
掛川城の城内にある美術館で、「天守閣」「御殿」とセットで入場券を売っていましたので、ついでという感じで入ったのですが、なんか圧倒されて美術館を後にしました。
上手く言葉に出来ないのですが、泥臭いというと失礼かも知れませんけれど、大地に根を下ろしたかのような力強さを覚えました。
展示作品の大半は裸婦を描いたものですが、美化された理想像ではなく、逞しく生きている、生命力が迸っているエロティシズムとでも言うのでしょうかねぇ。
この方の経歴等々何も存じ上げなかったのですが、ついつい惹かれてカタログ(パンフレット)も購入してしまった次第です。

しかしこちらは正真正銘、本家本元、元祖アルセーヌ・ルパンの冒険譚。
シリーズ後期の作品ですが、内容はまだラウール・ダンドレジーを名乗っていた頃の若きルパンが、”カリオストロ伯爵夫人”を僭称する謎めいた美女ジョゼフィーヌ・バルサモと冒険を共にし、そして宿命の対決を繰り広げるという、云わば<ルパン・サーガ>の”エピソード1”的な位置付けの物語です。

しかしこの作品の二転三転の謎解きは楽しめますし、何と言ってもジョジーヌが魅力的です。単に”悪女”では片付けられない多面的な魅力は、作中でも何人かの男たちが危険を知りつつも惹かれていきますが、然もありなん。ルパンならずとも虜になってしまいます。
2004年に製作された映画『ルパン』は、一応この作品が原作となっていますが、お話は随分変ってますね。
まぁそれは良いのですが(良いのか?/苦笑)、それよりも気になるのはキャストの方で、ルパン役のロマン・デュリス、クラリス役のエヴァ・グリーン、そして”カリオストロ伯爵夫人”のクリスティン=スコット・トーマス、何れも自分のイメージからは遠かったのですが、熱心なファンには納得のキャスティングだったのでしょうか?
既にオリジナル・ブロードウェイ・キャスト盤のCDを持っているのですが、こちらは待望の四季キャスト盤。収録されている歌は同じ(全19曲)ですが、日本語で聴くとやはり違いますね。両方を聴き比べてみるのも面白そうです。
実際の舞台のライヴ録音ではなく、このCDのためにレコーディングされたもので、レコーディング・キャストは
グリンダ/沼尾みゆき エルファバ/濱田めぐみ
フィエロ/李 涛 オズの魔法使い/松下武史
マダム・モリブル/森以鶴美 ネッサローズ/山本貴永
ボック/金田暢彦 ディラモンド教授/武見龍麿
魔女の父/白倉一成 魔女の母/今井美範
産婆/遠藤珠生
それにアンサンブルが加わります。

音楽担当のスティーヴン・シュワルツは、ブロードウェイでは著名な存在だそうですが、そちらは門外漢なものでこの作品で初めて知りました。
・・・と思っていたら、アラン・メンケンと組んでディズニーの『ポカホンタス』や『ノートルダムの鐘』、『魔法にかけられて』などを手掛けたり、ドリームワークスの『プリンス・オブ・エジプト』など映画音楽の分野でも活躍していたんですねぇ(・・・みんな観た作品じゃないか・・・)。
→予告編はこちら。
当初は昨年公開予定で進められていたはずですが、ようやく完成したのか、或いは完成が近付いたかで予告編が公開されています。
なかなか渋い、重厚な感じの”画”になっていますねぇ。
日本でもちゃんと観られるでしょうか?

キーは一切使わず、タッチペンのみで操作するんだそうで、初回限定版には「こまねこタッチペン」も同梱。
店頭で見かけなかったのでネットで注文。
ようやく我が家にも届いたので、これから こまちゃんと遊ぼうっと♪


劇団四季のミュージカル版を観に行く前に観直そうと思っていたのですが、結局時間がなくなってしまい、仕方がないので(?)バッグの中にポータブルDVDを放り込んで、舞台版を観た後にホテルで観直すこととなりました。何度目かなぁ、この作品観るの。
公開10周年を記念して以前、アイマックス・シアター用に<ラージ・スクリーン・シネマ特別編集版>としてお色直し版が作られたことがありましたが、DVDではオリジナル公開版とそのお色直し版である<スペシャル・リミテッド・エディション>の両方を選べるようになっています。
大画面用に画面のクオリティがアップしているだけでなく、歌一曲分が新たに追加されているので、名実共に”決定版”ということになるのでしょう。
それにしても17年も前の作品とは思えない出来ですね。やはり良い作品だと思います。
特にアラン・メンケンの音楽!
他にもディズニー作品では『リトル・マーメイド』をはじめ、『アラジン』、『ポカホンタス』、『ノートルダムの鐘』、そして『魔法にかけられて』などを担当していますが、『魔法にかけられて』を例にとるまでも無く、何れもアラン・メンケンの音楽なしでは作品が成立しないほど、その存在感は際立っています。だからこそブロードウェイのミュージカル化も成功したのでしょう(『リトル・マーメイド』の舞台版は苦戦したと聞いていますが・・・)。

ただ皆さん頑張ってはいるんですが、どうもキャストがイマイチ。観る度に気になります。
歌を優先して選んでるからなんでしょうけれど、ベルもガストンも台詞がねぇ・・・。
ルミエールやポット夫人などは何故か台詞と歌が別キャスト。といっても、歌の中に台詞が入るときは歌パート担当者が喋っているので、声が違ってしまうのが気になります。
そんな中で、凄いなぁと思うのは山ちゃん。
この当時の山寺宏一は、まだ無名に近い声優というポジションだったと思いますが、野獣の声だけではなく歌まで担当!これは快挙だと思いますね。
でも最後に王子様の姿に戻った際は別人がアテているような・・・?

以前から観たかったのですがなかなかチャンスがなく、そうこうしているうちに東京での公演がなくなってしまい、それっきりになってしまっていたのですが、地方公演を追いかけて福岡や仙台くんだりまで出掛ける気力はないものの、静岡ならば!ということで行ってきました。
会場は静岡市民文化会館というところで、昨日のキャストは
ビースト/佐野正幸 ベル/西珠美
モリース/松下武史 ガストン/野中万寿夫
ルミエール/百々義則 ルフウ/遊佐真一
コッグスワース/青羽剛 ミセス・ポット/竹原久美子
タンス夫人/秋山知子 バベット/有永美奈子
ムッシュー・ダルク/寺田真実 チップ/川良美由紀
という顔触れでした。
ディズニー・アニメをそのままではなく、キャラクターを膨らませたり、逆に割愛したりと当然のようにアレンジを施されてはいましたが、概ねそのまま舞台に引き移しているので違和感はまるでなし。
音楽もアニメ版と同じくアラン・メンケンなので、お馴染みの旋律、お馴染みの歌が流れてくるだけで感激モノ。
ストーリーを知っていても、最後は思わずウルウル。
いやぁ、遠出をしただけの価値はありましたね。『ライオンキング』には納得出来ませんでしたが、この舞台はまた行きたいですね。

またお馴染みの曲も、ディズニー・アニメの吹替版の歌詞が頭に入っているせいか、それとは別の訳詩が当てられているのでちょっと混乱。なんか替え歌聴かされてる気分で・・・(苦笑)。
ついでに役者さんについてコメントしておきますと、ビーストは素敵だったのですが、他の役者さんとの兼ね合いでしょうか、幾分か小柄に見えてしまったのが気になりましたね。
またベルは歌声は良かったのですが、台詞回しは・・・。これは四季の女優さん特有のものかも知れませんけれど。
そしてガストン。線が細すぎますね、このキャラクターを演じるには。
そのあたりがちょっと残念ではありましたが、それでも素敵な舞台でした。次回は別キャストでも観てみたいものです。
帰って来たら、こちらはいつ雨が降ってもおかしくない空模様。
・・・と思っていたら、先ほどから雷雨となってしまいました。

しかし妙な空の色に、虹!

時刻を考えると、この明るさは・・・。

<追記>
そのまま日帰りでも良かったんですが、せっかくだからと昨日は静岡泊まり。
今日は朝から足を伸ばして掛川まで。
山内一豊が城主を務めたことでも有名な、掛川城を観てきました。