

しかしロボット出現までのプロセスが長く、最初にパイロット同士の痴話喧嘩を見せた後、なんだかんだで不完全な状態で出撃せざるを得なくなる辺りからグダグダ感が漂ってくる。
スティーブ・リチャード・ハリス、ザビ・イスラエル、ジーナ・エンス、テリー・ウッドベリー、リンゼイ・エルストン、ポール・ローガン…と、総入れ替えされた出演者は知らない名前が並ぶが、監督は前作同様ジャレッド・コーンが続投。
ちなみに原題は”ATLANTIC RIM RESURRECTION”。
えーと、原題が「アトランティック・リム」?
太平洋じゃなくて、大西洋…?
わー、これアサイラムの便乗作品の方じゃないか~!(棒)
はい、こちらも見直しました(^^;
意外にもお話は本家とはあんまり似てないんですよね。
海から怪獣が出現し、主人公たちがロボットに乗って戦う、というフォーマットだけ。

それにこのロボット、3機も出てくるんですがヒーロー性が希薄、というより皆無!
もうちょっとオモチャ買いたくなるくらいカッコ良いデザインにすればいいのに…(オモチャ出ないでしょうが)。
本家に比べると低予算で画面もしょぼいのは仕方ないですが、一番の問題点はお話が面白くないこと。
いや、面白くなりそうなんですけど、未消化のキャラクター設定やら余計な脇筋やらが多いのが難点。
テキトーにお茶を濁すんじゃなく、本気で本家に勝ってやろう、と考えるプロデューサーなり監督なり脚本家なりがいたらなあ、と思ったのですが、そこがやっぱりアサイラムなんでしょうね。
<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/21565951/
カザフスタンを訪問中の合衆国大統領の娘がテロ組織に拉致され、母国を支配するための支援を要請してきた。CIAは極秘に人質を救出するべく刑務所から訳アリの女囚たちを選びだし、恩赦と引き換えに特殊任務に就かせることに…という新鮮味のないストーリーの『エクスペンダブルズ』あやかり映画。しかも本家に先駆けて女性版を作ってしまうあたりが、流石にアサイラム。
原題は”Mercenaries”だが、邦題は更に直球勝負を挑んでいる。
ワケあり連中をスカウトするCIAのエージェントにシンシア・ラスロック、傭兵軍団のリーダーにゾーイ・ベル、そのメンバーにクリスタナ・ローケン、ヴィヴィカ・A・フォックス、ニコール・ビルダーバック、そして敵のボスがブリジット・ニールセンというのはかなり頑張って揃えたなあ。わかる人にはわかる、というレベルではあるが何気に豪華なキャスティングである。監督はクリストファー・レイ。
メインキャストはみんな薹が立っているし、大統領の娘は可愛くないし、チョイ役では可愛い娘も出ているけれどお色気シーンは皆無に近いし、お話は捻りすぎてるし、アクションシーンはスローモーだし、これならプレイメイトが銃を持って胸を揺らしながら走る映画(アンディ・シダリス監督作品のような)の方が良いという御仁も多かろうが、それは心得違い。それでは女性版『エクスペンダブルズ』にはならないのだ。
さて、続編も作る気かな?
原題は”Lord of The Elves”、『ホビット』のヒットを当て込んで作られたアサイラム製のファンタジー・アドベンチャー。
自然と調和して平和に暮らしている≪小さき者≫ツリー族。だがある日突然、空飛ぶドラゴンに乗った凶暴なロック族に襲われ、ある者は捕らわれ、ある者は殺された。浚われた妻を助けるため子どもたちと後を追っていたタクテクは、途中で人間族の戦士たちと知り合い、彼らの協力でロック族の居場所を求める苦難と冒険とに満ちた旅を続けることに――。
幻想の超古代とか神話に彩られた世界、を期待して見始めたら、いきなり舞台設定が「インドネシア/フローレス島/12000年前」と出てくるので拍子抜け。題名には「エルフ」なんて入っているけれど、ドワーフとか魔法使いとかの類も出てこないし、巨大クモや毒トカゲは襲ってくるけれど、基本は未開地の原住民たちがドタバタ騒ぎを繰り広げるだけでファンタジー的要素は乏しい。これならむしろ恐竜と共存するシチュエーションの方が自然だ。
またメインキャラの≪小さき者≫を演じているのは、いわゆる小人俳優の皆さんなので「ホビット」というよりはジョージ・ルーカスの『ウィロー』を思い浮かべて貰った方が良いだろう。
ビリングトップはバイ・リンだが、彼女は旅に同行する人間族の女戦士の役で、一応はアクションとお色気担当ということになるのだろうか(別にサービスショットはないけれど、この手の作品では定番の皮のビキニに身を包んでいる)。クリストファー・ジャッジが人間族最強の戦士という抑え役を演じている。
まあまさか『ホビット』と間違えて借りる人もいないだろうけど、『ホビット』的なものを期待して手に取った方はお気の毒。『ロード・オブ・ザ・リング』の時はもうちょっとそれらしいモドキ映画が何本も作られていたと思ったんだけどなあ。
原題は”ATLANTIC RIM”、ということでお分かりのように『パシフィック・リム』にあやかったアサイラム作品。
あちらが太平洋ならこちらは大西洋だ、ということなんでしょう。
石油プラットフォームが突然消えた。調査に乗り出したのは軍が極秘に開発した3体の人型巨大ロボット。そこへ海底から巨大怪獣が出現するが、動きが鈍くてパワー不足のロボットは大苦戦。上陸したところを空軍と協力し、やっと退治する有様。しかし第2、第3の怪獣が出現して……というお話は、まあ予想される範囲でしょう。
3体のロボットは色分けされていて、単細胞で熱血漢の主人公は赤、男勝りの紅一点が青、その二人に比べれば冷静な黒人が緑、という具合に役割分担されてます。
赤と緑は無二の親友、赤と青は恋仲なんですが、青と緑の浮気疑惑?なんつーのもあって微妙な三角関係も。でもこの伏線はちっとも膨らまされません。
怪獣は太古の恐竜の突然変異ということらしいのですが、ちょっとトライスター版のGODZILLAっぽい感じも。対するロボットも、ひょっとするとトランスフォーマー意識してんのかなあと思わないでもないですが、そこはやはり良いとこ取りなんでしょうね。
途中で改良を加えられ、パイロットの動きとシンクロするようになって格段に動きが良くなるものの、反面ロボットのダメージがモロにパイロットに、という諸刃の剣。どんどん本家にシンクロしていきます。
それでもロボットは強くなく格好良くもなく、燃料切れでタイムリミットが迫ります。やたらと核兵器を使いたがるタカ派の軍人も出てきたりで、とうとうNYの真上で核ミサイルを爆発させようとする始末。
ここで熱血バカの主人公が核ミサイルもろとも怪獣を大気圏外に運びだし、そこでドッカーン!!
…ちょっとスーパーロボットすぎません?どこにそんな性能を秘めていたのやら。
最後はメデタシメデタシで、CG怪獣やロボットの動きも悪くはなく、世間一般で酷評されてるほどの駄作だとは思いませんが、やっぱり万人にはお勧めしかねる出来栄えなのは確か。
ま、篤志家ならどうぞ。自分は結構楽しんじゃいましたよ。
出演はデヴィッド・チョカチ、トレッチ、ジャッキー・ムーア、ニコール・アレクサンダー・シプレイ、ジンヒ・エヴァンス、グレアム・グリーン。監督はジャレッド・コーン。
【ひとりごと】
『パシフィック・リム』には「ロケット・パ~ンチ!」という台詞がありましたが、こっちには「ロケット・キ~ック!」という台詞が……。
【さらにひとこと】
アサイラムの作品には『バトル・オブ・パシフィック』という邦題のものもあるのでややこしい。
そっちは『バトルシップ』のパクリ…じゃなくて便乗品なので注意!

自分とではなく姫との結婚を願っていることを知った女王は、今度は白雪姫殺害を決意するが、間一髪彼女はエルフに助け出された。姫が死んだと聞き悲嘆にくれる王子も、実は彼女が生き延びていることを知り、打倒女王の決意を固めるのだったが・・・。
クリステン・スチュワート、シャーリーズ・セロン、クリス・ヘムズワースが出演した『スノー・ホワイト』の便乗作品で、製作はアサイラム。
原題に”Grimm's Snow White”とあるけれど、嘘つけ、てなもん。これのどこがグリム童話なんだ? もっとも邦題ほど「アドベンチャー」という感じでもないけどね。まあ弓を引いて戦ったりはするけれど。
七人のこびとが出てこない代わりにエルフが出てくるけれど、魔法がちょこっと使えるぐらいで、人間からは虐げられてたりであんまり良い扱いじゃあない。もっと颯爽としていて欲しいんだけどなあ、エルフには。それにもっと若く美しくあって欲しい。
一方の魔獣も見かけ倒しで、案外あっけなく倒されてしまうのでガッカリ。他にも女王が飼っている魔犬(と呼んでおくか)も出てくるけど、CGがしょぼくて・・・。
衣装も簡素だし、出てくる兵士たちも少人数(1カットだけ遠景で大軍団が映るけれど、これは”絵”だろうなあ)と相変わらずの低予算なのだけど、主演がジェーン・マーチだったりするので驚く。彼女が「鏡よ鏡よ鏡さん」の世界で一番美しい女王さまの役。
もっとも『愛人/ラマン』や『薔薇の素顔』では”魔性の美少女”という雰囲気だった彼女も、今はそのオーラもないのが寂しいけれど。
で、その女王さまよりももっと美しいお姫さまを演じているのはイライザ・ベネット。どっかで見たことあるような、と思ったら『インクハート/魔法の声』でブレンダン・フレイザーの娘役だった美少女だった。もしかするとクリスティン・スチュワートよりも可愛かったりするんじゃないの。
監督はリチャード・ゴールデンバーグ。『スノー・ホワイト』に色々と不満のある人は、本作を見ると更に色々と言いたくなることは間違いないだろう。
まあ、あっちはあっちで主演女優と監督との不倫騒動が勃発し、三部作構想が危うくなってるみたいだけど。

現場は韓国と北朝鮮の国境に近く、国防省は北朝鮮か中国の仕業と判断し攻撃を準備。一方その動きを察知した北朝鮮と中国も対抗措置を取り、世界は正に一触即発の状態に。
しかしアイオワに乗艦していた特殊部隊の決死の働きにより、敵戦闘艦の正体はエイリアンと判明する。はたしてアイオワは第三次世界大戦勃発の危機を回避し、エイリアンを撃退することが出来るのか?!
原題は”AMERICAN WARSHIPS”という『バトルシップ』にあやかったアサイラム製のSF風アクション作品で、お話も似たり寄ったり。緊迫するアジア情勢を盛り込んだのが独自色というところ。
ハイテクが駄目ならローテクで、というあたりは徹底していて、艦内通信は伝声管、外部との連絡は真空管を使った短波ラジオ、映像解析はVHSビデオ、撮影はフィルム式カメラ、そして主砲は・・・と、よくもまあ都合良く見つかるもんだなと思うけれど、なんとなくワクワクしてくるのは否めないし、最後には退役軍艦やら博物館に眠ってた骨董品の飛行機やらをかき集めた援軍がやってくる(といいつつ殆ど画面に映らないけど)というシチュエーションも燃えるものがある。
司令部のセットやCGはしょぼいけど、艦内は実際の戦艦で撮影されたらしくなかなか臨場感はあるし、ライブラリー・フィルムを使っているのかな、アイオワの全景や遠景が映し出されるショットはまま見られるものになっている。
しかも主演がマリオ・ヴァン・ピーブルズで、準主役級がカール・ウェザースだから画面は結構引き締まって見えたりもするのだが・・・・・・やっぱり過度な期待は禁物だ。監督はサンダー・レヴィン。
ところで実際のアイオワってとっくに退役してるよね? これは過去の話ってことになってるのかな。
父オーディンと兄バルドルの復讐に燃えるソーはロキに立ち向かうものの、あっさりと手玉に取られ、あわやというところを女戦士ヤルンサクサに助けられる。
ヤルンサクサは、ロキを倒すためにはハンマーを手に入れること、そしてもっと経験を積むことが必要だとソーを説得し、ハンマーが隠された生命の木を探すべく、共に地球(ミッドガルド)へ。
そしてロキもまた、二人を追って地球へとやってきた――。

アサイラム製のTV映画(でも画面サイズはシネスコ)で、本国ではご丁寧に『マイティ・ソー』の公開週に合わせてオンエアーしたんだとか。商魂たくましいですな。視聴率も結構高かったらしいです。
監督はクリストファー・レイ、出演はコディ・ディール、パトリシア・ヴェラスケス、ケヴィン・ナッシュ、リチャード・グリエコら。知らない人ばっかりですねん。
まあこういう作品に期待する人というのは少数派でしょうが、それにしてもイラつく映画でした。
兎に角主人公のソーがバカ!
未熟者なくせに頑固で短気。
ロキを倒すよりハンマーを手に入れるのが先なのに、ロキと戦うことを最優先にし、その度に軽くあしらわれ、叩きのめされる。そしてヤルンサクサに助けられ反省を口にするものの、次の瞬間には同じ過ちを繰り返すという為体。
ヒーロー物で、これだけ成長しない主人公というのも珍しいんじゃないでしょうか。役者自身にもちっともオーラが感じられませんしねえ。
その挙句に、苦労して手に入れたハンマーをあっさりとロキに奪わるわ、ヤルンサクサも殺されちゃうわ、生命の木も倒され、アスガルドもミッドガルドも壊滅寸前!
そこで何を思ったのか、ソーは自らの手でハンマーを作り出す?!
おいおい、そんなことが出来るなら最初からそうしろよ。
最後はロキとハンマー同士で殴り合ってWIN!
意外や、誰も都合良く生き返ってきたりしないのは最低限の節度なんでしょうかね。
この手の作品なら、全て元通りメデタシメデタシ、でも誰も文句は言わないんじゃないかと思いますけど。
ともあれ、『マイティ・ソー』を借りるつもりで間違えてカウンターに持って行っちゃった、という人がいないことを祈ります。
オーディンは貫禄ないし、バルドルはソーに輪をかけた筋肉バカだし、ヤルンサクサは・・・もうちょい若くて綺麗な女優さんはいなかったもんかいな。
ロキは――まあ、いいや。
CGは、頑張っていた部類かなあ。見せ方は酷いけど。
予告編は割と格好良く感じられるんだけどね。
しかし今、人類は侵略者に対して立ち上がろうとしていた・・・。

そういや本家も、もうじき完結編という触れ込みのパート3が公開されますね。
ただこの映画、確かに変形する巨大ロボは出てきますけど、全体の雰囲気はどっちかというと『ターミネーター』。
主人公のタフガイの設定(というか正体)に何やら捻りが加えられてるのもそれっぽいし、日本語吹替はなんと玄田哲章!
・・・いや、これはもしかしてコンボイ司令官からの発想か?
他にもちょーっとだけ『マトリックス』っぽい部分もあったりで、要はヒット作・話題作からの良い所取りってこと。
これで面白ければもっと良いんだけどなあ・・・。
CGも、まあ見ていられるレベルだし。
女性兵士も沢山出てきて、なかなか魅力的なキャラもいるんだけど、何故かヒロイン(だよね?)が一番見劣りするのが惜しい。
しかも彼女、主人公の元カノなんだけど、今は女性司令官(!)と結婚してるというトンデモな設定。一体なんなんだ?
ちなみに「トランスモーファー」っていうのは日本で勝手に付けた、語呂合わせな題名かと思っていたら、原題も”TRANSMORPHERS”だった・・・・!
えーと、どういう意味?