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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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e0033570_2115288.jpg製靴会社の重役・権堂の元を社長に不満を持つ他の重役たちが訪れ、退陣を要求するために一枚噛むようにと迫るのだがこれを一蹴。すると重役連は、逆に社長と手を組んで権堂を追い出すと捨て台詞を残した。一方権堂は、なけなしの5000万円を用意して株を買い増し、時期株主総会で実権を握ろうと画策していた。ところがその晩、息子を誘拐したとの脅迫電話が権堂に入る。実は誘拐されたのは運転手の息子だったのだが、誘拐犯は人違いを認めつつも身代金を要求。その額は実に3000万円。しかし権堂は翌日までに5000万円を先方に送り、株を手に入れなければ身の破滅は避けられない。苦渋の中、権堂が下した決断とは・・・。

エド・マクベインの『キングの身代金』を原作に頂いた、黒澤明監督のサスペンス映画。
前半は三船敏郎演じる重役の苦悩を、後半は誘拐犯を追い詰める仲代達矢率いる捜査陣の活躍を描いているという、途中で主人公が替ってしまう構成は作劇としてはあまり誉められたものではないと思うが、それでも文句なしに面白い。特に特急列車を使っての身代金受け渡しのアイディアは、映画史に残ると評されているだけあってなるほどと唸らされる。
山崎努が演じる犯人の得体の知れなさも不気味で、事件は解決したものの、ハッピーエンドとは言い切れない後味の悪さも秀逸だ。
by odin2099 | 2007-12-24 21:16 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_071945.jpgNYの有名デパート、コールズの宣伝担当のドリーは、シングルマザーのキャリアOL。結婚に失敗した彼女は男性不信に陥り、娘のスーザン共々現実主義者。隣家の弁護士ブライアンの好意も素直に受け容れることが出来ずにいる。クリスマス商戦真っ只中のそんな彼女たちの前に、謎の老人クリス・クリングルが現れる。彼は自らをサンタクロースだと名乗り、彼を雇ったコールズもたちまち大盛況。スーザンもそんなクリスに、サンタクロースの存在を信じかけていた。しかしコールズに客を奪われたライバルデパートは、陰謀を巡らしてクリスを精神異常者で危険な存在だと思わせ、信用を失墜させようと目論む。夢を信じる心を取り戻し始めたドリーは、ブライアンにクリスの弁護を依頼。ここに前代未聞の、サンタクロースの存在を問う裁判が開かれようとしていた・・・。

クリスマス・シーズンの定番『三十四丁目の奇跡』のリメイクで、昨年はそのオリジナル版を観ているので今年はこのリメイク版を鑑賞。
オリジナル版でエドマンド・グウェンが演じたクリスも良いが、このリメイク版のリチャード・アッテンボローもなかなかの適役。この前年に『ジュラシック・パーク』でオーナー役を演じているが、どちらもリアルタイムで劇場鑑賞しているので、そのイメージが持続している印象を受けた。

サンタに扮したクリスが、英語がわからないオランダ人の子どもとオランダ語で会話するシーンが、耳の聞こえない子どもと手話で会話するシーンへと変更されたり、クリスを陥れるのがライバルデパートだったりと、オリジナル版とはかなりの相違点があるこのリメイク版だが、クリスマスに奇跡が起るハートウォーミング・ピクチャーである点は変わりなし。
ただその「奇跡」だが、1ドル紙幣をポイントにしたリメイク版よりも、手紙が重要な役割を果たすオリジナル版の方がより説得力があるように思うのだが、如何だろうか。
またオリジナル版の方がよりコメディ色が強く、リメイク版の方がラブストーリー、ファミリーピクチャーの色が濃いというのが特徴だろう。
なお、小説版ミュージカル版、何れも皆で楽しめる傑作である。
by odin2099 | 2007-12-24 00:07 |  映画感想<サ行> | Trackback(1) | Comments(0)
金田一耕助、神津恭介とくれば、やはりこの人、明智小五郎を読まないわけには行きません。ということでこれまた少年少女物ですが、とうとう江戸川乱歩にまで手を伸ばしてしまいました。「七月のうさぎ」の千夏さんからの強力プッシュもありましたけれど(笑)。

それにしても面白いですなぁ、これ。長く読み継がれているのには、ちゃんとした理由があるんですね、やっぱり
e0033570_19333875.jpg実はこのポプラ社のシリーズ(といっても今出ている文庫版ではなくてハードカバーの単行本の方ですが)、小学生の頃に手を出しかけたことがあるんですね。かの南洋一郎がリライトしたルパン物を読み漁っていた頃に。ところがルパンの次に手を出したホームズ物に思いのほかノレなかったので、結局推理小説(というよりは探偵小説と言った方がシックリくるかな)はそれでオシマイになってしまっていたんですが、でも当時この作品を読んでいたら果たして面白いと感じたかどうかは疑問ですね。”古典”という意識があるからこそ、今読んで面白く感じるのかも知れませんから。
この作品から始まる<少年探偵>シリーズは、全26巻。全部追いかけるかどうかはわかりませんけれど、すぐに何冊かには手を出してしまいそうです。
それにしても怪人二十面相、もっと超然としたヤツなのかと思いきや、自信過剰だったり(これは明智も同じかな)ドジを踏んだりと案外人間的(?)なのにはビックリしましたが(苦笑)。

因みに来年末には『K-20 怪人二十面相・伝』という映画が公開されます。怪人二十面相誕生の謎に迫る、という作品だそうですが、これは江戸川乱歩の原作にはない北村想のオリジナル小説の映画化。後の二十面相に金城武、明智小五郎に仲村トオルという配役だそうですが、どんな作品になるのやら。
by odin2099 | 2007-12-23 19:33 | | Trackback(2) | Comments(2)
今日は日本の公立ホールで初めてパイプオルガンを設置したという、由緒ある神奈川県民ホールへ行って来ました。場所は横浜・山下公園のそば。最寄り駅はみなとみらい線の日本大通り駅ということで、久々に渋谷から東急東横線の車中の人に。同じく元町・中華街駅や、市営地下鉄や根岸線の関内駅、あるいは根岸線の石川町駅からも歩いて行けるようですね。
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今回はそのパイプオルガンをメインにしたクリスマス・コンサートで、「サンタクロースの国から、オルガンの荘厳な響きと天使の美声で贈る聖夜のハーモニ-!!」と謳い文句にあります。
演奏者の平中弓弦は「北欧の大聖堂、聖ヨハネ教会音楽監督・主任オルガニスト」と肩書きにありまして、デンマークや日本だけでなく世界中で活躍している人だそうですが、残念ながら存じ上げません。
で、お目当てはもう一人「澄み切った天性の美声で今最も注目の歌姫」と肩書き付きで紹介されているソプラノ歌手・幸田浩子の方。チラシやパンフのプロフィールには「澄み切ったコロラトゥーラの類まれな美声と麗しい姿で聴衆を魅了するオペラ界のミューズ」と書かれていましたが、相変わらず魅力的ですね。

e0033570_2384143.jpg演奏されたのは、第一部が作者不詳と言われている「組曲 フォーブルドンとディアローグ」に始まり、J.P.スウェーリンク「我らに御子が生まれたもう」、G.F.ヘンデル「オペラ『セルセ』より”ラルゴ”」、「オラトリオ『サムソン』より”輝かしいセラフィムよ”」、<北欧のクリスマス・キャロル>と題して「一人のおさな子がベツレヘムに生まれ」「いま千のクリスマスのキャンドルをともし」「素晴らしき私たちの世界(地球)」、そしてD.ブクステフーデの「コラール”暁の星のいと美しきかな”による変奏曲」「ベツレヘムにおさなごが生まれたもう」、「トッカータ ヘ長調」というプログラム。

第二部はB.マターの「コラール”暁の星のいと美しきかな”による変奏曲」、W.A.モーツァルト「”ねぇ、ママ聞いてよ!”のメロディーによる12の変奏曲(キラキラ星変奏曲)」、「モテット『踊れ喜べ、幸いなる魂よ』より”ハレルヤ”」、C.グノー「アヴェ・マリア」、N.W.ガーデ「”暁の星のいと美しきかな”」、J.S.バッハ「トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調」、最後に<世界で親しまれるクリスマス・キャロル>として「あら野のはてに」「もろびとこぞりて」「きよしこの夜」の3曲メドレー。更にアンコールは客席と一緒に「きよしこの夜」という構成でした。

正直言うと馴染みの薄い曲が多く、また曲調が曲調なだけに幾分か睡魔に襲われる瞬間もあり(これがまた非常に気持ちが良かったのです)、またお二人のコミュニケーションも今ひとつで進行そのものもスムーズではなかったのでコンサートとしての出来栄えはあまり良くはなかったのですが、全ては幸田さんの歌声、そして笑顔で帳消しといったところです。
今回コンサートが行われたのは小ホールとはいえ、客席は400席以上。満員の観客のうち大半は彼女目当てだったんじゃないでしょうか。オルガン独奏中の客席には船を漕いでる人の姿を少なからず見かけましたが、彼女がステージに立って歌っている時は皆シャキッとしていましたから。
来春にはいよいよ待望の国内CDデビューも決まり、ますます彼女の活躍から目を離せません。
なお明日も、同一プログラムによるコンサートが同じ県民ホールで行われます。
by odin2099 | 2007-12-22 23:11 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
『マビノギオンの世界/ウェールズに物語の背景をたずねて』 写真:加藤忠興/紀行文:加藤公惠/物語解説:中野節子

『マビノギオン』というのは、ウェールズの吟遊詩人たちの口承による物語群を、書物の形で残した際に便宜的に付けられた名前なんだそうです。アーサー王と円卓の騎士たちの物語の原型も、この中には納められています。といいつつ、自分もダイジェストなどの形でしか知りません。『マビノギオン/中世ウェールズ幻想物語集』という題名で中野節子の手になる完訳版も出てはいるのですが、残念ながら手にとったこともありません。
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この本は、その物語に魅せられたカメラマン夫妻が完訳本を携え、2000年春、2000年夏秋、2001年春、2001年夏、2002年夏、そして2005年夏の5回に亘り物語の舞台となったウェールズ地方を訪れて、物語背景を収めた写真集です。
こういう本は珍しいですし、細かい物語を知らなくても、写真を眺めているだけでその世界に浸れそうなのが嬉しいですね。
by odin2099 | 2007-12-22 10:32 | | Trackback | Comments(2)
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「footprint」のt2minaことミナさんから、素敵なクリスマスカードが届きました!
自分で眺めているだけでは勿体無いので、お許しを頂いてこちらでもご紹介。
ミナさん、どうも有難うございました。

さて、今日から三連休という方も多いかと思いますが、残念ながら全国的に天気はよろしくないようで・・・。
今こちらはどんよりと曇っていますが、午後からは雨、もしかすると雪?とかいう予報になっています。
まぁ明日からは快復へ向かい、連休最終日には晴れ間が覗きそうですが、いよいよ冬本番という感じです。
来週は怒涛の年内最終ウィークなので、仕事もムチャクチャになりそう。
体調は低空飛行中だし、職場でも病人が続出してるし(?)、悲惨な年末かも。。。
by odin2099 | 2007-12-22 09:22 | 雑感 | Trackback(1) | Comments(7)
子供の頃にたまたま読んだ戦国武将の伝記集の中にあって、一際強く印象に残っていたのがこの人、蒲生氏郷である。
e0033570_23502927.jpg人質として送られた先の織田信長に気に入られ、次女・冬姫を娶って娘婿となり、更には信長の官職名”弾正忠”の一字を貰って忠三郎を名乗り、信長亡き後は羽柴秀吉に仕え、その政権下にあっては徳川家康、毛利輝元、前田利家に次ぐ石高を拝領し、家康そして伊達政宗に睨みを効かせる存在にもなっていた。
秀吉や家康よりも年少ながら病に倒れ、40歳の若さで死去。信長に認められ、秀吉、家康からも一目置かれる存在ながら知名度の点では遥かに劣っているのは残念だが、もし氏郷があと10年、15年生き永らえていたら天下は如何様になっていたかを夢想してみるのも愉しい。

しかしながらこの小説で描かれている氏郷像は、自分の抱いているイメージとは幾分か異なっていた。小国の身故の蒲生家の苦労話は頷けるのだが、文武両道に秀でていたとされる氏郷が、己のため家のために功名を得んと血気に逸る猪武者の如き描かれよう。これではかなり興醒めである。
また小説の構成も信長麾下の時代が大半で、秀吉や利家、或いは千利休との関わりや政宗との対決など後半生が駆け足状態なのも勿体無い話だ。
by odin2099 | 2007-12-20 23:52 | | Trackback | Comments(1)
地球の地軸が90度傾き、南北両極が赤道地帯へと移動するという「大転倒」により、人類はほぼ全滅。月面都市で難を逃れた人々は、災厄後に地球へと降り立ち七つの都市を建設した。
だが月に残った人々は自らの優位性を維持するために<オリンポス・システム>――地上500メートル以上を飛ぶ飛行物体を無人軍事衛星により即座に破壊するシステム――を構築する。後に月面都市の人類は滅亡してしまうのだがシステムは生き残り、これによって人々の生活は海と陸に限定され、レーダーも空中兵器も殆ど存在しない世界では、艦船が主要な位置を占めている。そのため未来世界を舞台にしながらも、どこか架空戦記モノの様相を呈している。

e0033570_554405.jpg七つの都市――アクイロニア、プリンス・ハラルド、タデメッカ、クンロン、ブエノス・ゾンデ、ニュー・キャメロット、サンダラー――は、ある時は同盟を結び、ある時は敵対し、互いに牽制しあいながらもいつかは他の都市の上に君臨することを狙っていた。当然それら各都市を代表するような一癖も二癖もあるような連中が跋扈し作者特有の丁々発止のやりとりを見せてくれるのだが、短編集ということもあってか各キャラクターの魅力が今一つ伝わってこない。
物語自体もまだまだ序盤という雰囲気で、これまでのところ発表されているのは「北極海戦線」、「ポルタ・ニグレ掃滅戦」、「ペルー海峡攻防戦」、「ジャスモード会戦」、「ブエノス・ゾンデ再攻略戦」の五篇。早めのシリーズ再開を望みたいところだったが、小川一水・森福都・横山信義・羅門祐人の四人の連名で『「七都市物語」シェアードワールズ』が出版された今となっては、作者本人の手になる続編は望み薄か。
また「北極海戦線」のみOVA化されているが、こちらもシリーズ化はならず。
by odin2099 | 2007-12-19 06:00 | | Trackback | Comments(0)
大きさは地球の四分の三でありながら、質量はなんと6000倍という赤色巨星ゴラスが太陽系に侵入。このままでは地球と衝突の危険性があることが明らかになった。ゴラスを爆破するか、それとも地球の軌道を変えて難を避けるか、選択肢は二つに一つ。
調査の結果、6200倍もの質量に増加していたゴラスの爆破は不可能と判断され、人類は南極に巨大なロケットエンジンを設置し、地球を移動させる計画を進める。しかし計画の決定に時間が掛かったことや、事故や巨大怪獣の出現によって工事は遅れる。果たして人類は未曾有の危機を乗り越えることが出来るのか?!

1951年に製作されたアメリカ映画『地球最後の日』でも同様のシチュエーションが描かれているが、あちらでは”ノアの箱舟”よろしく人類を脱出させ、すれ違う天体に新天地を求めているし、後の『メテオ』『ディープ・インパクト』『アルマゲドン』ではひたすら爆破計画が推し進められていくが、この作品での「地球そのものを動かす」という発想は大胆かつ斬新。最初に観たのは小学生の頃TVで、その時はあまりのバカバカしさに呆れたものだったが、見直す度に新発見があり、今ではお気に入りの一本。

e0033570_022286.jpg上映時間は1時間半に満たないが、兎に角密度が濃い
物語内の時間経過は2年余りだが、その中で最初にゴラスに遭遇する人類初の木星探査ロケットとその乗組員のドラマがあり(ゴラスの引力圏に捕らえられ、脱出叶わず地球へ貴重なデータを送信し、万歳三唱で玉砕!)、そのロケットの単独行動が命令違反か否かで揺れる政府首脳たちを描いた政争劇があり、事故でフィアンセを喪ったヒロインとその彼女に想いを寄せるパイロットのドラマがあり、ロケットの艇長だった父を亡くしながら祖父と共に南極計画に賭ける科学者を支えるもう一人のヒロインあり・・・と、実に様々なエピソードが詰め込まれている。

そして豪華な出演陣。
主人公となる科学者とその恩師には池部良、上原謙といった特撮作品には珍しい配役がなされ、物語の事実上のヒーローであるパイロットを久保明が演じ、その彼らを志村喬や平田昭彦、佐原健二といった御馴染みの顔触れが支え、そして水野久美と白川由美の二人が彩りを添えている(ちょっとしたお色気シーンもあり、子ども向けには作られていない)。
更に田崎潤クラスを冒頭部分のみで使い切り、西村晃、小沢栄太郎、佐々木孝丸、河津清三郎あたりが脇をガッチリ固めるという贅沢さ。若手では二瓶正典(二瓶正也)が目立っており、後の『ウルトラマン』イデ隊員を髣髴とさせる活躍ぶり。そういえば『ウルトラマン』科学特捜隊のジェットビートル機は、この作品で使われたミニチュアを流用したものだ。

天変地異の描写はあるものの、一般人のパニックシーンは殆どなく(というより地球の危機を危惧しているのは科学者ら専門家のみで、一般人だけでなく政治家たちもどこか他人事のように受け止めているという秀逸さ)、地球を救うべく様々な方法を検討し、陣頭指揮を執る科学者たちと、実際に前線に赴く宇宙パイロットたちに焦点を絞ったドラマ作りは、ともすれば退屈なディスカッションドラマになりかねないが、微妙な匙加減でそれを回避。もっともっと掘り下げて欲しいキャラクターや個々のエピソードもあるものの、これでもかこれでもかとたたみ込む展開は非常に盛りあがる。これが黄金期の日本映画の実力なのだろう。今では叶わぬ夢か。
夢といえば、作品の時代設定は80年代初頭。製作時より30年先の未来を想定していたのだが、現実はまだまだ追いつかず、人類は未だ恒久的に宇宙を生活の場にはしていないのはどこか寂しい。

音楽の石井歓は、伊福部昭のピンチヒッターだったと聞いたことがあるが、この作品への起用は大成功だろう。「ゴラスのテーマ」が師匠である伊福部昭の「ゴジラのテーマ」にチラっと似ているのはご愛嬌。また劇中に何度も流れる挿入歌「おいら宇宙のパイロット」は、今なお根強いファンを持つ東宝特撮ファンの愛唱歌となっている。

難を言えば、父が、恋人が人類初の偉業に旅立とうとする時に、二人のヒロインが夜の湖へ泳ぎに出掛けようとするのが不自然に感じられるのと、工事の妨害をする怪獣マグマの出現が著しく世界観を損ねている等々の問題点がないではないが、まず東宝特撮黄金期の実力を如実に示す一本。宇宙を題材にしたSFモノ、怪獣モノ、それにどことなく戦記モノを感じさせる作品内容も東宝特撮集大成の趣き。
本多猪四郎監督といえば『ゴジラ』の名前が先ず第一に挙がるだろうが、個人的には本多監督の最高傑作はこの作品だと思っている。
by odin2099 | 2007-12-18 06:23 |  映画感想<ヤ行> | Trackback(5) | Comments(2)
竹松舞のデビュー2枚目のアルバムで、リリースからはそろそろ10年近くが経つ。

e0033570_21241386.jpg収録されているのはトゥルニエの「朝に」、バッハの「主よ人の望みの喜びよ」、サン=サーンス「白鳥」、バッハの「サラバンド~無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第1番より」、ルニエ「レジェンド」、竹松舞オリジナル曲の「ピュア」、ジョン・レノン&ポール・マッカートニーの「ノルウェイの森」、タイラー&チャイルド「エンジェル」、そしてレノンの「イマジン」の9曲。

クラシックだけでなく、ビートルズエアロスミスの曲、更にオリジナルまであるところに彼女の幅を感じさせてくれるが、その後の活躍はご存知の通り。ここ数年は学業優先ということでCD録音もなく、コンサートも控え気味なのが残念で、このままフェードアウトしてしまうにはあまりにも惜しい存在なので、何とか時間のやりくりをつけてアーティストとして復帰いて欲しいと切に願っている。

それにしても、このアルバムタイトルはあまりにも彼女にピッタリだが、5曲目に収録されている「レジェンド<妖精伝説>」をメインフューチャーしたものだ。
by odin2099 | 2007-12-17 21:26 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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