カテゴリ: 映画感想<ラ行>( 154 )

で、この作品、併映作品に「仮面ライダー電王」があるからなのかどうかは知らないけれど、助っ人として参戦するのはダンボール版の電王!
声も関俊彦だし、お馴染みの音楽も流れるので、実質的に「電王」のスピンオフになっている。
おかげで元々の「りさいくるずー」がどういった作品なのか、予備知識ナシだとさっぱりわからないのだけれども、楽しいから、ま、いっか。

折しも強盗団を追って殉職したマーフィ巡査をロボコップとして蘇生させ、治安維持に当たらせるのだったが…。
題名から「ロボット刑事」との関連性が指摘されていたが、内容は「8マン」。
そしてデザインは「宇宙刑事ギャバン」である。
日本のアイディアが金をかけ、センスに磨きをかければ世界に通用することの何度目かの実例と言える。
しかしこれほど人間が簡単に、惨たらしく殺されていくヒーロー作品はなかなかあるまい。
人間の尊厳を踏みにじる、不快感しか覚えないシーンの数々。
特にマーフィが惨殺されるシーンは正視できないほどだ。
もっとも初見の頃のメモを見ると、普通に楽しんでいたのが自分でも意外だった。
トラウマシーンの一つでもあるのだが…。
ともあれ、ベイジル・ポールドゥーリスの作ったテーマ曲は比類のない格好良さ。
パート2では音楽担当者交代に伴いこのメロディは使われなかったが、パート3ではロボコップ登場シーンで華々しく流れ、ヒーロー復活を強く印象付けた。
それから20年近く経ちました。
この間の技術的な進歩は目覚ましく、かつては映像不可能だと思われた絵作りも可能になってきています。
もはや観客も、ちょっとやそっとの視覚効果では驚かなくなりましたし、またどこかで見たような絵も増えてきているようにも思います。

改めて見直してみると、昨今の作品群と比べて技術的な限界というか稚拙な面も感じられはしますが、作品に賭ける関係者の熱意はより伝わってきますし、ぶっちゃけ今でも十分に面白く見ることが出来ました。
殊に”中つ国”初心者の入門編としては、こちらの方がわかりやすいと思います。
上映時間の長さに恐れをなさなければ、ですが。

https://odin2099.exblog.jp/23123734/
https://odin2099.exblog.jp/27131406/
ロジャー・ムーアに続き、二人目のボンド役者の訃報ですが、90歳は大往生と言ってよいでしょう。
そういえばムーアも90歳を目前に亡くなっています。
コネリーとムーアの共演作は是非見てみたかったですね。
共演出来るような作品を探している、と以前ムーアはインタビューで答えたことがありますがそのまま。
この二人にマイケル・ケインを加えた仲良しトリオがワチャワチャするような作品が実現すれば良かったのですが(コネリーとケイン、ムーアとケインは共演作あり)。
もう一つ実現して欲しかった共演相手は、同い年のクリント・イーストウッド。

でなワケで今回見直したのは「リーグ・オブ・レジェンド」、コネリーの引退作です。
この後は声のみの出演やナレーションを務めた作品はあるようですが、顔出しはこれが最後なので事実上の遺作と言っても良いでしょう。
老いて益々意気盛んなアラン・クォーターメインは正にはまり役だったかと。
この作品、「ソロモン王の洞窟」のクォーターメインをはじめ、「海底二万里」のネモ船長、「吸血鬼ドラキュラ」のヒロインであるミナ・ハーカー、ジキル博士とハイド氏、ドリアン・グレイ、トム・ソーヤー、透明人間といった作品の登場人物たちが一堂に会するという、聞いただけでもワクワクさせられるんですが、製作中にゴタゴタがあってヒットもしなかったために続編がポシャってしまったという不遇な作品でした。
原作とはまるで別物なんですが結構好きな作品で、「アベンジャーズ」がヒットして<マーベル・シネマティック・ユニバース>が定着した今ならば、もっと受けたのかもしれません。
ヒットして続編が、ということになれば、コネリーの引退はもっと先になっていたかもしれませんね。
もっとも<MCU>の後追い企画である<ダーク・ユニバース>が、「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」の不振で以後の「フランケンシュタイン」、「大アマゾンの半魚人」、「透明人間」、「狼男」、「魔人ドラキュラ」といった作品群のリブートが打ち切られてしまったことを見れば、古典的ヒーローの復権にはまだ何か足りなかったのだと思いますが。
<過去記事>
この2本、かなりテイストが違うので出来れば別日に見たかったのだけれども、個人的なスケジュールの都合でハシゴと相成った。

初期の作品はヒットに恵まれず、ようやくヒットしたと思ったら今度は”国民的映画監督”扱いされたり、”エコの神様”に祭り上げられたりで、娯楽映画よりもテーマやメッセージ性が重視され、否が応でも周囲からの期待を意識せざるを得なくなり、何だか間違った道をかけ続けるようになった、そんな気がするのである。
まあご本人は、好きなものを好きなように作ってるんだから文句言うな、と仰るかもだけど。
で、この作品には問答無用で老若男女が愉しめる要素が一杯詰まっている。
少年と少女、ではなく中年オヤジと少女が主人公の冒険活劇で、少女はとにかく純情可憐な美少女で問答無用で守ってあげたくなる存在。
悪い奴は徹底的に卑怯でずる賢くて悪い。
そして主人公の目的は少女の解放とお宝さがし。
唯一の欠点は、メインキャラクターがルパン三世とその一味という手垢のついた存在で、これがルパン抜きの完全オリジナル作品だったらどんなに良かっただろう。
まあそれを一歩進めたのが「天空の城ラピュタ」ってことになるのだけれど。
それにしてもこの作品はあまりにも出来過ぎた。
この作品以降の長編「ルパン三世」は、殆どこの「カリストロの城」の呪縛から無縁ではいられなかった。
「カリオストロの城」的なもの、あるいは「カリオストロの城」的ではないもの、いずれにせよこの作品が一つの尺度になってしまったのだ。
その呪縛を解くためにはこの作品をリメイクするか、あるいは禁断の”続編”に手を染めるしかないのではなかろうか。
どちらにせよその作品はかなりの非難を浴びるだろう。
だがそこまで思い切ったことをしなければ、その壁は超えられそうもない。
既にこの作品が作られてから40年以上の歳月が過ぎているのだから。
リバイバル上映が始まったので、のこのこと出かけてきました。

それでいながら最後は抜群のチームワークを見せてくれるのだから、ルパンファンはもっとこの作品を評価すべき。
不二子ちゃんも実に不二子ちゃんらしい。
ビジネスライクというかキャリアOL風というか、凄腕の女スパイ感がありありの「カリ城」の不二子ちゃんも良いですが、今回の不二子はルパンもマモーも色仕掛けで手玉に取るファム・ファタール。
おまけにしっかりと脱いでくれますし、やっぱり不二子ちゃんはこうでなくちゃ。
まあSF映画ブームに乗っかって、宇宙まで行かなくて良かった良かった。
ん?マモーは最後、ロケットごと宇宙へ飛び出してたっけ。ま、いいか。
ところで今回は、次世代の映画館フォーマット“BESTIA(ベスティア)”とやらで上映されてるんだけど、やたら効果音がうるさくて台詞が聞き取りにくい、おまけにその台詞も籠って聞こえちゃうことがある、という代物だった。
モノラルでもいいから、当時のオリジナルサウンドのまんま掛けて欲しかったナァ。
女王ゲドレンによって故郷の村を焼かれ、両親と兄が殺害され、姉が護るタリズマンの秘宝は奪われ、自らは兵士たちによって肉体を凌辱されたソニアが、剣の修行を積んで自らの身体を鍛え、復讐のために立ち上がる。
――ならば話はスッキリとするんだけど、実際は両親と兄を失いその身を穢された後で剣の修行をし、最強の戦士となった後で再びゲドレンが現れ、秘宝は奪われ姉は殺され……なので少々ややこしい。
最初見た時は、このあたりの時系列をきちんと理解していなかった気がする。

<過去記事>
タイ北部で隠棲生活を送っていたランボーに、NGOのグループが隣国ミャンマーへの道案内を依頼する。
一度は断ったランボーだったが、メンバーの一人であるサラの熱意に打たれ彼らを送り届けるのだが、後日彼らが冷酷なミャンマー軍に捕らわれてしまったことを知る。
彼らを救い出すために傭兵たちが雇われ、再び道案内としてミャンマーへと同行することになったランボーはメンバー入りを志願するが、リーダーに拒否される。
だがたちまちミャンマー軍の襲撃を受け、窮地に陥った傭兵たちを救ったのはランボーだった。

そしてその暴力シーンは、目を覆いたくなるほど凄惨で凄まじい。
首が吹っ飛び、手足が千切れ、土手っ腹には穴が空く。
これらの残酷描写はシリーズ随一だが、これは現実の戦場をリアルに描写した結果だというのが、シリーズ初監督となったスタローン自身の弁だ。
それにしても相手側がただの悪い奴=敵としか描かれておらず、その背景は無。
ランボーもヒーローではなく、もはやターミネーターもかくやという殺人マシーンだ。
80年代ならそれでも良かったかもしれないが、現代の作品としては如何なものか、とは思う。
爽快なアクションムービーとは明らかに一線を画している。
ちなみに今回のランボーは、スタローンの年齢を考慮したのか肉体美を披露するシーンもないし、格闘シーンだけでなく全体的にアクションは控えめ。
ただこれまでの作品にあった、裏切られて捕まって拷問を受けて…からの逆転劇というものが一切なく、戦場に飛び込んでからは危機に陥ることもないのでランボーの強さは際立っている。
【ひとりごと】
邦題には「最後の」という言葉が付いているが、5作目が昨年秋に公開。
そしてけん太くんと鉄道博士の他に、けん太くんの妹さっちゃんがレギュラー入り。

またN700系の車内を大公開したり、車両の洗浄シーンや、出来上がった車両を陸送するシーンなど珍しい映像も入っている。

その一方で頑なに速度、そして高度の記録に挑戦し続けるチャック・イェーガーをその対極に置く。
宇宙開発競争、そしてパイロットの矜持を描いた、”神話時代”最後の英雄たちの物語だ。
ちなみに「マーキュリー・セブン」は全員が星々の世界へ旅立ったが、イェーガーは今なお健在である。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/3334639/