『仮面ライダーワールド』はZOとJ、”平成のダブルライダー”競演がポイントでしたが、こちらは現役ヒーローだったカクレンジャーに加え、ダイレンジャー、ジュウレンジャー、ジェットマン、ファイブマンの5戦隊が終結。総勢25人のヒーローたちが、本作オリジナルの怪人と戦います。
最後には5大ロボまで登場して大ボスと戦うのですが、流石に15分程度の尺の中で描くのは無謀な話。単にキャラクターたちが画面上を右往左往するだけの作品になってしまっています。もう少し時間的に余裕を持たせないと、肝心の子供たちにも辛かったんじゃないかなぁと推測しているのですが。


このシリーズの特色は、当時の様子を単にCGで表現するだけではなく、今現在の様子を収めた写真と同アングルで再現してみせたり、さらには現在の実景にそのCGをはめ込んで見せてくれることにあります。これによって今に伝わる歴史の息吹きのようなものが感じられるような気がするのです。
今後の更なるシリーズ化にも期待しています。
一般の観客には円谷英二の名前がクレジットされていることは意外かも知れませんが、一方の主役とも言うべき大坂城は巨大なミニチュア・セットを組んで撮影したもの。れっきとした特撮映画なわけですが、観ている人に気付かれにくいという面では理想的な特撮の使い方でしょう。

ともすれば大坂城のミニチュアの素晴らしさばかりが取り上げられ、肝心の本編演出が過小評価されがちな作品ではありますが、決してつまらない作品ではありません。いや素直に「面白かった」と言いたいところなんですが、今回観直してみたところ以前ほどノレなかったので多少マイナスの評価になりました。

これでやっと一人前になった、と喜んだのもつかの間、タロウは父によって更なる訓練を課されますが(その中ではレオや80の戦いから学ぶといったシーンもあり、時系列的にはやや混乱をきたしていますが)、それは邪悪な宇宙の悪魔ジュダ復活を恐れてのこと。遂には父、母、それに他の兄弟の助けを借りてタロウは見事にジュダを打ち破る、というお話です。
人間は一切出てこない、本当の意味でのコスチューム・プレイとなっている本作は、ベテラン声優陣の熱演が味わえる作品でもあります。石丸博也がウルトラマンタロウを(新作『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』でもタロウの声を担当しているそうで)、その少年時代を野沢雅子が、ウルトラの父を石田太郎が、母を池田昌子が演じ、おまけにナレーションを金内吉男が担当しているという豪華版、ウルトラマンの矮小化だという批判の声もありましたが、家族で楽しめる作品になっていると思います。当時劇場に足を運んで以来、もう何回観たことか。
ちなみにタイトルにある『物語』は「ものがたり」ではなく、「ストーリー」と読むのが正解です。

この手の本にありがちな勘違いもなく、変にアカデミックになることもなく、逆に過度にマニアックになりすぎもしないという、適度なブレンドの逸品で、ちょっとインテリぶってみるも良し、アメリカで日本文化がどう見られているかを考察するも良し、ということで手にとってみては如何だろうか。
王政府のエージェントである彼は、その能力を活かすためにヨナを連れだそうというのだ。
しかし兄は妹を守るべく、彼を抹殺しようとする。そのときヨナは・・・?!

ただ、非常に綺麗な仕上がりの作品ではあるのですが、お話そのものはあまり感心しません。というよりも「先ず絵ありき」で作られ、お話は二の次だったような気がしてならないのです。
テクニック披露の場としてはそれでも良いのですが、一本の作品として作るのならばそれだけでは些か寂しいのではありませんか。

絶対に失敗の許されない計画を何としてでも成功させたいNASA上層部は、火星着陸をセット内での撮影で誤魔化そうというのである。家族を人質に取られ、渋々ながら従う乗組員たち。
一方ロケットからの電波が、計算よりも近くから聞こえることに気付いた職員の消息が途絶えたことから、その友人であるジャーナリストは不審を抱き、独自に調査を進め始める。しかしその彼も何者かに命を狙われるのであった。
無事に火星着陸の中継も終わり、いよいよロケットは帰路へ。だが大気圏突入の際にトラブルが発生、シールドが破れたロケットは消滅し、乗組員は全員死亡と発表されるという事態が起こる。
このままでは自分たちの命が危ないと感じた乗組員たちは施設を脱出するが、すぐさま口封じの追手が送られた・・・。
SF映画のフリをしたポリティカル・サスペンスで、当初は協力的だったNASAも政府の陰謀劇だと知るとそれを拒絶したという曰く付きの作品である。
当時の我が国では、まだSFブームも萌芽状態だったこともあり、さほど話題になっていたという記憶はなく、どちらかというと荒唐無稽な作品と片付けられていた感があったが、「アポロ計画は嘘塗れ」で「アポロは月には行っていない」という意見が(その真偽はともかくとして)定着してきたここ十数年では、かなりリアルな設定に感じられる。
また一見するとロケットの船長が(家族の描写もあって)主人公っぽく見えるが、実際に中心になっているのがジャーナリストで、もしかすると『大統領の陰謀』のような線を狙っていたのかな、と思わせる点もポイント高し。
谷原章介をナビゲーター役に迎え、競技の誕生秘話から遂に正式種目として認められるまでを、感動的ドキュメンタリー仕立てで描き、本物のトリノ・オリンピッ「ク」開催に合せて劇場公開されていた。

肝心の競技場面になるとCG丸出しになってしまうのは興醒めだが、架空の競技を扱った偽ドキュメンタリーとして奮闘していると思う。
実況・茂木淳一、解説・濱口卓也コンビも不動。ナレーターが政宗一成なのも効いている。
ただもっと笑える作品を期待していたので、泣かせ系に重点の置かれている作品になっているとは思わなかった。

しかも手塚治虫、それに『リボンの騎士』とは縁の深い宝塚歌劇団の木村信司の脚本・演出に、同じく宝塚歌劇団の理事で顧問の植田紳爾が監修としてつき、更にスーパーバイザーとして手塚眞が参加という布陣です。
出演は他に、日替わりの特別出演という形で安倍なつみ、松浦亜弥、辻希美の3人。そして宝塚歌劇団・専科の箙かおるにマルシアが脇を固めています。今日の特別出演は安倍なつみでした。
最初のうちは場違いなところへ来ちゃったかなぁという気持ちで一杯でしたが(笑)、気が付くといつの間にか物語の中に引き込まれていました。
あまり原作である『リボンの騎士』の設定は知らないのですが、結構アレンジされている模様。
そもそも”リボンの騎士”としての活躍シーンは第一部終盤の一回だけだし、”リボンの騎士”を名乗るのもその場限り。後は王女でありながら王子として育てられたサファイアと、隣国の王子フランツとの悲恋モノとしての要素を色濃く出しています。その方がお芝居としてはまとまりのあるものにはなっているのですが、もっと活劇部分を見たかったなぁという思いは隠すべくもありません。高橋愛も好演していましたので、余計勿体無く思いました。
他には、客席が最後列ということもあってオペラグラス片手でも誰が誰やら判別しにくい状況ではあったのですが、そんな中でも吉澤ひとみの存在感は光りましたね。その立ち振る舞いは思っていたよりも舞台映えしていました。まだまだこれからにも期待が持てそうです。

そういえば客席の大半を占めているのも学生とはいえないような、こんな平日の真昼間からお前ら何やってんだよ、と言いたくなるような連中ばかり(爆)。休憩中に漏れ伝わる会話を聞くともなしに聞いている分では、どうやら連日とまで行かないまでも、何日も通ってる人も少なくないような。皆さん、それぞれ青春をかけているようで・・・。
一方で、既に社会の一線をリタイヤしたような年齢層の方も少なからず見掛けました。子供からお年寄りまで幅広いモー娘。の人気、と言いたいところですが、ちょっと異様な雰囲気でもありました(苦笑)。
まぁ自分も他人からどう見られてるか、わかったものじゃありませんけれどね(汗)。

2000年度のアカデミー賞にもノミネートされたドキュメンタリー映画。× × × ×
水中でのステレオ録音が可能なビデオカメラを考案し、鳴き声や行動を記録してそのコミュニケーション方法を研究している海洋生物学者。
群れから離れて暮す一頭と、長年に渡る友好関係を築いているナチュラリスト。
スティングの音楽にのせて画面一杯に展開する野生のイルカたちの生態は、観る者をその世界に誘うに足る臨場感に満ちており、正にアイマックスならではの迫力である。
なお、原語版のナレーションはピアース・ブロスナンが務めているが、日本語版は渡辺徹の担当。(「しねま宝島」より)

タイトルは『イルカの楽園』と改題。たまたまジャケットを表面に向けて並べてあったので気が付いたが、普通に背を向けて陳列されていたらスルーしてしまっていただろう。
念願のブロスナンのナレーションは聞くことが出来たが、今度は日本語版のナレーションが未収録。せっかくのDVDなのだし、画面をじっくり堪能するには吹替版も良いなぁと思っていただけにそれが残念。ただメイキングも収録されているので、イルカ好きなら手にとって損はない1枚である。