
ゴッサム・シティに突如現れたプレデターに立ち向かったバットマンは、なすすべもなく一敗地に塗れる。だが重傷を負いながらもブルース・ウェインは強化改造型の新型バットスーツを開発し、再びプレデターに挑むというもの。
つまるところ映画『プレデター2』のストーリーを、キャラクターをバットマンに置き換えて展開しているわけだが、プレデターに立ち向かうくらいだからダニー・グローバーよりもバットマンの方が説得力がある。勿論最後は、相手を倒したバットマンの前にプレデター軍団が現れ、その健闘振りを賞賛して終るのだ。
ライターはデイヴ・ギボンズ、ペンシラーがアンディー・キューバート、インカーはアダム・キューバート。

遠い未来を舞台にしたコミックそのものの映画化ではなく時代設定は現代になっているが、主人公が両者の激突の中で戦いに目覚めるヒロインであること、そして共闘することになったプレデターの戦士によってハンターの印を授かり、やがて他のプレデターからも一人前の闘士として認められるというラストまで共通点は多い。
物語自体は一応シリーズの番外編扱いだが(題名は「エイリアン」VS「プレデター」だが、比重からすると「プレデター」VS「エイリアン」という感じ。また現代が舞台ということで、ストレートに『プレデター3』とも受け取れそう)、『エイリアン2』『3』にビショップ役で出演したランス・ヘンリクセンを同キャラクターに関連ある人物の役に振るなど、現代を舞台にしてきた『プレデター』シリーズ、未来を舞台にした『エイリアン』シリーズ双方のミッシング・リンクとしても立派に機能している。惜しむらくは既知の存在であるはずのプレデターに関する言及が全くないことで、一時はアーノルド・シュワルツェネッガーが『プレデター』と同じダッチ・シェーファー役でカメオ出演することも想定されていたようなので、もしこれが実現していればよりシリーズとの密接な結び付きが描かれていただろう(なお『エイリアン』シリーズの顔シガニー・ウィーバーは、当初から出演の予定はなかったそうである)。

しかし『フレディVSジェイソン』『エイリアンVSプレデター』と来れば、次は何だろう? ダークホース社には『ロボコップVSターミネーター』とか色々心躍らせる(頭の痛くなる?)タイトルも数多いし、つい最近には『スーパーマンVSバットマン』などという企画も動いていた。国内に目を転じると・・・やっぱり『ゴジラVSガメラ』かなぁ、究極は。