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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

こういうのはこれ一回きりだから成立したのかなあ???

e0033570_21203496.jpg「ウルトラマン誕生30周年」を記念した劇場用映画。
オリジナルストーリーのために「ウルトラマン」本編から様々なショットを抜き出し、オリジナルの科特隊キャストを招集してアフレコを敢行、全く新しい物語を作り出すという暴挙、いや快挙?!

「ウルトラマン」は39話でゼットンに敗れ地球を去って終わるが、この映画の冒頭でウルトラマンを倒したゼットンはイデ隊員の新兵器によって倒され、ウルトラマンはそのまま地球に留まり続けるという第40話なのだ。
新撮カットは皆無に近く(無いワケじゃない)、継ぎ接ぎだらけの画面に口パクの合わない台詞、という珍妙な出来上がりなのだが、手間暇かけた努力は認めよう。

あちこちに現れた怪獣と戦うためにウルトラマンが分身の術を使ったり、というチートすぎる能力を発揮したり、勘の冴えてるイデを「ひょっとして彼も宇宙から来たヒーローなのか?」と持ち上げたり、科特隊メンバーに何を今更でフルネームを設定したり、宮内国郎の音楽を新アレンジで使う一方で別人による新BGMを被せたり、というようなことをせず、素直にあの当時のままの”第40話”ならばもっと良かったのだけれども…。

ちなみにオリジナルの科特隊メンバーが顔を揃えるのは、この作品(と同時上映の「ウルトラマンゼアス」)が最後。奇跡的なタイミングで作られた一本だったんだなあ。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-30 21:26 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
レジェンダリー・ピクチャーズの<モンスターバース>の第2弾。
レジェンダリーがゴジラを映画化し、次にコングを、という話が出てきた時は、二大怪獣が戦ったら面白いだろうな、くらいに考えていたのだけれども、まさかそれが実現しようとは。

<マーベル・シネマティック・ユニバース>に続けとばかりに<ユニバース>物が乱立しているけれど、総じて芳しくない状況の中、この<モンスターバース>は成功している部類と言っても良さそう。
もっともまだ2本目だし、今年公開される「ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ」、そして来年公開の「ゴジラVSキングコング(仮)」の結果を見るまでは断言は出来ないけれども。

e0033570_19364779.jpg1973年を舞台に描かれるこの作品が、時系列的には<モンスターバース>の最初のエピソード。
まだモナークも役立たず扱いされてる小さな組織に過ぎなかったり、それでいてこの時点で既に数々の怪獣の情報を集め、調査をしていたりと歴史を感じさせる。ゴジラ、ラドン、モスラ、ギドラの存在を匂わせるシーンがあるのは親切すぎるけれども。

しかしこの映画の主役はコング!
のっけからコングは大暴れしてくれる。おそらく歴代コングの中で一番パワフルなんじゃなかろうか。
荒ぶる神にして守り神、これまでどちらかというと悲劇の影をまとった存在だったコングだが、この作品のコングは正にスーパーヒーロー。サイズの面ではまだまだゴジラに見劣りするが、40数年後の世界で如何にパワーアップしゴジラに立ち向かうのか、コメディ寄りの東宝版「キングコング対ゴジラ」にイマイチ納得できない身としては、それを考えただけでワクワクしてくる。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-29 19:39 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
「マン・オブ・スティール」に続く<DCFU>第2弾。
前作終盤でのスーパーマンの戦いっぷりはちょいとやり過ぎの感がありましたが、そのシーンを反芻してネガティヴに描いた序盤はなかなか新鮮です。
スーパーマンを否定とまではいかないまでもその存在に疑問符を付けたのですから、従来のスーパーマン像とは大きく隔たった新しい姿と言えます。

e0033570_19575954.jpgしかし再三書いてますけど、この映画の最大の難は二大ヒーローの対決が盛り上がらないこと。
両雄が激突するのは実はレックス・ルーサーの策略でした、というのはいいのですが、劇中でのバットマンの存在があまり大きなものではないので(あまり有名なようには描かれてません)、単にコスプレ男が二人で殴り合ってるようにしか見えません。スーパーヒーローのはずなんですけどね。
そしてこの二大ヒーローは揃ってマザコン? 
対決から共闘への流れが拍子抜けするくらいあっけないです。

そのかわりアクションシークエンスを掻っ攫っていくのがワンダーウーマン。彼女がこの映画全体を救ってくれてますねえ。変身前のダイアナ・プリンスの時もなかなか魅力的ですけど、やっぱり戦っている姿がカッチョいいです。
ダイアナの時は背中バッサリ、胸元ザックリと開いたなかなかセクシーなドレスを身に纏っているシーンが多いのですが、おっぱいが小ぶりなのであまりエロさは感じさせません。

このあたりは正ヒロインのロイス・レインと好対照ですね。
ロイスは基本的に露出を押さえた服装ですが、序盤には大胆な入浴シーンが。
ファミリーピクチャーですから肝心なところはギリギリで見えませんが、それでもおっぱいがプルンプルン揺れているのは子供には目の毒?
何度でも見たいですし、何ならもっと長くてもいいのに、と思うシーンでした。

さて、この作品ではバットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン以外にもメタヒューマンとしてフラッシュ、アクアマン、サイボーグが紹介されますが、その活躍は持ち越しです。ただその「次への興味を持たせる戦略」が必ずしも上手くいっていないのが残念ではありますが。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-28 21:46 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
劇場版「アルスラーン戦記」の第2弾。
前作は原作小説の1巻を1時間でまとめていたが、この第2弾は2巻3巻を1時間で。

e0033570_21350430.jpgということでお話は詰め込み過ぎ。
しかも前作でアルスラーン一党となったダリューン、ナルサス、エラム、ファランギース、ギーヴに加え、新登場のキャラクターがガンガン登場。
キシュワードやアルフリード、ジャスワントといったアルスラーン組もそうだが、トラブルメーカーのラジェンドラ、それに敵対する銀仮面ヒルメスの陣営も徐々に膨らんでいく。

ということでこれからの展開も大きく期待されたが、映画はこの2本で終わり。その後はOVAが4作作られたが、物語は5巻のあたりで中断の憂き目を見る。
またアニメ版に先行していたカドカワのカセットブック版も確か9巻までで中断してたかと。

まあこのあたりは原作小説そのものの刊行ペースが大きく落ちたり、刊行そのものが角川文庫からカッパ・ノベルス及び光文社文庫へ移籍したり、という事情もあるのだが、最近発表されたテレビアニメ版も今のところは6巻まで。原作小説も16巻で完結したことだし、今度こそ最後まで描いて欲しいものだ。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-28 21:40 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
『れっしゃだいこうしんザ・ムービー/しんかんせんとわくわくでんしゃ大集合』(2014)

e0033570_19384096.jpg
最新型の新幹線やカッコいい電車を紹介するキッズ向けの1時間足らずの映画で、シリーズ第6弾とのこと。

新幹線の出番は案外多くなく、その分「スーパー宗谷」をはじめ「つくばエクスプレス」、「スカイライナー」、「スーパービュー踊り子」、「黒船電車」、「ラピート」といった”カッコいい”電車、「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」などの寝台電車、「SLもおか」や「SL人吉」、「伊豆ロムニー鉄道」のようなSL、「旭山動物園号」、「山万こあら号」といった”かわいい電車”、トロッコ列車やモノレール、更には「きかんしゃトーマス」や、くまモン自身が紹介する「くまモンラッピング列車」などの変わり種も。

進行はアニメパートのてつどう博士、けん太くん、さっちゃん、ピコ、タコタコ星人、イカイカ星人といったキャラクターが務め、途中ではクイズコーナーもあるのだけれど、キッズ向けとはいえこういった構成は微妙かも。
キッズじゃない自分は、色々な電車を眺めているだけで楽しかったが。



# by odin2099 | 2019-01-25 19:43 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
アポロ13号の事故を、当事者(船長)だったジム・ラベルの著した著書に基づき、トム・ハンクスを主演にロン・ハワードが監督したこの映画も、気が付くともう四半世紀近くも前のものに。
でも今そのまま劇場に掛けても他の作品に比べて全く遜色がないくらい良く出来ています。

実際にアポロ宇宙船に乗っているかのような迫力、乗組員たちの息遣いが聞こえてきそうです。
NASAの管制センターは、今にも歓声や怒号が飛び交う喧噪の中に放り込まれそうな臨場感を醸し出しています。

e0033570_22381122.jpg生命の危機に直面したクルーの焦燥感、何とか彼らを救い出そうと奮闘するスタッフたちの緊迫感、誇張されてる部分、省略されている部分、敢えて改変した部分も少なくないとは思いますが、それでもかなりの部分が事実に即しているのだとか。

セットの再現具合やSFXの技術的なクオリティもさることながら、実話の持つ重みなのか、ドラマ部分も実にしっかりと組み立てられています。
そのあまりの出来過ぎなくらいの見事さに、ついついこれがフィクションではなくノンフィクションであることを忘れてしまうくらいです。

そして無事の地球帰還。
結末はわかっていても安堵感と、言いようのない満足感に包まれます。
宇宙開発をテーマに、実話に基づいて作られた作品は何本もありますが、ここまでの完成度の高いものは今のところはなさそうです。
そして二度とこういう事故が起きないよう、宇宙開発は万全を期して行って欲しいと願わずにはいられません。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-20 22:40 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
「屋根裏の散歩者」に続いて江戸川乱歩作品を実相寺昭雄が監督。
明智小五郎役は引き続き嶋田久作が務めている。

e0033570_19153280.jpg古本屋の女将・時子は美術品の修復を生業としている蕗屋清一郎を訪ね、伝説の責め絵師・大江春泥の「不知火」の贋作を依頼する。見事にその期待に応えた蕗屋に、時子は更に幻の作品である「明烏」の贋作をも依頼する。だが見本もない状態では流石の蕗屋も苦しみ、時子が用意したモデルを前にしても一枚も描けない。が、ふと鏡に写ったモデルの衣装を着た自分の姿に閃き、見事に「明烏」を完成するのだった。

しかし完成した絵を届けに行った蕗屋は、春泥の絵のモデルが若かりし頃の時子自身だったことを知り衝撃を受ける。そして時子が他殺体となって発見された。第一発見者である古書店の従業員が容疑者として逮捕されるが、警察は今ひとつ確証が持てない。そこで探偵事務所を営むことになった明智小五郎に声が掛るのだが…。

天才贋作家の倒錯的な人物像を真田広之が怪演。物語のキーパーソンとなる古本屋の女将に吉行由実、それに岸部一徳、六平直政、寺田農、堀内正美、東野英心、広瀬昌亮、岡野進一郎、原知佐子といった個性的な面々や、実相寺組としてお馴染みの顔触れが並んでいる。そしてモデル役の大家由祐子が初ヌードを披露。
倒錯的と言えば明智の助手である小林少年は女優の三輪ひとみが演じているが、ラストにはその小林芳雄が女装する(?)シーンもある。

最初から誰が犯人かは明らかになっているし、犯人像を絞り込む明智の推理も意外にあっさりしているので謎解きの妙味は味わえないが、その分真田広之ファンにはたまらない作品だろう。ただただ真田広之の所作、佇まいを愉しむ作品と言い切っても良いかも知れない。
しかし「乱歩×実相寺」ということで、作られた瞬間からカルト化は必至。見る人を選ぶ作品であることも間違いないところである。



# by odin2099 | 2019-01-19 19:18 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
昨年は日本では一本も作品が公開されなかった<DCFU>ですが、今年は何本か見られそうなので、それに備えてこちらもお浚いです。
しかし今でも<DCFU>の呼び名は有効なんでしょうか。<DCフィルムズ>という呼称も定着しませんでしたしねえ。

またこの作品、ワーナー・ブラザースとレジェンダリー・ピクチャーズとの最後の提携作品です。
かつて<ダークナイト・トリロジー>などのヒット作を生み出しましたが、その後関係が悪化したとのこと。
レジェンダリーは今ではゴジラやキングコングを使って<モンスター・バース>を構築してますので、もしかするとその選択の方が正しかったかも知れませんね。

e0033570_23151643.jpgさて「スーパーマン」をリブートした本作は、従来のスーパーマン像とは些か趣きを異にする英雄譚となりました。コスチュームの色合いもそうですが、スーパーマンらしからぬ地味さ。そして苦悩する人間臭いスーパーマンです。

また「スーパーマン=カル・エル=クラーク・ケント」の境界線が曖昧というか、その区別がほぼない、というのも斬新です。
ロイスはまだスーパーマンとして覚醒する前にクラークに出会っていますし、クラークの旧友たちも彼が只者ではないことを知っています。
軍やデイリー・プラネット社の人間は兎も角、メイン格のキャラクターは皆この関係性を知っているか、薄々気付いているというのは珍しいでしょう。

クラークの養父ジョナサンは、極力秘密を守るように言い残していましたが、結局のところこの苦労は無駄に終わったことになります。
勿論不用意に周囲に漏らすことはなかったでしょうが、結果的にクラークは孤独ではなく、これがあくまでもクリプトンの同胞たちを蘇らせることに固執したゾッド将軍に同調しなかった理由なのかも知れません。
そのためにクラークはゾッド将軍を自らの手で殺めるという、これまた従来のスーパーマンでは考えられない行動に出ますが、それも自分を受け入れてくれた地球人を愛するが故の決断です。

そんな新しいスーパーマンの物語に最初は戸惑いましたが、何度か見直す度に新たな魅力に気付いて行きましたが、作品全体を覆う重苦しいトーン、これは逆にどんどん気になりだしました。やはりスーパーマンには明るさや爽快感が欲しいですね。結局このあたりの判断ミスというか方向性の選択が、その後の<DCFU>の迷走ぶりを決定づけてしまったと言えそうです。

「マン・オブ・スティール2」の企画も持ち上がっていたようですが、その後は音沙汰も無し。
それどころかエイミー・アダムスやローレンス・フィッシュバーンらメインキャストのネガティヴな発言や、降って湧いたようなヘンリー・カビルの降板の噂。
少なくても当分の間スーパーマンの登場する映画は作られないという話や、スタッフ・キャストを一新して再リブートするという話などチラホラ聞こえてきますが、個人的に現行キャストは気に入っていますので、何とか体制を維持したまま新たな冒険を描いて欲しいものです。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-17 18:59 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
1969年夏の<東映まんがまつり>の看板番組で、TVシリーズ「仮面の忍者赤影」から数本のエピソードをピックアップ、立体映画として再構成したもの。
目玉となるアクションシーンの多くはキャストを再結集して再撮影。他にも場面転換などの場面で追加撮影を行った、限りなく新作に近い総集編映画である。

e0033570_18453825.jpgダイジェストなので細かいお話はよく分からなかったりするのだが、荒唐無稽でありながら意外に時代劇のツボを押さえた作風はなかなか。この際、TVシリーズを全部見てみようかと思ってしまうくらいだ。

TVの「赤影」は放送が終わって1年半近く経っての劇場版製作で、当時の「赤影」人気は凄かったんだなと思っていたのだが、実は最近これが代替企画だったことを知って二度ビックリ。実はこの夏の<まんがまつり>のメインは、最初から「赤影」だったのではなかったのだ。

本来予定されていたのは、佐々木功(ささきいさお)が主演だったことで一部アニメファンにも有名な「妖術武芸帳」、これを立体映画化しようとしていたのである。
ところがこの「妖術武芸帳」は僅か3カ月で夏を迎える前に打ち切り。そこで急遽白羽の矢をたてられたのが「赤影」だったというワケ。その割には(準備期間がどのくらいあったのかわからないが)よくキャストを揃えて再撮影出来たものだと思う。

「ウルトラセブン」の後番組「怪奇大作戦」で怪獣から怪奇へと路線変更、更にその後番組である「妖術武芸帳」が打ち切られたことで大きく方向転換、その結果生まれた「柔道一直線」がヒット作となり、それが直接間接に影響を与えて後の「仮面ライダー」の大ヒットを生み出したのだからわからないもの。

ささきいさおも俳優から声優にシフトして「科学忍者隊ガッチャマン」のコンドルのジョーで人気を博し、それが「新造人間キャシャーン」の主題歌起用に繋がって「宇宙戦艦ヤマト」などのヒットで今や押しも押されぬアニメソング界の大王とまで呼ばれるようになったのだから、何が幸いするかは神のみぞ知る、といったところか。

<過去記事>




# by odin2099 | 2019-01-17 18:51 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
今度こそロッキーの物語に終止符が打たれたかと思いきや、意外な形で新章が生まれた。
若き新主人公を立て、ロッキーを今度は”導師”の立場に置いたリブート企画で、しかもスタローン発ではないことが特徴。
しかもその新主人公アドニスがロッキーの宿敵にして親友アポロの息子、というのもポイントが高い。

e0033570_18425024.jpgこれがロッキーの息子だったらありふれた、また陳腐なものになっただろうが、アポロの息子でありながらも非嫡出子というのも目新しい。そうでありながらアポロ夫人メアリー・アンの養子になっていることから、正当な血筋という訳だ。

そしてロッキーと師弟関係を結ぶことで、アドニスはメアリー・アン、ロッキー双方と疑似親子関係を結ぶことに。本当の親子関係を知らないアドニスが、それでも”親子の絆”というものがどういうものかを学び取って行くという物語にもなっている。

一方のロッキーも実の息子とは疎遠になっていて、あり得た理想の息子像をアドニスに見ていたのかもしれない(息子にボクシングを教えたものの、本人が嫌がったことが語られる)。

「ロッキー」シリーズを見ていなくても愉しめると思うが、シリーズを見続けていれば感慨深くもなる。
エイドリアンズもミッキーのジムも健在で、エイドリアンの墓の横にはポーリーの墓。ロッキーが座るための折りたたみ椅子もそのまま。
そしてラストはフィラデルフィア美術館の階段(通称”ロッキー・ステップス”)。正当な<ロッキー・サーガ>の後継者だ。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-17 18:43 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20375451.jpg空想癖のあるいじめられっ子、それが主人公のバスチアン。良く言えば夢見る心を持った少年、悪く言えば現実逃避型の少年である。そんな彼が手に取った本の題名、それが『ネバーエンディング・ストーリー』。
この本を読み進めて行くうちに、バスチアンは不思議なことに気付く。本の中の主人公・アトレーユの物語に、なんと自分自身が存在していることに。

このアトレーユの物語の舞台となっている<ファンタージェン>は、<無>によって消滅の危機に瀕していた。アトレーユはこの世界を救うべく、様々な苦難に出会う冒険へ旅立つことになる。しかしこれらアトレーユに課せられた試練の全ては、読者(=バスチアン)を惹きつける手段に過ぎなかったのだ。

実は<無>とは<絶望>そのものであり、<夢>や<希望>を人間が失いつつあるために、その具象化である<ファンタージェン>が滅亡寸前になっていることが明らかにされる。その<ファンタージェン>を救う鍵は<夢>をたくさん持った少年の存在…。これは、ある種現代社会に対する警鐘だとも言える。人は<夢>や<希望>を失ってはいけないのだ、という強いメッセージを内包した映画なのだ、と。

ブライアン・アダムス指揮するSFXは、このファンタジー世界を見事に具現化して見せた。技術的には難点があるものの、ファンタジーとしての説得力のある映像を作り出した手腕は評価して良い。
音楽も、クラウス・ドルディンガーに加えての売れっ子ジョルジオ・モロダーの参加は、プラスに作用しているようだ。一例をあげるなら、ラッキー・ドラゴンのファルコンが翔び立つと同時に流れるBGMが『E.T.』のクライマックス・シーンを彷彿とさせる盛り上がりを見せてくれるなど、なかなか聴かせてくれるのが嬉しい。

e0033570_20381296.jpgそして監督のヴォルフガング・ペーターゼン。劇中劇の形式をとる本の中のアトレーユの物語と、その本を読んでいるバスチアンの対比。そのしっかりとした構成は観る者を飽きさせない。製作中から期待していただけに、その願いは報われた思いである。

――これが公開当時の感想である。

ところがこれから10年近く経ってから改めて観直してみたのだが、これが実につまらない。ストーリー構成はチグハグで物語世界に一向に入って行けず、ラストの展開もあまりに唐突。これはショックだった。記憶の中で美化しすぎていたのだろうか。
それとも自分がファンタジー世界で遊ぶだけの、ゆとりを失ってしまったのかも知れない。
次に観る時は、また違った想いを抱くのだろうか。

  × × × ×

以上、「しねま宝島」から転載。

改めて見てみると、絵は綺麗だけれどもお話は薄っぺらい。
読者(バスチアン)を引き付けるだけの為に艱難辛苦を味わう羽目になるアトレイユが気の毒。
最初に見た時は「なるほど」と感じた部分ではあるが、もう少しスムーズにバスチアンのいる現実世界と、ファンタージェンを繋げなかったものかな、という思いはある。小説と映像という媒体の違いは勿論あることは承知の上で、であるが。



# by odin2099 | 2019-01-16 20:45 |  映画感想<ナ行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>第6弾。バラバラだったピースがようやく一つの形になった<フェイズ1>の締めくくり。

e0033570_20040525.jpg冒頭から畳みかけるような展開で、事件の勃発、アベンジャーズの各メンバーの紹介と招集、ロキの企み、アベンジャーズの分裂からの再結集へと殆ど無駄のない2時間半だ。
これまでの作品群を見ていない観客も、最低限の情報は与えられるのでそれなりに愉しむことは出来るだろうが、勿論全ての作品に目を通している人なりの特権は与えられている。

毎度のことながらアベンジャーズのメンバーは多種多少、多士済々。北欧神話の雷神ソー、ハイテク武装のアイアンマン、バイオテクノロジーの産物ハルク、強化人間のキャプテン・アメリカ、それにエキスパートのブラック・ウィドウとホークアイという具合に個々の戦力差には相当な開きがあるものの、それを感じさせない演出には感服する。
ドラマとして優れた作品は他にもあるだろうが、こと娯楽作品という観点で見た場合、<MCU>の最高傑作は今のところこの作品かもしれない。

強者集結ムードが漂い、「アベンジャーズ」シリーズの完結編という側面も(この時点では)持っていたが、今では<フェイズ2>以降の映画や「エージェント・オブ・シールド」をはじめとするTVシリーズ、「デアデビル」をはじめとするネット配信ドラマへと続くブリッジの役割をもはたしている。
あくまでも終止符ではなく、句読点だ。

なおこの作品もパラマウントのロゴマークで幕を開けるが、配給はディズニーへ移行。
DVD&Blu-rayソフトも初めてディズニーからの発売となった。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-16 20:02 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
サラ・パレツキーの<V・I・ウォーショースキー>シリーズの一篇を、キャスリーン・ターナーの主演で映画化。
監督はジェフ・カニュー。

e0033570_19411344.jpgある晩、酒場で有名な元ホッケー選手のブンブンと知り合った私立探偵のV.I.ウォシャウスキー(通称ヴィク)。だがその夜遅くに埠頭で起こった爆発事故でブンブンは死亡。現場にはブンブンの二人の兄ホートンとトランブル、そしてブンブンの元妻で今はトランブル夫人がいた。
ブンブンは何らかのトラブルに巻き込まれていたらしい。その娘キャットは母親や伯父たちを毛嫌いし、ヴィクに父親の死の真相を暴くように依頼する。

ヴィクとはつかず離れずの関係の新聞記者マーリーや、ヴィクの父親の友人で口うるさい警部補マロリーらを巻き込み乍ら、彼女が事件の真相に迫っていくというお話だが、最初は持て余し気味だったこまっしゃくれたキャットと次第に名コンビぶりを発揮していくバディ物としても愉しめる。

キャスリーン・ターナーが、セクシー美女というには些か薹が立ちすぎているように見える(といっても撮影時にはまだ30代半ばだったはず)が、かえって腕は立つものの、惚れっぽくて私生活にはだらしないくたびれた感じが適度に出ているようにも思う。
公開時以来に久々に見たが、肩肘張らずに愉しめる小品といったところだ。



# by odin2099 | 2019-01-15 19:45 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>第5弾で、時代は第二次世界大戦の最中。ワンパターンに陥らないように、マーベル・スタジオも色々と目先を変える工夫を凝らしている。
頭と終わりは現代で、最後にはお馴染みニック・フューリーが出てくるものの、それ以外はレトロフューチャーを感じさせる要素はあるもののアナログの世界で、これまでのスーパーヒーローが出てくる作品群に慣れていると新鮮に感じられる。

e0033570_20252899.jpgただそこは<マーベル・シネマティック・ユニバース>、スティーブ・ロジャースが受けた実験が「インクレディブル・ハルク」では”凍結された”と語られる「スーパーソルジャー計画」であったり、その実験に協力する科学者が若き日のトニーの父、ハワード・スタークだったり、レッドスカルが手に入れたのが「マイティ・ソー」にチラっと出てくるコズミックキューブだったり、としっかりと伏線は張っている。

なのでこの作品だけ見た場合に「?」だったり、あるいは気にも留めずにさらっと流してしまった要素が、実は他の作品で既に出ていたり、今後の作品の大きな鍵となったり、というのがあるので侮れない。
<MCU>を見続けるということは、複雑なパズルを解くようなものなのだ。

これまでとは目先の変わったキャプテンの冒険譚は愉しめるが、ポストクレジットシーンがそのまま次回作「アベンジャーズ」の予告。
ということでこれまでの4作品とは違い、作品全体が巨大な前フリ、予告編に思えてしまうのがこの作品の独自性を損なっているようでやや残念。といっても「いよいよ始まる!」という高揚感は十二分に味わえるのだが。

キャプテン・アメリカといえば楯だが、そういえばスティーブは、超人兵士になる前の喧嘩の際にはゴミ箱の蓋を持ったり、なった直後にヒドラのスパイを追跡中には外れた車のドアを使ったりと、元々楯にシンパシーを感じていたのだろうか。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-15 19:38 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_19263659.jpg続編シリーズで初めてタイトルにナンバリングがされない「ロッキー」シリーズの完結編。
もう一つ違うのは、これまでの続編と違って前作のラストに直結しておらず、時間経過が置かれていること。なのでオープニングも、前作のクライマックスであるファイトシーンでは始まらない。
もっとも前作でロッキーはボクサーを引退し、最後もリング上ではなくストリートファイトだったので、これを冒頭に持って来られても盛り上がらないとは思うが。

ロッキーが現役復帰するというストーリーを聞いた時はジョークかと思ったものだが、作品はその予想を覆す出来栄え。
現役復帰を決意する過程が弱いとは思うものの、妻亡き後、疎遠になっている息子との和解を絡め、そして街の人々に支えられてリングに上がるロッキーには素直に快哉を叫びたい。
そしてこれは”大人のおとぎ話”なんだと割り切って、判定に敗れたとはいえ最終ラウンドまで現役チャンピオンと戦い抜いたロッキーの姿に、叶わぬまでもせめてもの”己の見果てぬ夢”を投影したいと思うのだ。

これにてロッキー自身の物語には綺麗に終止符が打たれたが、この世界はまだまだ英雄を必要としているようだ。今度こそ蛇足だと思われたスピンオフ世界に蘇ったロッキーは、また見事な存在感を見せてくれているのだが、それはまた別の話――。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-15 19:28 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_19173627.jpg出版社に転職した主人公は、清楚な人妻である先輩・香奈に一目で惹かれる。
再三彼女にアプローチをかけるが全く相手にされなかったのだが、ある日突然「今夜、セックスしましょう」という彼女からのメールが届く。
そこで奇妙な体験をした主人公は、やがて招かれた彼女の家で秘められた生活の一端を目にすることになり…。

サタミシュウの「SM青春小説」シリーズの第一作となる同名小説を映画化したもので、角川映画の所謂<R18+のセクシー路線シリーズ>の一本。
これが初主演となる壇蜜が、フルヌードでベッドシーンや剃毛シーン、緊縛シーンなどに挑戦。一人芝居の場面も多く、彼女にはハードルの高い演技が求められたと思うが卒なくこなしている。
また彼女のアンニュイな雰囲気、何気ない仕草、佇まいが作品に品を与えているようだ。

主人公を演じた真山明大の微妙なチャラさ、”先生”と呼ばれる謎めいた存在の板尾創路の胡散臭さ、主人公の恋人役の西条美咲のキュートさも光るが、所詮誰かに感情移入したり共感出来る物語ではない。
しかも壇蜜が熱演しているが故に、無粋なボカシが入ったり、局部が黒く塗りつぶされたりするのも興を殺ぐ。ノーカット版だったならばもう少し評価は変わったかもしれない。



# by odin2099 | 2019-01-15 19:24 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>の4作品目。
「アイアンマン2」はコールソンがムジョルニアを発見するシーンで終っているが、そのシーンはこの作品の中盤で再現され、ソーがオーディンによってミッドガルド(地球)へと追放されたのが「アイアンマン2」のクライマックスと同時期だったことがわかる。この辺りから<MCU>は複雑なパズルの様相を呈してくる。

この作品の舞台はアスガルドやヨトゥンヘイムといった異世界が中心になっているので、それだけでこれまでの作品群とは違いが瞭然。元ネタはもちろん北欧神話だが、それをストレートに投影しているのではない、新解釈の”世界樹”に支えられた世界を描いている。
ただ”神々”が登場する一方で、ソーたちの地球での行動範囲は限定的なのでそれほど大掛りな作品という印象は受けない。このことが「アイアンマン」や「インクレディブル・ハルク」と地続きの世界だということを再認識させてくれている。

e0033570_20131687.jpgそしてエージェント・コールソンがユニバースとしての橋渡しをしてくれているが、他にもシットウェルというエージェントが登場するなどシールドの存在感が大きくなってきている。
デストロイヤーを初めて見た時の「スタークのマシーンか?」「トニーからは何も聞いていない」というやり取りも、画面には出てこなくてもこの作品世界の中に間違いなくトニー・スタークがいることを思い出せてくれる。

そういえばセルヴィグの台詞に「知り合いのガンマ線研究者が、シールドと接触してから行方不明」というのがあり、これは明らかにブルース・バナーのことを指していると思っていたのだが、考えてみるとバナーは軍に追われて姿を消したのであって、少なくても表立ってシールドとは接触していない筈だし、その後の作品でバナーとセルヴィグが親しそうに言葉を交わすシーンもない。これは別人と見るべきか。

物語の最後にはニック・フューリーが現れてセルヴィグに四次元キューブの研究を委ね、ロキに操られたセルヴィグがそれを承諾するというシーンがあるが、これが次回作への伏線となる。
また作品中に登場した最初の”インフニティ・ストーン”でもある。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-10 19:54 |  映画感想<マ行> | Trackback | Comments(0)
「宇宙空母ギャラクティカ」に続くシリーズ第2弾。
前作はTVシリーズのパイロット版を劇場用に手直ししたものだったが、今回はシリーズ中の3つのエピソードを再編集。といっても前作に直結してはいないため、これだけ見てもチンプンカンプン。

e0033570_19310446.jpgサイロン軍の追跡を躱し、生き残った人類を乗せた民間船を率いて同胞の住む星・地球を目指すギャラクティカだったが、その燃料は乏しくなっていた。そんな時、ギャラクティカ同様にサイロンの魔手を逃れた空母ペガサスとの邂逅を果たす。自分たち以外にも生き残りがいたことを喜び合う両乗組員たち。

ペガサスを指揮する歴戦の勇者ケイン艦長は、サイロンの基地のある惑星を攻撃し燃料を奪うことを進言するが、民間人を含めたキャラバンを率いる身であるギャラクティカのアダマ司令官はこれを却下し、両艦の乗組員たちの間に緊張が走る。

立場の違いから意見が割れてしまったアダマとケイン。しかも独断専行気味のケインをアダマは持てあますが、結果的には共同作戦が成功し燃料の補給に成功。脱出の際に囮となったペガサスはそのまま行方をくらます、というのがストーリー。

ただ終盤ではペガサスの去就については全く触れられず、瀕死の重傷を負ったアダマが生死の境を彷徨う一方で、サイロンの攻撃を受け大破したギャラクティカを何とかして修理し包囲網から脱出させようというお話がメインとなる。そしてラストに唐突に「ケインはどうなった?」「どこかへ消えました」という会話が挟み込まれて終わり。これはペガサスの登場する前後編とは別のエピソードを組み込んだことによる弊害だろうか。

初めから長編作品として作られていた前作に対し、こちらは無理矢理長編化したものだけに映画の出来は推して知るべし。
ちなみに元になったドラマではペガサスが飛び去ったのか、それともサイロンの攻撃で沈んだのかは明確にされずに終わってるとのことである。



# by odin2099 | 2019-01-09 19:36 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>の第3作で、前作「アイアンマン」同様にパラマウント・ピクチャーズとマーベル・スタジオのプレゼンツ。DVDとBlu-rayは配給がパラマウントになった関係で前作のソニーではなくパラマウントからリリースされていたが、現在はディズニーから再リリースされている。

e0033570_08223233.jpg物語は前作ラストの記者会見の模様をアントンとイワンのヴァンコ父子が見ているところから始まるが、アバンタイトル後はその6カ月後へと飛ぶ。
メインキャストはジェームズ・”ローディ”・ローズ役が、契約上のトラブルからテレンス・ハワードからドン・チードルへ交替した以外は続投。この二人は以前から友人同士だったそうだが、それが縁で代役に決まった訳ではないだろうが、もう少し似たタイプの役者はいなかったものか。続けて見ていると違和感しかない。

トニーはパラジウムの毒素に身体を蝕まれ余命幾許もなく自暴自棄に陥っているが、その解決策というのが父ハワードの残したヒントと遺品から発見(再発見)した新元素、というのが何度見てもよくわからない。
ハワードは何故スターク・エキスポのジオラマに新元素を隠したのか、そしてそれが何故都合良くトニーの身体を救うことになったのか。

まさか将来トニーがパラジウムで死にかけるなどという事態を想定していたとも思えないが、アーク・リアクターの改良を常に考え続け、自らは成し遂げられなかった夢をトニーに託し、それが結果的にパラジウムを使うことのない新たなアーク・リアクターを誕生させ、パラジウムの影響を受けなくなったからトニーは治癒した、ということなのだろうか。

相変わらずトニーは自ら工具を作り、実験を繰り返してアイアンマン・スーツを改良したが、今回のヴィラン、イワン・ヴァンコことウィップラッシュは、アイアンマン以上にDIY心を刺激してくれる。
ただロバート・ダウニーJr.以上に手先が器用には見えないミッキー・ロークなので、その出来栄えは些か心配…。

前作でトニーをアベンジャーズに勧誘しておきながら、本作では加入に難色を示すフューリー。妥協案としてコンサルタントとして雇用し、その最初(?)の仕事が「インクレディブル・ハルク」ラストでのロス将軍への接触だったということらしいが、トニーの顔、違い過ぎるんだよなあ。

また「ハルク」にはちょっとしたヌードシーンやラブシーンがあり、今回もブラック・ウィドウの着替えシーンなどのお楽しみがあったが、これを境に<MCU>にはお色気シーンがなくなってしまうのはちょっと寂しい。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-09 19:27 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20345524.jpg世界最高峰のバレエ団の一つであるボリショイ・バレエ団に密着したよくあるドキュメンタリーかと思いきや、然にあらず。
2013年に起った、元スターダンサーで今は芸術監督を務めるセルゲイ・フィーリンが、何者かに顔面に硫酸を浴びせられたという衝撃の事件を取り上げています。

やがてソリストのパーヴェル・ドミトリチェンコが逮捕されます。
セルゲイとパーヴェルはキャスティングを巡って対立していたとのことですが、パーヴェルは無実だと証言する劇団員もいるなどバレエ団は真っ二つに割れます。
外からは華やかに見えるボリショイ・バレエ団も、その内部では以前から対立が起っており、その延長線上に今回の事件もあったとの見方が語られます。

クレムリンが介入し、ウラジーミル・ウーリンが新たな総裁として送り込まれ、程なく片目を失明したセルゲイも芸術監督として復帰しますが、このウラジーミルとセルゲイもかつて反目し合った仲。
さてバレエ団はどうなるのか?というのは気になるところですが、映画はそこで終ります。

エンドロールではその後、セルゲイがウラジーミルによって芸術監督を解任されたことが明かされますが、映画としては表面的にスキャンダルをなぞっただけでその本質には踏み込まず(踏み込めず?)、通り一遍の興味を満たすだけで終わってしまっているのが残念です。



# by odin2099 | 2019-01-08 20:37 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
ランボー」、「ランボー/怒りの脱出」に続くシリーズ第3弾。

ベトナム帰還兵の悲哀を描いた前2作と異なり、今回のランボーはソ連のアフガン支配を打破するべく戦場に赴く。
といってもランボーは勿論自ら進んで15万人のソ連軍を相手にしにいくのではない。そこはソ連軍に拉致されたトラウトマン大佐を救出するため、というエクスキューズが用意されている。

e0033570_20243882.jpgスタローンは演技派ではないだろうが、同じアクションヒーローに分類されるロッキーとランボーとでは、きっちりとキャラクターを演じ分けている。
どちらも圧倒的な強さを持っているのではなく、耐えに耐えて逆転というパターンは踏襲。これはキャラクターに人間味を持たせるためのテクニックの一つだろう。

ロッキーはKO寸前(あるいはKOされた後の再戦)、ランボーは拷問や虐待に耐えての反撃がお約束だが今回のランボーは拷問されるシーンがなく、代わりに痛めつけられるのはトラウトマン。その後の二人の脱出行では、流石にランボーを鍛えた男だけのことはある、という活躍を見せてくれるので、後半は”ワンマンアーミー”の代名詞ランボーには珍しくバディ物の雰囲気が漂う。

そのクライマックスは荒唐無稽を通り越してもはやファンタジー。悪いソ連をぶっ潰せ!強いアメリカ万歳!と叫び、拳を握りしめ画面を凝視するのみ。
ただ公開のタイミングが悪く、現実世界では映画の公開直前にソ連軍が撤退。
そしてソ連崩壊、タリバーンの台頭へと繋がっていく。
もしもう少し早く公開されていたらシリーズ最高成績も望めたかも。



# by odin2099 | 2019-01-08 20:29 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
<MCU>の2作目で、こちらはユニバーサル・ピクチャーズとマーベル・スタジオのプレゼンツ。
ハルクに関しては今もユニバーサルに権利があるようなので、この作品の続編を含めハルク単独の作品を作るにはハードルが高いらしい。

日本ではこちらの作品が「アイアンマン」より先に同じソニー・ピクチャーズの配給で公開され、ソフトもソニーから出ている。<MCU>のBOXセットが発売出来ないのは、日本では「アイアンマン」共々ソニーが権利を持っているというのが理由。

e0033570_19441700.jpgさて「アイアンマン」が成功したから<マーベル・シネマティック・ユニバース>は「アベンジャーズ」まで辿り着いたのは間違いないところだが、「アイアンマン」に続けて2カ月遅れでこの作品を封切ったのだからある程度勝算はあったはず。
兵器のアップショットでは”スターク・インダストリーズ”という社名をデカデカと映し、オープニングのタイトルバックでチラっと映る書類にニック・フューリーの名前があったり、軍がシールドのデータを活用していたりと「アイアンマン」とのリンクを諸々匂わせ、トドメはラストシーンでのトニー・スタークのカメオ出演。

「アイアンマン」のラストではフューリーがトニーにアベンジャーズのことを持ちかけるが、本作ではトニーがロス将軍に対して似たような役回りを担っている。お話は直接繋がってはいないものの「アイアンマン」と「インクレディブル・ハルク」は同一世界で、更にもっと大きなプロジェクトが待っていることを観客に強く印象付けることに成功した。さり気なく出てくる”スーパー・ソルジャー計画”などという名前も、後々の作品で大きく扱われることになるとはこの段階では予想出来なかったことだ。

片や「科学」、片や「化学」と作品の雰囲気はかなり異なるこの二作品だが、アボミネーションと戦うハルク、アイアンモンガーと戦うアイアンマンというクライマックスの構図は良く似ている。どちらも同じテクノロジーで生み出された兄弟というか分身との対決を余儀なくされているからだ。これは意図したものなのだろうか。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-08 20:22 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
「ロッキー」シリーズ2回目の完結編。
前作同様に今はサブタイトルは省かれるケースが多い。

ロッキーは最初から視力に致命的な弱点を抱えているという設定があったものの、前作ではそのことに全く触れられずに米ソ戦を戦う完全無欠のスーパーヒーローとしてスクリーンに君臨していた。
本作でのロッキーは前作での対ドラゴ戦でパンチドランカーの症状が出始めているということで、再度の引退を決意、結果そのまま一度もリングに上がることがない、という異色作。

e0033570_21152345.jpgそのロッキーの前に若く才能のあるボクサー、トミー・ガンが現れ、ロッキーは自分の夢を託し二人三脚で再び脚光を浴びるが、一方で息子との関係が悪化してしまう。
また勝利を重ねることで謙虚さや従順さを失ったトミーはロッキーの元を去り、そのことでロッキーは改めて息子と向き合うという、二重の「父と息子の物語」となっている。

このトミーの豹変ぶりが実にわかりやすいのだが、クライマックスでロッキーとの師弟対決を期待した観客に肩透かしを食らわせ、ストリートファイトで決着をつけたのは反則だろう。しかしリングに上がらせなかったのは評価したい。といっても次回作でロッキーは再びリングに上がってしまうのだが。

トミー・ガンを演じたトミー・モリソン自身は役柄をなぞる様な境遇の新進気鋭のプロボクサーだったが、その後はHIV検査で陽性反応を示し、更に武器の密輸や薬物等で転落人生を送った挙句に若くして亡くなっている。ストリートファイトに敗れたトミー・ガンの方はどうなったのだろうか。そのまま引退を余儀なくされたのか、それともヒールとしてそこそこの戦績を収めたのか。そちらも二人のトミーが重なって見える。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-07 21:16 |  映画感想<ラ行> | Trackback(1) | Comments(0)
現在放送中の「仮面ライダージオウ」と前番組「仮面ライダービルド」のコラボ作品で、テレビシリーズ「ビルド」の後日譚。「平成仮面ライダー20作記念」の冠が付く。

流石に「ビルド」も「ジオウ」も一度も見たことがないとキツい(映画はみんな見てるけど)。
なんとなく「ビルド」がどういう終わり方だったのか、「ジオウ」がどういうシチュエーションのドラマなのかは齧っていたが、早速出てきた二人のライダー、グリスとローグが何者か全くわからずにキョトンとしてしまった。これまでの「ビルド」の映画に出てたっけ?

e0033570_21075581.jpg今回のヴィランの目的は<平成仮面ライダー>の歴史を抹殺することで、自分自身がそれにとって代わろうという野望を抱いているようだが、キーパーソン(特異点)として「仮面ライダー」は架空の存在だということを知っている少年が出てきて一種のメタフィクションとしてお話が展開していくので、途中で色々と混乱する。

例え絵空事であろうとも、その存在を記憶している者がいる限りそれは存在する、というようなことを言いたいようだが、平成ライダーの歴史を消すことと、仮面ライダーが虚構の存在だということの必然性が上手く噛み合っていない。結局はピンチに陥ったジオウやビルドの前に、都合よく歴代ライダーが現れて助けてくれるからコイツらどこから出てくるの?となってしまう。

そうはいっても平成ライダーの劇場版としては二番目、お正月のライダー映画としては過去最高の出足だそうだし、「ぴあ」の初日・二日目の満足度調査でも高得点らしいので作品としては大成功なのだろう。
特に公開まで伏せていた佐藤健のサプライズ出演も、観客動員に大きく貢献している模様(劇場で販売されているパンフレットにも出演に関する記載がないくらい徹底している)。

レジェンドライダー枠では他に賀集利樹(アギト)、須賀貴匡(龍騎)、井上正大(ディケイド)、西銘駿(ゴースト)が声の出演をしているが、台詞らしい台詞は殆どなし。フォーゼやドライブはライブラリー音声の流用だろうが、むしろ決め台詞(「宇宙キターッ!」「ひとっ走り付き合えよ」)がある分そちらの方がより本物らしく感じられるのは皮肉なものだ。

改元があるということで「平成ジェネレーションズ」も前作は「FINAL」、本作は「FOREVER」と謳っているが、早くも来年のお正月映画は「ネクストジェネレーションズ(仮)」ということで準備中。今回の好成績もあるし、結局は大きな冒険もせず安定した路線のまま行くのでは? そろそろ仮面ライダーも小休止が必要な時期かとは思うが。

実は今回製作サイドはもう一人サプライズゲストを用意していたんだそうで。ストーリー上でダブル推しなのはその名残なのかな。
本人も出演には前向きだったらしいけど如何せんスケジュールが…ということで出演が叶わなかったのは菅田将暉。次回作には帰ってくる?…って桐山漣はOKだったのかな。




# by odin2099 | 2019-01-07 21:09 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
もう何度 見てる・記事にしてる んだよう、と呆れられそうですが、今年は<マーベル・シネマティック・ユニバース>の一つの締めくくりの年。
しかも今が最新作の公開前に第一作から順番に全部を見る最後のチャンス!
ということで、正月早々<MCU>のお浚いを敢行します。
2008年、全てはこの作品から始まりました。

e0033570_19201829.jpgこの作品はパラマウント・ピクチャーズとマーベル・スタジオのプレゼンツ。ただ日本ではソニー・ピクチャーズの配給でDVD&Blu-rayもソニーからの発売となり、マーベル・スタジオがウォルト・ディズニー傘下になった今でも権利関係はそのままのようで、<MCU>のBlu-rayのBOXセットも日本では販売出来ないらしいです。

しかし流石に10年前の作品ですねえ。ロバート・ダウニーJr.の顔が全然違います。他の作品に比べて髪が長いということもありますけど、若いというか甘い雰囲気があります。今のロバートはこの頃に比べて精悍さを増したようで、歴戦の勇者として成長したトニー・スタークには相応しいように思えます。

そしてこの初期のアイアンマン・スーツは、何とも言えないDIY感が良いですねえ。
今のハイテク、ナノテクのスーツもそれはそれでパワーアップの表現として、またスーパーヒーロー感が強調されていて(宇宙刑事やらスーパー戦隊やら日本のヒーローが一瞬にして変身する姿を彷彿とさせます)良いと思うのですが、この手作り感、ハンドメイド感も捨てがたいものがあります。
まあトニーは素人じゃないですが、ガラクタ集めれば自分でも作れそう?と一瞬錯覚してしまいそうな温かみは感じられます。

ヴィランとしては、トニーの良き協力者に見えたオバディア・ステインが実は黒幕という意外性で押し通してますが(原作コミックのファンには意外でもなんでもないんでしょうかれど)、その目的がスターク・インダストリーズを私しすることにあったというのはあまりに小さいのですが、この時点では現実的な落としどころだったのでしょう。今はもっと大きなスケール感に満ちた世界になっていますけれどね、<MCU>は。

ちなみにエンドロール後に唐突に現れアベンジャーズについて語るニック・フューリーは、今後の作品群へ向けての製作サイドの決意表明とも受け取れますが、まだこの頃はファンサービス的なお遊びシーンの域を出ていなかったとも言われています。しかし同時期に並行して「インクレディブル・ハルク」の製作が進んでいたのですから、ただのファンサービスではなかった、確信犯だったと思うのですが如何でしょう。

<過去記事>



# by odin2099 | 2019-01-07 21:03 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
2018年に見た映画はのべ本数で430本!
これは自己新記録(従来は365本)。

といっても「のべ」だし、「これ映画かよ」とお叱りを被りそうなものも多々ありますが、まあ自分が「映画見た!」と思えば”映画”ってことで。

でもその内で劇場で見てるのは60数本。
なのでベストだワーストだと宣うのも烏滸がましいのですが、とりあえず去年映画館で愉しめた作品を10本選んでみました。

先にTwitterでも呟いてますけど、こんな感じです。
自分が見た順に上げてみました。

◎マジンガーZ/INFINIY
◎咲/Saki 阿知賀編 episode of saideーA
◎パディントン2
◎リメンバー・ミー
◎ドラえもん/のび太の宝島
◎アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
◎あさがおと加瀬さん。
◎インクレディブル・ファミリー
◎ジョニー・イングリッシュ/アナログの逆襲
◎シュガー・ラッシュ/オンライン
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なーんかアニメばっかだな…

ちなみに次点は
 ◎ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
 ◎マンマ・ミーア!/ヒア・ウィー・ゴー
あたりかな。

もし自分と全く同じベスト10の人がいたとしたら…?!
――あんまりお近づきにはなりたくないかも(^^;








# by odin2099 | 2019-01-03 16:29 | 映画雑記 | Trackback(4) | Comments(6)
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旧年中はお世話になりました。

新年も宜しくお願い致します。

# by odin2099 | 2019-01-01 00:00 | 雑感 | Trackback | Comments(4)
「ホビットの冒険」の第二部。

e0033570_21315496.jpgブリー村の踊る仔馬亭が出てきたり、レゴラスが登場したりと「ロード・オブ・ザ・リング」とのリンクもしっかりと張られている。
なかでもレゴラスとグローインとの出会いは面白い。グローインが持ってた息子の肖像画を見て一言「醜い」というレゴラスだが、そのグローインの息子というのが後にレゴラスと深い友情で結ばれるギムリなのだ。
瀕死のキーリを救う薬草がアセラス(王の葉)、というのも細かいリンクになるのかな。

それにしても一本のドラマとして見た場合の面白さ、奥深さは感じるものの、こと「ホビットの冒険」の映画化と考えると些か小難しすぎる嫌いがある。
「指輪物語」を読んだことがなく「ロード・オブ・ザ・リング」を見たこともなく、ただ「ホビットの冒険」だけを読んだことがあるという人がこの作品を見た場合、はたしてこれは自分の知ってる世界だろうかと悩むのではなかろうか、そんな余計な心配をしたくなるほどだ。

ストーリーは確かに原作小説に沿ったものなのだが、付け加えられた要素は膨大。
サウロンの復活を含めガンダルフの単独行の目的や、早くも指輪の魔力の虜になっているビルボ等々、「ホビット」三部作の一篇ではなく、「中つ国」サーガ六部作の一篇としての色が濃い

<過去記事>



# by odin2099 | 2018-12-31 21:40 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
私事ですが、40年前の大晦日にこの映画、見に行ってます。
SF風味なのに若干の違和感を覚え、中盤でのルパンファミリーの仲違いのあたりで多少だれたりもしましたが、総じて面白かったなという印象でした。
色々と物議を醸したらしい「ルパン音頭」も、自分は結構気に入ってます。

e0033570_16324201.jpgキャラクターデザインが放送中だったTVシリーズとは全然違いますけれど、これはこれで味があって良いと思いますし、TV以上に弾けてる不二子ちゃんはお気に入り。
「カリ城」の不二子はちっとも不二子らしくないですが、この作品では”小悪魔”通り越して”悪女”、正にファムファタールという感じで、ルパンならずとも引き込まれそう。何度か不二子ちゃんがヌードを披露してくれる場面が用意されていますが、今は制約もあってここまでやれないかなあ。

山田康雄、増山江威子、小林清志、井上真樹夫、納谷悟朗と全盛期のキャスト陣は実に生き生きとしており、やはりルパンはこうじゃなければなあと改めて感じさせてくれます。
ゲストで本職でない人も出てきますが、経験者の西村晃は全く問題ないですし、三波春夫は流石の貫録を見せてくれます。まあ問題ありなのは赤塚不二夫と梶原一騎の二人ですが、それぞれ米国大統領とソ連書記長という役どころで、その素人っぽさが逆にリアルに感じられる…ということないですね、やっぱり。

ところで五ェ門の決め台詞「またつまらぬ物を斬ってしまった」は、この作品が初登場なんだそうで。
へー、知りませんでした。

<過去記事>



# by odin2099 | 2018-12-31 16:36 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(2)
歌舞伎町の新名所、ゴジラヘッド。
そこには下のシネコンで近日上映の話題作の垂れ幕が掲げられ、あたかもゴジラが戦ってるみたいで…
という記事を去年は2回UPしましたが(こちらコチラ)、
2018年はどうなっていたか、ざっと振り返ります。
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年末年始は「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」だったのですが、年明け最初はヒュー・ジャックマン。
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マーベルのヒーローが続きます。
アベンジャーズならゴジラに勝てるか?!
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アニメ版「ゴジラ」の第2弾です。
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「スター・ウォーズ」に「ミッション:インポッシブル」とシリーズ物が続きますね。
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「アントマン」は分が悪そうですが、プレデターなら勝てるかも?
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そして再びアニメ版「ゴジラ」。
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「くるみ割り人形」はちと意外。
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そしてラストは「アリータ」。公開はまだまだ先ですから大抜擢ですね。

さて、2019年はどんな作品が飾るのでしょうか?

# by odin2099 | 2018-12-31 13:42 | 雑感 | Trackback | Comments(0)
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