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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

カテゴリ: 映画感想<ワ行>( 26 )

<DCFU>の第4弾。
「スーサイド・スクワッド」との前後関係は不明だが「バットマンVSスーパーマン/ジャスティスの誕生」以降の物語で、作品中でルーサーが収集したダイアナのデータの中にあった古写真の原版を入手したブルース・ウェインが、それをダイアナに贈ったところから物語は始まる。
そこに写っていたのはダイアナとスティーブ・トレバー、そして行動を共にした仲間たちの姿だった。

e0033570_22140234.jpg――というところから時代は遡り、幼少期のダイアナの生活ぶりから第一次大戦時へと一気に飛ぶ。
初の本格的な女性のスーパーヒーロー物だが、先行するライバルのマーベル作品で言うと「マイティ・ソー」「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」に少し似た雰囲気がある。
「ソー」は北欧神話でこちらはギリシャ神話がベース、「キャプテン・アメリカ」は第二次大戦時のお話でこちらは第一次大戦の最中という違いはあるが、神様の争いが人間界に干渉してくるところと、どちらも”悪いドイツ人”が出てくるところは共通。

これまでの<DCFU>は賛否両論、どちらかというと「否」の意見の方が目立つかな、という受け止め方をされていたが、本作は圧倒的に「賛」の声が大きかった様子。ダイアナ役にガル・ガドットという逸材を得、女性目線(監督が女性)で描かれた女性ヒーロー物ということも評価されたのだろう。
その分男性視点では些か物足りなさを感じる部分もないではないが、これは”そういう”物語ではないのだということは肝に銘じておくべき。

ところで現在、来年6月公開を目指し続編の”Wonder Woman 1984”を製作中だが、この作品にはクリス・パインがスティーブ・トレバー役で出演していることで話題になっている。
名誉の戦死を遂げた筈のスティーブが、殆ど変わらぬ姿で67年後の世界にいるのは何故なのか。かつてのTVドラマ版では親子二代のスティーブ・トレバーが登場したが、<DCFU>の世界ではどうなるか。
またそれに続く第3弾も予定されているとのことで愉しみである。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-02-04 19:41 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
サラ・パレツキーの<V・I・ウォーショースキー>シリーズの一篇を、キャスリーン・ターナーの主演で映画化。
監督はジェフ・カニュー。

e0033570_19411344.jpgある晩、酒場で有名な元ホッケー選手のブンブンと知り合った私立探偵のV.I.ウォシャウスキー(通称ヴィク)。だがその夜遅くに埠頭で起こった爆発事故でブンブンは死亡。現場にはブンブンの二人の兄ホートンとトランブル、そしてブンブンの元妻で今はトランブル夫人がいた。
ブンブンは何らかのトラブルに巻き込まれていたらしい。その娘キャットは母親や伯父たちを毛嫌いし、ヴィクに父親の死の真相を暴くように依頼する。

ヴィクとはつかず離れずの関係の新聞記者マーリーや、ヴィクの父親の友人で口うるさい警部補マロリーらを巻き込み乍ら、彼女が事件の真相に迫っていくというお話だが、最初は持て余し気味だったこまっしゃくれたキャットと次第に名コンビぶりを発揮していくバディ物としても愉しめる。

キャスリーン・ターナーが、セクシー美女というには些か薹が立ちすぎているように見える(といっても撮影時にはまだ30代半ばだったはず)が、かえって腕は立つものの、惚れっぽくて私生活にはだらしないくたびれた感じが適度に出ているようにも思う。
公開時以来に久々に見たが、肩肘張らずに愉しめる小品といったところだ。



by odin2099 | 2019-01-15 19:45 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_19173627.jpg出版社に転職した主人公は、清楚な人妻である先輩・香奈に一目で惹かれる。
再三彼女にアプローチをかけるが全く相手にされなかったのだが、ある日突然「今夜、セックスしましょう」という彼女からのメールが届く。
そこで奇妙な体験をした主人公は、やがて招かれた彼女の家で秘められた生活の一端を目にすることになり…。

サタミシュウの「SM青春小説」シリーズの第一作となる同名小説を映画化したもので、角川映画の所謂<R18+のセクシー路線シリーズ>の一本。
これが初主演となる壇蜜が、フルヌードでベッドシーンや剃毛シーン、緊縛シーンなどに挑戦。一人芝居の場面も多く、彼女にはハードルの高い演技が求められたと思うが卒なくこなしている。
また彼女のアンニュイな雰囲気、何気ない仕草、佇まいが作品に品を与えているようだ。

主人公を演じた真山明大の微妙なチャラさ、”先生”と呼ばれる謎めいた存在の板尾創路の胡散臭さ、主人公の恋人役の西条美咲のキュートさも光るが、所詮誰かに感情移入したり共感出来る物語ではない。
しかも壇蜜が熱演しているが故に、無粋なボカシが入ったり、局部が黒く塗りつぶされたりするのも興を殺ぐ。ノーカット版だったならばもう少し評価は変わったかもしれない。



by odin2099 | 2019-01-15 19:24 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
「銀河鉄道999」('79)、「さよなら銀河鉄道999」('81)、「1000年女王」('82)と続いた松本零士の<宇宙の海四部作>の最終作。
もっともこの時点では5作目として翌83年夏に「クイーン・エメラルダス」が予定されていたものの、この作品の興行的不振と続編TVシリーズ「わが青春のアルカディア 無限軌道SSX」の低視聴率により中止。
その後にインターバルをおいて「コスモロード0」(85年予定)や「銀河鉄道999/透明宮への旅」(87年予定)の製作を発表したものの、どちらも実現していない。

「キャプテンハーロック」の劇場アニメ化という話が最初に出たのはいつ頃だったろう。遅くとも80年の夏頃には、翌81年夏公開予定として製作中との情報はアニメ誌などに流れていたはずだ。
次いで「宇宙海賊キャプテンハーロック」の再アニメ化ではなく、「ハーロック」の前奏曲的なオリジナルストーリーになるともアナウンスされて、未知なる作品へ期待が膨らんだものだ。

e0033570_19514710.jpgいつの間にかそれが82年夏公開へと延期になり(81年夏には春公開の予定だった「さよなら銀河鉄道999」がスライド)、タイトルが「わが青春のアルカディア」であると明らかになったのはそれからしばらくしてからだが、既に同名作品が存在していることもあり一瞬狐につままれたような気分になったが、紛れもなく宇宙海賊であるハーロックの物語と聞き安堵したものだった。

四部作と謳いながらも他の作品とのリンクが明確ではない「1000年女王」と違い、この作品はハーロックとトチロー、それにエメラルダスだけでなくメーテルも登場。黒騎士ファウストも出てくるのでは?という噂も一部ではあり、松本アニメの集大成として期待は弥が上にも高まったのだったが……。
出来上がった作品は期待を満たしてくれるものではなかったのは既に何度か書いている通り。

ならばTVシリーズ「無限軌道SSX」に期待したいところだったが、途中で打ち切られたこともあって当初に想定されていたであろう展開は見られず仕舞い。今度こそメーテルが登場するとか(1話にシルエットは映っているが)、ラ・ミーメと交替して姉のミーメがアルカディア号に乗り込むとか、ファウストになる前の鉄郎の父親や、メーテルの父ドクター・バンが出てくるとか(ドクター蛮というキャラクターは出てくるが、この人物がメーテルの父親かどうかは定かではない)、期待された他作品とのリンク部分は全て切り捨てられてしまった。逆に有紀螢のアルカディア号乗組員となる経緯や、トチローが最期を迎える過程など矛盾点が増えてしまう有様で大いに失望させられた。

それもこれもこの映画が大ヒットしていれば問題なかったのだろうが、あれもこれもと詰め込んでまとまりを欠いたお話もさることながら、やはり最初の劇場版「宇宙戦艦ヤマト」から5年、TVと劇場を席巻した「松本零士作品」は飽きられてしまったのだろう。前年には劇場に「機動戦士ガンダム」が掛ってブームになるなど、時代は確実に移り変わっていたのだ。

<過去記事>





by odin2099 | 2018-10-10 19:56 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
「ダンガードA」の劇場版第二弾は、完全新作だった前作「ダンガードA対昆虫ロボット軍団」とは違い、TVシリーズ44話「希望の星!プロメテを見た」と45話「ジャスダム全開直進」の短縮再編集版。
ただし新作カットも多いとのことなので、一応は新作映画扱いということで良いのかな。
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TV版の再編集なので当然ストーリーはその展開に準じたもの。思いっきり番外編だった前作とは違い、イベント性に乏しくこじんまりとしたお話なのは、<まんがまつり>としては些か淋しい。
そして数々のサプライズを用意して<まんがまつり>を牽引してきた、「マジンガーZ」以来の東映動画ロボットアニメの劇場版もこれで打ち止めとなってしまった。

神谷明と古川登志夫の主人公コンビ、ヒロインに吉田理保子、ライバルに山田俊司(現・キートン山田)、脇に冨田耕世、八奈見乗児、大竹宏、そして菊池俊輔メロディー。
例えお話が地味でも、往時のロボットアニメの持つパワーは計り知れないものがある。

ちなみに前作でも流用BGMのオンパレードだったが、本作でも「ゲッターロボ」や「UFOロボ グレンダイザー」、「大空魔竜ガイキング」等から数々の名曲がセレクトされて使われている。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/3741247/
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by odin2099 | 2018-05-22 22:07 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
東映の「宇宙からのメッセージ」と並ぶ和製「スター・ウォーズ」便乗映画の雄で、タイトルの「惑星大戦争」は当初「スター・ウォーズ」の邦題として準備されていたものの流用、というのは有名な話。

「宇宙からのメッセージ」の項でも書いたが、研究の後は窺えるものの、実はそれほど「スター・ウォーズ」に似てるとは思わないのだが、こちらの方はもっと影響が少ない。強いて上げれば宇宙猿人の登場くらいか。

e0033570_19392816.jpgおそらく「スター・ウォーズ」そのものというより「SFブーム」にあやかろうとしたのだろうということと、準備期間の不足から研究どころではなかったのではないかと推測できる。
あるいは「海底軍艦」の轟天号を宇宙へ飛ばそう!というのがそもそもの発端だったそうなので、最初から「スター・ウォーズ」なんか眼中になかったか。
結果的に「スター・ウォーズ」というよりも「宇宙戦艦ヤマト」の実写リメイクのような仕上がりになっている。

主人公は森田健作、そのライバルで親友は沖雅也、それに宮内洋が並んだ姿は東宝映画っぽくないし(モリケンは松竹所属だし、宮内洋は”東映ヒーロー東の横綱”なんて呼ばれるくらいだ)、池部良や平田昭彦はともかく、大滝秀治もあまり特撮モノのイメージはないし、特撮モノに所縁があるキリヤマ隊長こと中山昭二も東宝映画っぽくはない。
まあそれも多国籍軍というか、色々な枠を越えたドリームチームと言えなくもないが。

戦いの激烈さを表現する為かメイン格のキャラクターでも容赦なく殺されてしまうし、最後は「さらば宇宙戦艦ヤマト」を先取りしたかのような特攻劇で幕を下ろすなど全体的に暗いお話ではあるが、低予算で時間のない中でありながら、精一杯の見せ場を用意したスタッフには拍手を送りたい。
津島利章の軽快なマーチも良い。

DVDに収録されているオーディオ・コメンタリーはヨミ惑星人の司令官ヘルを演じた睦五郎だが、この作品へ出演した当時のことは殆ど記憶にないとのこと。円谷プロの「ファイヤーマン」撮影時のことは共演者のことなど色々語ってくれるのだが、同時期の「ゴジラ対メカゴジラ」、「メカゴジラの逆襲」出演時のことも覚えておらず、辛うじて「エスパイ」については語ってくれたが、インタビュアー泣かせの内容に。

スペース・アドベンチャー コブラ」や「少女コマンドーIZUMI」、「電脳警察サイバーコップ」の話題も振られたものの、どうやら作品名すら記憶してない様子。子供番組や特撮映画をバカにしているわけでもなく、おそらく現場から現場へと多忙を極めていたことや、”仕事”として割り切って”職人”に徹していたからかな、とは思うが、なんだか淋しい。

ちなみに轟天号の出番は、オリジナルの「海底軍艦」より長いんじゃなかろうか。
そしてこの「惑星大戦争」、それに「宇宙からのメッセージ」の両方に唯一出演してるのがウィリアム・ロスなんだと。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/12711006/




by odin2099 | 2018-05-13 19:47 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
<DCフィルム・ユニバース>の第四弾。
「バットマンVSスーパーマン/ジャスティスの誕生」でデビューしたワンダーウーマンの単独主演作。
マーベル・スタジオに対抗したかのような、スーパーヒーロー総登場のタイトルロゴが新たに作られたけれど、今後きちんと活用されていくのだろうか。

オープニングとエンディングが現代で、過去にさかのぼる形で物語は展開。
アマゾン族誕生秘話からダイアナの少女時代、そして第一次世界大戦時が主な舞台となる。
マーベル・スタジオには同じような構造で、第二次大戦時を描いた「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」という作品があるけれど、あちらは愛国心に燃えた青年、こちらは神話の世界から抜け出てきたかのような異界の使者、ということで差別化が図られているのは面白い。

e0033570_22140234.jpgセクシーなコスチュームに身を包んだ美女戦士のアクション物、というと直接的描写はないとしても多少はエロティックなシーンに期待してしまうところだが、女性監督ゆえなのかそちらの要素は皆無に近い。
ダイアナ役のガル・ガドットも、ダイナマイトバディを売りにするタイプの女優ではない。
だからこそ幅広い層に支持されたとも言えるが、グラマー美女のリンダ・カーターが主演したかつてのTVシリーズを念頭に置くとちょっと勿体ないかなあという気がしないでもない。ちょっぴり下品で安っぽいのも、アメコミの映画化としてはある意味正しいと思うのだ。

ただガル・ガドットの凛とした佇まい、アクションシーンにおけるしなやかな身のこなし、華麗なる脚技…を見ると、やはり彼女で正解だったのだなと思う。
もし仮に何年か後にリブートするようなことがあれば、その時は彼女とは違うタイプのワンダーウーマンを見てみたいものだが。

ところで今回のダイアナのお相手、スティーブ・トレバーを演じてるのは、”クリス・フォー”の一角クリス・パイン(吹替は小野D)。
死んじゃったので<DCFU>での再登場はないだろうけど、今後<マーベル・シネマティック・ユニバース>作品に出る可能性はあるだろうか(掛け持ち?移籍?してる人は何人かいる)。他の3人は参加している<MCU>で、”クリス・フォー”が全員揃ったらちょっと面白いかも。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/26003949/






by odin2099 | 2018-03-22 22:22 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(2)
「ダンガードA」は殆ど毎週テレビで見ていたのだけれども、前番組「UFOロボ グレンダイザー」ほどのめり込むには至らず、よってこの劇場版もリアルタイムでは見ていない。
初めて見たのは公開から6年ぐらい経ってテレビで放送された時で、もしかするとそれが最初で最後の(少なくてもフジテレビでは)テレビ放送だったのかな。まだビデオデッキなんか持っていなかったので、カセットテープに録音して繰り返し聴いていたのだけれど、ふと気になったのがBGMのこと。
あれ?これって○○の曲じゃん?

テレビ放映版はそこそこのカット版だったので、後にビデオソフトが出た際に色々チェックしてみたのだけれど、まあ色々出て来るわ出て来るわ。
これってこの劇場版に限った話じゃなくて、テレビ本編でも同様ってことだよねえ。
今回見直すにあたって、改めて出典探しをしてみた。
ただ「ダンガードA」のBGM集ってCDなどで単独リリースされてないので、実はどれが「ダンガードA」オリジナルのBGMなのかがわからなかったり…。
e0033570_19580582.jpg
で、ハッキリ出典がわかったのは
「ゲッターロボ」…1曲
「宇宙円盤大戦争」…4曲
「グレンダイザー」…1曲
「大空魔竜ガイキング」…5曲
これ以外は主題歌と主題歌アレンジ、副主題歌とそのアレンジ曲、挿入歌「宇宙母艦ジャスダム」を除いた9曲が「ダンガードA」もしくは出典不明曲ってことになる。
流用曲の比率ってかなーり高い?

そしてこの挿入歌「宇宙母艦ジャスダム」、ささきいさおが歌ってるし、歌詞といい、「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌を意識してるんだろうなあ。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-02-08 20:01 |  映画感想<ワ行> | Trackback(1) | Comments(6)
e0033570_20142784.jpg<DCフィルムズ>という日本独自の呼び名は一向に定着しないようなので、改めて<DCEU>と呼びますが、それの第三弾!
「バットマンVSスーパーマン/ジャスティスの誕生」で鮮烈なデビューを飾ったワンダーウーマンのオリジンを描く、単独主演作がこちらです。

この第三弾という表現にも馴染めなくて、「マン・オブ・スティール」、「バットマンVSスーパーマン」、「スーサイド・スクワッド」に続く4作目だろ?!
…とツッコミを入れたくなるんですが、どうも「マン・オブ・スティール」はノーカウントで、「バットマンVSスーパーマン」から始まったと捉えてるようなんですね。
そりゃ<DCEU>という括りを使い始めたのはそうですけど、お話は「マン・オブ・スティール」が起点でしょ?なんだか頭が固いですなあ。

というわけで、誰が何と言おうとユニバースの4作目です。
オープニングとエンディングは現在で、ここでダイアナとブルース・ウェインとの繋がりが描かれ、その後はダイアナの回想で一挙に物語は第一次世界大戦の頃へ飛びます。この辺り、ちょっと「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」みたいな感じではあります。
ゼウスとアレスとの確執、アマゾン族の誕生、戦い…といった謂れがダイアナの幼少期と並行して語られ、閉ざされた島にスティーブ・トレバーが招かれざる客として現れると、物語は神話、幻想の世界から現世へと移っていきます。

e0033570_20143862.jpgここから先は人間世界を初めて訪れたダイナアのカルチャーギャップも織り込まれ、ややコメディ色が濃くなりますが、一方で戦争状態という悲惨な”現実”も見せつけられます。
ただここで、スティーブ=イギリス軍=善、そして軍神アレスが背後にいて操っているとはいえドイツ=悪、と規定されてしまうのはちょっと違和感ありました。
ダイアナ、もうちょっと世界を俯瞰的に、バランス良く見て欲しいんだけど…?

ともあれ、ガル・ガドットのダイアナ=ワンダーウーマン(とは劇中では呼ばれませんが)は強くて美しくて格好良いです。
「バットマンVSスーパーマン」の時は、この人は顔立ちキツイしあんま美人じゃないしぃと感じていたのですが、今回は「こんな表情するんだ?」というくらい綺麗というより可愛い面も沢山見せてくれます。
手足もしなやかでスローモーションでもアクションシーンが凄く映えて、今となっては彼女で正解でしたね。スティーブ役のクリス・パインとのコンビも良く、クライマックスのとあるシーンではちょっとホロっとさせられました(これでちょっとでもお色気サービスがあれば……)。

これまでどちらかというと酷評の方が目立った<DCEU>作品が、この作品で一気に持ち直し、というのはちょいと甘い評価かなあと思いますけれど、今までで一番見やすいしわかりやすいお話かなあとは思います。これで上映時間が141分もなければ…。
それに11月公開の「ジャスティス・リーグ」へ向けての伏線というかオマケのシーンでもあるのかなあと期待していたのですが、意外にもなにもなし。<MCU>と違って潔いというか、勿体ないというか。
まあ、考えは各社それぞれなんでしょうけれどねえ。


by odin2099 | 2017-08-25 20:18 |  映画感想<ワ行> | Trackback(15) | Comments(2)
e0033570_00132726.jpg時は戦国時代。
百地三太夫率いる”百地党”と藤林長門率いる”藤林党”の争いが続いていた伊賀の国に、ワタリという少年と爺(四貫目)、二人組の謎の忍者が現れ、百地三太夫に下忍として仕えることになる、というところから始まる忍者映画の傑作で、百地三太夫や藤林長門だけでなく、音羽の城戸や楯岡の道順といった名前にワクワク出来る忍者好きの「おとな=こども」ならばオススメの一品。

「週刊少年マガジン」に連載されていた白土三平の漫画を、金子吉延、村井国夫、本間千代子、牧冬吉、天津敏、内田朝雄、ルーキー新一、瑳川哲朗、大友柳太朗らの出演陣に、特撮監督として倉田準二を迎え、船床定男がメガホンを取った。

同時上映は同じく「週刊少年マガジン」連載中だった石ノ森章太郎の「サイボーグ009」の長編アニメ版。ということで、これが元祖<東映まんがまつり>というワケだ。
30年ぐらい前にたまたまテレビでやっていたのを見て「面白いなあ」と思った作品を久々に見直したのだけれども、やっぱり面白かった。

ワタリと爺の目的は何か、”百地党”と”藤林党”を縛る「伊賀の掟」とは何なのか、といったミステリー物の要素もあるし、伊賀崎六人衆をはじめとする忍者たちの華麗な、時には荒唐無稽な技の数々も愉しい。
巨大化したり空を飛んだり、時には楽しく歌い踊ったりというミュージカル風の味付けもあって、これらが豪華に作られたセットや、大掛りな特撮、そして東映動画のスタッフを起用しての大胆なアニメーションとの合成で表現され、子どもの視点も忘れてはいない。もちろん大友柳太朗や天津敏といった名優たちも、子ども向けだからといって手を抜いたりはせず、真剣にワタリと対峙してくれている。
全編を通すと人の生き死にのシーンはかなり多く、子ども向け映画としてのテイストとの落差が生じてしまうのが欠点と言えば欠点か。

e0033570_00134385.jpg映画は大ヒットし続編の製作とTVシリーズの企画も動いたものの、映画の出来に原作者の白土三平が激怒したため白紙になってしまう(併映の「サイボーグ009」は続編が作られた)。
そこで急遽大体企画としてテレビで放送されたのが横山光輝を原作者に招いた「仮面の忍者赤影」だったのは有名な話で、この「ワタリ」のスタッフやキャストがそのまま流れている。
また同じく白土三平:原作の「忍風カムイ外伝」の後番組としてアニメ化の企画も立てられたものの、こちらも頓挫。
その代わりに放送されたのが、かの国民的番組「サザエさん」だった、というのも面白いエピソードだ。


by odin2099 | 2017-05-07 00:16 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
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