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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<タ行>( 341 )

イオン・プロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズ第8弾。
再び降板したコネリーに代わり、満を持してロジャー・ムーアが颯爽と登場。
コネリーよりも若々しくて洗練された雰囲気は正に”英国紳士”なんだけど、実はコネリーよりも年上というのは驚き。

で、コネリーとムーアの個性の違いから作品のムードも一新。
黒人映画ブームに乗っかって黒人俳優が敵味方問わず大量に出演していたり、コミカルなシーン、ユーモア溢れるやり取り、あるいはバカバカしい場面が盛り込まれたりと良くも悪くもシリーズの転換期の作品だ。

『007/死ぬのは奴らだ』_e0033570_21453447.jpgしかし考えてみれば、MやQやミス・マネーペニーといったレギュラーメンバーを続投させてはいるものの、これだけタイプの違う役者を同じ役、しかも主役に据えるというのはかなりの博打だと思う。
従来からのファンが離れて行った反面、新たにファンになった人もいたりで世代交代は図られたので、長い目で見れば製作陣は見事に勝負を制したってことになるだろうけれど。

本作のヒロインはジェーン・シーモア。
巫女の役なので初登場のシーンでは”処女”なわけだが、彼女自身のファーストインプレッションも”清楚”。
これがボンドと関係を持った後では徐々に”妖艶”に、そしてどことなく”堕ちた”雰囲気も醸し出しているので映画的な説得力もあり。
ちょっと「キング・コング」のヒロインっぽいシーンもあったりで、割とお気に入りのボンドガール、もといボンドアクトレスの一人だったりする。

【ひとこと】
ペッパー保安官はいらない。

<過去記事>



by odin2099 | 2020-01-23 21:48 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
イオン・プロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズ7作目。
前作でジョージ・レイゼンビーが二代目007を襲名したものの、ゴタゴタがあって降板。
三顧の礼を尽くしてショーン・コネリーが一作限定で復帰を果たした。

前作でやや低迷したシリーズも盛り返し、「やっぱりボンドはコネリーじゃなくちゃ」の感を強くした反面、せっかく若返って精悍な身のこなしを見せたボンドが本作ではすっかり貫禄ある姿になっちゃったのは痛い。殺された女房の敵討ちに乗り出すボンド、という前作からの引きもあるので、尚更レイゼンビーだったらなあ、との思いが強い。

『007/ダイヤモンドは永遠に』_e0033570_21110032.jpgしかしその一方で、もし前作が当初の構想通りにコネリーとブリジッド・バルドー(もしくはカトリーヌ・ドヌーヴ)との共演作だったらかなり異なったムードの作品になっていただろうなと想像するのも愉しい。
かなーり”濃い”映画になっていたんじゃなかろうか。

序盤でブロフェルドに復讐を果たしたボンド。ところがどっこい、ブロフェルドは生きていた!
――ということで後半では再びボンドとブロフェルドの対決が前面に押し出されるのだが、実は原作でボンドと対決するのはブロフェルドではないそうな。

映画に勝手に出しちゃったので、権利を主張するケヴィン・マクローリーが激怒。その結果、以後のシリーズではブロフェルドやスペクターを登場させられない時期が長らく続くことに。
また最初に考えられていた敵役はゴールドフィンガーの双子の弟だったとか。
ということはボンドの復讐劇の要素は薄かったか、ひょっとするとなかったのかも?
作品のみならず、その製作の裏側も色々と奥が深いシリーズである。

ちなみに冒頭でコネリーはプールサイドに佇む美女に近づき、「君の胸の中を見せてくれ」と宣いいきなりビキニブラを取ってそのまま首を締めあげるという荒業を見せるが、セクシーシーンの多いこのシリーズでもここまでハッキリとバストトップが見えるショットがあるのはこの作品だけかも。

<過去記事>




by odin2099 | 2020-01-21 21:16 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
『東京オリンピック<ディレクターズ・カット版>』(2004)_e0033570_22295906.jpg長篇記録映画「東京オリンピック」は開催年の翌春に公開。
ただし市川崑監督の当初の構想よりも長く、しかも望まない競技のシーンも含まれたために、本人は不満を持っていたとのこと。
そこで40周年を記念し、新たに再構成されたのがこの<ディレクターズ・カット版>。
オリジナル公開版170分に対し、こちらは148分。実に22分も短くなっている。

とはいうものの、やはり自分の目には冗漫で退屈な作品にしか映らなかった。
選手に焦点を絞るのか、観客を点描するのか、裏方にスポットを当てるのか。
リアルタイムで大会を体感した人なら良いのかもしれないが、ただ見ているだけでは今映し出されている選手がどこの誰で、どういう記録を出し、結果誰が勝ったのか、といった基本事項すらわからない。
”公式記録映画”としては、構造上かなりの問題点があると言わざるを得まい。
東京オリンピックそのものを追体験することも出来ず、辛うじて昭和39年の東京の、日本の空気の一端には触れられるだろうか。

さて、今年開催される大会の公式記録映画の監督に選ばれたのは、河瀨直美監督だが、記録だけでなく記憶に残るオリンピックを掬い取った作品にして欲しい。

【ひとりごと】
中学の時のクラスメートの父親が何度か映っているのが、個人的には感慨深い。
もう亡くなられたが、著名なメダリストだった。




by odin2099 | 2020-01-20 22:34 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
イオン・プロ製作の<ジェームズ・ボンド>シリーズの6作目だが、前作でショーン・コネリーが降板。
2代目ボンドとしてオーストラリア出身の新鋭ジョージ・レイゼンビー登場。
動きが鈍重だったコネリーと違い、レイゼンビーは颯爽とした身のこなし。これでシリーズも若返りし活性化も果たせた…と思いきや、色々あって本作のみの登板となってしまった。

『女王陛下の007』_e0033570_18295869.jpgイギリス人じゃないことやトラブルメーカーのイメージが強いことでファンからも不評なようだが、個人的にはレイゼンビー=ボンドも悪くなかったと思っている。もしかするとコネリー=ボンドよりも好きかも。
そして以前にも書いたように、作品そのものも一般的には人気も評価も高くはないが、実はシリーズでも上位に来る傑作だと思っている。

オープニングではこれまでの作品からの場面がチョイスされ、劇中では辞職を決意したボンドが自室を整理する際に旧作所縁のアイテムが次々に映し出されたり(ご丁寧に各作品のテーマ曲も流れる)とシリーズの総括と新生を意図する演出も施されているが、実に勿体なかった。

”新生”という意味では珍しく本作には主題歌が作られていない(サッチモの歌は流れるがタイトルバックではないので、所謂主題歌とは別物であろう)。
その代わりにタイトルバックにはインストルメンタル曲が流れるのだが、このメロディが劇中では再三使われあたかも「新ジェームズ・ボンドのテーマ」のような扱いだ。

「ジェームズ・ボンドのテーマ」そのものはかなり終盤に流れるが、それはなんとトレーシーのアクションン場面が主。
ボンドはちょこっとしか映らないのは彼女がボンド夫人になる布石なのか。

ともあれレイゼンビーが抜けてしまったため、スタッフは次なるボンド役者選びに奔走することになるのだが、それはまた別の話――。

<過去記事>




by odin2099 | 2020-01-09 18:32 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
『D坂の殺人事件 <アンリミテッド版>』(2015)_e0033570_19405320.jpgD坂の安アパートに住む世間に倦んだ青年・郷田は、ある日偶然に古書店の若き夫人・悦子と蕎麦屋の主人・鈴木との不倫現場を目撃、彼女に強く惹かれる。
後日、鈴木が謎の自殺を遂げる。第一発見者は、鈴木が常連として通っていた件の古書店の主人である花崎。だが明智小五郎は他殺の可能性を考え、明智の妻の文代は調査を開始する。
その頃郷田は古書店を訪れ、悦子に近づいていた。

江戸川乱歩没後50周年記念作品で、窪田将治が「失恋殺人」に続いて脚本・監督を務める。
明智小五郎役は前作同様草野康太だが、文代は大谷英子に、浪越警部は近藤芳正に交代。
「週刊ポスト」の「謎の美女シリーズ」というグラビアで人気を博した祥子が、文字通りの体当たりで映画初主演。郷田に河合龍之介、蕎麦屋の主人に仁科貴、悦子の夫である花崎に木下ほうかという配役。

<劇場公開版>よりも過激な<アンリミテッド版>ということだが、<公開版>を見ていないのでどの程度の違いがあるのかは不明。上映時間は変わらないようだが。
そして原作は未読で、以前同名の実相寺昭雄監督版を見たことがある程度だが、そちらもこちら同様原作とはまるでかけ離れた作品らしい。江戸川乱歩作品というものは、かくも作り手の創造力を過剰に掻き立ててしまうものなのだろうか。

明智小五郎は前作同様前面に出ず、捜査はもっぱら文代が担当。ただ映画の主眼は事件の真相を追うことよりも、悦子と郷田、花崎の異様な関係を描くことに置かれているのでミステリー物の妙味は味わえない。
映画そのものも祥子のオールヌードを売りにしているのだから間違いではないのだが、その割に画面が暗く(淫靡な雰囲気を醸し出そうとしたのかもしれないが)、また全体的に台詞が聞き取りづらいなど欠点が目立つ。
やはりそれなりに芝居の出来る役者陣を揃えないと、せっかくの素材、題材も残念ながら実を結ばない。



by odin2099 | 2020-01-08 19:44 |  映画感想<タ行> | Trackback(1) | Comments(0)
『ドラミちゃん/青いストローハット』(1994)_e0033570_18004224.jpg偶然カカシ型ロボットのクロウが忘れ物をしたのを見て、それを追いかけて不思議な世界へ彷徨いこんでしまったドラミ。
彼は憧れのオーロラ姫の舞踏会へ行こうとしたが、身分違いとして追い出されてしまう。ドラミは彼を元気づけ、何とかオーロラ姫に会わせてあげようとするが…。

映画「ドラえもん」の併映作として作られた「ドラミちゃん」の4作目。
今のところ、これが最後の「ドラミちゃん」映画ということになるらしい。
15分程度の短編で、ちょっと「ふしぎの国のアリス」や「オズの魔法使い」のテイストが入っているかな。

最後、オーロラ姫の部屋を前にして、「もっと大切な友達を見つけた」といって引き返すクロウの行動がよくわからない。
姫よりもドラミを選んだ形だけれども、それがロマンスに発展するわけでもなくあくまで”友情”が強調されてるし、そもそもクロウはオーロラ姫とは話したこともなく、単に美しいから憧れていたってことのようだし、なんだかんだでモヤモヤの残る作品だった。



by odin2099 | 2020-01-05 18:03 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
日本では劇場未公開となってしまった「ヒックとドラゴン」の続編。
今度最新第3弾が公開されるので、その前にと急いで観賞。

『ヒックとドラゴン2』(2014)_e0033570_22585881.jpgあれから5年経って、バーク島では人間とドラゴンが仲良く暮らしてる。
ストイックは息子のヒックに長の座を譲り渡そうとしてるけど、ヒックはまだその心構えが出来てない。
で、現実逃避なのかな、トゥースと一緒に飛び回って新しい島を見つけてる。

ところがとある島に悪い奴らがいて、ドラゴンを捕まえ軍団を作ってるとこ。
バーク島の存在を知られちゃったので、一触即発の戦争状態になり、ヒックは何とか止めようと奮闘する。
その最中にふとした切っ掛けで、生き別れのお母さんヴァルカと再会。死んだんじゃなく、お父さんと色々あったんだねえ。

ヒックを追いかけて来たお父さんストイックとも再会。今じゃすっかり考えを改めたストイックにヴァルカも驚き、喜び、これで親子三人でまた暮らせる日々が始まるかと思いきや…
――と急にしんみりする展開も挟みつつ、前作以上に空を飛ぶことの愉しさを描き、クライマックスはイケイケで盛り上がる大冒険活劇の誕生だ。

ホント、これ未公開が勿体なかったなあ。

最後はトゥースがドラゴンの王になり、ヒックはバイキングの新しい長に。
アスティとは更にラブラブだし、これは続きが楽しみだね。今度が完結編という触れ込みだけど。

【ひとこと】
トゥースって、どことなく猫っぽいよね。



by odin2099 | 2019-12-19 20:03 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
『ドルフィン・マン/ジャック・マイヨール、蒼く深い海へ』(2017)_e0033570_19012998.jpg映画「グラン・ブルー」のモデルにもなったフリーダイバーのジャック・マイヨールが、自ら命を絶ってからそろそろ18年。
残された本人の映像と、ダイバー仲間や写真家ら彼と交流のあった人々、二人の子供、それに彼に影響を受けた現役のトップダイバーたちのインタビューで構成されたドキュメンタリー映画で、ギリシャ、フランス、カナダ、それに日本との合作映画。
ナレーションは「グラン・ブルー」でジャック・マイヨール役を演じたジャン=マルク・バールが務めている。

彼自身の著書や彼について書かれた本を読んで、あたかも彼は修行僧のような、とことん突き詰めるタイプの人なのかなと勝手なイメージを抱いていたが、この映画で語られる彼はまるで正反対。
職も住まいも転々とし、女性をとっかえひっかえ、家族はほったらかし……とは”探究者”のイメージにはまるでそぐわない。
また親日家であることは聞いていたが、この映画には何人かの日本人が登場し、彼が本当に日本に対して特別な感情を抱いていたらしいことも明らかになる。リップサービスではなかったのだ。

意外な一面、違った一面、知られざる素顔が垣間見られることを期待したが、この映画で描き出された姿はそんな些細なものではなく、彼に対する想いが根本から揺り動かされた感じ。
だがそれはそれで、一人の生身の人間として面白いなとは感じた。




by odin2099 | 2019-12-04 19:03 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
長編映画「ドラえもん」の第5作。

『ドラえもん/のび太の魔界大冒険』(1984)_e0033570_09010697.jpg魔法に憧れるのび太が、ドラえもんに出してもらった「もしもボックス」で魔法世界を作り出してみたものの、どうも思っていた世界とは違う。
しかも悪魔たちが地球の侵略を企てているという”魔界接近説”もあるという。
そこでのび太とドラえもんは元の世界へ戻ろうとするのだが、「もしもボックス」をガラクタだと勘違いしたママによって捨てられてしまい、帰れなくなってしまった。
そこへ大魔王の尖兵たちが遂に姿を現した。

ドラえもん、のび太、しずか、スネ夫、ジャイアンとお馴染みのメンバーが顔を揃えて大冒険を繰り広げるというパターンは健在だが、この作品におけるしずか、スネ夫、ジャイアンは「もしも魔法が使えたら」というパラレルワールドの住人たちなので、厳密に言えばゲストキャラクター。
ということで、他の作品に比べると微妙な距離感が漂っている。

大魔王が宇宙からやってきた侵略者だったり、タイムマシンでは両方の世界が行き来出来たり、ドラミちゃんがいきなり登場したり、魔法と科学の棲み分けというか解釈の違いがわかりづらい(というよりも説明を放棄している)あたりが多少引っ掛かるのだが、リアルタイムで劇場で見ていたら熱中していただろうな、と思う。

ゲスト声優が小山茉美、中村正、若山弦蔵と豪華。
そういえばつい先ごろ中村正の訃報が届いたっけ。
得難い名優がまた一人鬼籍に…。

【ひとこと】
この映画の主題歌は小泉今日子の歌う「風のマジカル」。
ところが大人の事情により、ソフト版は別の楽曲に差し替えられている。
子供向け映画に、大人の事情ねえ。


by odin2099 | 2019-12-01 09:04 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
『小さい魔女とワルプルギスの夜』(2018)_e0033570_08480874.jpg森の奥の小屋で黒いカラスと暮らしているまだ半人前の”小さな魔女”の夢は、年に一度<ワルプルギスの夜>にブロッケン山で開かれるお祭りで踊ること。しかし一人前の魔女にならないとその宴には招待されず、今年も招待状は来ない。
どうしても夢を諦めきれずこっそりと潜り込んだものの、たちまち”大きい魔女”たちに見つかってしまい、罰を与えられてしまう。
そして”魔法の本”を渡され、その中に書かれてある7,892個の魔法を来年の<ワルプルギスの夜>までに覚え、テストに合格して”良い魔女”になれたら招待してやろうと宿題を出される。
はたして”小さい魔女”は”良い魔女”になって、夢を果たすことが出来るのだろうか。

”小さい魔女”といっても127歳。演じてるカロリーネ・ヘルフルトも撮影当時は32~3歳くらいだと思うから、ドジっ娘ではあってもいわゆる”魔法少女”のイメージはない。
そんな彼女が喋るカラスのアブラクサスを相棒に、失敗しながらも成長していくというお話なのだけれど、見ていて不思議と違和感はない。正直それほど美人という感じではないものの、無邪気で好奇心旺盛な笑顔が雰囲気にピッタリだからだ。

原作はオトフリート・プロイスラーの児童小説。
”良い魔女”ってなんだろう?というところから彼女の葛藤が始まり、理不尽とも言える”大きい魔女”たちの無理難題に対して出した答えとは…。
見ていた人には溜飲が下がるハッピーエンドではあるものの、見ようによってはちょっと残酷。
色々と考えさせられる作品だった。




by odin2099 | 2019-11-24 08:50 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
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