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舞台はヘルヘイムの侵蝕を受けていない平和な沢芽市。若者たちはダンスバトルではなくサッカーに興じているという、我々が知っているのとはちょっと違う沢芽市だ。裕也、初瀬、シド、それに貴虎らシリーズ中に退場してしまったキャラクターも登場とあって、一見するとパラレルワールドでの番外編かと思いきや、一応はシリーズのある地点から分岐しているというエクスキューズを用意して辛うじて枠からはみ出さない配慮がされている。
アーマードライダー大集合によるクライマックス・バトルなど見せ場も多く、TV版への言及もあって改めて観直してみると決してつまらなくはないし、映画としての出来も決して悪いとは思わないのだが、やはりワールドカップに迎合したであろうサッカー要素の導入は唐突な感が否めない。ジェフの佐藤勇人、ジュビロの駒野友人、それに元日本代表のゴン中山を出すくらいならば、メインキャラの中で唯一出番のない紘汰の姉・晶を出す方が遥かにファンサービスではないだろうか。
ところでこの劇場版公開の頃からTVの『鎧武』はずっとご無沙汰だったので、これを機に最終回まで一気に約2か月分を観てみたのだが、その最終回がこの劇場版の後日談になっていたのには驚いた。これによってこの劇場版世界も見事『仮面ライダー鎧武』という番組の一部として組み込んだのはお見事。例えそれが蛇足に近い扱いであったにせよ。
劇場公開時の記事はこちら。
久々に読むので前のお話、忘れちゃった…。
えー、グインは千竜将軍ダルシウスの元で傭兵として暮らし、仲間たちからも一目置かれ、将軍からの信頼も得、噂を聞きつけたアキレウス大帝直々の御召に応じケイロニア宮廷デビュー。ここで終生の友ランゴバルド候ハゾスと出会います。また偶然目撃したサイロンの怪異の謎を突き止めんとする途上で、<闇の司祭>グラチウス、<ドールに追われる男>イェライシャとも巡りあいます。
またマリウスが出会ったルビナという少女が実はケイロニアの皇女シルヴィアであり、謎めいた美貌の剣士イリスがどうやら人知れず育てられたアキレウス大帝の”皇子”であるらしいことも判明し、グイン共々王位を巡る陰謀に巻き込まれることに。
一方、自らのプライドをかなぐり捨てて助力を請うたものの、それを断られたことでイシュトヴァーンとグインは決定的な破局を迎え――と、舞台がケイロニアに移って2冊目ということで怒涛の展開。新顔さんはバンバン出てくるし、グインの謎の一端に触れられたり、何気にマリウスの正体バレの伏線も貼られたり……。
この「ケイロニア篇」の最後にグインがマリウスの正体を看破するシーンがあるのですが、この頃から既に勘付いていたいたんですな。
さて、これからちょっとペースを上げて読まないと…!
「続篇プロジェクト」も着々と進行しているし。
映画ネタを取り扱ってるブロガーさんは、この時期になるとご自分のベストとワーストをこぞって発表なさいますが、世間一般の皆さんからすれば多いんでしょうけれど、映画館へ行った回数は50回に満たないし、トータルで観ている本数も三桁には乗っているものの「辛うじて」といった感じだし、話題作から隠れた逸品まで幅広く観ている訳でもないので、一年というスパンで10本20本をピックアップするのは端から無理だなあと思っていました。
でも今年劇場で観た作品の中から、まーシャレで10本選んでみたらどんな感じになるかなあと拾い集めてみたんですが、これらの作品群をベストテンに上げてる人は先ずいないんじゃないかなあ。
というよりこの10本全て観てる人の方が少数派だろうと思います。自分でもこれがベストだなんて露程も考えてませんし、せいぜい「裏ベスト10」くらいに考えてくれれば良いです。所詮はネタですから。
もし本当にこの10本をベストに推している人がいたとしたら――
……あんまり友だちになりたくはないですね(^^;
ちなみにこれ、順不同、っつーか50音順でございます。
いざ!
『赤×ピンク』(監督:坂本浩一)
『イン・ザ・ヒーロー』(監督:武正晴)
『イントゥ・ザ・ストーム』(監督:スティーブン・クエイル)
『太秦ライムライト』(監督:落合賢)
『宇宙戦艦ヤマト2199/星巡る方舟』(総監督:出渕裕)
『俺たち賞金稼ぎ団』(監督:坂本浩一)
『機動戦士ガンダムUC/episode7 虹の彼方に』(監督:古橋一浩)
『ハイキック・エンジェルス』(監督:横山一洋)
『LUPIN THE ⅢRD/次元大介の墓標』(監督:小池健)
『烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE/ギャラクシーラインSOS』(監督:竹本昇)
次点は何かなあ。
真面目に選ぶなら『ウォルト・ディズニーの約束』か『超高速!参勤交代』あたりで、ネタなら『ロボットガールズZ』か『女子ーズ』あたりにしておこうかな。






















豊田巧の手になる『宇宙戦艦ヤマト2199』ノベライズの3冊目。
相変わらず細かい部分での差異が目立つが、これが著者オリジナルの部分なのか、それとも準備稿等の描写に基づくものなのか…。
またこれ単独で読む人も少なくなかろうという配慮なのか、メインキャラクターに関しても言わずもがなの記述があったりする親切設計となっている。
以下、細々とした映画版との違いをランダムに上げてみると――
○土方、齊藤始、桐生の父の出番はない。
○観測室での記念撮影時、映画以上に挙動不審な山本。
○コスモシーガルを2機、コスモゼロを1機スクラップにした古代は、甲板員たちに「戦術長が操縦すると機体が壊れる」と噂されている。
○古代に「薫」と呼ばせたり、「古代くん」と呼んでしまって顔を赤らめる新見女史。
○バーガーは最初から古代たちがザルツ人でないことに薄々感づいていた。
○レーレライ・レールは方舟の全てを把握している訳ではなく、古代アケーリアス文字(レーレライには読めない)を解読した桐生によってその全貌を知る。
○最終決戦でバーガーは艦載機で出撃。バーガーとネレディアの要請によって、古代が連合軍の戦闘指揮を執る。
○根本は撃墜されない。
○メガルーダを攻撃するのがヤマトなのは同じだが、座礁したミランガルを救出するため、というシチュエーションは存在しない。
○それとは別にミランガルは窮地に陥るが、それを救ったのはバーガーの特攻。
○ネレディアがバーガーに愛を告白?
○篠原が沢村と桐生の仲を冷やかすシーンがある。
○ラスト、古代とバーガーの”友情”が強調されている。
他にも色々あるが、後は映画を観、小説を読んでみてのお愉しみ。
ヤマトとガトランティスの戦い方が違ったりするのは、これは絵で見せる映画と、字を読ませる小説とのジャンルの違いからくるものもあるのだろう。
シリーズ正編(上下巻)よりも総じて読みやすい文章になっているのもまた良し。