョージ・レイゼンビー登場。
動きが鈍重だったコネリーと違い、レイゼンビーは颯爽とした身のこなし。これでシリーズも若返りし活性化も果たせた…と思いきや、色々あって本作のみの登板となってしまった。

『女王陛下の007』_e0033570_18295869.jpgイギリス人じゃないことやトラブルメーカーのイメージが強いことでファンからも不評なようだが、個人的にはレイゼンビー=ボンドも悪くなかったと思っている。もしかするとコネリー=ボンドよりも好きかも。
そして以前にも書いたように、作品そのものも一般的には人気も評価も高くはないが、実はシリーズでも上位に来る傑作だと思っている。

オープニングではこれまでの作品からの場面がチョイスされ、劇中では辞職を決意したボンドが自室を整理する際に旧作所縁のアイテムが次々に映し出されたり(ご丁寧に各作品のテーマ曲も流れる)とシリーズの総括と新生を意図する演出も施されているが、実に勿体なかった。

”新生”という意味では珍しく本作には主題歌が作られていない(サッチモの歌は流れるがタイトルバックではないので、所謂主題歌とは別物であろう)。
その代わりにタイトルバックにはインストルメンタル曲が流れるのだが、このメロディが劇中では再三使われあたかも「新ジェームズ・ボンドのテーマ」のような扱いだ。

「ジェームズ・ボンドのテーマ」そのものはかなり終盤に流れるが、それはなんとトレーシーのアクションン場面が主。
ボンドはちょこっとしか映らないのは彼女がボンド夫人になる布石なのか。

ともあれレイゼンビーが抜けてしまったため、スタッフは次なるボンド役者選びに奔走することになるのだが、それはまた別の話――。

<過去記事>




# by odin2099 | 2020-01-09 18:32 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
脚本家の上原正三さんが亡くなられたとのことで、追悼でこの作品を。

1975年夏の<東映まんがまつり>での上映作品だから、45年前の作品。
それでも今なお心に残る一本だ。
30分の尺の中に、ロボットアニメの魅力と濃密な人間ドラマが詰まっている。
『宇宙円盤大戦争』_e0033570_18210396.jpg
ロボットと円盤を合体させるというアイディアも、武骨なガッタイガーのデザインも良い。
敵方は円盤からモンスター然としたロボット形態へ変形する同型のヤラレメカ群というのも秀逸だ。
主人公には変身ヒーロー物の要素も持たせるという贅沢な趣向も。

敵味方に分かれてしまった男女の悲恋(淡い三角関係も含む)と戦争の悲哀、核兵器への警鐘。
作画は多少泥臭いが音楽も良い。
そして”泣かせ”の演出。
これはもはや”子供番組”の範疇には収まらない。

<過去記事>







# by odin2099 | 2020-01-09 18:26 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
霧の小次郎は処刑場から斑鳩隼人と桔梗を浚い、桔梗のみを大江山へ連れてくる。
彼は幼いころに生き別れとなった妹・胡蝶尼を探し、若い娘を次々と浚って来ていたのだ。
桔梗を自分の手下として菊丸の笛を奪わせようとするが、桔梗は身を挺して菊丸を救い、怒った小次郎は桔梗を谷底へ突き落す。だが彼女は山の麓に住む刀鍛冶の雪山に助けられたものの、すぐにまた浚われるのだった。

『新諸国物語 笛吹童子/第二部 妖術の斗争』(1954)_e0033570_23023463.jpg桔梗から小次郎のことを聞いた雪山は、思うところがあり大江山へ入り小次郎と対面。桔梗を浚ったのが小次郎ではないこと、そして小次郎こそが探し求めていた人物であると確信を抱く。
一方の斑鳩隼人は黒髪山に住む堤婆に囚われていたが、そこには幼い頃に浚われてきた胡蝶尼という若い娘がいた。また桔梗を浚ったのも堤婆であることがわかる。隼人は胡蝶尼を説得し、桔梗と共に逃げ出すことに成功するが、胡蝶尼は山に留められてしまう。
そこへ霧の小次郎が姿を現した。

第二部の主人公は霧の小次郎。
彼が浚ってきた桔梗と、彼の妹である胡蝶尼、それに斑鳩隼人が物語の中心になる。
菊丸は僅かな出番ながら、彼の吹く笛の音が小次郎の妖術に勝るということから小次郎に狙われていることがわかるが、萩丸は姿を見せず。
そして小次郎が実は足利将軍家の血を引く公子さくら丸であるという新事実も。

おぼろげながら大筋を把握している自分はまだ付いて行けるが、予備知識なしで初見の者にはチンプンカンプンな気もするが、国民的ヒット作故にそのことは共通認識ということか。

出演者も小次郎役の大友柳太朗(ビリングトップの”主演”)はじめ、桔梗の田代百合子、胡蝶尼に高千穂ひづる、斑鳩隼人の楠本健二が活躍し、中村錦之助の印象は薄い。
これだけのスケールの物語をよくもこれだけの時間でまとめようとしたものだと、逆に感心してしまう。


# by odin2099 | 2020-01-08 19:56 |  映画感想<サ行> | Trackback(1) | Comments(0)
前作の舞台は1938年だったが本作は1957年で、劇中でも19年が経過している。

まだまだ最近の作品のつもりでいたけれど、これも既に12年前の作品。
噂レベルでは何度も囁かれていたものの、まさか正面切って宇宙人(いや、劇中では”宇宙人ではなく次元を超越した生命体”という扱いになっているが)を出してくるとは思わなかったし、ロズウェル事件やナスカの地上絵など定番ネタを絡めてはきているものの、それらが上手く融合してるとはお世辞にも言い難く、シリーズのワーストにあげる人が少なくないのも頷ける話。

『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』_e0033570_19482507.jpg自分も納得して見ていた訳じゃないのだが、あれから時間が経ち、テレビ放送用に再編集されたのをボンヤリ見つめていると、案外悪くないんじゃないかと思えてきた。
核兵器舐めてるんじゃねーの、というトンデモなシーン(あれはインディが聖杯から水を飲んでいたから助かった?)などもあるものの、マリオンやマットとインディのやり取りなどを見ていると「ああ、またやってる」と微笑ましくもなってくる。

ただブロディ役だったデンホルム・エリオットは既に亡く、一時は出演も報じられていた父ヘンリー役のショーン・コネリーの復帰もなく、旧作所縁のキャストはマリオン役のカレン・アレンのみというのはやはり寂しい。せめてサラー役でジョン・リス=デイヴィスくらいは呼べなかったものだろうか。

さて、「スター・ウォーズ」はディズニーの元でひとまず”完結”したが、今度はインディ。
順調に行けば昨年あたりに新作が見られるはずだったが、現在の予定では来年夏。この作品では何とか動いていたハリソン・フォードだったが、最近の作品を見るとかなり不安だし、一向に脚本が仕上がらないようだし、スピルバーグは頑なにインディ役の交代を否定しているのだが、はたして5作目が実現するのか段々と心配になってきた。
もちろん「スター・ウォーズ」同様、ルーカス抜きの製作体制にも。

<過去記事>




# by odin2099 | 2020-01-08 19:51 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
『D坂の殺人事件 <アンリミテッド版>』(2015)_e0033570_19405320.jpgD坂の安アパートに住む世間に倦んだ青年・郷田は、ある日偶然に古書店の若き夫人・悦子と蕎麦屋の主人・鈴木との不倫現場を目撃、彼女に強く惹かれる。
後日、鈴木が謎の自殺を遂げる。第一発見者は、鈴木が常連として通っていた件の古書店の主人である花崎。だが明智小五郎は他殺の可能性を考え、明智の妻の文代は調査を開始する。
その頃郷田は古書店を訪れ、悦子に近づいていた。

江戸川乱歩没後50周年記念作品で、窪田将治が「失恋殺人」に続いて脚本・監督を務める。
明智小五郎役は前作同様草野康太だが、文代は大谷英子に、浪越警部は近藤芳正に交代。
「週刊ポスト」の「謎の美女シリーズ」というグラビアで人気を博した祥子が、文字通りの体当たりで映画初主演。郷田に河合龍之介、蕎麦屋の主人に仁科貴、悦子の夫である花崎に木下ほうかという配役。

<劇場公開版>よりも過激な<アンリミテッド版>ということだが、<公開版>を見ていないのでどの程度の違いがあるのかは不明。上映時間は変わらないようだが。
そして原作は未読で、以前同名の実相寺昭雄監督版を見たことがある程度だが、そちらもこちら同様原作とはまるでかけ離れた作品らしい。江戸川乱歩作品というものは、かくも作り手の創造力を過剰に掻き立ててしまうものなのだろうか。

明智小五郎は前作同様前面に出ず、捜査はもっぱら文代が担当。ただ映画の主眼は事件の真相を追うことよりも、悦子と郷田、花崎の異様な関係を描くことに置かれているのでミステリー物の妙味は味わえない。
映画そのものも祥子のオールヌードを売りにしているのだから間違いではないのだが、その割に画面が暗く(淫靡な雰囲気を醸し出そうとしたのかもしれないが)、また全体的に台詞が聞き取りづらいなど欠点が目立つ。
やはりそれなりに芝居の出来る役者陣を揃えないと、せっかくの素材、題材も残念ながら実を結ばない。



# by odin2099 | 2020-01-08 19:44 |  映画感想<タ行> | Trackback(1) | Comments(0)
『ジョーズ2』(1978)_e0033570_17435348.jpg世界的大ヒット作となった「ジョーズ」から3年。
海はすっかり静けさを取り戻したかに思えたが、ダイバーや水上スキーを楽しんでいた人たちが行方不明となる事件が立て続けに起こる。
ブロディ署長はホオジロザメの可能性を主張するが、市長たちは妄想だと相手にしない。そして海水浴場で魚の群れをサメと見間違えるという失態を犯したブロディに解雇を通達する。
一方ブロディの制止を無視した子供たちはヨットで沖へ出るが、そこへ巨大なサメが姿を現した。ブロディは子供たちを守るため、一人海へ出てゆく。

今回のサメは序盤から繰り返し出現し、その姿をバッチリと見せる。
なかなか姿を見せなかった前作との差別化を図るならそれは効果的だし、サメが前作よりもパワーアップしてるのもお約束だ。

それでも全編出ずっぱりでは飽きられてしまうが、そこはのんびりムードのほのぼのしたシーンも用意し、緩急も自在。実は娯楽作品としては上等の部類に入り、前作に比べて不当に低く評価されてるように思える。

『ジョーズ2』(1978)_e0033570_17440740.jpg前作の反省も何のその、結局市長は今回も利益を優先しブロディの忠告を無視するが、ここでブロディが神経衰弱気味で、サメに対して過剰に反応してる可能性を少しでも見せていれば、二人の関係性も違ったものになったかもしれないが、出来上がった作品は基本的に前作の延長戦に留まったのは少々残念だった。

またブロディの子供をはじめ、犠牲になったり標的になったりする人たちの描写が希薄で、途中で誰が誰やらわからなくなって今何人襲われ、あと何人残っているのかが曖昧になるのも惜しい。
その辺りが前作に対する満足度の低さに繋がっているのかもしれないが、最後の攻防などは見ごたえ十分。

なお前作の副主人公格のフーパーだが、今回は南極へ遠征中とのことで不在。ブロディの孤軍奮闘ぶりを一層印象付けることになっている。
まあリチャード・ドレイファスのスケジュールの都合がつかなかったか、出演を断られたのだろうが、この流れからすると仮に出演したとしても大した役回りは与えられなかったかもしれない。



# by odin2099 | 2020-01-07 17:48 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
宣伝文句によると人気シリーズの第16巻だそうで、あれ?全部読んでるかな?

今回収録されているのは「傀儡子神」、「竹取りの翁」、「さしむかいの女」、「」、「土狼」、「墓穴」、「にぎにぎ少納言」、「相人」、「」、「露子姫」、「月を呑む仏」、「蝉丸」の十二編。
『陰陽師/女蛇ノ巻』 夢枕獏_e0033570_08213604.jpg
賀茂保憲が出てくるのは久しぶりかなと思うし、蘆屋道満や蝉丸が主人公になったり、露子姫を中心にしたお話が続いたり、とヴァリエーションは多彩。
よくもネタが切れないものだと関心もする。

ただこのシリーズ、何も事件が起こらずとも、ただ晴明と博雅のやり取りだけを愉しめればそれで良い、そんな気持ちにもなってくる。

# by odin2099 | 2020-01-07 08:24 | | Trackback | Comments(0)
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