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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<ハ行>( 337 )

「仮面ライダー」から凡そ4年で新たな東映ヒーローの誕生。
実写で変身するグループヒーロー物としては元祖となる「ゴレンジャー」です。

この劇場版の脚本を担当したのは、TVシリーズのメインライターを務めた上原正三。
ということでこの作品も上原さんの追悼ということになりました。
『秘密戦隊ゴレンジャー/爆弾ハリケーン!』_e0033570_19290851.jpg
2年間という長寿番組となった「ゴレンジャー」ですが、これまで劇場公開されたのは何れもTVのブローアップ版。
1年以上経ってようやく作られた劇場用新作は僅か20分の上映時間乍ら、TV版の撮影と並行して四国ロケを敢行する娯楽編。
これが編集で切り詰められたのではなく、当初からこの尺でまとめられていたのだとすればプロの技だろうなと思います。

ゴレンジャーは単に黒十字軍の怪人や戦闘員と戦うだけでなく、時には怪しい相手を尾行したり、密かに部屋に忍び込んで情報を入手したりといったスパイアクション物の雰囲気も十二分に醸し出し、一方でビキニ美女を出してサービスに努めるなど、人気絶頂期故に手を抜かずに子供を(そして一緒に見ている大人も)愉しませようという姿勢に好感が持てます。

<過去記事>




by odin2099 | 2020-01-22 19:32 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
『氷菓』(2017)_e0033570_12101584.jpg高校一年の折木奉太郎は、姉からの厳命で廃部寸前の古典部へ入部するが、そこには隣のクラスの千反田えるも「一身上の都合」で入部していた。
奉太郎とは中学時代からの腐れ縁の福部里志や伊原摩耶花も成り行きで入部し、部の活動としてまずは文化祭で文集を発行することになる。
実はえるには、幼い頃に元古典部の部長だった伯父から聞かされた古典部に関する思い出の中に、気になることがあったのだ。
「氷菓」という文集のバックナンバーを探しているうちに、33年前に学校で起きたある事件の真相が明らかになってゆく。

シリーズ化もされている米澤穂信の人気小説を、安里麻里の脚本・監督で映画化。
出演は山﨑賢人、広瀬アリス、小島藤子、岡山天音、本郷奏多、眞島秀和、貫地谷しほり(声のみ)、斉藤由貴ら。

『氷菓』(2017)_e0033570_12102515.jpgミステリー物ではあるのだが、内容が地味。
実際、事件が解決したからと言って何か状況が好転するわけでもないので、謎解きが済んだ後のカタルシスもこれといってない。
原作未読でアニメ版も見ていないが、原作に忠実とかアニメ版をかなりトレースしてるという声を聞くので、元々がそういう話だったのだろう。

主人公は安楽椅子タイプの探偵。
用意された情報を元に推理を働かせるのだが、最後の謎解きは主人公ではなくキーパーソンがベラベラ喋るという親切設計。
一応主人公がお膳立てし、自分の推理を披露した上でのことではあるのだけれど、そこで「実は違ってました~」とやられるので少々興ざめ。また、真相が明らかになっても、だからどうなんだ?としか思えないのだが。
本筋に至るまでに主人公が見せる推理力の描写はなかなかのものなので、余計勿体なく感じる。

そしてもう一言。
年齢相応のキャストを集めよう。
20代前半の俳優に、高校一年生を演じさせるのは、コスプレ感が強すぎてやっぱり無理がある。
ヒロインが、天真爛漫で愛らしい存在であれば救われるのだが、我儘で強引な自己チューな性格にしか映らないのもマイナスだ。



by odin2099 | 2020-01-05 12:11 |  映画感想<ハ行> | Trackback(1) | Comments(2)
『ヒックとドラゴン/聖地への冒険』(2019)_e0033570_20120766.jpg「ヒックとドラゴン」ではバイキングとドラゴンの、対立からの友情の芽生えを描き、「ヒックとドラゴン2」ではバイキングとドラゴンとの共存の素晴らしさを訴え、そしてこの3作目では、単に一緒にいて仲良く暮らすことがはたしてお互いの為に良いことなのかを抉る。

アスティと結婚して名実ともにバイキングの長となり、父祖伝来のバーク島の平和を守ることを求められているヒックはもはや少年ではなく、また独りぼっちだったトゥースも同じナイト・ヒューリーの生き残りのメスのドラゴン(ライト・ヒューリー)と出会って恋に落ち、そして寂しいけれどそれぞれの道を選ぶ。
三部作の完結編として見事な着地を見せてくれた。

そしてそれが永の別れではなく、数年後、アスティと子供を連れて旅に出たヒックは、同じく子供連れのトゥースと再会する。
そう、二人(一人と一匹)はいつまでも”相棒”なのである。

映画1作目の公開は9年前、2作目は劇場未公開ということもあるのか、冒頭には「これまでのあらすじ」が付いている。
といってもそれだけでは物足りないので前作、前々作は見ておいた方が吉。

ところで映像も美しく、音楽も素晴らしく、ユニークなキャラクターたちの大冒険が愉しめるこの三部作なのだが、原作とは似ても似つかない内容。
原作者のクレシッダ・コーウェルはこのアニメシリーズに満足してるんだろうか。



by odin2099 | 2019-12-23 20:15 |  映画感想<ハ行> | Trackback(3) | Comments(4)
今度の宮崎駿のクレジットは「脚本・美術設定・画面構成」。
これ、実質的に「原作・脚本・作画監督・演出」ってことじゃなかろうか?
――という「パンダコパンダ」の第2弾。

『パンダコパンダ/雨ふりサーカスの巻』_e0033570_19533394.jpg前作は動物園から逃げ出してきたパンダ親子が中心だったけど、今度はサーカスを抜け出したトラの子どもがゲスト。
今のご時世じゃ、動物園やサーカスが”夢の世界”にはなかなかなりづらいだろうから、こういう設定のお話は成立しないのかも。ちょっと寂しいですが。

お話はだいたい三つに分かれていて、最初はトラちゃんがミミ子やパパンダ、パンちゃんと仲良くなるお話で、続いてトラちゃんがサーカスの一員だということがわかり、ミミ子たちが団員や他の動物たちと知り合うという展開。
そして最後はいよいよサーカスが始まる日、その前夜からの大雨でサーカス団のいる街が水没してしまい、ミミ子たちが助けに行くお話、となる。

サブタイトルの「雨ふりサーカス」は物語全体の半分くらいにしか当てはまらないけど、作品全体の雰囲気はよく表している。
色々な事件は起きるものの悪人は一人も登場せず、出てくる人たち皆これ善意の塊。
絵空事ではあるけれど、どうせなら気持ち良く絵空事を愉しみたいもんですね。

<過去記事>




by odin2099 | 2019-12-21 20:03 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
『ひつじのショーン/UFOフィーバー!』(2019)_e0033570_19225875.jpg「ひつじのショーン」長編映画第2弾。

今度は迷子になった宇宙人の子どもと出会ったショーンたちが大冒険を繰り広げる、というお話。

SF仕立てとは驚きだが、「ひつじのショーン」という作品のキャパの広さもあって違和感は特になし。
まあこの作品世界の中のひつじや犬も並みの存在じゃない。
ある意味、E.T.みたいなものだし。

で、全体的に「E.T.」のパロディが多め(基本ストーリーそのものも)で、他に「未知との遭遇」や「MIB」、「サイン」、「2001年宇宙の旅」、「X-FILE」、それに50年代のSF映画などにもオマージュを捧げた<ファースト・コンタクト物>の秀作となっている。

『ひつじのショーン/UFOフィーバー!』(2019)_e0033570_19224322.jpg5音階の音楽が鳴ったり、シャンデリラのような宇宙船が登場したり、サングラス姿の怪しいエージェントが出てきたり、「ツァラトゥストラはかく語りき」や「美しき青きドナウ」が流れたり。
子どもたちには元ネタがどのくらいわかるかな?

そして毎度のことながら、スケール感やスピード感の表出はお見事。

実写でもセルアニメでもCGアニメでもなく、これを人形アニメで表現しているのだから頭が下がる思いだ。
どれだけ手間暇かけて作ったか、想像するだけでおぞましい。

それでも数年後にはまた新作映画が見られることを期待しちゃうぞ。





by odin2099 | 2019-12-18 19:37 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
見習い看護婦が病院内で、患者と看護婦が巻き起こす様々なゴタゴタに巻き込まれるというコメディで、<にっかつロマンポルノ>の一本。
主演はNHK教育テレビのお姉さんから転身した浅見美耶
これ、当時はセンセーショナルだったのだろうけれど、こちとらその後の「光戦隊マスクマン」でしか知らないのでなんとも…。

『白衣物語 淫す!』(1984)_e0033570_19082112.jpg「マスクマン」ではレッドマスクことタケルの恋人美緒(実は地底帝国チューブのイアル姫)と、その姉で男として育てられた地帝王子イガムの二役を演じ、片や”ロミオとジュリエット”的な悲劇のヒロイン、片や主人公と敵対する悪の前線指揮官という対照的なキャラクターを見せて印象的だったけれど、まさか彼女がポルノ映画出身者とははじめは思いもしなかった。

この映画での彼女は、田舎出身で男性経験がない純朴な少女。そこに目を付けたVIP先のドラ息子に迫られ何とか難を逃れるものの、最後にはその毒牙にかかり豹変するというキャラクター。
先にコメディとは書いたものの、案外暗い話だったりするのでちょっとビックリ。もっと明るければなあ。
20年以上前に一度見たことがあるのだけれど、やっぱり同じ感想になる。

ただ今見ても浅見美耶は可愛いし清楚だし、その一方で口元の黒子が色っぽく妖艶な感じもするし、後半に見せる醒めた表情がまたクールで良い。その魅力は不変だ。
共演は江崎和代、三崎奈美、深見博、野上祐二、監督は伊藤秀裕。



by odin2099 | 2019-12-13 19:09 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
池田理代子の大ヒット漫画を、監督:ジャック・ドゥミ、音楽:ミシェル・ルグラン以下外国人スタッフ、キャストを起用し、ベルサイユ宮殿をはじめオールフランスロケで映画化した超大作。

『ベルサイユのばら』(1979)_e0033570_19075891.jpgしかし男装の麗人オスカルはどう見ても女性にしか見えないし(全く気付かないフェルゼンがマヌケに見える)、2時間で描くにはお話は詰め込み過ぎで、登場人物もやたらと多い。
ロザリーや、ジャンヌと「首飾り事件」のエピソードなどはこの際割愛して、もっとオスカルとアンドレ、マリー・アントワネットとフェルゼンに絞れば良かったのに、と思う。

ラストも、立ち上がった群衆がバスティーユを占拠するところまでは触れるものの、アンドレは銃弾に倒れるが、彼とはぐれたオスカルは人の波に押し流されて消えていって終わり。アントワネットやフェルゼンの最期について語られることもないという歯切れの悪さ。
で、「つまんないなあ」と初めて見た30年近く前は思ったものだけれど、改めて見ると映画の雰囲気は悪くない。

カトリオーナ・マッコールは男装がそれほど似合ってるとは思わないけどドレスアップした姿は綺麗だし、おまけに女性同士のキスシーンやヌードも見せる熱演。
ジョナス・ベリシュトルームのフェルゼンは嫌味のないハンサムで、バリー・ストークスのアンドレはフェルゼンとは対照的にややワイルドさを感じさせる精悍さが魅力的だし、クリスティーネ・ベームは天真爛漫さが如何にも王妃らしい(残念ながら作品公開直後に事故で亡くなられたらしい)。
原作漫画に似てる似てないは兎も角として、何れも好演しているので余計勿体なく思える。

製作は当時、角川春樹や西崎義展と並んで独立独歩、新進気鋭のプロデューサーと目されていた山本又一朗。
今の日本映画ではここまで野心的な企画は出せそうもないなあ。

【ひとりごと】
Blu-rayには「水曜ロードショー」放送時の吹替版を収録。
オスカルは汀夏子、アンドレは堀勝之祐、マリー・アントワネットが小原乃梨子、そしてフェルゼンが井上真樹夫…というのはちょっと違和感。何故この組み合わせになったのだろう?
どうせなら当時放送していたTVアニメ版のキャストでも良かったんじゃなかろうか。




by odin2099 | 2019-12-12 19:12 |  映画感想<ハ行> | Trackback(1) | Comments(0)
『羊とオオカミの恋と殺人』(2019)_e0033570_20044990.jpg大学受験に失敗し予備校もクビになり、バイトもせず引き籠り電気も水道も止められてしまった黒須くんは、アパートの自室で首を吊って自殺しようとするも失敗。
ところがその際に壁に穴が空いてしまい、そこから隣室を覗いてみると何と清楚な美女が住んでいた。
偶然彼女とも知り合いになり、それから隣室の美女・大学生の宮市さんの生活を覗く毎日が始まるが、ある日彼女が人を殺す現場を目撃してしまう。
思わず声を出してしまい彼女に気付かれてしまうが、何故か彼女と付き合うことになる。しかし宮市さんは黒須くんとのデート中でもお構いなしに殺人を犯すのだった…。

福原遥が超絶カワイイ!
これ見て彼女に惚れないヤツがいるだろうか???!!!

――と騒ぎたくなるような映画。

だいたい連続殺人鬼の美少女と自殺志願の冴えない男とのラブコメ、なんつー非現実的すぎるお話を成立させるには、一にも二にも”宮市莉央”という女の子が魅力的に見えなきゃいけないワケで、その点この映画の福原遥は完璧。橋本環奈よりも桜井日奈子よりも彼女の方が上!
……あ、森七菜とはいい勝負かも。

ヘタレ主役を演じた杉野遥亮も、謎の女を演じた江口のりこも怪しくて良いし、準ヒロイン格だった江野沢愛美も福原遥とは違った、庶民的というかふわふわした感じの美少女を演じていてマル。
ホラーとラブストーリー、アクションとコメディ、そしてサスペンス映画とアイドル映画は両立するんだなあ。




by odin2099 | 2019-12-10 20:07 |  映画感想<ハ行> | Trackback(1) | Comments(2)
中国の民話「白蛇傳」と、林房雄の「白夫人の妖術」をベースにした東宝の特撮映画だが、香港のショウ・ブラザースとの合作作品。
特技監督はもちろん円谷英二、脚本は八住利雄、音楽は團伊玖磨、そして監督は豊田四郎。
出演は池部良、山口淑子、八千草薫、徳川夢声、上田吉二郎、清川虹子、田中春男、東野英治郎ら。

『白夫人の妖恋』(1956)_e0033570_22001705.jpg1958年に作られた東映動画の長編第一作「白蛇伝」と元ネタが同じだが、これは偶然ではなくこの作品が香港でヒットし、それのアニメ化企画が持ち込まれたことが「白蛇伝」製作の切っ掛けになったのだとか。
しかし元メタは同じでも、出来上がった作品の雰囲気はかなーり違う。

許仙と白娘は一目惚れ同士。で、色々あるものの一気に結婚まで行ってしまう。
許仙は単細胞でお人好し、疑り深いものの騙されやすいというか流されやすい性格で、一方の白娘は愛する人の為なら何でもするというかなりの悪女。
白娘に仕える小青はかなり強引で我儘、そしてかなり鬱陶しい存在。最後には白娘を見限ってしまう。
メインキャラクターが、揃いも揃って感情移入出来ない性格に難ありの連中ばかりで、結局は悲恋に終わるのだけれども、それもみんな自業自得じゃないかとしか思えないので同情も出来ない。
純愛モノとして完成された「白蛇伝」の方が遥かに面白い。

一度30年近く前に見たことがあったのだけれども、その時気になったというか印象に強く残っていたのがヒロイン役の山口淑子の妖艶さを通り越したケバさだったけど、見直しても同じ感想が。
撮影時は30代半ばくらいだと思うがメイクのせいもあったのかなあ。池部良の方がかなり年下に見える。



by odin2099 | 2019-12-07 22:03 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
『白蛇伝』(1958)_e0033570_20000847.jpg許仙は幼い頃に白蛇を飼っていたが、大人たちに気味悪がられて泣く泣く捨てたことがあった。
長じて許仙はある日、一人の美しい娘と出会う。
実はその娘・白娘はあの時の白蛇が人間に化けた姿だったのだが、そうとは知らず許仙は惹かれていく。
だが高僧・法海は白娘の正体に気付き、許仙を妖怪から救おうとしていた。

中国の著名な民間説話を題材にした国産初の総天然色の長編漫画映画。そして東映動画(現・東映アニメーション)の長編漫画映画としても第一作。
今から60年以上前の作品だが、白娘の可憐さと妖艶さは今日でも十二分に魅力的だ。

ただ本筋とあまり関係ないシーンが延々と続くあたりが、今日の作品群との違いを感じさせる。上映時間は79分の作品だが、原題の感覚でリメイクしたとなると40~50分程度に収められてしまいそう。全体的に緩やかなテンポなのも、あの頃ならではだろうと思う。

白娘はひたすら許仙を愛し、許仙が命を落とした際には自らの命を顧みずに”命の花”を手に入れ、そして妖力を失ってしまう。
それでも法海は許仙の為を思って白娘と対決するのだが、二人が強く惹かれ合っていることに気付き、最後は一転して二人の守護者となる、という流れは「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」などにも似ている。
純朴な若者と人ならざる者との恋愛は、中国の古典のトレンドなのかもしれない。

【ひとこと】
全てのキャラクターを森繁久彌と宮城まり子の二人が担当。
そのため、どことなく絵本の読み聞かせに近いものも。



by odin2099 | 2019-11-29 20:08 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
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