【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<マ行>( 155 )

昨年は日本では一本も作品が公開されなかった<DCFU>ですが、今年は何本か見られそうなので、それに備えてこちらもお浚いです。
しかし今でも<DCFU>の呼び名は有効なんでしょうか。<DCフィルムズ>という呼称も定着しませんでしたしねえ。

またこの作品、ワーナー・ブラザースとレジェンダリー・ピクチャーズとの最後の提携作品です。
かつて<ダークナイト・トリロジー>などのヒット作を生み出しましたが、その後関係が悪化したとのこと。
レジェンダリーは今ではゴジラやキングコングを使って<モンスター・バース>を構築してますので、もしかするとその選択の方が正しかったかも知れませんね。

e0033570_23151643.jpgさて「スーパーマン」をリブートした本作は、従来のスーパーマン像とは些か趣きを異にする英雄譚となりました。コスチュームの色合いもそうですが、スーパーマンらしからぬ地味さ。そして苦悩する人間臭いスーパーマンです。

また「スーパーマン=カル・エル=クラーク・ケント」の境界線が曖昧というか、その区別がほぼない、というのも斬新です。
ロイスはまだスーパーマンとして覚醒する前にクラークに出会っていますし、クラークの旧友たちも彼が只者ではないことを知っています。
軍やデイリー・プラネット社の人間は兎も角、メイン格のキャラクターは皆この関係性を知っているか、薄々気付いているというのは珍しいでしょう。

クラークの養父ジョナサンは、極力秘密を守るように言い残していましたが、結局のところこの苦労は無駄に終わったことになります。
勿論不用意に周囲に漏らすことはなかったでしょうが、結果的にクラークは孤独ではなく、これがあくまでもクリプトンの同胞たちを蘇らせることに固執したゾッド将軍に同調しなかった理由なのかも知れません。
そのためにクラークはゾッド将軍を自らの手で殺めるという、これまた従来のスーパーマンでは考えられない行動に出ますが、それも自分を受け入れてくれた地球人を愛するが故の決断です。

そんな新しいスーパーマンの物語に最初は戸惑いましたが、何度か見直す度に新たな魅力に気付いて行きましたが、作品全体を覆う重苦しいトーン、これは逆にどんどん気になりだしました。やはりスーパーマンには明るさや爽快感が欲しいですね。結局このあたりの判断ミスというか方向性の選択が、その後の<DCFU>の迷走ぶりを決定づけてしまったと言えそうです。

「マン・オブ・スティール2」の企画も持ち上がっていたようですが、その後は音沙汰も無し。
それどころかエイミー・アダムスやローレンス・フィッシュバーンらメインキャストのネガティヴな発言や、降って湧いたようなヘンリー・カビルの降板の噂。
少なくても当分の間スーパーマンの登場する映画は作られないという話や、スタッフ・キャストを一新して再リブートするという話などチラホラ聞こえてきますが、個人的に現行キャストは気に入っていますので、何とか体制を維持したまま新たな冒険を描いて欲しいものです。

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by odin2099 | 2019-01-17 18:59 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>の4作品目。
「アイアンマン2」はコールソンがムジョルニアを発見するシーンで終っているが、そのシーンはこの作品の中盤で再現され、ソーがオーディンによってミッドガルド(地球)へと追放されたのが「アイアンマン2」のクライマックスと同時期だったことがわかる。この辺りから<MCU>は複雑なパズルの様相を呈してくる。

この作品の舞台はアスガルドやヨトゥンヘイムといった異世界が中心になっているので、それだけでこれまでの作品群とは違いが瞭然。元ネタはもちろん北欧神話だが、それをストレートに投影しているのではない、新解釈の”世界樹”に支えられた世界を描いている。
ただ”神々”が登場する一方で、ソーたちの地球での行動範囲は限定的なのでそれほど大掛りな作品という印象は受けない。このことが「アイアンマン」や「インクレディブル・ハルク」と地続きの世界だということを再認識させてくれている。

e0033570_20131687.jpgそしてエージェント・コールソンがユニバースとしての橋渡しをしてくれているが、他にもシットウェルというエージェントが登場するなどシールドの存在感が大きくなってきている。
デストロイヤーを初めて見た時の「スタークのマシーンか?」「トニーからは何も聞いていない」というやり取りも、画面には出てこなくてもこの作品世界の中に間違いなくトニー・スタークがいることを思い出せてくれる。

そういえばセルヴィグの台詞に「知り合いのガンマ線研究者が、シールドと接触してから行方不明」というのがあり、これは明らかにブルース・バナーのことを指していると思っていたのだが、考えてみるとバナーは軍に追われて姿を消したのであって、少なくても表立ってシールドとは接触していない筈だし、その後の作品でバナーとセルヴィグが親しそうに言葉を交わすシーンもない。これは別人と見るべきか。

物語の最後にはニック・フューリーが現れてセルヴィグに四次元キューブの研究を委ね、ロキに操られたセルヴィグがそれを承諾するというシーンがあるが、これが次回作への伏線となる。
また作品中に登場した最初の”インフニティ・ストーン”でもある。

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by odin2099 | 2019-01-10 19:54 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<東宝チャンピオンまつり>で上映された第1話「ミラーマン誕生」の劇場公開版。
といっても未だパッケージ化されてはいないので、ちょっとズルをしてそのまま1話を再見。

e0033570_10342119.jpg「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の後を継ぐウルトラシリーズは同時期の「帰ってきたウルトラマン」とそれに続く「ウルトラマンA」だが、ウルトラシリーズという括りではなく円谷プロの挑むヒーロー物としての流れはこの「ミラーマン」の方により色濃く出ているように思う。
言葉は悪いが安定路線に入った「帰ってきたウルトラマン」と違い、チャレンジ精神を受け継いでいるのはこちら。
もしこの作品に「ウルトラ」の名を冠して発表していたら、今日まで続くシリーズ化は果たせなかったと思うものの、ユニークな作品を生み出すプロダクションとして円谷プロも今とは違った評価を受けていただろう。

【ひとりごと】
ただ「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の続きとしての「ミラーマン」はありだが、これを「ウルトラQ」から始まり「マン」「セブン」そして「怪奇大作戦」という流れで捉えると、この「ミラーマン」の裏番組である「シルバー仮面」の方がよりシリーズの一本っぽく見えるのだが。

<過去記事>



by odin2099 | 2018-12-16 10:39 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
「未知との遭遇」を見直したので「特別編」の方も、と思っていたのですが、先延ばしになっちゃいました。
そういや去年の今ごろも「未知との遭遇」を見ていたことに気付いたんですが、特に意味はありません。去年はこのタイミングでテレビ放送があったのでチェックしていたんですけれどね。

で、「特別編」。
最大の売りは、ロイ・ニアリーがマザーシップに乗船した後。その内部はさてどうなっているのでしょうか?でした。
実はそれ以外にも細かく手が入れられ、削除されたシーン、復活したシーン、新規に撮影したシーンと入り乱れているのですが、おそらく大半の観客はその違いに気付かないでしょう。
ニアリー一家の描き方が幾分ドライになっていて、ロイの孤立感が多少際立ってるように感じられますが、気付くとすれば「あれ、そういえば砂漠でタンカーが発見されるシーンって前にもあったっけ?」ぐらいでしょうかね。

e0033570_19014880.jpg肝心のマザーシップ内部も特筆すべきものではありません。
ガランとした船内には乗組員の姿もなく、生活感というか生物がいたという雰囲気もない無機質なものです。囚われていた人々はこんな空間でワラワラ生活していたんでしょうか。
スピルバーグ自身もこのシークエンスは気に入らなかったらしく、後に作られた<ファイナルカット版>では綺麗さっぱりなくなっています。やはりここは観客のイマジネーションに委ねる方が得策かと。

今回見直していてちょっと気になったのが、政府なのかどこか別にバックとなる組織なりがあるのかわかりませんけれど、ラコーム博士が率いるプロジェクトのことです。
最初に砂漠で第二次大戦中の戦闘機群が発見され、次はインドで音楽採集です。そしてマザーシップから送られてきている謎の信号が特定の場所を示しているとわかると、すぐに大掛りな施設を建設し、エボラ熱が蔓延していると偽の情報を流して住民を排除します。また同時にマザーシップへ代表を乗り込ませる算段をし、候補者をリストアップ。一体どういう組織なんでしょうね。

ちなみにマザーシップに招かれたのはロイだけ?
他の選抜メンバー(どういう基準でどういうキャリアの人が名を連ねているのやら)は歓迎されたんでしょうか、拒絶されたのでしょうか。
またラコーム氏らは残されたロイの家族(別居しただけでまだ離婚してないでしょうから)に、きちんと状況を説明したのでしょうか。まあ奥さんのロニーは、いくら説明されても理解できないというか理解したがらないでしょうけれどねえ。

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by odin2099 | 2018-12-12 19:05 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
ハウルの動く城」、「ゲド戦記」、「借りぐらしのアリエッティ」、「思い出のマーニー」と続いたスタジオジブリの英米児童文学映像化シリーズのいわば番外編。
自他共に認める(?)ジブリの後継者スタジオポノックの第1回作品が、「アリエッティ」と「マーニー」を手がけた米林宏昌監督のこの「メアリと魔女の花」というワケ。
「アリエッティ」と「マーニー」は舞台を日本に移した翻案だったが、こちらは原作通り?

e0033570_10132305.jpg主人公のメアリは悪い子じゃないんだけど、色々なものに興味を持って首を突っ込み、その都度失敗したり事態を悪化させたりするメイワクな存在。
すぐ反省する素直な性格なのはわかるけれど、この物語だって極論を言えば、自分でトラブルを招き寄せ、そして悪い方へ悪い方へと引っ張って大騒ぎになっただけ、とも言える。共感は出来ないなあ。

キーパーソンとなる先代魔女も肝心な時の助けにはならないし、悪役となるマダムとドクターも、本来なら「憎めない悪役」か「実は善い人」ポジションを担いそうなところがどっちつかず。これならいっそ「憎まれ役」に徹していれば良かったのでは?と思ってしまう。
ピーターも「最初は嫌な奴」でも徐々に好いムードになり「最後は王子様」キャラとして作られているんだろうけど、掘り下げが足りない。結局のところどのキャラにも感情移入できないのが残念。

スタジオポノックの次回作(長編作品)はまだ発表されていないが、この作品に続く新たな英米児童文学クラッシュ…ぢゃない映像化シリーズの立ち上げなるか、興味津々。
それとも本家スタジオジブリの方でシリーズ復活するかな?

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by odin2099 | 2018-11-24 10:16 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
<東映まんがまつり>上映の「マジンガーZ」第3弾。

実はTV版第57話「Dr.ヘル日本占領」の改題・ブローアップ版ですが、当時の自分はそのことを知らずいそいそと劇場へ足を運んだものでした。
ちなみにこれが<東映まんがまつり>初体験。
上映が始まってしばらく経って「あれ?このお話見たことある」と気付いたものの、後の祭り。
ただ不思議と「騙された」というマイナスの感情はあまりなく、「マジンガーZ」の映画を見た、という満足感の方が勝っていたような…。
e0033570_17004167.jpg
まあそれだけ元のお話がイベント性が高く、スケールも大きくて面白かったということですが、このタイトル、今年公開された新作映画「マジンガーZ/INFINITY」にこそ相応しかったなあ。
なんだかんだでTV版の続編として作られたあの映画、タイトルも往年の<まんがまつり>風に「マジンガーZ対○○」だったら、より当時のファンにアピールしたろうに。

<過去記事>



by odin2099 | 2018-10-14 17:06 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
74年夏の<東映まんがまつり>で上映されたのは、第1話「すてきな魔女がやってきた」

e0033570_22393126.jpg人間世界へとやってきたメグと、これから生活を共にする神崎一家との出会い。
”家族”というものを理解できないメグと、一家とのぶつかり。
しかし魔法で疑似的に築かれた”家族”ながらも、その絆は本物だった。
のっけから重たいテーマを内包しつつも、表面的には明るく元気なメグの魅力で突っ走る、シリーズの開幕としては文句なし。

サービス精神も旺盛で(?)、パンチラだけじゃなくスケスケのネグリジェ姿、ランジェリー姿を惜しげもなく披露。
それが過度に嫌らしくならないのは、上品で流麗な荒木伸吾の絵、プラス吉田理保子の声あってのこと。
男女問わずに人気だったメグちゃんの魅力は、今日でも十分に通用すると実感。
しかし今ではなかなかこういう作品は作れないだろうなあ…。

今回見直してちょっと意外だったこと。
メグとノンは、人間界に来て初めて出会ったんだね。
魔法界にいる時からのライバルだと思ってた。
それとも途中で設定が変わった?

<過去記事>





by odin2099 | 2018-09-04 22:43 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_17242243.jpg母ドナとの夢だったホテルを遂に完成させたソフィはオープニングパーティの準備に大忙し。しかしNYでホテルビジネスを学んでいる夫スカイとは考え方の違いから隙間風が吹いていた。
ドナの親友ロージーとターニャもお祝いに駆け付けるものの、3人の父親の内ハリーとビルは仕事で出席出来ず、また最悪のタイミングで島を嵐が襲い取材陣や来客が来られなくなるという大ピンチ。
そしてソフィの妊娠が発覚。自分を身籠った時に母は何を考えていたのか。ソフィは自分と若き日の母を重ね合わせていくのだった。

10年経って作られた「マンマ・ミーア!」の続編。
アマンダ・セイフライド(ソフィ)、ピアース・ブロスナン(サム)、ステラン・スカルスガルド(ビル)、コリン・ファース(ハリー)、ジュリー・ウォルターズ(ロージー)、クリスティーン・バランスキー(ターニャ)、ドミニク・クーパー(スカイ)、そしてメリル・ストリープ(ドナ)と前作のメインキャストが勢揃い。
劇中では前作の数年後ということらしいがそれ以上の時間経過を感じさせ、アマンダ・セイフライドはもはや少女とか若妻とは呼べなくなっているが、それでも皆が元気な姿を見せてくれるのは嬉しい。

そして新キャストとしてリリー・ジェームズ(若きドナ)、ジェレミー・アーヴァイン(若きサム)、ジョシュ・ディラン(若きビル)、ヒュー・スキナー(若きハリー)、アレクサ・デイヴィーズ(若きロージー)、ジェシカ・キーナン・ウィン(若きターニャ)、アンディ・ガルシア(ホテル支配人)、シェール(ソフィの祖母ルビー)が参加。
過去パートに出演しているメンバーはイメージ通りの人(ターニャとロージー)もいれば、ちょっと離れすぎだろう(3人の父親)という人もいるものの、総じて好演で盛り上げてくれる。
シェール→メリル・ストリープ&リリー・ジェームズ→アマンダ・セイフライドの親子孫三代は濃すぎる気もするけれど。

e0033570_17243670.jpgこの現代のパートと過去のパートの移行は、特に説明もなく行われるのでちょっと気を抜くと混乱してしまうし、一見すると似てない母娘のドナとソフィの人生を意図的にシンクロさせているので、その混乱に更に拍車をかけてしまっているが、前日譚と後日譚を同居させる試みは嫌いじゃないし、ドナと3人の父親たちとの出会いと別れや、他のキャラたちの結びつきもちょっとやり過ぎな感もあって(ルビーのエピソードはちょっと浮いてる)、お話全体としてはかなり諄くなっているのは気になるが、随所に泣けるシーンもあって悪くはない。
前作にもあったが、最後のカーテンコールでは皆揃って歌い踊るシーンが見られるのでハッピーな気分になれる。

しかし驚かされたのが、ドナが一年前に既に亡くなっているという設定。
そのためメリル・ストリープの出番は終盤のみの特別出演に近い。しかしリリー・ジェームズが演じる若きドナが存在感タップリで、また現代パートではドナの不在を上手く物語に活かして他のキャラクターを立て、その結果ドナの存在を浮き立たせるという構造になっているので喪失感は薄く、またクライマックスの感動に繋げているのは上手い方法だ。
鑑賞前は「なんで続編なんか作るんだろう」というのが正直なところだったし、実際前作との多少の矛盾点や蛇足に感じる点もないではないが、これはこれでアリだなと今は思う。



by odin2099 | 2018-09-02 17:29 |  映画感想<マ行> | Trackback(1) | Comments(0)
Blu-rayソフトが出たので改めて観賞。
「好き(許せる)」部分と「嫌い(許せない)」部分が同居し、愛憎半ばという個人的には複雑な作品だ。

「許せない」部分は、まずはモールドの入った現代的にリファインされたマジンガーZのデザイン。
なまじ回想シーンでは往年のTVシリーズそのまんまのZやグレートが出て来るだけに、なおさら違和感が。
最後の出撃にあたって再改造、パワーアップを施した、という設定ならば…いや、それでも許せないな。これはマジンガーだけの話じゃなく、新光子力研究所のデザイン含め世界観そのものへの不満でもあるが。

e0033570_08455910.jpg二つ目は声。
兜甲児の森久保祥太郎、剣鉄也の関俊彦、どちらも気取った癖のある喋り方。
甲児も鉄也も王道を行くロボットアニメのヒーローなのだから、そんなキャラクター造形は不要だ。それにオリジナル版の声優である石丸博也、野田圭一との声質の違いも気になる。
「あれから10年後」の世界なら最低限イメージは踏襲し、更に「10年後」の歳月の重みをプラスすべきだが、それとは真逆な結果になっている。特に鉄也に関しては完全なミスキャストと言わざるを得ない。

三つめは音楽。
主題歌「マジンガーZ」と挿入歌「Zのテーマ」のメロディは使われているものの、マジンガーと宙明サウンドは切っても切り離せない関係。近年度々開催されている「渡辺宙明コンサート」へ足を運んでも、今なお色褪せない現役感に圧倒されるばかり。
渡辺俊幸の音楽が悪いという訳ではないが、そこは譲れないところだ。

他にもマジンガーインフィニティの存在、ドクターヘル復活の経緯、ミケーネ文明とリサの関係など「許せない」を上げて行けばキリがないのだが、その一方でそれらを凌駕するほどの「許せる」も存在する。

”声”は気に入らなくても、甲児、さやか、鉄也、ジュン、シロー、ボス、ヌケ、ムチャらは大事に描かれ、旧友との再会気分は十二分に味わえた。
そしてマジンガーZ出撃プロセスからのマジンガー無双。それで全てが「許せる」とはならないものの、作品そのものは「全肯定」したい。

先ごろ本作でドクターヘルを演じた石塚運昇の訃報が伝えられた。
かつてのドクターヘルとは趣を異にするヘル像には違和感を禁じ得なかったが、巨悪としての圧倒的な存在感を見せつけられた。
現在進行中の作品も数多く、得難い役者がまた一人鬼籍に入られたのは真に残念である。

【ひとこと】
ぼすらーめんの客に黒鷲のドンがいるな。

<過去記事>



by odin2099 | 2018-08-25 08:51 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
** ネタバレ注意 **

IMFの凄腕エージェント、イーサン・ハント役で自ら危険なスタントをこなすトム・クルーズが、撮影中に大怪我を負ったということが、あえって宣伝効果を生んでしまったシリーズ第6弾。

e0033570_19355753.jpgこれまでは一作一作が独立したお話だったが、今回は前作「ローグ・ネイション」の続編。
監督のクリストファー・マッカリーをはじめ、ヒロインのイルサ・ファウスト(演:レベッカ・ファーガソン)に悪役のソロモン・レーン(演:ショーン・ハリス)が続投。
更に「ゴースト・プロトコル」以来となるイーサンの元妻ジュリア(演:ミシェル・モナハン)も再登場する。

イーサンのチームはトム演じるイーサン以外では唯一のシリーズ皆勤賞のルーサー(演:ヴィング・レイムス)に、ベンジー(演:サイモン・ペッグ)、それにCIAからイーサンのお目付け役として派遣されたオーガスト・ウォーカー(演:ヘンリー・カヴィル)。
今回ブラントの登場はないが、これは演じるジェレミー・レナーが「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」と撮影が被ったためとのこと。次回作(あるのか?)では復帰なるか? 
またアレック・ボールドウィンが演じるハンリー長官も続投だが、残念ながら本作中に命を落とす。IMFは相変わらず落ち着かない。

この作品に関しては「アクションすげー!」とか書いても仕方ないので(まだシリーズ続ける気なら、いつか撮影中に死ぬぞ、トム)ストーリーについて語ろうとしたけれど、今まで以上に人間関係が入り組んでいて、誰が敵で誰が味方やら、うかうかしてると付いていけない。
基本イーサンとベンジー、ルーサー、それにジュリア以外はみんな裏の顔を持ってると思った方がいい。

e0033570_19360562.jpg前作で壊滅したと思われたシンジケートの残党に接触する、”ジョン・ラーク”なる謎の男。
「組織内部に裏切り者が?!」パターンのキャラで、状況証拠はその正体がイーサン自身だと告げているのだが…って流石にそれはない。
となるとイーサンの傍に居て協力してるような邪魔してるようなウォーカーが怪しいのだけれど、やっぱりそうだった。怪しさを装ってるだけなのかと思ってたけど。

そしてウォーカーの上司、アンジェラ・バセット扮するCIAの長官エリカ・スローンも同じ穴の狢?黒幕か?と思わせて、実は……。
いや、もしかすると土壇場で計画狂ったから開き直って表替えったふりしてるだけにも思えてくるけど、次回作があるなら彼女がイーサンたちに指令を下す立場かなあ。

そのラークへの手掛かりとなるはずだったホワイト・ウィドウ(演:ヴァネッサ・カービー)は、一作目に登場した武器商人マックスの娘という意外な繋がりが。
単にイーサンを翻弄する謎めいた美女という役回りに留まらず、この人も裏であちらこちらと繋がっていて、行動が読めない。

更に前作のヒロインであるイルサも、イーサンを助けたり、その行動を邪魔したりと謎めいた行動をとるのだが、スパイの世界は表向きの対立、横での繋がり、裏にある真の顔、となかなか大変だな。
ところで劇中でルーサーが彼女に「イーサンが愛した女は二人いた」、「一人は妻のジュリアでもう一人が」君なんだと暗に仄めかすシーンがあるのだけれど、うーん、イーサンが心を動かされた女性は三人いると思うよ。一人目は一作目のヒロイン、エマニュアル・ベアールが演じたジムの妻クレアに間違いないと思う。

なんだかんだでギリギリ、本当にギリギリのところで世界は救われるのだが、2時間半の上映時間中、緩急なんてものはほぼない。従来なら緊迫したシーンにも盛り込まれていたユーモアも皆無に近い。登場人物だけじゃなく、観客にも上映中の全力疾走が求められるのだ。
面白い映画であることは認めるが、心地良いどころかどっしりとした疲労感。少しは息抜きさせて欲しい。

【ひとこと】
何度も書いてるけど、素人に吹替させるのはいい加減やめろ!



by odin2099 | 2018-08-20 19:41 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
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