【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<マ行>( 134 )

今年は「マジンガーZ」の新作、しかも続編映画が公開されたが、最初に劇場にかかったのがこの第5話「ゴーストマジンガー出現」のブローアップ版。
序盤乍ら早くも偽マジンガーを登場させ、兜甲児や光子力研究所を貶めるというのは展開が早い。
もっとも、これにまんまと乗せられて甲児を非難したボスだったが、最後には誤解が解けて交友が始まるという流れだから、決して早すぎるということもないか。

わざわざマジンガーの偽物を作ったりせず(劇中ではあしゅら男爵が、「裏切った甲児が提供したデータを元にドクターヘルが作った」、と説明して混乱させているけれど)、機械獣をヴァーチャル映像によってマジンガーに偽装させるという方法を取っているが、これも意外に新しい発想ではなかろうか。
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そういえばこのエピソードでは、光子力研究所から自宅に帰る途中に兜甲児・シロー兄弟はあしゅら男爵率いる鉄仮面軍団に襲われている。
甲児たちが研究所に越してくるのはシリーズの後半だが、これは切り離すことで色々なドラマが生み出されるという考えからくる、当初から作劇上で必要とされた設定だったのだろうか。
安易にマジンガーを出動させない枷なのかなとも思うが、どうにもまどろっこしくも感じてしまうのだが…。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-05-15 22:00 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<マーベル・シネマティック・ユニバース>の17作目。
アベンジャーズの中心メンバーのうち、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」に参加していなかったソーとハルクの消息がわかるという一篇。

e0033570_21030118.jpgDVD&Blu-rayがやっと発売されたので、前日にフライングゲットして再観賞。皆が絶賛するほどノレなかったのは相変わらずですが、それでも十二分に楽しめました。
ソーとロキの息の合ったコンビネーション、ソーとハルク、ソーとバナーの噛み合わなさがかえって愛おしい漫才っぷりが作品に勢いとテンポを与えてますね。
チョイ役のドクター・ストレンジも、初対面の雷の神様相手にいきなり上から目線なのも「らしい」です。

でも楽しいだけじゃなく、そんな中でオーディンが死に、ウォーリアス・スリーも瞬殺され(除く浅野忠信)、ソーは片目を喪い、そしてアスガルドの民は故郷をなくした難民と化すなど、全体を貫く物語は暗く重たいもの。
新王即位、新天地を目指しての旅立ち、と爽快感と安堵感のあるハッピーエンドを迎えたかに見えるラストシーンも、実は「笑い」のオブラートに包まれただけの悲劇――紛れもないラグナロク(神々の黄昏)なのだなと思わされました。

神話世界は遂に崩壊し、ソーたちの前に姿を現したサノスの宇宙船。
風雲急を告げて物語は幕を閉じます。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-03-07 21:12 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<DCフィルム・ユニバース>(で、いいのかな?)の第一弾。
ここのところ<MCU>をずっと追いかけてるけど、ちょっと浮気。

この映画、いきなり出産シーンから始まるが、お茶の間には相応しくないと判断されたのか、過去2回の地上波放送の際には何れもカット。
まあ純粋に放送枠の関係だろうが。

e0033570_23151643.jpgクリストファー・リーブ版「スーパーマン」に比べると比重が大きいのが、クラーク・ケント/カル=エルの二人の父親の存在。クリプトン脱出時や地球到着後の幼少期のエピソードにしばしば登場し、クラークの成人後にも回想シーンに現れ、はたまたコンピューターの一部となって彼を導く。
また母親との結びつきも強く描かれ、ともすればクラークが過保護で脆弱に映りかねないのだが、そうはならないのはヘンリー・カビルの落ち着いた演技と存在感故だろう。

クリストファー・リーブが朴訥で純粋な、少年がそのまま大人になったかのようなピュアなクラーク・ケント像を作り上げていたのとは対照的に、ヘンリー・カビルは周囲から拒絶されたり軽く見られたりといった逆境から跳ね上がった精悍な男を演じているからだ。

その結果、皆が求めるスーパーマン像とは多少かけ離れて見えてしまっているのは計算の内だろうが、作品全体が暗く重々しいトーンに貫かれてしまったのも想定内だったのだろうか。それとも誤算だったのだろうか。
この作品に続く<DCFU>作品は何れも内容的にも興行的にも苦戦が続いているようだが、この作品で既にボタンは掛け違っていたのかもしれない。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/21004378/
https://odin2099.exblog.jp/24237421/
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by odin2099 | 2018-03-06 23:21 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
「Mr.マックスマン」の続編も、更なる続編に備えて再観賞。

千葉雄大に代わって主役を務めるのは竜星涼。随分と似てない兄弟もあったもんだ。
これで両親が要潤と鈴木杏樹なんだから、ある意味で最強の遺伝子。
といっても前作の描写見る限りでは主人公は一人っ子っぽかっただけに、かなーり無理矢理感がありあり。まあそれも含めて「笑う」部分なんだろうけれど。

e0033570_20254535.jpg新ヒロインは、前作では脇に甘んじていた内田理央が昇格。
前作でも結構出番が多かったし、なまじ新キャラ出すよりもこう言う形の方が嬉しい。
ちなみに前作のヒロインだった山本美月は千葉雄大共々「スペシャルサンクス」扱いで、雄大クンと違って如何にも「特別出演しました」という感じの顔見せのみなのがちょっと残念。

ニチアサ枠から新規参入したのは松島庄汰で、他のジャパンテレビのメンバーは久保田悠来、青木玄徳、田村亮らが残留で、他に悪役陣の丸山敦史と大和田伸也がスライド。喫茶店のマスターを好演したなだき武も続投だ。

前作よりもヒロイン比重の高い作品になっていて、最初から最後までだーりおの魅力が全開
回想シーンでは中学三年生という設定でセーラー服姿まで披露。
ちょいとキツイ?いや、まだまだ大丈夫!?

旧作からのフッテージの流用が多く、それで水増しされてる感はありあり。
要潤は多分台詞を一言二言追加録音しただけで撮影には参加してないだろうし、大和田伸也の出演シーンもおそらく前作以下。
だけど単独で見た場合は豪華に見えなくもないので、こういった作品は愉しんだ者勝ちだ。

ラスト、雄大クンのプロポーズを美月ちゃんは受け入れてくれたようだけど、ヒーローと結婚生活の両立って難しくないかな?
一方の竜星クンの正体はあっさりだーりおにバレて、こちらもハッピーエンド。
しかし「梨奈さん、好きだ―!」で変身するヒーローなだけに、恋が成就しちゃったらマックスマンに変身できなくなったりしない?

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/25150403/



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by odin2099 | 2018-02-19 20:31 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
新作公開に合わせて再観賞。

テレビ朝日が<平成仮面ライダー>や<スーパー戦隊>、即ちニチアサ所縁のキャストを集め、吉本興業と組んで製作したヒーロー映画で、大泉の街並みが出てくるものの、何故か製作に東映は噛んでないというのがちょっと不思議? 
勿論大泉の撮影所は「製作協力」という形で参加はしてるけど。

e0033570_09591341.jpg主演が千葉雄大でヒロインが山本美月。
ニチアサ枠(?)からは要潤、永瀬匡、久保田悠来、青木玄徳、内田理央、丸山敦史が抜擢。
他にも鈴木杏樹、田辺誠一、なだき武、田村亮、高田延彦、大和田伸也、と実に濃い顔の面子が並んでいる。

その中にあって癒し系の雄大クンは…というと、一見薄そうで実は彼もなかなか目鼻立ちのハッキリした「濃い顔」だったことを改めて発見。だからこの面子の中でも埋没しないんだなあ。

ニチアサ絡みとはいえ、和風のヒーローではなくアメコミテイスト。
その為に東映が絡んでないのか、あるいは東映が絡んでないからそうなったのか――は考え過ぎだけど、ニチアサのパロディになっていないのは好判断。
1時間ちょっとの中にシリアスとギャグが上手く盛り込まれ、楽しいひと時を過ごせる作品になってると思う。

しかし3本も作られるほどの人気作品になるとは思わなかったな。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/23785409/



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by odin2099 | 2018-02-18 10:01 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<マーベル・シネマティック・ユニバース>の8作目。
お馴染みのキャラクターが再登場しての「マイティ・ソー」第二弾でもある。

前作に比べ包容力が増し、貫録タップリで頼れるヒーローへと成長したソー。
それでもレディ・シフやウォーリアス・スリーら仲間たちと一緒にいるときや、義弟ロキを前にするとたちまち前作同様のやんちゃなわんぱく坊主が姿を見せるのが微笑ましい。

e0033570_19372699.jpg愛するジェーンを救うため、そして母フリッガの敵を討つため、父王オーディンの命に背いてのアスガルドからの脱出行。この時のソーとロキのやり取りがとにかく楽しい。まだ二人が仲良かった頃も、この兄弟はこんな調子で悪戯に励んでいたんだろうか。
平和だった頃のアスガルド、仲良かった頃のソーとロキの姿も、ふと見てみたくなった。
そういやソーやオーディンには反抗的なロキも、フリッガに対しては従順というか甘えの感情を見せる。
ロキはお母さんっ子だったのかな。

そのロキ、マレキスに対して「私はヨトゥンヘイムのロキだ」と名乗るが、「アベンジャーズ」の時は「アスガルドのロキ」と名乗っていたっけ。
相手や状況に応じて使い分けているのだとしたら、流石狡猾なロキ、というところか。

傑作続きと評されるフェイズ2の作品群にあって、この作品はあまり好意的な声を聞かないが、ランニングタイムも短めだし、これはこれで十分に愉しめる。
冒頭の九つの世界を巡る場面や、中盤のアスガルドでの戦いのシーンなど、どことなく「ロード・オブ・ザ・リング」を彷彿とさせるのも他作品との差別化となって良い。

それにしてもヘイムダルは意外に役立たずだし、アスガルドも簡単に外部からの侵攻を許すし、神様と崇めるには些か頼りないですな、オーディンもソーも。

【ひとりごと】
「マイティ・ソー」や「アベンジャーズ」ではあまりなかったロキの、自分の身体を張ったアクションシーンはなかなか格好良いけれど、これを見てもトム・ヒドルストンを時期007=ジェームズ・ボンドに推そうとは思わない。
またボンドを黒人に変更するというアイディアにも反対なので、ヘイムダル役のイドリス・エルバも考えられないなあ。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-02-15 19:42 |  映画感想<マ行> | Trackback(1) | Comments(0)
題名に偽りありでマジンガーZは暗黒大将軍と戦わない、というより直接相見えることはない。
なので真のタイトルは「マジンガーZ対獣魔将軍」だ!
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――という与太話はおいといて、「マジンガーZ」といえばコレ!という世紀の傑作を再観賞。
この作品でZはズタボロにされ、そこへグレートマジンガーが颯爽と現れて見せ場を掻っ攫っていくのですが、「マジンガーZ/INNFINITY」ではグレートがボロボロでZ無双!というまるでこの作品のリベンジマッチみたいなシーンがあります。ご丁寧に最後の方では、Zがこの作品のようなダメージを負うシチュエーションもありますが。
ただ実のところ「グレートマジンガー」最終回でのグレートはロクに活躍もせず、ひたすらZが画面を占有してることは一言申し添えておきます。
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それにしても満身創痍のマジンガーZで出撃する兜甲児の件から涙腺緩みっぱなし。
多少のコメディ要素込みではありますが、ボスボロットの奮闘も泣けますし、ここまで主役がズタボロになるヒーロー物というのもなかなか類を見ないのではないでしょうか。
紛れもないアニメ史上に燦然と輝く名作です。

これを見てしまうと、どれだけ頑張っていても「マジンガーZ/INFINITY」はなあ、という気になってしまうのは致し方ないですね。
それに石丸博也と森久保祥太郎、二人の兜甲児に対するアプローチの違いもわかりますし。
石丸甲児は決して絶叫はしないんです。対する森久保甲児は終始絶叫しっぱなし。
そして宙明メロディを背負ったZの、強さというよりも悲壮感、これが新作に欠けてる部分ではないかなあと思います。

まあ、色々と不満点はありますよ。
「戦闘獣」と「機械獣」といった単語が統一されて使われてないとか、預言者が何故予言できるのかとか、神出鬼没ぶりの説明がないとか、甲児とさやかのキスシーンがない(シナリオにはあったのにカットされた?らしい)、せめて抱きしめるくらいはあっても良かったんじゃ?とか。
でも、それを補って余りある魅力に溢れた作品であることも間違いありません。
40分強でよくこれだけのドラマを作り上げたものです。
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by odin2099 | 2018-01-28 18:04 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<マーベル・シネマティック・ユニバース>第4弾、そして第三の男ソー、登場!

e0033570_20131687.jpg「アイアンマン」はハイテク武装した戦士、「インクレディブル・ハルク」はバイオテクノロジーが生み出した怪物、そして今度は北欧神話の雷神というワケで、同じ<ユニバース>の作品とはいえ一気に裾野が広がった感があります。
今はアベンジャーズって何の違和感もなく「チーム」だと認識してますけど、よくよく考えると異なる出自、異なるバックボーンを持つトンデモナイ連中ですよね。それを等しく扱ってしまう<ユニバース>って凄いものです。

北欧神話が元ネタですが、作品の雰囲気は北欧神話というよりは中世の騎士物語とか、そっちのテイストが濃いような気がします。監督がシェークスピア劇を得意とするケネス・ブラナーだってことも影響してるのかもしれません。

ただ、追放された王子なんて貴種流離譚そのままですし、兄弟間で王位を争うとか、一方が実は尊い血筋ではない出生の秘密を持つとかいうのも、神話・伝説では定番のシチュエーション。現代的にリニューアルされた神話、という線は揺るぎません。

その神話劇と現実、というかこれまでの<ユニバース>の橋渡しをするのがコールソン捜査官。
今回はお仕事とはいえ随分と酷いキャラクターに描かれてますし、ソーはジェーンに肩入れしてることもあってコールソンさんにはあまり良い印象を抱かなかったと思うのですが、最後には「同盟を結んでやっても良い」と気前のよい申し出をしてますし、「アベンジャーズ」のとあるシーンではかなりの衝撃を受けてましたが、これは基本的にソーが「いいヤツ」ってことなんでしょうかね。

「アベンジャーズ」への伏線が周到に張られはじめ、前作「アイアンマン2」あたりからちょっと独自色というか独立した映画という部分が薄れてきてますが、「次」へ期待を持たせるのもそう悪いことではないと思っています。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-01-26 20:17 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
二回目だとかなり落ち着いて見られました。
今でも正当なTVシリーズの続編として認めたくはないのですが、この映画の中にも出てくる「可能性の未来の内の一つ」ということならば、まあいいのかな程度で。
ストーリー展開も「マジンガー」っぽくはないように思いますが、それでも永井豪っぽくはあるのかもしれません。
兜甲児が決意しマジンガーZが出撃していく件は、効果音もオリジナルに近いこともあってやはりジーンときますし、ボスとの変わらぬ友情も泣かせますねえ。
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ただ「音」について言わせて貰えば、「声」と「音楽」、これだけは譲れない部分が多々あります。
全編に宙明サウンドを流せ、とは言いません。
でもここぞ、という場面ではしっかりと流して欲しいものです。
Zの出撃シーンは中途半端なアレンジ曲ではなく「Zのテーマ」をフルで使ってくれなきゃ、ですし、機械獣との戦闘シーンのどこかでは俗に「Zの危機」と呼ばれてるメロディを一度くらいはかけて欲しいですし、またクライマックスバトル、例えばあしゅら男爵とブロッケン伯爵を模した機械獣を倒す辺りで「空飛ぶマジンガーZ」のメロディが流れたら最高なんですが。
もちろんエンディングに新曲なんかいりません。

そして「声」。
弓さやかとか炎ジュンは別に構いません。ボス、ヌケ、ムチャも悪くありません。
しかし兜甲児はせっかくの絶叫シーンが全く様になってませんし、剣鉄也と弓首相は完全に別人、というより偽物臭く感じてしまいます。
これなら特別出演してる石丸博也本人がアテた方が、まだ納得いくものになっていたのでは?なんてことがふと頭を過ります。

それでも大スクリーンにマジンガーZを蘇らせてくれたことは感謝ですし、出来ればもう一回くらいは見に行きたいものです。

【ひとりごと】
ボスのラーメン屋の客に、大枯紋次とジョーホーを確認!

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-01-23 19:35 |  映画感想<マ行> | Trackback(1) | Comments(2)
永井豪が手掛ける漫画では「マジン・サーガ」や「Zマジンガー」、アニメでは「マジンカイザー」、「真マジンガー/衝撃!Z編」等々リメイクやリブートは数あれど、自分にとっては唯一無二、TVアニメ版「マジンガーZ」の世界観を受け継いだ続編という触れ込みのこの作品、期待しないわけがない!

……いや、実際は不安で一杯だった。
これまでのリメイク、リブート作品同様、失望するのが怖かったからだ。

e0033570_20400125.jpg劇中では明確にされていないが、設定によれば「マジンガーZ」、「グレートマジンガー」終了から10年後の世界。人類は光子力によって飛躍的に発展を遂げているようだ。
剣鉄也は軍人となり、炎ジュンと結婚してやがて父親になろうとしており、一方の兜甲児は戦闘の現場を離れ科学者の道を歩んでいる。弓教授は政界へと転じ、新しくなった光子力研究所の所長には弓さやかが就任。甲児の弟シローもまた軍人となってる。

武器の使用にはいちいち許可が必要で、量産型マジンガーが跋扈している世界というのは、まあ「あり」といえば「あり」だろうが、自分の見たかった未来図ではなかった。
ともあれ、そういう10年後の世界を舞台にマジンガーが復活する、ということだ。

甲児、さやか、鉄也、ジュン、シロー、ボス、ヌケ、ムチャ、弓首相、せわし博士、のっそり博士、それにみさとと、驚くほど旧作のキャラクターは大事にされている。
マジンガーZ、グレートマジンガーだけでなくビューナスA(レプリカか?)、ボスボロット、重戦車Zなども健在。現代的にリファインされているのは残念だが、オリジナルへのリスペクトは伝わってくることは伝わってくる。

e0033570_20395076.jpgマジンガーの使用する武器も網羅。グレートはニーインパルクキックやバックスピンキックを繰り出すし、Zもアイアンカッターや大車輪ロケットパンチ、サザンクロスナイフ、冷凍光線と比較的マイナーな武器も使用する。
ボロボロになりながらも戦い続ける「鉄の城」のイメージは今回も健在だ。

思っていた以上に「マジンガーZ」だった。
原作漫画のエピソードを組み込んだり、他の永井豪作品からキャラクターやシチュエーションを借りてきたりということもなく、きちんと「マジンガーZ」及び「グレートマジンガー」の正当な続編となっていた。
単純に一本の長編作品として愉しめるものになっていた。
例えその世界観、物語の展開、キャラクターの置かれた状況が自分好みのものではなかったとしても。

しかし多くの人にとっては些細なことだと思うが、自分としてはどうしても得心のいかない点が幾つか。
例えばキャスティング。
往時のキャストを揃えるのが無理なのはわかっている。仮に呼べたとしても違和感が先に立ってしまうだろうことは想像に難くない。だが正当な続編を標榜する以上は、イメージは引き継いでもらわなければならない。

兜甲児、剣鉄也、弓首相…皆キャラクターが軽く、また若すぎる。10年を経た設定であるにも関わらずだ。
特に剣鉄也、なまじっかデザインが旧作踏襲なだけに余計違和感が募った。
石丸博也に似たタイプということを考慮して兜甲児役に森久保祥太郎を起用したのなら(個人的には似てるとは思っていないが)、何故野田圭一と全く声質の異なる剣鉄也が誕生したのか。

e0033570_20402762.jpgそして音楽。今回は旧作の渡辺宙明に代わってご子息である渡辺俊幸を起用している。
主題歌は「マジンガーZ」をそのまま新アレンジ、新録音で使い、旧作ファンへの目配せもされている。
いや違う。主題歌だけではダメで、「マジンガー」には全編に宙明サウンドが必要なのだ

Zの出撃シーンには流石に「Zのテーマ」をアレンジしたBGMが流れるが、中途半端にフレーズを聴かされてはかえってフラストレーションが溜まる。何故主題歌同様、そのまま流してくれなかったのか。
独立した楽曲としては素晴らしくても、この音楽は「マジンガーZ」の音楽ではない。

「宇宙戦艦ヤマト2199」、その続編「宇宙戦艦ヤマト2202/愛の戦士たち」では、宮川泰の音楽をご子息・宮川彬良が忠実にトレース、またはアレンジを施して使用し、新たなシチュエーションやキャラクターの為には新曲を書き下ろしている。そのスタイルを是非ともこの「マジンガーZ」では取り入れて欲しかった。

実際「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン」に端を発した復活した<宇宙刑事>シリーズの諸作品では、オリジナルの宙明サウンドを活かしつつ、別の作曲家とのコラボを実現させている。
その同じことが何故「マジンガー」では出来なかったのか。

そしてエンディングに流れる新曲。全く「マジンガーZ」にそぐわないメロディ。
オープニングがかつてのTV版へのオマージュならば、当然エンディングもそうあるべき。
この物語展開ならば「ぼくらのマジンガーZ」もしくは「空飛ぶマジンガーZ」こそ相応しい。

e0033570_20401543.jpgかつてOVA「マジンカイザー」が作られた時、兜甲児、弓教授、Dr.ヘル、あしゅら男爵にオリジナルキャストを呼び戻しファンを狂喜させながらも、宙明サウンドが流れないことで失望を味わったが、今回もそれに近いものがある。
これがリメイクやリブートなら諦めもつくが、れっきとした続編である以上、絵だけでなく音にもこだわりを持って欲しかったのだ。

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を見た時に「納得はしてないが面白い」と感じたが、この作品にも同様の感想を抱いた。

そうはいっても、例えモールドが入った新生マジンガーZの姿に違和感を覚えつつも、機械獣軍団を相手に大スクリーンで奮戦する勇姿には涙を禁じ得ない。

どうやらTVシリーズだけでなく劇場版シリーズも包括した世界観の上にこの物語は構築されているようだが、「UFOロボ グレンダイザー」との関係性が今一つ不明確なのと、Dr.ヘルやあしゅら男爵、ブロッケン伯爵らの復活の理屈付けが定かではないこともあるので、これをステップとして新たな魔神伝説が第二章、第三章と続くのならば大歓迎だ。今度はグレートをフィーチャーして、TVで決着のついていないミケーネ帝国・闇の帝王との最終決戦篇なども望みたい。



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by odin2099 | 2018-01-15 20:45 |  映画感想<マ行> | Trackback(1) | Comments(2)

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