この一作目はきちんと劇場で観ているが、二作目はビデオ鑑賞。今度の三作目はどうしようかなぁと考えたのだが、今のところは劇場へ足を運ぶ予定。その前にシリーズをおさらいしておかなくては。
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本作はリメイクではなくてTVシリーズの続編的新作であり、IMFの新たなメンバーの活躍を描いている。例によって「困難な任務」に従事しているメンバーだが、何故か作戦は筒抜けで危機また危機、二転三転、やがて内部の裏切り者の存在が浮び上がり、真犯人探しが始まり・・・・。
で、最後に明らかになる真犯人の正体だが、あれではTVシリーズからのファンは怒るだろう。シリーズに止めを刺したに等しいからだ。なんとかキャラクターに整合性を持たせよう、その行動を正当化しようとしている論評も読んだが、それでファンの気持ちが晴れるとも思えないし、オリジナルとは役者が違っているが、それで済むというものでもないだろう。
但し、トム・クルーズのファンが予備知識ナシで見に来たのであれば、満足して映画館を出るだろう。スタイリッシュでテンポのいいデ・パルマの演出、殆ど初めての挑戦といえるクルーズのアクションシーンなどなど、見応えは充分。
ただ問題は、これが『スパイ大作戦』の映画化だということに尽きるわけで、映画そのものの存在意義に関わる重要な問題。シリーズに思い入れのない自分ですら、この改変はやり過ぎの感が無きにしもあらずなのだから、映画化を心待ちにしていた熱狂的ファン諸氏の落胆ぶりは想像に難くない。

ところで、先代の主人公が次世代主人公と対立するという構図、実は『スター・ウォーズ』とソックリだったりして・・・?
『ミッション:インポッシブル』ではなく、元祖『スパイ大作戦』の劇場公開版。× × × ×
今回の目的は社会悪を牛耳るだけでなく合法的な事業からも利益をあげ、その収益をスイスへ流しているシンジケートの記録を入手し、組織そのものを壊滅させること。ジム・フェルプス率いるお馴染みメンバーが、例によって「困難な任務」に従事する。劇場版ではあるが実はセカンド・シーズンの前後編エピソードを、日本など海外向けに再編集したものらしい。しかも日本でもしっかりとTV放映されたあとで、映画館にかけられたようだ。当時劇場へ足を運んだ人はどう思ったのだろうか。
僕が見たのはビデオ発売されたもので、これは前後編のTVフォーマットで収録されている(当時カットされたシーンも復元された<完全版>)。
オリジナルに思い入れが全くないのでこのエピソードが傑出した出来なのか、水準作なのか、それとも凡作の部類に属するのかがわからないが、熱狂的なファン以外には特に薦められるものではない。
前後編ということもあってかIMFメンバーの活躍ぶりを丹念に見せてはくれるが、些か増長過ぎる。もう少しテンポ良く刈込めばもっと見られる作品になっただろうが。
例によって転載ですが、何度見ても感想は変りませんなぁ(苦笑)。
一応当時を知る人の話では、どちらかというと凡作の部類らしいのですが、やはり何本かきちんと観ないといけないのでしょうね。

作品ごとに独立した印象の強いこのシリーズですが、この作品では前作でボンドとつかの間のアバンチュールを楽しんだシルビア・トレンチ役のユーニス・ゲイソンを再登場させたり、スペクターが前作での敵役ドクター・ノオの復讐に燃えていたり、とそれなりの引きも用意されています。
また新しいキャラクターの紹介も無駄なく巧みに物語に絡められており、冷徹な殺し屋ロバート・ショウ、女幹部ロッテ・レーニャなど相手にとって不足はありません。そしてヒロインのダニエラ・ビアンキは、清楚でありながら時折妖艶な顔も見せ、非常に魅力的です。

学生だったから時間に余裕があったということもあるのだけれど、この頃は最低でも2回、出来れば3回、4回は観ないと勿体無い、と思っていたのだねぇ。あの『伝説巨神イデオン』劇場版だって、2本立てを2回ずつ観ているし。

今回久々に観直してみたけれど、やっぱり途中で弛れてしまったくらいだし、我ながら堕落したもんだなぁ・・・(爆)。
さてこの第二部、物語は地球上を舞台に進んでいくが、メイン・キャラ、ゲスト・キャラが次々と死んでいくのも特徴。
そこで付いた副題が「哀・戦士」という訳だが、TVシリーズのエピソードの順番を色々と入れ替え、繋ぎ合わせた結果、多くのキャラがまとめて死んでいく羽目になってしまっている。その為に一人一人の印象はかなり薄まってしまった。
それに元々が序章と完結編のブリッジとしての役割に徹しているため、独立した映画としての構成にはなっていない。やはり三本まとめてじゃないと評価出来ない作品だと言えるだろう。
ただ、三本まとめてなら「起承転結」の「承」のパートとして上手く機能したと評しても良い、かな。
なお、回数を観られたのにはもう一つ理由があって、これが三部作で一番上映時間が短いということもあったのを付け加えておこう。

既成の映画館ではなく、オフシアターでの上映という特殊な形態で公開された作品で、吉田秋生・原作の『悪魔と姫ぎみ』と2本立てで上映された。自分もデパートのイベント会場で鑑賞したが、お世辞にも見易い環境とは言えなかった。
竹宮恵子作品のアニメ化は『地球へ・・・』に続いて2本目だが、前作よりも絵柄は原作に近付いている。
なお『悪魔と姫ぎみ』は 木ノ葉のこ の声優初挑戦も然ることながら、富山敬、井上真樹夫、神谷明といった当時人気絶頂の声優御三家揃い踏みが売りで、しかも三人ともこの頃は珍しかった三枚目演技を披露しているのがポイントだったが、こちらもキャストの豪華さでは負けておらず、水島裕、古川登志夫、古谷徹、三ツ矢雄二、潘恵子といった次代を担う若手が顔を揃え、それを武藤礼子や柴田秀勝らベテランがサポートするという布陣。そして井上真樹夫がナレーションを担当している。


そういえば昔、原作をちょこっと読んだことがあるのだが、結末が確か微妙に違う。もう少しハッピー・エンドとまでいかないが、明るさのある終り方だったと思ったのだが・・・。

人類史上初の有人火星探査計画に向うゼロエックス号を、お馴染みフッドの魔の手から守るために活躍する国際救助隊を描いた劇場版第一作。
メカニック描写などに見るべき点は多いが、ストーリーは散漫。TVシリーズの1時間枠に慣れたスタッフには、劇場映画の1時間半がわかっていなかったようだ。
ダラダラしている場面(アランの描写など)がある反面、あっさりし過ぎている場面(ペネロープの追跡劇など)もあって、なかなか乗れない。ただ、大画面で見るとやはり圧倒されるのだろうな。
脚本はアンダーソン夫妻(当時)、監督はデヴィッド・レイン。
以上、「しねま宝島」ではキツイことを書いてますが、冒頭のゼロエックス号の組み立てシーンなど、メカマニアには堪らないだろうと思うものの、そうでない自分には饒舌すぎて些か辟易してしまうのも事実。
それに明らかに水増ししてるなと思えるシーンもあり、中盤では完全に弛れてしまうのは困りもの。
それでも、あの実写版に比べりゃ遥かに面白いんだな、これが(爆)。
しかしそのルーツはハッキリとせず、幸隆の代になって突然歴史の表舞台に姿を現すのだという。

著者はアマチュアの歴史研究家のようだが、上田城を始めとする真田家の居城は、予て伝えられているものと違って、実は絢爛豪華たる城だったのではないかとか、関ヶ原の合戦でのハイライト”上田城攻防戦”は偶然の産物で、せいぜい小競り合い程度だったのではないかなど、なかなか新鮮な話題を提供してくれ興味は尽きない。

これに、ダイヤを始め炭素化合物をエネルギー源として狙うドゴラが絡んでくる、というジャンル・クロスオーヴァーな作品。
ドゴラも”宇宙大怪獣”という肩書きは勇ましいが、宇宙細胞の突然変異体という設定の不定形生物で、画面には殆ど姿を見せない。
よって軍や科学者らの対応も、怪獣に対するというより自然災害に対するもののような描かれ方だ。パニック映画というよりもまるっきりギャング映画で、それに若干のスパイ・アクション物の風味を混ぜた感じで、怪獣映画を観たという気分にはなかなかならない。
特撮シーンも、アニメーションを駆使したりして細かい部分で健闘しているが、派手さはなく、ファンからの人気がイマイチなのは、それにも原因があるのかも。サービス精神に溢れた関沢脚本も、些か欲張って詰め込みすぎである。
でも観なおす度に面白く感じられる自分がいるのだが・・・。
主演は夏木陽介と藤山陽子だが、清楚なヒロイン藤山陽子よりも、妖艶な悪女・若林映子の方が魅力的。劇中では「動くベッド」などと表現されているくらいアダルトな雰囲気を漂わせている。
また、演技が生硬すぎる夏木陽介に比べ、ヘンな外人ダン・ユマ、「わしはヤング・ソルジャーじゃ!」の中村伸郎ら脇役の方が光っている。

『美少女戦士セーラームーンR』劇場版に併映された15分の短編で、本編に先駆けてセーラー戦士たちを紹介しちゃおうという趣旨のもの。・・・と「しねま宝島」を引用してしまうと全て終わりである(苦笑)。
とりあえず5人のセーラー戦士とタキシード仮面がどんなキャラなのかはわかるけれども、『セーラームーン』がどんなお話なのかはイマイチ伝わり難い。ただ、時間を考えれば無難な構成ではある。
一応自分もこの映画が「セーラームーン」初体験。
こんなコメディ・タッチの作品だとは思わなかったので、最初は結構戸惑ったりして・・・。
この分じゃ、次回は出場そのものが危ういですな・・・。