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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<ア行>( 519 )

e0033570_22545227.jpg将来を嘱望される身でありながら故郷で藩命とはいえ自ら友を斬る羽目になり、その妹である婚約者を捨て脱藩し、江戸へと流れてきた坂崎磐音は、鰻屋で職人として働く傍ら両替商の用心棒も務め、やがて長屋の大家やその娘からも信頼されるようになる。
そんな折、幕閣を揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。世話になった大切な人たちを守るため、磐音は否応なしに剣を手に立ち上がる。

佐伯泰英の人気時代小説シリーズの映画化作品で、主演は松坂桃李。
共演は木村文乃、芳根京子、柄本佑、杉野遥亮、佐々木蔵之介、谷原章介、中村梅雀、柄本明。
監督は本木克英。

松坂桃李は「侍戦隊シンケンジャー」でデビューして十年。
そのタイミングでオファーされた”侍”という役どころに運命的なものを感じたとのことだが、平素は温厚で人当たりが良く、時に頼りなく見られて周囲から何かと気に掛けられるものの、ひとたび剣を取れば無双、というキャラクターを好演している。

e0033570_22543362.jpgただ松坂桃李にチョンマゲ姿(というか月代姿)が意外に似合わないことと、物語が前半で描かれる”哀しい過去”と、後半の”現在進行形の陰謀劇”に分断されてしまっているのが惜しい(そして個人的には柄本明のオーバーアクトが作品のトーンを乱し気味なのも気にかかる)。

原作での幾つかのエピソードを取り込んだからなのだと思うが、例えば過去の悲劇の背後にあったものが、現在の事件に直接間接問わずとも影響を与えている、関係があるということであったならば、素直に物語を追えたのかな、とも思う。

勿論それでは原作を離れた全く別の物語になってしまうであろうことは承知の上での、言っても詮無い戯言の類ではあるのだが、なまじ全体の雰囲気が良いだけに、ついつい無いものねだりをしてみたくもなろうというものだ。

原作小説は全部で51巻あるそうで、更に外伝や後日談もあるとのこと。当たれば続編のネタには事欠かなそうだし、”過去編”の悲劇にも何やら今回は触れられていない裏もありそうだ。
はたして令和の世に新たな時代劇ヒーローの誕生となるだろうか。



by odin2099 | 2019-05-18 23:02 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20060293.jpg現役最高齢、85歳(今年の春に86歳に!)の最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグに密着し、第91回アカデミー賞では長編ドキュメンタリー賞と主題歌賞の二部門にノミネートされた作品。

法科大学院を首席で卒業しながらも、女性というだけで法律事務所に就職できなかった彼女が、最初は大学の教授としてやがて弁護士として性差別撤廃に向けて働き続け、遂には女性としては史上二人目の最高裁判事に指名されるようになる過程を、本人のみならず家族、同僚、友人それに彼女を指名したクリントン元大統領らのインタビューを交えて構成。
スーパーヒーローとして持て囃される彼女の実情に迫ってゆく。
特に献身的に彼女を支えた亡き夫の姿が印象的だ。

e0033570_20062315.jpg今年は「ビリーブ/未来への大逆転」という彼女をモデルにした映画も公開されているが、あちらでは描き切れなかった彼女の姿を捉えているので、両方を見比べることでより彼女を魅力的に感じられるだろう。

彼女視点でのフィクションとしての面白さ。
一方こちらは第三者視点での客観的な彼女の姿。
ともすればあちらの彼女とこちらの彼女は別人に感じられる時もあるかもしれないが、どちらも同じ人物のコインの表と裏と見ることが出来る。

トランプ大統領に敢然と食ってかかるなど、この人の影響力は今なお絶大。
いい加減に引退しろという声も多いと聞くが、相手が誰であろうと正しいと思うことをきちんと口に出来る、物を言える存在は貴重である。




by odin2099 | 2019-05-15 20:11 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
心地好い充足感と、言い知れぬ喪失感。
これに匹敵する経験は、確かに「シスの復讐」以来かもしれない。

3回目は<字幕スーパー版>で鑑賞。
林完治の手になる字幕も悪くはないが、情報量は圧倒的に吹替の方が上。
例えばローディが披露する、タイムトラベルをネタにした映画やドラマのタイトル列挙。
字幕では殆ど拾えていない。

e0033570_21095915.jpgまたセリフのニュアンスも微妙に違い、キャラクターの受け止め方がかなり違って感じられる場面もしばしば。相変わらず難のあるキャストが数名いるものの、作品とじっくり向き合うのならば<日本語吹替版>を推奨したい。

実はこの作品、見る前にかなりの情報を得ていた。
過去世界での破壊される前のストーン回収がアベンジャーズの任務になることと、エンシェント・ワンとラムロウ、ハーレイ少年の登場。キャシーが成長した姿で出てくることも。

スティーブがムジョルニアを持ち上げることも、トニーとナターシャが死ぬことも、ソーのビール腹、それにスティーブが自分の人生を取り戻すことも。

知らなかったのはロバート・レッドフォードやマイケル・ダグラス、ミシェル・ファイファー、レネ・ルッソ、マリサ・トメイ、ナタリー・ポートマンらが出てくることぐらいか。

それでも、先を知っているからといって愉しめないということはなかった。

キャップがムジョルニアを奮うシーンにはワクワクしたし、仲間たちが集合して「アベンジャーズ・アッセンブル!」と号令をかけるシーンは興奮した。
そしてトニーが覚悟を決めるシーンはゾクゾクし、自分の人生を生きたスティーブが皆の元へ戻ってくるシーンには涙した。

その証拠に、三度見てもまだ飽きない自分がいる。

出来得れば「インフィニティ・ウォー」と二本立てで見てみたい。
製作サイドは否定しようとも、これは紛れもない前後編、二部作だ。
続けて大きなスクリーンで見ることに意義がある。

「私がアイアンマンだ」で始まった物語、(サノスの「私は絶対なのだ」に対して)「ならば、私はアイアンマンだ」で締めくくり。
22本の作品は、ここに全て綺麗にまとまったのである。

さて、トニーとスティーブのいないこれからのアベンジャーズはどうなるのだろう?

ソーはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと共に旅立った。
本作でロバート・ダウニーJr.やクリス・エヴァンス共々契約満了が伝えられていたクリス・ヘムズワースは、聞くところによると契約を更新し、あと2本の出演契約を結んだという。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」と「ソー4」は確定ということか。

ハルクと一体化したブルース・バナーはどうだろう?
ブルースの語るべき物語も、本作で終ったように思う。
残っているとすればベティ、そしてロス長官との間の問題だが、ナターシャとのロマンスを挟んでしまった以上、今さらという気もしないでもない。

スパイダーマン、ブラックパンサー、ドクター・ストレンジらは単独作品が控えているので、まだまだ活躍してくれそう(ただスパイダーマンに関しては、契約上の問題から早晩<MCU>から去るような気もするが)。
また今のところ一度も劇中で「キャプテン・マーベル」とは呼ばれていないキャロル(キャプテンが二人いると混乱するから?)も、これからの<MCU>を引っ張っていくであろうキャラクターだ。

”キャプテン・アメリカ”を継ぐことになるのかどうかわからないがファルコンとバッキー、スカーレット・ウィッチ、ホークアイは配信ドラマもあるし、ローディ共々何らかの形でこれからの作品にも出てくれるだろう。

それに新たに参入するキャラクターも当然出てくるわけだし、X-MENやファンタスティック・フォーも加わってくるので頭数は問題ないだろうが、それでもこれまでのアベンジャーズのようなまとまりには欠ける。マーベル・スタジオのことだからこれからの戦略も抜かりなく練られているのだろうが、それでも一抹の不安は残る。

特に「アイアンマン抜き」となれば、わが国での苦戦は必至と思われるが、さて、どうなることやら。

ところで今までの<MCU>はリアルタイムか過去が舞台になっていた。
「インフィニティ・ウォー」は2018年、「エンドゲーム」はその5年後の2023年が舞台。
これを受けて展開されるであろう「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」は初めて未来を描く作品になるということか。

今後の作品群は全て未来の時制で描かれるのだろうか。
それとも現実世界が追いつくまで、作品世界では大きな時間経過は描かれないのか。
それともこの時間のはざまに、これまで<MCU>世界には存在しなかったミュータントを導入する秘策があるのか。興味は尽きない。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-06 21:14 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
新作「X-MEN/ダーク・フェニックス」が、「最後のX-MEN」「最後のX-MEN」と連呼していて実にウルサイ。
今夏公開予定の「ニュー・ミュータンツ」が本当にお蔵入り(ネット配信)なのか、それ以降の「デッドプール3」や「X-FORCE」、「ガンビット」らの作品はどうなるのかは不明なれど、「次のX-MEN」は沢山あったはずなのに。

e0033570_20020378.jpgそれに数年以内には<マーベル・シネマティック・ユニバース>としてリブートされるのは明言されてるので、これが本当に「最後のX-MEN」なワケはないのだが、危機感や焦燥感を煽って観客動員につなげたいのだろうし、おそらく現行の製作体制、スタッフ・キャスト陣で作られるのはこれが最後だろうから、宣伝文句としては悪くないとは思うけど、何も知らない人を騙してるような後ろめたさを感じてしまうのも確か。

そうそう、「アベンジャーズ/エンドゲーム」もだけどね。
「アベンジャーズが終わる」って大々的に謳ってますが、今のところ「アベンジャーズ5」の製作は発表されてないけど、これまた数年以内に動き出すのはまず間違いないところ。それが「アベンジャーズVSX-MEN」の可能性だってあるんだし。

…ってなワケで(どういうワケ?)「X-MEN」もお浚い。
どうせなら1作目から見直そうとも思ったけれど、直接関係ありそうなリブート版のみでショートカット。

この作品は<X-MEN>初期三部作の過去を描く新シリーズの立ち上げ。この先シリーズが続いて行けば三部作へ繋がるようになるというはずだったのだが、どんどん離れて行って今は別の時間軸が出来てしまった。

これが当初からの意図だったのか、それとも結果そうなったのかはわからないが、三部作完結編の「X-MEN/ファイナル・デシジョン」がある意味で完結編に相応しい閉鎖的なものになってしまっているため、新たな扉を開き新たなストーリー展開を可能にしたことは評価して良いだろう。新規のファンを獲得し、シリーズの延命に成功したのだから。

その反面で従来シリーズとのトーンの違いなどで、旧作ファンを多少なりとも置き去りにしてしまっているのも事実。若返った俳優陣もあまりイメージ的な繋がりは感じないし、それがリブートの難しさだ。
そして近い将来ほぼ確実に再びリブートされる日がやってくる。今回のように、過去の世界観を維持しつつリブートするのではなく、完全なリブート、すべて「なかったこと」にされる公算が大きい。
その時にどんなX-MENたちが登場するのかも楽しみだ。

【ひとりごと】
少年エリックの暴走シーン、なんでこの時セバスチャン・ショウを殺らなかったんだろう?その場にいた兵隊さんはいいとばっちりだったし、この時にブチ殺しておけばその後の悲劇は防げたのに。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-06 02:33 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
**** ネタバレ注意! ****

2008年の「アイアンマン」から始まった<マーベル・シネマティック・ユニバース>の通算22作目、<フェイズ3>としては10作目、そして<インフィニティ・サーガ>の完結編。
……のはずだったが、最近のケヴィン・ファイギの発言によれば<フェイズ3>の締めくくりは次回作「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」とのこと。
ただ実質的には長大なる物語の”完結編”たるに相応しい堂々たる大作である。
二回見てきて、ようやく少し感情の整理がついた。

e0033570_17022404.jpg最初に描かれるのは家族と静かに暮らすホークアイ、クリント・バートン。だが目を離した僅かな隙に、家族の姿は掻き消えてしまっていた。
一方、宇宙を漂流するアイアンマン=トニー・スタークとネビュラを乗せた宇宙船。だが燃料も酸素も底を尽き、トニーは既に死を覚悟していた。だがその宇宙船はやがて眩い光に包まれる。

トニーとネビュラを救い出したキャプテン・マーベル=キャロル・ダンヴァースは、アベンジャーズ基地で生き残ったキャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャース、ソー、ブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフ、ウォーマシン=ジェームズ・ローズ、ロケット、ハルク=ブルース・バナーと合流を果たす。
だがトニーとスティーブの蟠りはまだ消えていなかった。トニーは出迎えたペッパー・ポッツと共に基地を去る。

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」未登場だったホークアイの近況が早速明らかに。軟禁状態だった彼は未曾有の危機も知らず家族と水入らずの生活を送っていたが、そこでサノスのスナップによって家族を失ってしまう。
宇宙に取り残されたトニーとネヴュラの運命は?とヤキモキさせられたが、序盤であっさりと救出されて一安心。
ここでキャプテン・マーベルを紹介するのも悪くない。

「キャプテン・マーベル」のポストクレジットシーンでは、スティーブたちの前に突然姿を現すキャロルというシーンがあったが、本編にはなし。
ということは地球への帰還途中でたまたまトニーたちを見つけたわけではなく、スティーブらの依頼を受けて捜索に行っていた、ということだろうか。

また「インフィニティ・ウォー」の序盤では、スティーブと決裂したことを後悔し、反省しているように見えたトニーだったが、ここは敗れたことによって気持ちが高ぶっていたのだろう。
八つ当たりに近い形ではあるが、スティーブに感情をぶつけるトニーは、らしいといえばらしい。

キャロルとネビュラの発案によりサノスの居所を突き止め、ストーンを奪う計画が立てられる。だが対峙した時、既にサノスは役目を果たした為にストーンは不要だとして破壊してしまっていた。
ソーは激情にかられサノスに止めを刺すが、遅きに失していたのである。

サノスがあまりにもあっさりと殺されてしまうので、一瞬呆然と。
もちろんここで終るわけはないからさてどうなるかと思っていると、当然のように後半でラスボスらしい存在感で復活してくる。

5年後、オコエも含め生き残ったメンバーたちは手掛かりを求めていた。その中にはクリントのものと思われる凶行も含まれており、胸を痛めるナターシャ。
そんな時アベンジャーズ基地に、サノスの犠牲になったと思われていたアントマン=スコット・ラングが現れた。量子世界に閉じ込められていた(「アントマン&ワスプ」のラスト)が、ひょんな切っ掛けで生還を果たしたのだ。
そしてスコットはこの5年間が体感時間は5時間だったことを引き合いに出し、この技術を応用すれば過去へ戻ってサノスより先にストーンを手に入れ、失われた仲間を取り戻せるのではないか、と提案する。

スティーブ、ナターシャ、スコットは協力を求めトニーの元を訪れる。
トニーはペッパーと結婚し今は一人娘モーガンを設けていた。スコットの提案に興味を示しはしたものの、今の自分にはリスクが大きいと参加の申し出を拒否する。
そこで今度はブルースを訪ねるのだが、今の彼は更なる実験の結果ハルクとの融合が進み、ハルクの姿でブルースの心を保っている状態だった。
自分の専門外でもあり一度は躊躇するものの、結局彼は計画への参加を表明し、実験が開始された。

実験は失敗が続き計画実行が危ぶまれたが、そこにトニーが合流。スティーブとトニーは固い握手を交わす。
厭世気分に浸っていたソー、更にナターシャの説得によりクリントも参加し遂に実験は成功する。
そこで効率よくストーンを集めるため、チームを幾つかに分け別々の時代、場所へ飛ぶことになった。

ハルクが子どもたちの人気者になっているという設定は意外だったが、もっと驚かされたのがソー。
ノルウエーにニュー・アスガルドという街(村?)を作り、そこに生き残ったアスガルド人たちと暮らしている(「インフィニティ・ウォー」では消息不明だったヴァルキリーもそこにいる)のだが、ソーは小屋に引きこもり、コーグやミークと一緒に酒をかっ食らってゲーム三昧。そして見るも無残なメタボ体型に。
これ、さすがに最終決戦までには元に戻るのだろうと思っていたが、ラストシーンまでこのまんまだったのには二度ビックリ。
かつて自身も酒に溺れて現実逃避していたヴァルキリーが、一切ソーを責めるようなことを言わないのも「わかってる」。

また家族を失い自暴自棄になっているクリントは、闇の処刑人となりヤクザの抗争に首を突っ込むまでになっているが、それを迎えに来たナターシャは責めることをせず、「もっと早く来てあげられれば良かった」と呟いてそっと手を握るのも、二人の長年の絆の深さが感じられる良いシーンになっている。
このシーンは東京という設定で、対するヤクザは真田広之が演じているが、正直言うと特に注目すべきものではなかった(殺陣はさすがだったが)。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をはじめ、様々なタイムマシン、タイムトラベルを扱った映画を上げ、全部でたらめだというシーンがあるが、この作品では一時的にストーンを借りても、また元の時間・元の場所へ戻せば「なくなったこと」にはならないから歴史は変わらない、ということらしい。
また今の自分が過去へ行って行うことは、自分にとってはこれから起こること(=未来のこと)だから、やはりタイムパラドックスは起らないと説明されるが、この辺の理屈はなかなか難しい。

2012年のニューヨークにはスティーブ、トニー、スコット、ブルース。そこで二手に分かれブルースはエンシェント・ワンの元へ。
彼女はブルースの正体と目的を見抜き、ここでタイムストーンを手放せばこの世界が危機に陥ると主張するが、ブルースは根気よく説得する。その決め手となったのは、未来を垣間見たドクター・スティーブン・ストレンジが、自らストーンを手放したという話だった。

「ストレンジに会いに来た」というブルースに対し、「5年程早すぎましたね」と返すエンシェント・ワン。彼女はいずれストレンジが自分の元へやって来て、偉大な魔術師になることをこの時点で察していたということか。
そしてストレンジの判断が正しいのか、自分の判断が正しいのかを瞬時に見極め、ブルースにストーンを託すエンシェント・ワンの決断力。
それにしても、後付ではあるもののニューヨーク決戦の裏側でエンシェント・ワンも人知れずチタウリの軍勢と戦っていたというのは燃えるものがある。

一方のスティーブ、トニー、スコットは、スタークタワーから捉えたロキをシールド本部へ護送する最中のメンバーからマインド・ストーンとスペースストーンを手に入れるのだが、予期せぬハプニングが起りそのドサクサでロキがスペース・ストーンを持ったまま逃走、計画は失敗に終わる。

このシーンでは「アベンジャーズ」でのニューヨーク決戦後の裏側が明らかになる。
ロキの持っていたマインド・ストーンとスペース・ストーンを回収に向かったのが、ジャスパー・シットウェルとブロック・ラムロウ率いるストライクチームで、更にそれを指揮していたのがアレクサンダー・ピアースというのには驚いた。

またこの時代の本物と入れ替わったスティーブが、疑念を持ったエージェント・シットウェルの耳元に「ハイル・ヒドラ」と囁くシーンには唸らされた。
そして鉢合わせする2人のスティーブ(この時代のスティーブが、未来のスティーブをロキの変装だと思い込むのも良い)の戦い。
劣勢に立たされた未来のスティーブが「バッキーはまだ生きている」と告げて動揺を誘い、難を逃れるのも芸が細かい。
またこの一連のシチュエーション、「キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー」をなぞっているので、両方見ていればニヤリものだ。

ただこの時に実は歴史上の分岐が起ってしまい、ロキがスペース・ストーンを持って逃亡中の新たな世界が出来てしまった。
これは製作が発表されたロキを主人公とする配信ドラマへと繋がっていくのかもしれない。あるいは将来、別の時間軸からひょっこりと”正史”の世界へカムバックする、なんてことも?
またシットウェルたちが、キャップを自分たちの味方だと思い込んでる世界というのもなかなかにややこしい。

ローディ、ネビュラ、クリント、ナターシャを乗せた宇宙船は2014年の惑星モラグへ。ここでスターロードことピーター・クイルを出し抜いてパワー・ストーンを手に入れようというのだ。
二人を下ろし、クリントとナターシャは更に惑星ヴォーミアへ向かう。

ソーとロケットは2013年のアスガルドへ。
エーテル(リアリティ・ストーン)を体内に吸収してしまったジェーン・フォスターから回収しようというのだが、その日は母フリッガが非業の死を遂げる日でもあった。
ロケットはリアリティ・ストーンの回収を成功させ、ソーは母とのつかの間の再会を果たし、失われたムジョルニアも取り戻す。

フリッガは一目見てソーが自分の知ってるソーではなく、未来から来たこと、そして必死に何かを伝えようとする態度に、やがて自分を待ち受けるであろう将来を悟る。ここでソーが神様でもヒーローでもない、ありのままの無防備な自分をさらけ出すことが、最後の決断に繋がるとは。
このやりとりは「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」の裏話になっている。

トニーとスティーブは、一発逆転を狙って今度は1970年へ飛ぶ。
この時代のキャンプ・リーハイ(キャプテン・アメリカ誕生の地)ではトニーの父ハワード・スタークとハンク・ピムが共に働いていた。
二人は無事にスペース・ストーンと、タイムトラベルに必要なピム粒子を手に入れ、トニーは妻が妊娠中だというハワードと、スティーブは最愛の人ペギー・カーターと邂逅する。

「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の中でトニーは、父との最後の会話を後悔していた。それをある意味でやり直す機会がここで突然訪れたのだ。そしてスティーブはペギーの姿を垣間見る。これがそれぞれの最後の決断へと繋がってゆく。
ちなみにテレビドラマや配信ドラマとの接点がなかなか描かれない劇場版だが、ドラマ「エージェント・カーター」に出てきたハワードの執事エドウィン・ジャービスが、このシーンに出ているのはさり気ないサプライズ。

モラグではローディがパワー・ストーンを手に入れた(このシーンは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のセルフリメイク)ものの、この時代のネビュラと未来から来たネビュラがシンクロしてしまい、サノスがアベンジャーズの計画を知ってしまう。
父サノスの信頼を得るため、ネビュラは計画を妨害する任務に立ち、この時代のガモーラも妹に同行することに。

ヴォーミアでクリントとナターシャを出迎えたのはレッドスカル。愛する人を失わない限り、ソウルストーンは手に入らないとの言葉に、二人に動揺が走る。
そして二人が、対象となる人物が異なるものの同じ結論に達した時、逸早く行動に移したのはナターシャだった。
悲しみの中、クリントの手にはソウルストーンが握られていた。

<フェイズ4>の製作予定にブラック・ウィドウを主人公にした作品があり、監督や出演者の情報が続々と流れてくる中、まさか死にはしないと思っていたナターシャのまさかの退場(映画は彼女のオリジンストーリーを語るものとも伝えられている)。
思えば彼女は冷静に状況を見極め、時に冷徹な判断を下し、そしてスティーブやブルースら誰かを鼓舞し続けるキャラクターだった。
クリントも今回彼女に救われ再生。しかし彼女は二度と戻らない。

ナターシャの尊い犠牲を経てようやく6つのストーンを揃えたアベンジャーズは、ガントレットを作りこれを作動させる。
するとクリントのスマートフォンに妻からの着信が。計画は成功したのだ。
だがそこへサノスの宇宙船が飛来、アベンジャーズ基地は全滅する。

ガントレットを作動させるにあたっては、何かをやらせてくれと懇願するソーに対し、ブルースが冷静に対応し自ら行う。
だが未来の自分と入れ替わっていたネヴュラの策略により、2014年のサノスの軍勢が押し寄せてくる、ということでサノスが再登場。これまでのサノスの行動は自分なりに善を成そうという信念に基づいたものだったが、ここで初めて自分の楽しみのため地球を攻撃する。
言ってみればここで彼は単なる、そして倒すべき悪の首魁と化したのである。

キャップ、アイアンマン、ソー、ハルク、アントマン、ホークアイ、ウォーマシン、ロケットたちの決死の戦いが始まったが、サノスの率いる大群の前には多勢に無勢。その時、スティーブの耳に懐かしいファルコン=サム・ウィルソンの声が…!

ドクター・ストレンジが、スパイダーマン=ピーター・パーカーが、ブラックパンサー=ティ・チャラが、シュリが、エムバクが、ウィンター・ソルジャー=バッキー・バーンズが、スターロード、ドラックス、グルート、マンティスが、スカーレット・ウィッチ=ワンダ・マキシモフが、ワスプ=ホープ・ヴァン・ダインが、それにオコエとヴァルキリー、寝返ったガモーラにネヴュラ、ペッパーにワカンダ軍、アスガルド軍が駆け付けたのだ。
スティーブが叫ぶ「アベンジャーズ・アッセンブル!」

…と勢いでストーリーを書いてきてしまったが、約3時間の上映時間の内、ここまでで概ね2時間半。

この戦いの前段階では、アイアンマン、キャップ、ソーが中心となってサノスとの激戦を繰り広げるが、その中で一番燃えるシチュエーションは、遂にキャップがムジョルニアをかざすシーンだろう。
思えば「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の時点で幽かに動かすことが出来たスティーブ。その時に高潔な魂は既に選ばれていたのだろうが、過去のアスガルドからわざわざソーが回収してきたのはこのシチュエーションの為だったのだとわかる(この前まではソーがストームブレイカーと二刀流?でサノスと戦っていた)。

ファルコンがキャップに「左を見ろ」というのは「ウィンターソルジャー」の時の「左、失礼」を受けてのものだろうし、ピーターが再会したトニーに早口でまくしたてるのもそれらしい。
ピーターの説明によると、スナップで消えた後は死んだわけではなく気絶状態だったようだ。どこか別の次元か空間に飛ばされていたのだろうか。量子空間に閉じ込められた結果、5年の時間を飛び越えたスコットと似たような経験をしていたのかもしれない。
そして5年間の記憶は誰も持っていないが、ただ一人未来を垣間見たストレンジだけが全てを把握していた、ということらしい。

そのストレンジにトニーが「これが勝利のチャンスか?」と尋ねるが、「何が起るか明かせば実現しない可能性があった」と答える。
これ、最後まで見るとかなり重い言葉だったことがわかる。そしてそれを伝えられないことで、ストレンジなりに苦悩や葛藤があったことも察せられる。

アベンジャーズとサノスによるインフィニティ・ストーンの争奪戦が始まるが、ここでストーンをはめたガントレットを持って逃げるのが最初はホークアイ、そしてブラックパンサー、スパイダーマン、最後がキャプテンマーベルという新顔たちにリレーされていくのがニクイ。
またスパイダーマンのピンチに駆けつけるのがスーツに身を纏ったペッパーをはじめ、スカーレット・ウィッチやオコエ、ヴァルキリー、ガモーラ、ネヴュラら女性戦士ばかりというのも新鮮である。

遂にサノスがガントレットを手に入れ再びスナップ。だが何も起こらない。全てのストーンは間一髪抜き取られ、全てトニーの手にあったのだ。
そして「私がアイアンマンだ」と高らかに宣言しスナップ、サノス軍はちりと消えた。

ストレンジが見た、たった一つの勝利の方法は、トニー・スタークが自らを犠牲にすることだった。
先に書いたように、これしか勝つ手段がないと知った時のストレンジは何を思ったのか。おそらく他の方法も模索したのであろう。
もしかするとこのルートは比較的早い段階で見つかったものの、それを伝えるわけにもいかず、結果14,000,605通りもの未来を見る羽目になったのではないか。
トニーがサノスからストーンを奪ってスナップする直前の、ストレンジと目と目の会話の雄弁さ。

トニーに駆け寄るのはローディ、ピーター・パーカー、そしてペッパー。
まずフライデーを通してトニーの身体の状態を確かめた後、自分の方を向かせて「ゆっくり眠りなさい」というペッパーにグッとくる。
ああ、あの「アイアンマン」から11年経つのだな。

クリントと家族の再会、ワカンダでのティ・チャラ、シュリとラモンド女王との再会、ピーター・パーカーとネッドとの再会、スコットとホープ、キャシーの再会…。
「ナターシャにも見せたかった。勝ったぞって」「きっと二人とも見てるわよ」というクリントとワンダのやりとり。
ストーンを使っても、ストーン以外の方法で消えた者は戻らない。ロキも、ヘイムダルも、ガモーラも、ヴィジョンも、そしてナターシャも。

ガモーラに関しては、2014年世界からやってきたガモーラはどうやらそのまま留まっているようで、今後の再登場も期待できるが、ただピーター・クイルとのことは知らないわけで、二人が再び恋に落ちるのかどうかは製作予定の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」でのお楽しみということになるのだろう。

湖畔のトニーのログハウスでは、しめやかに葬儀が行われていた。
参列者はペッパー、モーガン・スターク、ハッピー・ホーガン、スティーブ、ローディ、バッキー、サム、クリント、ワンダ、ブルース、ピーター・パーカー、メイ・パーカー、ソー、ヴァルキリー、スティーブン、ウォン、スコット、ホープ、ハンク・ピム、ジャネット・ヴァン・ダイン、ティ・チャラ、シュリ、オコエ、ピーター・クイル、ロケット、グルート、ドラックス、マンティス、ネヴュラ、キャロル、サディアス・ロス、ハーレー・キーナー、マリア・ヒル、そしてニック・フューリー。
トニーほどの著名人であればもっと盛大な葬儀が営まれそうなものだが、いわば身内同然の仲間たちばかりというのが逆に嬉しい。

しかしここで「アイアンマン3」に出てきたハーレー少年(というよりもう立派なイケメンに成長しているが)が出てきたということは、今後の作品群の中で彼が二代目アイアンマンを継ぐ可能性もあるのだろうか。以前から実しやかに噂は流れていたが。それともトニーとペッパーの娘モーガンが、いずれ父に代わってスーツを身に纏う日が来るのだろうか。

全てを終わらせるためにスティーブは過去へ飛ぶ。ストーン(とムジョルニア)を元の世界、元の場所に正確に戻す必要があるのだ。向こうの世界に例え何年いても、戻ってくるのは5秒後だと告げるブルース。
「いない間にバカやるんじゃないぞ」「出来るわけないだろ、バカがいないんだから」というスティーブとバッキーの会話は、そのまんま「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」での二人のやりとりに繋がる。
そして5秒後、スティーブの姿はそこになかった。

湖畔のベンチにかける男の姿を見つけたバッキーは、サムを促す。駆け寄ったサムが見たのは、年齢を重ねたスティーブの姿。全てのストーンを返し終わった後、ふと自分の人生を生きてみるのも悪くないと考えたスティーブは、過去に留まったのだ。そして「これは君のだ」と楯をサムに託す。そのスティーブの左手の薬指には結婚指輪が。

過去へ経つ前のスティーブとバッキーの会話は、明らかに永の別れを前提にしたものだ。スティーブがこれから何をしようとしているのか、バッキーにはわかっていたのに違いない。
そしてソーはアスガルドの玉座をヴァルキーに任せ、ピーター・クイル、ロケット、ドラックス、グルート、マンティス、ネヴュラと共に旅立つ。

自己中心的だったトニーは家族を仲間を護るために自らを犠牲にし、他人に尽くしてきたスティーブは自分の人生を取り戻して生き、人々の範たれと自分に言い聞かせてきたソーはありのままの姿をさらけ出し、病気を治療するようにハルクを消し去ろうとしてきたブルースはハルクのままでいることを選択。ユニバース立ち上げの貢献者たちは、物語の終わりに全て変わった。見事な幕引きだったと言えよう。

これからの<MCU>世界はどうなっていくのだろう?
弓の才能の片りんを見せたクリントの娘がやがてホークアイの名を継ぐのか、ティーンに成長したキャシーはやはり父と同じようにアントマンになるのか。
そして5年の空白があるピーター・パーカー、同級生は皆卒業してしまっているのか?(これに関しては、どうやらネッドらはピーター同様に消えていたということで、そのまま同級生ということでいくらしいが)

今のところ「ブラック・ウィドウ」以降は「エターナルズ」と「シャンチー」という新たなヒーロー物が準備中で、その後には「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」と「ドクター・ストレンジ2」、「ブラックパンサー2」が予定されており、また当然「X-MEN」と「ファンタスティック・フォー」のリブート作品も絡んでくることになるのだから、まだまだ当分終わらない。今回が<インフィニティ・サーガ>の完結編、第一部終了という言葉を胸に刻んで、次を愉しみに待ちたい。

それにしても結局テレビや配信ドラマとはきちんと絡まないままで終わってしまった。
デアデビルやデイジー、それにフィル・コールソンあたりがモブでもいいから出て来れば盛り上がったろうに。

それにナキアやエヴェレット・ロス、セルヴィグ、シャロン・カーター、レディ・シフなどこれまでのシリーズを彩ったキャラクターで、もう何人か顔出して欲しい人もいたが、それでもロバート・レッドフォード、マイケル・ダグラス、レネ・ルッソ、ミシェル・ファイファー、アンジェラ・バセット、ナタリー・ポートマン、マリサ・トメイ、ウィリアム・ハートらを台詞なしか、あっても二言三言、映るのも数秒から数十秒といった出番でも起用できるのだから贅沢な作品である。

【ひとこと】
恒例となるポストクレジットシーンはなし。
ただしエンドロールの後で、1作目の「アイアンマン」でトニーがアイアンマン・スーツを作っていた時と同じと思しい金属音が聞こえてくる。
新たな何かが誕生することを期待させる音だ。

【もうひとこと】
今回のガモーラの例を引き合いに出すまでもなく、時間を操作することで過去世界からトニーやナターシャを連れてくることは出来る。だが、そこまでやるかな?
スティーブに関しては、前線で戦うことはなくともメンバーに助言を与えるような立場でのゲスト出演ということなら可能性あり?
ソーはこの終わり方からすると「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」に出てきそうだが、ロバート・ダウニーJr.もクリス・エヴァンスもクリス・ヘムズワースも、この作品をもって卒業の意向を固めているのでどうなることやら。



by odin2099 | 2019-05-01 17:33 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
つい先日も見てるけど、いよいよ”後編”の「エンドゲーム」公開が迫ってきたので、もう一度お浚い。

e0033570_23191527.jpg冒頭はソーの御一行様。
あのハッピーエンド(?)の余韻はどこへやら。いきなり絶望の淵に叩きつけられる。
ロキ、ヘイムダルの死、ソーは行方不明。敗北したハルクは地球へと転送される。

こちらは地球、サンクタム。
ストレンジとウォンの日常のやり取り、クスリと笑えるシーンだが、そこへハルク(=バナー)が空からドーン!

続いて婚約発表したスタークとペッパーの仲睦まじい様子だが、そこに現れるストレンジ、そしてバナー。
風雲、急を告げる。

作戦会議?もそこそこに、遂にサノスの尖兵登場。
否応もなく戦闘開始、ながらもハルクは参戦拒否。敗北が恐怖に変わったか?
代わりにひょっこり現れたのは、親愛なる隣人スパイダーマン。劣勢ではあっても湿っぽくしない、ちょうど良いアクセントになっている。
そうこうしてるうちに浚われるストレンジ、追うアイアンマンとスパイダーマン。

e0033570_23234728.jpg宇宙ではガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々が、宇宙を漂流中のソーを確保。
ようやくガーディアンズとアベンジャーズに接点が生まれる。
ここでメンバーは二手に分かれる。
ソー、ロケット、グルートはニダベリアへ武器を作りに、クイル、ガモーラ、ドラッグス、マンティスはノーウェアにあるストーンを守りに。

一方、逃避行中のワンダとヴィジョン。そこにもサノスの手が。
その危機に颯爽と駆け付けるのが我らがキャップ、スティーブ・ロジャース!
そしてブラックウィドウとファルコン。
この3人のコンビネーションは素晴らしく、アベンジャーズ側がサノス側を圧倒するのは、実はこのシーンだけ。

キャップ、ウィドウ、ファルコン、それにワンダとビジョンはアベンジャーズ基地へ。
そこでローディ、それにバナーと再会。
ヴィジョンを救うべく、キャップはワカンダ行きを決意。
その頃ワカンダではティ・チャラがバッキーに新しい義手を手渡していた。

アイアンマンとスパイダーマンはドクター・ストレンジの救出に成功、このままタイタン星へ奇襲をかけることに。
そしてワカンダでキャップたちはティ・チャラ(=ブラックパンサー)と合流。
タイタンではクイルたちガーディアンズとアイアンマン、ストレンジ、スパイダーマンが共闘することに…とここまでの展開は実にスムーズ。
この流れが「エンドゲーム」でも持続しているんだろうか。

マスコミ向けの試写も行われ、いよいよ一般公開を待つばかりだ。

<過去記事>

by odin2099 | 2019-04-24 23:24 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>の20作目で<フェイズ3>では8本目。
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でキャプテン・アメリカに協力した結果罪に問われ、今は自宅軟禁中。時系列的には「ブラックパンサー」以後「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」以前と思われる。
そのため重苦しいトーンで終った「インフィニティ・ウォー」とは違い、前作同様のコミカルテイストは健在。それに物語のスケールが大きすぎないのも良い。

e0033570_23122129.jpg今回も小さくなったり大きくなったり、それもアントマンだけじゃなくパートナーとなるワスプも登場するので大忙し。前作のイエロージャケットのような同じような能力を持つヴィランは出てこないものの、それとは趣の違う相手が出てくるのでアクション面でも飽きさせはしない。

しかし量子の世界に入ったピム博士のラボがあるビルを小型化すると、ピム博士のサイズは一体どういうことになっちゃうんだろう?とちょっと悩んだりもしたが、どうやら細かいことを気にしてはいけないらしい。
また今後の<MCU>では量子世界が一つのキーになるようだが、今回登場したピム博士のかつての同僚のフォスター教授やメインヴィランだったゴーストことエイヴァも再登場する可能性がある、ということなのだろうか。

そのフォスター教授を演じているのがローレンス・フィッシュバーン。<DCFU>でも重要キャラのペリー・ホワイト編集長を演じていたが、今後の作品への出番なしと判断しての<MCU>への移籍?
ただフィッシュバーンの吹替というと石塚運昇のイメージが強かったが、この作品では壤晴彦
何故かなと思っていたのだが、程なく石塚運昇の訃報が届いたので、起用する心づもりがあったとしても叶わなかったのかもしれない。

また前作でも存在だけは語られていたものの、今回が本格的登場となるピム博士の妻でホープの母ジャネットにはこれまた大物のミシェル・ファイファーが起用されており、日本では「たかがマンガ映画」と蔑まされてしまいそうなジャンルムービーが、あちらでは出演することが一つのステイタスと考えられているほど支持を得ていることが羨ましかったり。

そういえば前作の公開直後は、ジャネット役はシャロン・ストーンなんじゃないの?という噂も飛び交っていたが、「氷の微笑」繋がりも悪くないしそれはそれで面白かったかもしれないけれど、ミシェル・ファイファーの方がやはり品がある。

ミッドクレジットシーンはおそらく「インフィニティ・ウォー」のクライマックスと同時期を描いているのだろうが、「トニー・スタークが行方不明」といったニュースは流れていたものの、ワカンダで地球最大の攻防戦が行われていたことは、一般には広く知れ渡ってはいなかったのだろうな。
もし知っていたならスコットのこと、キャップの手助けに行こうとしてただろうから。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-03-15 23:14 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>19作目で<フェイズ3>の7本目。
今回、マーベルスタジオのロゴに映し出される”MARVEL STUDIOS”の文字の内、”IO”の部分が”10”に。
「アイアンマン」から始まった<MCU>も十周年ということで期間限定の表記になったようだ。

そして遂に全員集合の「インフィニティ・ウォー」の始まりである。
厳密に言えばホークアイとアントマンは名のみ語られるだけで姿を見せないし、TVドラマやネット配信ドラマの連中も合流しなかったし、アベンジャーズそのものも分裂したままで集結は叶わなかったが、それでもこれまで登場したヒーローたちの殆どは顔を揃えているし、いよいよ来たなというワクワク感は十二分に味わえる。
アベンジャーズ再結成は来たるべき「アベンジャーズ/エンドゲーム」の方に期待しよう。

e0033570_21180508.jpgのっけからソーとハルクの敗北、ヘイムダルとロキの死という絶望感で幕を上げるが、全編に悲壮感が漂うのではなく、主にガーディアンズ・オブ・ギャラクシー絡みではあるものの随所にクスりと出来る場面を散りばめたりで緩急自在。
2時間半の大作ながら飽きたり緩れたりすることなく最後まで引っ張っていく。監督のルッソ兄弟の手腕は大したものだ。

かつて「アベンジャーズ」第一作でのジョス・ウェドン監督の交通整理ぶりに大いに感心させられたものだったが、それを凌駕するかもしれないくらいパッチワークの冴えを見せてくれている。
その腕前が本物かどうかは「エンドゲーム」でハッキリと証明されるだろう。
公開まであと一カ月半、興奮と一抹の淋しさと共に待つことにする。

<MCU>世界のピーター・パーカーはどうやら映画オタクのようで、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」では「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」からインスピレーションを得た方法でジャイアントマンを倒したが、今回は「エイリアン」を参考にドクター・ストレンジを救出。
「エイリアン」を製作した20世紀FOXも今じゃディズニー傘下だし、今後も映画ネタは増えるのだろうか。

【ひとこと】
冒頭サノスに襲われ、救難信号を送るアスガルドの宇宙船だが、その時に必死に呼びかけてる声はなんとケネス・ブラナーのものなんだそうな。
豪華なカメオ出演だけれども、これってみんな気付いたのかな?

<過去記事>



by odin2099 | 2019-03-14 21:10 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
TVシリーズ「ウルトラマンルーブ」の後日談というか、完結編となる劇場用新作映画。
最近の<仮面ライダー>や<スーパー戦隊>同様<ウルトラマン>も予備知識なし。
それでも何となくお話に付いて行けた…よーな気がする……。

e0033570_20395353.jpg怪獣が出現しなくなって一年。主人公一家も平和に暮らしている。
弟も妹も自分の夢をかなえようと一生懸命に頑張っているけれど、お兄ちゃんは…。
そんな時に高校時代の友人を思い出して訪ねてみると、夢をかなえた数の彼は今じゃ引き籠りのニート。そんなんじゃダメじゃん、と諭そうとするも反対に「お前だって夢を諦めたじゃねーか!」と逆ギレされる始末。そんなこんなで自分探しが始まっちゃう。

これ、いよいよ卒業が近付いて来たり、あるいは社会人なりたての人は切実に感じるかもなあ。
リタイヤが近くなってきた人にとっては「どーにもならねーよ」とか「なるようにしかならないよ」とか「そのうち何とかなるだろう」とか、あんまり純粋に感じられないかもだけど。

で、ここに悪いウルトラマン(らしい)トレギアというヤツが現れ、この友人のマイナスエネルギーを利用して怪獣を生み出し大暴れさせるんですな。
まあここで先の展開は読めたも同然で、こうなると主人公の「友情溢れる説得」と、それでも彼を見捨てない「家族の愛」というもんで改心してハッピーエンド。ここに主人公一家の「家族の絆」を強調することで首尾一貫しております。

怪獣が大暴れする地域は限定されてるし、防衛組織が出てくるわけでもなく主人公家族で事件を解決しちゃうし(ウルトラマンナイスよりもスケール小さいかな)、大特撮怪獣映画を見た!…という気分には到底ならないけれど、今のウルトラマンってこの程度のスケールで丁度良いのかも。昔を知ってるとちょっと、いやかなーり淋しいものはあるけれど。

ゲストウルトラマンは直近のヒーロー、ウルトラマンジード。
別の世界からトレギアに連れてこられたという設定で、必然性ゼロ。
せめて前作の劇場版「ウルトラマンジード/つなぐぜ!願い!!」 での、ウルトラマンオーブの絡め方くらい納得出来るシチュエーションは用意できなかったものですかねえ。
家族と共にある「ルーブ」と、家族を持たない「ジード」との対比はよーくわかるのですが。

上映時間は70分強とコンパクト。
死んだかなと思ったトレギアも無事に(?)逃げおおせて、今度はベリアルに代わる新たな”悪のウルトラマン”としてシリーズを縦断だか横断だかして再登場する模様。
かなりお喋りなヤツなので、今後ウルトラマンゼロと出くわしでもしたら、双方で悪口合戦になったりして…?




by odin2099 | 2019-03-11 20:44 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
*** ネタバレあり! ***

「宇宙戦艦ヤマト2202/愛の戦士たち」も遂に完結。
”「さらば」でも「ヤマト2」でもない”だの、”あらゆる予想を覆し”だの、煽り文句は勇ましいが、結局のところ「2199」の時のバーガーの台詞、「こんな結末、認められるかよ!」に尽きる。

確かに「さらば」でも「ヤマト2」でもなかった。
プロデューサーサイドからの要請は、「さらば」をやってくれ、でもメインキャラは殺さないでくれ、というものだったという。
それって「ヤマト2」じゃないの?とツッコミを入れたくなるところだが、きっと「ヤマト2」にはエモーショナルな部分が足りないということなんだろう。

e0033570_21535763.jpgエモーショナルという点では今回の作品は泣ける。
徳川が、アナライザーが、土方が、加藤が、桂木透子が、斉藤が、キーマンが次々と命を落とす。
前回までにフラグの立ったキャラは粛々と死んでいく。
徳川は死なせるために動かされたように感じたし、アナライザーは唐突過ぎる。

加藤は逆に「生き延びて恥をかく」ことがそれこそ”あらゆる予想を覆し”じゃないのかと思ったが、「死んでお詫びを」のパターンに落ち着いた。
そしてキーマンに至っては、死なせるために作りだされたキャラ、使い捨ての駒というだけでガッカリだ。ガミラスの未来を彼に託すという選択肢はなかったのか。

そのガミラス側のドラマ、デスラーとキーマンそれぞれの苦悩と葛藤はまだわかるのだが、ガトランティス側のグダグダっぷりはもはや「ヤマト」を逸脱している。傲岸不遜乍ら正々堂々としていた旧作のズォーダー大帝が懐かしい。今のズォーダーは不器用でこじらせ系のDQN。

そしてあのラスト。
「さらば宇宙戦艦ヤマト」をなぞって綺麗に終わるのかと思わせて、古代と雪は死んでません、実は高次元で生存していました(どういうこと?)、時間断層の消滅と引き換えになら助けられます、さて地球の皆さんどうします?と国民投票。

更なる続編作るには古代と雪には生きていてもらわなきゃならないし、ドラえもんのポケットじゃないけど万能装置の時間断層の存在も邪魔。その両方を解決する一石二鳥の方法がこれとはねぇ…。
「さらば」の後にドラマを作るなんざ確かに”予想を覆した”とは言えるけど、唖然茫然。これを大団円とみるか、それとも蛇足と解するか、受け止め方は様々だろうけど、因果地平の彼方へ飛んで行って神様の領域に到達するというのは、こりゃ「ヤマト」じゃないね。ニシザキでもマツモトでもない、見ていて思わず「トミノか?!」「イデか?!」と思ったのはナイショ。

いずれにせよ旧作ファンはともかく、新しいファンたちがこの結末をどう受け止めたのか。好意的に受け止めてくれ、次への期待を繋げられたなら、それはそれで良かったと思う。老兵はただ口をつぐむのみ。
スタッフ、キャストの皆さんはひとまずお疲れ様。
おそらく数年以内にはまた新しいヤマトが飛び立つんだろうけど、それまではしばしのお別れ。

ところで旧作準拠ではなく「2199」で新規に登場したキャラの扱いは酷かったな。
新見も星名夫婦も桐生も篠原も沢村も榎本もロクに登場すらしない。西条は雪の交代要員でレーダー読み上げてるだけだし、真琴にしても加藤の妻というだけの役割。使いこなす自信がなかったのか、知らないキャラだから邪魔だったのか。もう少し大事に、効果的に扱えなかったものだろうか。

スターシャとの約束――波動砲問題もどうなったのかよくわからんし(スターシャ、結局物語に絡んでこないし)、デスラーはいつの間にかしれっと復権してるし、雪の”失われた記憶”というのも便利なツールとして使われただけだし、本当にこれで良かったのかなあ……。




by odin2099 | 2019-03-04 22:04 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(4)
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