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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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e0033570_08570241.jpg子育てをしながら夫であるマーティンと共に大学で法律を学ぶルース。しかし首席で卒業しながらも、「女性である」というだけで彼女を雇ってくれる弁護士事務所はなく、已む無く大学教授の職に就くことになる。

「全ての人間は法の下に平等」を謳いながら、実際は性差別を認める法律が数多く存在している。そんな法律を変えて行こうと熱心に学生たちに語るルースだったが、自分が弁護士になりたかったとの不満をついマーティンに漏らすこともあった。

そんなルースにマーティンはある訴訟の話をする。親の介護は女性の役目だとして、費用の控除を認められなかった男性の件だ。ルースは、もしこの法律が憲法違反だと認めさせることが出来れば、差別撤廃へ向けての大きな一歩となることに気付き、無償で弁護を買って出る。
マーティンと二人三脚で法廷へと向かうルース。だがその行く手には様々な障害が待ち受けていた。

自ら男女の差別に苦しみながらも、一時は大病を患った夫を献身的に支え、二人の子供を育て、86歳となる今なお最年長の連邦最高裁判事として活躍するルース・ベイダー・ギンズバーグ。
そんな彼女を主人公にした、事実に基くサクセスストーリーである。

監督はミミ・レダー、出演はフェリシティ・ジョーンズ、アーミー・ハマー、ジャスティン・セロー、キャシー・ベイツ、サム・ウォーターストン、スティーヴン・ルート、ジャック・レイナー、ケイリー・スピーニーら。脚本を書いたダニエル・スティープルマンはルースの甥とのこと。
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キャリアだけを見てしまえば単純に「強い女」のレッテルを張られてしまいそうだが、フェリシティ・ジョーンズは凛とした強さと、時に少女のようなあどけなさ、頼りなさげな表情を見せるので、観客は自然に彼女の主張を受け入れやすくなっている。彼女が主演じゃなければ、見ようという気にならなかったかも知れない。

ただ劇中では15年ほどが経過しているはずだが、子供の成長以外に時間の流れがそれほど感じられないことや、夫が癌に倒れ苦学するシーンが後に及ぼす影響が軽微なために、敢えて盛り込む必要があったのかという点に若干の疑問符がつくこと、それに夫と娘に支えられて成功を収めるという展開に甘さが感じられるので、彼女自身の功績がともすれば霞んでしまっているように感じられること等々、不満点がないでもないが、法廷シーンもそれなりに見応えがあり2時間でコンパクトにまとめられているのも良い。



by odin2099 | 2019-04-29 08:59 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_09002891.jpgここのところコンサート付いていますが、今回も当日券狙いで東京芸術劇場へ。
S、A、B、Cとチケットは4種類。残席はそれほどなかったので、中途半端に隅っこのSやAよりも、と思ってB席を購入(C席は完売だったのかな?)。
初めて3階席の、しかも最上段に近いところに座りましたが、さすがにステージが遠い遠い。
でも音は綺麗に聞こえてきました。

今回のプログラムは前半が
 プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ長調 作品25「古典」
 カサド:チェロ協奏曲 ニ短調
後半が
 ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」
で、指揮は首席客演指揮者のコルネリウス・マイスター、チェロは上野通明。

カサドの「チェロ協奏曲」は聴くのが初めてだと思いますし、プロコフィエフの交響曲第1番はCDを持ってるくせにあまり聴きこんでいないので、実のところどちらもあまり馴染みがなかったのですが、どちらも耳に心地好い音色でした。
そしてアンコールで演奏されたカサドの無伴奏チェロ組曲 第2楽章も良かったですね。

で、この日のお目当ては「展覧会の絵」。様々な物語性を感じさせるお気に入りの一曲です。
元はピアノ曲で、人気が出たのはラヴェルが管弦楽用に編曲してから、というのを後で知って驚き、ピアノ版もCD買って聴いたのですが些か迫力不足。先に管弦楽版を聴いてしまうと、ピアノだけでは物足りなく感じてしまいます。

後半はアンコールもなく、2時間程度のコンパクトなコンサート。同一プログラムで本日も東京芸術劇場コンサートホールで演奏されます。



by odin2099 | 2019-04-28 09:02 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
e0033570_21501407.jpg一代で巨万の富を築き上げた大富豪レオニデスの突然の死。
私立探偵のチャールスは、レオニデスの孫娘で死体の第一発見者である元恋人ソフィアから、祖父は誰かに毒殺されたとして調査を依頼される。

亡き前妻の姉・大伯母イーディス、若い後妻のブレンダ、映画製作の資金が欲しい長男フィリップと女優を続けたい妻マグダ、その子どもである長女ソフィア、長男ユースタス、次女ジョセフィンの姉弟妹たち、父から受け継いだ会社が倒産寸前の次男ロジャーと一族から離れたがっている妻クレメンシー、子どもたちの家庭教師で実はブレンダの愛人ローレンス、そして長年一家に仕えている乳母……

巨額の遺産を巡り、誰にも動機があった。
そんな中でチャールズが真相に一歩近づいたと思った矢先に、第二の殺人事件が起きてしまう…。

アガサ・クリスティー自身がベストに選んだ中の一篇が、初の映画化とのこと。
脚本はジュリアン・フェロウズ、監督はジル・パケ=ブレネール。
出演はグレン・クローズ、マックス・アイアンズ、テレンス・スタンプ、ジリアン・アンダーソン、ステファニー・マティーニ、クリスティーナ・ヘンドリックス、アマンダ・アビントン、オナー・ニーフシー、クリスチャン・マッケイ、ジョン・ヘファーマン、ジュリアン・サンズ、プレストン・ナイマン、ジェニー・ギャロウェイ。

原作未読だったので、真犯人が明らかになった瞬間はゾクゾクっとした。
実際のところ疑わしい人物は数多く出てくるが、何れも決め手に欠くので見ている間はかなり見当違いの推理をしていたのだが、明かされてみれば他にはいないだろうなと納得いくものではあった。
だが後味は決して良くはない。

そして全てが解決した後に登場人物たちが余韻に浸るというようなものではなく、真相が明らかになった瞬間にバーンと「終」の文字が出て場内が明るくなるというような、古典的映画のような趣きだった。
正直「これで終わり?」という驚きがないでもなかったが、こういう割り切り方もいっそ清々しいものがある。

ところでパンフレットにあるクリスティーの映画化作品一覧を見ていたら、「奥さまは名探偵」、「ゼロ時間の謎」、「奥さまは名探偵/パディントン発4時50分」と3本のクリスティー作品の映画化を手がけたパスカル・トマ監督が、2012年に「婦人失踪事件」を映画化しているようだがわが国では未公開。
ソフトスルーでも構わないので見せて欲しい。



by odin2099 | 2019-04-25 21:54 |  映画感想<ナ行> | Trackback | Comments(0)
つい先日も見てるけど、いよいよ”後編”の「エンドゲーム」公開が迫ってきたので、もう一度お浚い。

e0033570_23191527.jpg冒頭はソーの御一行様。
あのハッピーエンド(?)の余韻はどこへやら。いきなり絶望の淵に叩きつけられる。
ロキ、ヘイムダルの死、ソーは行方不明。敗北したハルクは地球へと転送される。

こちらは地球、サンクタム。
ストレンジとウォンの日常のやり取り、クスリと笑えるシーンだが、そこへハルク(=バナー)が空からドーン!

続いて婚約発表したスタークとペッパーの仲睦まじい様子だが、そこに現れるストレンジ、そしてバナー。
風雲、急を告げる。

作戦会議?もそこそこに、遂にサノスの尖兵登場。
否応もなく戦闘開始、ながらもハルクは参戦拒否。敗北が恐怖に変わったか?
代わりにひょっこり現れたのは、親愛なる隣人スパイダーマン。劣勢ではあっても湿っぽくしない、ちょうど良いアクセントになっている。
そうこうしてるうちに浚われるストレンジ、追うアイアンマンとスパイダーマン。

e0033570_23234728.jpg宇宙ではガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々が、宇宙を漂流中のソーを確保。
ようやくガーディアンズとアベンジャーズに接点が生まれる。
ここでメンバーは二手に分かれる。
ソー、ロケット、グルートはニダベリアへ武器を作りに、クイル、ガモーラ、ドラッグス、マンティスはノーウェアにあるストーンを守りに。

一方、逃避行中のワンダとヴィジョン。そこにもサノスの手が。
その危機に颯爽と駆け付けるのが我らがキャップ、スティーブ・ロジャース!
そしてブラックウィドウとファルコン。
この3人のコンビネーションは素晴らしく、アベンジャーズ側がサノス側を圧倒するのは、実はこのシーンだけ。

キャップ、ウィドウ、ファルコン、それにワンダとビジョンはアベンジャーズ基地へ。
そこでローディ、それにバナーと再会。
ヴィジョンを救うべく、キャップはワカンダ行きを決意。
その頃ワカンダではティ・チャラがバッキーに新しい義手を手渡していた。

アイアンマンとスパイダーマンはドクター・ストレンジの救出に成功、このままタイタン星へ奇襲をかけることに。
そしてワカンダでキャップたちはティ・チャラ(=ブラックパンサー)と合流。
タイタンではクイルたちガーディアンズとアイアンマン、ストレンジ、スパイダーマンが共闘することに…とここまでの展開は実にスムーズ。
この流れが「エンドゲーム」でも持続しているんだろうか。

マスコミ向けの試写も行われ、いよいよ一般公開を待つばかりだ。

<過去記事>

by odin2099 | 2019-04-24 23:24 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_21284725.jpg幼い頃に義父から性的虐待を受けたことを切っ掛けに、キョウコはレズビアンのナオミ、ビッチなゆかり、子供の頃のままのハルと共存する多重人格者になっていた。
ある日、マンションの隣人が憧れの小説家だと知ってから、キョウコの中の何かが変わり始めた。そして彼女の周囲で謎の殺人事件が起きる…。

大石圭のホラー小説を中田秀夫が監督した、KADOKAWAとハピネットの共同製作による「ハイテンション・ムービー・プロジェクト」の第1弾。
キョウコを飛鳥凛、そのキョウコの別人格をそれぞれ大島正華、松山愛里、中谷仁美が担当し、四人一役でヒロインを演じ分ける。
他にキョウコの憧れの小説家役で水橋研二、キョウコを強圧的に支配する母親役に根岸季衣らが出演。

四つの人格の中に殺人鬼がいるのか、それともまだ知らない第五の人格が潜んでいるのか――という興味で引っ張っていくが、ホラー映画というよりエロティック・サスペンスで、飛鳥凛、大島正華、松山愛里の3人はヌードも披露。というよりも明らかにそれがセールスポイントで、序盤から飛鳥凛が大胆なラブシーンを熱演している。

殺人を犯したのは誰なのかが明確には描かれないこと(第五の人格が存在していたとも、キョウコ自身が覚醒したとも受け取れる)、見せ場となる濡れ場が物語上の必然性に乏しいと感じられたこと、そしてラストシーンはどうやらハッピーエンドを意図したもののようだが、個人的にはそうは解せなかったこと等々、フラストレーションを感じてしまう場面もあったものの、ホラー映画が苦手な自分でも愉しめた。未読の原作小説も気になりだしている。



by odin2099 | 2019-04-24 21:30 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
** ネタバレあり **

但し今回はオープニングに<ユニバース>専用のタイトルロゴが流れない。軌道修正を図り今後は「ゆるやかな繋がり」を目指すということだったが、これもその方針変更の一貫か。

e0033570_21552381.jpgとはいうものの、ジャスティス・リーグがいる世界と地続きのようである。
主人公ビリーと義兄弟かつ親友となるフレディは「スーパーマンの跳ね返した弾丸」やレプリカとはいえバットラングをコレクションしてるし、ラストシーンにはスーパーマンがカメオ出演。

これ、当初はヘンリー・カビル呼んでくるつもりがスケジュールの都合でボツ。
ならば、とスタントマンに衣装を着せ、首から下だけ映すことで乗り切ったという話だけど、ちゃんとジョン・ウィリアムズのテーマ曲も流れるから、本物って解釈で良いんだろう。
しかしヘンリー・カビルには降板の噂が出てるだけに微妙な扱いだなあ。同じように降板の噂があったバットマンのベン・アフレックは実際に降りちゃったし。

ともあれジャスティス・リーグの護った世界と、アクアマンが活躍する世界がちょっと違って見えちゃったように、このシャザムのいる世界もちょいと、いやかなーり違う雰囲気。こちらのビリーのスーパーな能力は魔術師から与えられるのだ。「シャザム!」と唱えることで、魔術師シャザムの能力を受け継ぎ、ついでに姿かたちも大変身。「見た目はオトナ、中身はコドモ」というキャッチコピーの意味はここにある。

この魔術師、かつては”七つの大罪”と呼ばれる魔物を封印した偉大な能力者だったようだが、仲間を失い自らの能力も衰え後継者探しに躍起。焦ったのか人選を誤り、結果的にヴィランを生み出してしまったのだからウッカリにもほどがある。その代わりに選んだビリーにしたって里親の元を脱走し続ける悪ガキだから、その適性ってなんだろう?

正義感があって純粋な心の持ち主で、というのが条件らしいのだが、スーパーパワーを使ってフレディと一緒に悪ふざけしてたり、かと思えば嫉妬やら何やらでケンカ別れし、とヒーローらしいとこは何もない。一応は凄いパワーを持ってるものの、同等かそれ以上のパワーを持つドクター・シヴァナには終始やられっぱなしで逃げ回ってばかりで頼りないこと夥しい。

まあ最後には成長して仲直りし、奇跡の大逆転を見せる(まさか義兄弟たるグループホームの孤児たち全員がシャザムの力を得てスーパーヒーロー軍団を結成するとは…!)から、「ホントのビリーは良い子なんだよ」アピールが功を奏してメデタシメデタシという気分にさせられるけれど、実際のとこは「魔術師の目に狂いはない」のではなく結果オーライなんじゃないのかね。

それでも終始コメディタッチかと思っていたら、要所要所はシリアスに締めているし、ここまでガラっと変身するアメコミヒーロー映画というのも珍しいし、これで<DCフィルム・ユニバース>に新風を吹き込んでくれたのだから、こちらも結果オーライかな。早くも続編製作決定というのもメデタイ。「ジャスティス・リーグ2」に参戦もありうる?!

ところで今回も何かと物議を醸している吹替版を見てきたが、豪華声優陣は良いとして、やはり肝心の主役が大問題。まあ決して下手じゃないんだけど、キャラに合ってるとは言えないし、他のメンバーから明らかに浮いてる。もういい加減作品の価値を著しく貶める<日本語吹替版>を作るのは止めて欲しいのだが、こうやってあーだこーだ言われるのも込みで宣伝効果あり、と考えてる輩が後を絶たないんだろうなあ。



by odin2099 | 2019-04-22 22:00 |  映画感想<サ行> | Trackback(5) | Comments(0)
以前別のコンサートで貰ったチラシを持参すると無料!
ということで、今日はすみだトリフォニーホールへ行ってきました。
まあチラシがなくてもチケット¥1,000だから行くつもりではありましたが。

パンフを見ると「渋谷区民の第九」の伴奏オーケストラとして出発したアマチュアオケだそうで、結成が1983年というからかなりの歴史。年に二回の定演と年末の第九の演奏をこなしているとのこと。

e0033570_19534523.jpg演奏プログラムは前半が、チャイコフスキー「バレエ『白鳥の湖』より抜粋」
導入曲、第1幕・情景、第1幕・ワルツ、第2幕・情景、第2幕・4羽の白鳥の踊り、第3幕・ナポリの踊り、第4幕・情景、第4幕・情景終曲、を続けて演奏です。
休憩挟んで後半は、リムスキー=コルサコフ「交響組曲シェヘラザード」、おお凄い!好きな曲ばっかり!

このホールは1800席ぐらいあるのですが、招待客が殆どだろうとはいえ席は大半が埋まってました。
本拠地は渋谷区で会場は墨田区、地元でもなんでもないのですから、この動員は大したものです。30数年の歴史があるので固定客、根強いファンがいるのでしょうね。

演奏は金管がちょっと残念な箇所がありましたが、ハープもパーカッションもオーボエも素晴らしく、ストリングスに安定感があり、総じて厚みのある聴き応えのあるものでした。
北原幸男の指揮は全体的にテンポ早めかなと思いましたが、オケも良く付いて行ってましたし、個人的にもその方が好みだったりします。

アンコールはエルガーの「威風堂々」
これまた”威風堂々”たる演奏で、ちょっと次の演奏会が気になります。



by odin2099 | 2019-04-21 19:54 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
e0033570_22523842.jpg今朝はモンキー・パンチの訃報で目が覚めた。
そこで追悼の意味も込めて、原作・監督としてクレジットされたこちらの作品を再観賞。

国王とパニッシュ王子を殺害した首狩り将軍が独裁政権を敷くズフ国。その漂流島と呼ばれる場所に国王が隠した財宝が眠っているという。
首狩り将軍はじめ財宝を狙う者は後を絶たないが、その島を護る防御システムの前に成功した者はいない。ルパン、次元、五ェ門も敢え無く撤退を余儀なくされた。

その島の防御システムの鍵を握っているという将軍の娘エメラに接触するルパンだったが、実はそれは秘密工作員オーリエンダーが化けた偽者だった。
ルパンを追ってズフ国にやってきた銭形の計略に嵌り、アジトを急襲されてしまうが辛くも脱出する。

ルパンから死んだ筈のパニッシュを見かけたと聞かされたオーリエンダーは、彼を探して街を彷徨う。
一方のルパンたちには懸賞金がかけられ、銭形、首狩り将軍、それに賞金稼ぎたちからも命を狙われる羽目に――!

モンキー・パンチ初監督作品!がウリだが、出来上がりはかなりお寒い。脚本や演出よりもトータルの仕上がり面が、である。
特に作画の荒れ具合は、大スクリーンで見せるにはあまりにお粗末。スケジュールはかなりきつかったらしいが。

救いはルパン三世役の栗田貫一が大部慣れてきたこと。やっと物真似から芝居になりつつある。
但し山田康雄のイメージを大切にしたい製作側の意向もわからないではないが、将来を考えれば物真似ではない栗田貫一としてのルパンを演じさせるべきだろう。石田太郎がコロンボ役を自分のものにしていったように。

去年の「くたばれ!ノストラダムス」は仕方ないにしても、レギュラー・メンバーの年齢がかなり上がってきた今となっては第二、第三の山田康雄がいつ現れないとも限らない。
全員物真似させるのか?ここらあたりでレギュラー・メンバーを一新するくらいの思い切りが必要ではないのか?

――劇場で鑑賞した当時のメモを引用。
で、今回23年ぶりに見直して見たものの、うーん、やっぱり面白くない。
それ以前に、全くお話覚えてなかったが。

とあるキーパーソンの正体については多くは語らないが、「いつから気付いていたのか」「いつからそうなっていたのか」「何故それが成立しうるのか」等々を考えて行くと矛盾だらけ。
これ、最初から「わかって」見ていても納得しがたいのではないか。

また当時のメモ読むとクリカンにかなり寛容だったが、改めて聞いているとうすら寒い。
なまじっか”山田康雄の幻影”を背負って聞いてしまうだけに、素人演技の稚拙さが際立って感じられてしまう。

また他のヴォイスキャストも総じて聞いていて辛いものがある。
例えばこの作品の銭形は、従来作品のように「ルパンにしてやられるだけの三枚目」路線ではなく、それなりの実力者として描かれてはいるのだが、これが全盛時の納谷悟朗ヴォイスであったならば…。

峰不二子も然り。
そういえばこの作品、1時間半強の上映時間の、残り30分を切る辺りまでルパンと不二子は顔を合わせないというのも珍しい。

そして「ルパン三世のテーマ」は流れるが、音楽担当が大野雄二ではないのも違和感。
当時の興行成績がどうだったのかわからないが、少なくても大ヒットではなかったはず。「ルパン」は2作で打ち切られ、翌年から東宝のGW戦線には「名探偵コナン」が登板。以後20年以上に亘りヒットを続けているのはご承知の通り。

ということで希少価値と思ってこの作品をセレクトしてはみたものの、色々と不満だらけになってしまって失敗。自分にはとことん合わなかったのだなあ。
今週の「金曜ロードショー」では急遽予定を変更して「ルパンVS複製人間」を放送するようだが、その方が無難だったかも(「カリオストロの城」を持ってくるかと思ったが、さすがにヘビーローテーション気味か)。



by odin2099 | 2019-04-17 23:02 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
アメリカの眼前に突如出現したソ連の最新鋭潜水艦レッド・オクトーバー。米政府はその目的をアメリカ攻撃だと判断するが、CIA分析官(アナリスト)ジャック・ライアンは只一人、亡命の可能性を示唆する。
一方、ソ連軍は総力を挙げてレッド・オクトーバーを追跡している。攻撃か亡命か、決断に要する時間は残り少ない。
かくして大西洋は、米ソ入り乱れての戦場の場と化してゆく――というこのハイテク・サスペンスは、トム・クランシーのベストセラー小説の映画化。

e0033570_20340679.jpg膨大な情報量をディティールの積み重ねで描写していくクランシーの小説は、実は映画化には適さないと思うのだが、本作は大胆な集約と独自の解釈によって骨太なドラマとなった。
それでも原作を知らないと辛い部分があるのは、原作の長さ(文庫本にして2冊分)からして致し方ないだろう。

原作との相違点(ライアンがラミウス艦長と面識があることや、重要な役回りであるイギリス海軍が登場しないことなど)はいくつかあるものの、そのいづれもストーリー運びをスムーズにさせているので、改悪とも言い切れない。

この作品を骨太に見せている要素は、勿論ジョン・マクティアナンの演出力もあるのだが、ここでは二人の漢(おとこ)の名を挙げておこう。

先ずはレッド・オクトーバー艦長マルコ・ラミウスを演じるショーン・コネリー。年齢を重ね渋くなってからのコネリーは実に魅力的だ。
ロシア人役としては無理があるが(ロシア語も喋らない)、原作以上に魅力的な人物像を創り出している。
当初クラウス・マリア・ブランダウアーでクランク・インしたものの変更。正確な理由はわからないが、これは正解だった。

一方、コネリー絶賛の陰でやや損をしてしまった感のあるのが、ジャック・ライアン役のアレック・ボールドウィン
ハリソン・フォードも候補に挙がっていたライアン役だが、CIAのアナリストという知的な役柄、家庭を大事にする一般人というイメージにはボールドウィンの方が適役だ。
せっかくのシリーズ・キャラクターでありながらも、これ一作で降板してしまったのが惜しまれる。

更にサム・ニールやスコット・グレン、ジェームズ・アール・ジョーンズらが脇を固め、ベイジル・ポールドゥーリスの重厚な音楽がこれを盛り立てる。
殆ど女性の登場しない映画だけに華やかさとは無縁に思われるが、この漢たちのアンサンブル。これこそ紛れもない「華」なのである。

以上が「しねま宝島」からの転載部分。
テレビで放送する度についつい見てしまう作品だが、最近は地上波もさることながら衛星放送でもなかなかお呼びがかからないようで、見直すのもちょっと久しぶり。

現在公開中の「ハンターキラー/潜航せよ」も潜水艦を巡っての米露のポリティカルサスペンスだが、その元祖格といえるのがこの作品。こちらはクーデターではなく亡命だが(クーデター絡みなのは「クリムゾン・タイド」の方だ)、虚々実々の駆け引きが愉しめる緊迫感溢れるアクション作品になっている点は同じだ。

ジャック・ライアンはシリーズキャラクターとして5本の映画が作られ、今もネット配信ドラマが製作されているが、その映像化作品群は一貫性に乏しいのが残念だ。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-04-16 20:50 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(2)
とうとうエピソード9の正式タイトルが発表されました。
”The Rise Of Skywalker”、邦題はどうなるのでしょう?
「スカイウォーカーの台頭」、「スカイウォーカーの誕生」、「スカイウォーカーの復活」…
それとも単純にカタカナ化した「ライズ・オブ・スカイウォーカー」も考えられますね。
一応自分ならちょっと捻って「スカイウォーカーの継承」とか「スカイウォーカーの伝説」、「スカイウォーカーの系譜」なんて付けるかも。
まあ近々アナウンスされるものと思われますが。

e0033570_19164013.jpgその”スカイウォーカーの血筋”の物語の重要なパートになるのがこのエピソード2です。
前作でアナキン・スカイウォーカーは運命の女パドメ・アミダラと出会いますが、その時の二人は9歳と14歳。これでは恋愛は進展しません。
その十年後、19歳と24歳になったアナキンとパドメは再会し、そこから二人の間に愛が芽生え、ラストシーンでは遂に結ばれます。

この流れ、何度も書いてるのですが、ちょっと不自然というか無理矢理というか。
前作でアナキンはパドメに一目惚れ。その後もずっと淡い想いを抱き続け、再会を機に一気にその想いが噴出し暴走することになります。
でもパドメはどうだったんでしょう?
いきなり年下のイケメンに告白され、悪い気はしないなあと思ったかもしれませんけれど、アナキンの強引さに負けてというわけでもないようなので、その決め手はなんだったのか。

まあいずれにせよこの結果、次回作のラストで二人の間にルークとレイアの双子が生まれ、更に”スカイウォーカーの血筋”は続いて行くのですから、重ねて書きますけれど重要なパートです。それを受け継いだのが例え中二病のカイロ・レンことベン・ソロ君だったとしても。

それともエピソード8で否定されたものの、やっぱりレイもスカイウォーカーの血筋なんでしょうか。だとしてもルークにしろレイアにしろ、エピソード7でも8でもレイとの関係性を感じさせる反応は何もなかったので、どちらかの子供というのも今更な感がありますがね。
あるいはどうやらエピソード9で復活してきそうなパルパティーン絡み?
そういやアナキンは、パルパティーンがフォースを操って(?)誕生させた子供だという設定もあるようですが。

ともあれアナキンとパドメ、この二人の再会が「悲劇の始まり」であり、かつ「希望の誕生」でもある訳です。ここから<スター・ウォーズ>の物語は大きくうねってゆくのです。

【ひとりごと】
アナキンに対し、「いつかお前に殺される気がする」というオビ=ワン。これはジョークや皮肉なのか、それとも未来予知なんでしょうか。
そういやアナキンに対するオビ=ワンの皮肉と言えば、「グッジョブ!」という表現を知ったのはこの作品だったっけ。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-04-15 19:23 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
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