劇場用映画『仮面ライダーダブルFOREVER/A to Z 運命のガイアメモリ』と連動してネット配信されたスピンオフムービーで、これもすっかり恒例になりました。
各エピソードにはAからZまでのアルファベットを頭文字としたサブタイトルが付けられていますが――「Cな妹/ミステリー・クレイドール」、「肉球のV/筋肉獣」、「悪夢なのH/絵心王子は誰だ?」などなど――、それぞれは独立した5つの番組にカテゴライズされています。
一番目は『絵心バトル IN 鳴海探偵事務所』。
これは翔太郎、フィリップ、亜樹子、照井の4人が、出されたお題に対して記憶で絵を描くというもので、司会はウォッチャマン。
これは多分演じてる役者さん自身の実力がそのまんま出てるんでしょうね。翔太郎が圧勝で、照井が笑いを取ってます。
二番目は『シュラウドの 私が仮面ライダーアカデミーを開いたら・・・生徒亜樹子』。
シュラウドが、仮面ライダーに関する難問奇問を亜樹子に出題するというもの。亜樹子役の山本ひかるが芸達者なところを見せてくれます。
三番目は『刃野博士と真倉助手のガイアメモリ研究所』。
これだけは全く劇中のキャラを離れた設定です。
四番目は『霧彦の部屋 THE トークリベンジ』。
死後の世界から園崎霧彦が舞い戻り、気になって「死んでも死にきれない」点を解決するべく、ゲストを招いてのトークショー。
かなりの部分を霧彦役の君沢ユウキのアドリブに負っていると聞きましたが、ゲストの面々も良い味出してます。
そして最後が『ドーパント開業医・井坂深紅郎』。
井坂役の槙臣幸がノリノリの怪演を見せてくれます。いやー、この人は今更ながら凄い役者さんだと思いました。

ただこのDVD、少しばかり気になる点が。
AからZまで順番に、あるいはコーナー毎にセレクトして見ることが出来るようになっているのですが、例えば『霧彦の部屋 THE トークリベンジ』。
これは「C」「F」「N」「P」「T」「W」のエピソードで構成されていますが、お話の流れは「C」「T」「W」「P」「N」「F」となるので、「A」から順番に見ていくと前後してしまうので混乱します。
ところがそれぞれのエピソードに付く次回予告はアルファベット順になっているのです。つまり「A」のエピソードの後には「B」の予告が入る訳ですが、そうなるとコーナー毎に見ていくと全然違う予告が流れるという、ちょっと気持ちの悪いことに・・・。
これはその中のトリックアート。
ちっちゃい写真だとうまく伝わらないかなあ。

全体的にピンクっぽく見えるんですが、線は黒のみ。
交差する部分だけがピンクなのです。

何故か描かれていない長方形部分だけが、他よりクッキリ見えます。
うーん、なんか不思議。
夏興行がすっかり恒例となり、春先から初夏にかけての新作公開も定着しつつあり、更に今度は正月興行も定番化。しかもその殆どが、<劇場公開版>と別に<ディレクターズカット版(作品によって呼び名は異なる)>がリリースされるなど、一粒で二度美味しいというか、結構あくどい商売をしている劇場版「平成仮面ライダー」。
今年の正月に公開された『仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE』も、お約束通り<ディレクターズカット版>の登場と相成りました。
ファンサービスのつもりなら、<劇場公開版>DVDリリースの際に「特典映像」にしてくれないもんでしょうかね。

即ち『仮面ライダーオーズ/ノブナガの野望』に始まり、次が『仮面ライダースカル/メッセージ for ダブル』、そして最後が『MOVIE大戦CORE』。これによってストーリーの流れは格段に良くなりました。
『ダブル』のエピソードと『オーズ』のエピソードの橋渡しをする役目が、怪人であるプテラノドンヤミーなのですが、時系列的にはやはり『オーズ』→『ダブル』の方がスムーズです。
そして個人的には陳腐に思えてしょうがない『オーズ』篇で幕を開けた後、かなり秀逸な出来の『ダブル』篇から最終エピソードの『MOVIE大戦』篇へ突入するので、テンションの上がり具合はかなり違います。
まあその後の『MOVIE大戦』篇そのものは、やはりかなーり疑問符が付く仕上がりなのですが、それでも最後は割と綺麗に終わるので<劇場公開版>よりは良くなっていると思います。
約15分増量で、本編時間は107分。これは今のところTVをベースにした「ライダー」映画史上最長かな。
それにしても吉川晃司は格好良いです。
『オーズ』篇いらないから、『ダブル』篇だけ更にボリュームアップした<特別編>を作ってくれないもんでしょうかね。
一ヶ月後、地球の軌道上に姿を現したチャーチル号の船内は焼け爛れ、生存者はなし。ただ3人を包むカプセルだけが無傷で残されていた。
カプセルは調査のためにロンドンの宇宙センターへ運ばれるが、突如カプセルの女性が起き上がり警備員を襲い、脱走する。彼らは生体エネルギーを吸収する”吸血鬼”ならぬ”吸精鬼”だったのだ。犠牲者は彼らの同類となり、次々と新たな犠牲者が増えていく。
そんな時、チャーチル号の船長カールセン大佐を乗せた脱出艇が発見される。カールセンの報告によれば、船内で乗組員が次々と謎の死を遂げていくので、このままカプセルを地球に持ち帰るのは危険と判断し、処分するために火を付けた、というのだったが・・・。
マチルダ・メイが全裸の宇宙怪人に扮したSFホラー映画。

原作はコリン・ウィルソンの『宇宙ヴァンパイア』で、ヘンリー・マンシーニの無駄に格好良いテーマ曲、ダン・オバノンの脚本、ジョン・ダイクストラのSFXとかなり豪華な顔触れを束ねた監督はトビー・フーパー。
メナハム・ゴーランとヨーラン・グローバスの名(迷?)コンビがプロデュースする、キャノン・フィルム絶頂期の一本。
スティーブ・レイズバック、ピーター・ファース、フランク・フィンレー、マイケル・ゴザード、オーブリー・モリスといった出演者には馴染みがないが、パトリック・スチュワートが中盤に登場している。
超大作風でありながら結構安っぽい出来なのだが、何といってもこの作品の肝はマチルダ・メイだろう。
好みのタイプというわけではないけれど、それでも全裸で迫って来られたら拒みきれる自信は・・・ない。
この宇宙怪人たちの目的は人間の精気を吸い取ることだったけど、これがもし地球侵略が狙いだったら、地球は案外あっけなく軍門に下ってしまうんじゃなかろうか。想像を絶する強大な科学力を持つ侵略者も怖いけど、もっと怖いのは全裸の美男美女軍団かも・・・?
ところで今回見たDVDは<オリジナル無修正版>となっていて、なるほど以前見たビデオ版では無粋なモザイクが掛っていたなあと思いだしたが、14分長いと言われてもどこがどうだったかはさっぱり思い出せない。
うーむ・・・マチルダ・メイ、恐るべし(違)。
でも、マチルダ・メイの見事な肢体が拝めるのは基本的に序盤だけ。それだけを目的に見ていると、割とグロなシーンもあったりでガッカリするかも。

仕方なく正体を明かすことにしたアラタたちでしたが、案に相違して皆は一躍アイドルに。戸惑いながらも結構楽しんでいた彼ら。しかしある日突然、今度は一転して人類の敵として人々の憎悪を集めてしまうことに。
はたしてゴセイジャーを陥れようとする、恐るべき敵の正体は――?!
ということで、TVシリーズの番外編扱いの前作『帰ってきた侍戦隊シンケンジャー』とは違い、この作品は最終回の後日談、文字通りの「帰ってきた」ゴセイジャーの活躍を描く内容になっています。
またオープニングには34のスーパー戦隊が宇宙帝国ザンギャックと戦う<レジェンド大戦>のシーンが挿入され、「それよりもちょっと前のお話」というアラタのナレーションが入りますので、『海賊戦隊ゴーカイジャー』第1話の冒頭部分、並びに映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』への橋渡しも担っているようです。

ただ、単独の作品としては文字通り「これが最後」。
『ゴセイジャー』という作品そのものがあまり自分の好みに合わなかったせいか、このVシネも楽しんだというより、悪ふざけに辟易したという感じが強いのですが、それでも前作『シンケンジャー』のVシネよりはきちんとまとまっていますし、ファンならば感泣・・・とまではいかなくても、まずまず満足の一本ではないでしょうか。
ゲストにはどういう繋がりか岩佐真悠子が登場、更に『シンケンジャー』のVシネに続いてマイケル富岡もワンポイント出演していますが、今後隠れたレギュラーになったりして。
そしてまたしても「超全集」がオマケに。
もう<スーパー戦隊>の超全集は単独発売しないのかなあ???


しかしながら主演のマッドサイエンティスト役に、本家『ジュラシック・パーク』のヒロイン、ローラ・ダーンの実のお母さんダイアン・ラッドを起用し、しかも本家よりも一足早く公開する辺りが流石である。
また単に恐竜が大暴れするパニック映画かと思いきや、実は特殊な細菌をばら撒くことによって人間と恐竜をハイブリッドさせた新種を生み出すことが真の目的だということがわかり、途中から”バイオ・ハザード”物の要素が加味されるあたり侮れない。
実物大のティラノサウルスの模型を作るなど、コーマン作品にしては珍しく金が掛っているが、それが効果的かというとちょっと微妙。ただそれなりにヒットはしたようで、『ダイナソーズ』、『ジュラシック・ウォーズ』という2本の続編(未見だけど)や『ジュラシック・アマゾネス』などの派生作品も作られた。きっとせっかく作った模型が勿体ないからだろう。
更にシリーズ3本を切り張りして作った『ジュラシック・シティ』なる怪作もあるそうな。

創元推理文庫で出た翻訳本を持ってるけど、これまた未読。多分お話は全く違うのだろうなあ。
ただこの小説、発表はマイクル・クライトンの『ジュラシック・パーク』よりは早いらしく、影響を与えた点を指摘する人も多く、そういった意味でもコーマンの着眼点は凄いと言えるのかも。
日本では劇場未公開でビデオスルー。
発売されてすぐに見た記憶があるが、今出ているDVDは『ダイナソークライシス』に改題。
続編(といってもストーリーは繋がってないそうだが)も合わせて『ダイナソークライシス2』、『~3』に改められているけれど、権利関係かなんかが理由なのかな。

しかしこの救いようのないバッドエンディング、今見ても鬱になるなあ・・・。
時は西暦20XX年、街には謎の科学者・杉田が生み出したゾンビたちが跋扈していた。
妹を浚われたという勝治と共に、ゾンビハンターとして流離う彩。だが彼女の目的は妹の咲を探し出すことだった。
旅の途中で娘をゾンビに殺された過去を持つレイコと出会い、咲が杉田と一緒にいることを知った彩は、レイコの案内で杉田の元へ。
だがそんな彼女たちの前に立ちふさがったのは、勝治の妹をはじめとするゾンビ軍団と彩の妹・咲だった。
強くなりたいと願い、自ら父親を手に掛けた咲。宿命を背負った姉妹の戦いが始まる――!

彼女たちを見るためだけの映画だから、ストーリーが『バイオ・ハザード』そっくりだとかそういうことは言いっこなし。アクション・シーンにも期待してはいけない。そして意外にお色気指数も低い・・・。
まあアクションの見せ方は上手いので、バカにしてると結構驚くシーンも出てくるのだけれども、残念なのはスタントが男性なこと。スタントウーマン、いなかったのかねえ。
男がビキニ姿やセーラー服で飛び回っているのはハッキリ言って興醒めだし、セクシーアクションがウリじゃなかったのかあ?
それはさておき中村知世は高校生役が妙にハマっていて可愛いし(撮影当時は21歳だったとか)、ポーズが様になっているのは流石ボウケンイエロー。
橋本愛美は喋らなきゃセクシー系の良い女(喋ると”女の子”になっちゃう)だし、役柄上ほぼ全篇ぶっきら棒な表情で通した乙黒えりも、なかなかの眼力の持ち主。黙って立ってる分には、みんなビジュアル的にはOKなのだ。
これでもう少し脇に芝居の出来る役者を配していれば、もっと見応えがある作品になったんだろうなあ。諏訪太郎と渡辺哲だけでは辛いわな。
血しぶきだけじゃなく手や足や頭までも飛び散るし、お涙ちょうだい系のエピソードも多々盛り込まれた殆ど救いようのないストーリーが繰り広げられるので、明るく楽しい映画を見てスカっとしたい人向けじゃないけれど、強くて綺麗で格好良いお姉さんが見られればそれでいい!
・・・という方なら楽しめるだろう。
安易にアニメ化しなかったのもマル。
昨年夏に公開された『仮面ライダーダブル FOREVER/A to Z 運命のガイアメモリ』は、TVの枠からはみ出さず、映画としての独自性をも持つ、<平成仮面ライダー>の映画としては出色の出来だと思っていましたが、この<ディレクターズカット版>の完成度の高さは何なんでしょう?

ちょっとした仕草や動作と動作の”間”が足されることで、キャラクターの幅は膨らんで行くものなんですねえ。
それにしてもマリア役の杉本彩はエロいです。
母性を強調しているキャラクターのはずなのに、何故かスカートの丈が短く、身体にフィットした衣装が殆ど。これじゃあフィリップ君を誘惑しているようにしか見えません。
まあ違う意味では”誘惑”しているのですが、どことなく”禁忌”の匂いが・・・。
NEVERの一員エリカ(ヒート・ドーパント)を演じた八代みなせも、露出度が高くアクティブなキャラクターで、これまたお色気要員ですね。
しかも彼女の場合、結構動けるのが強み。
ザッと見た感じ、大半のスタントを本人がこなしているように見えましたが、アクション映画でも活躍して欲しいものです。
お色気といえば、出番は少ないですが園崎冴子こと生井亜実。この人は表情とか佇まいが色っぽいですね。
TVシリーズの方では、日曜の朝からかなりヤバいシーンを熱演していましたが、映画ではちょっと抑え気味なのが残念。それに、番組終了後に目立った活躍がないのも勿体ない話です。
ま、それもこれも、正ヒロインの所長がお色気とは無縁なタイプだからでしょうねえ。
追加されたカットなどでも山本ひかるの芸達者ぶりは窺えますが、うーん、”女の子”キャラとしてはどうなんでしょうか。
斯様に充分満足な<ディレクターズカット版>なのですが、エンドロールの後に追加された場面、あれは蛇足かなあと。
「衝撃のラストシーンが待ち受ける!」などと宣伝されていましたが、あれは何?誰?
シュラウド?それともマリア? 何かに繋がるシーンなんでしょうか。