人気ブログランキング |

【徒然なるままに・・・】

odin2099.exblog.jp

「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

タグ:ディズニー ( 317 ) タグの人気記事

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」をまたBlu-rayでおさらいして、劇場で4回目の「エンドゲーム」鑑賞。

日曜の昼間とはいえ、まだ劇場が満席になることに驚き、そして「アベンジャーズ」人気もどうやら本物なのかなと一安心。
もっとも今回は「これで最後」ムードを演出しているので、「それならば」と足を運んだ人も少なくないだろう。
でもまだまだ<MCU>は続くし、いずれ「アベンジャーズ」の新作も作られるだろうことを知ったら「もういいよ」てなことにならないとも限らない。
安心してはいられないか。

e0033570_21324549.jpg今回ちょっと驚いたのは、前日「アラジン」を見に行った時には流していた「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」の予告編がなかったこと。
「アラジン」の時は一番手に掛ったのが「スパイダーマン」だったのだけれども、確かに「エンドゲーム」上映前に見せられちゃネタバレもいいところだ。

まあそれも仕方ないなと思っていたのだが、実は驚いたのはそのことだけではない。
なんと!「エンドエーム」上映終了後に「スパイダーマン」の予告が続けて上映されたのだ。

これ、上手いやり方だなあ。
「エンドゲーム」見た後だと、あの世界がどうなったのか気になるところだけど、断片的にそれを教えてくれて期待感を煽る。
実際、めっちゃテンション上がった。

こういうの、前後編、三部作などの場合に次回作の予告をおしまいに付けるケースがあるけれど(「ロード・オブ・ザ・リング」のラストに「ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔」の予告を付けたり、「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」に「アベンジャーズ」をアタッチしたりというケース)、同じ<MCU>作品とはいえ「エンドゲーム」はディズニーで「スパイダーマン」はソニーという具合に配給会社も違う。
これ、映画館サイドの大英断なのかな。

そして本編。
3時間を超える作品でありながら、4回見てもまだ飽きない、だれないという稀有な作品。
前編にあたる「インフィニティ・ウォー」も見せ場満点でテンション上がりっぱなし。
「インフィニティ・ウォー」149分+「エンドゲーム」181分=330分、奇跡の5時間半だ。
燃え要素、泣かせ要素、どちらも備わっている。

前編で燃えるのは、先ずはヴィジョンとワンダの危機に颯爽と登場するスティーブの姿。それに続けてナターシャ、サムとのコンビネーションプレーで敵を圧倒するシーン。
そしてクライマックス、ワカンダの大激戦の最中、完成したストームブレーカーを手に現れるソー!
――まあこちらはその後で絶望的な展開が待っているのだが…。

後編では、ソーがサノスに追い詰められあわやという時に飛んでくるムジョルニア、その戻っていく先にはすっくと立ったスティーブが!というシーン。
「持てると思った」というソーの台詞は、かつて「エイジ・オブ・ウルトロン」でメンバーがムジョルニアを持ち上げようと奮闘するというシーンを踏まえている。
結局誰一人持ち上げることは出来なかったのだが、実はスティーブが手にしたときだけ幽かに動くという描写がある。
この時点で既にスティーブは持ち上げられたものの、遠慮して持ち上げなかったという解釈もあるらしいのだが、だからこそソーも納得したのだろう。

そして全編のクライマックスたるアベンジャーズ集結シーンでのスティーブの台詞、「アベンジャーズ、アッセンブル!」は最大の燃えシーンだ。

泣かせ要素は前編ならば指パッチン後の別れのシーン、後編だとナターシャがわが身を犠牲にするシーン、トニーの「私はアイアンマンだ」の場面と葬儀の場面…とこれまた枚挙に暇がない。
これから自分は何度この前後編を見ることになるのだろう。

そしてこの作品を踏まえた<MCU>23作目、<フェイズ3>のトリ、そして<インフィニティ・サーガ>の締めくくりとなる「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」の公開まで3週間足らず。
そちらも期待を裏切らない出来になっていることを信じている。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-06-09 21:43 |  映画感想<ア行> | Trackback(1) | Comments(0)
ディズニーアニメの「アラジン」が実写映画になりました。
確か最初にそのニュースが流れて来た時は、必ずしも「アラジン」そのものを映画にするのではなく、ジーニーを主人公にした映画を作る(タイトルも「アラジン」ではない)という風に伝わってきていたように記憶しているのですが、結局はかなりアニメ版に忠実な実写版「アラジン」になっています。

e0033570_16530539.jpg舞台版のように猿のアブーや虎のラジャーが出てこなかったり、オウムのイアーゴが人間になっていたり、アラジンの仲間が出てきたりはしません。
実写版で付け加えられたのは、ジャスミンの侍女のダリアというキャラクターで、彼女がジャスミンの相談に乗ったり、恋のキューピッド役を務めたり、最終的には…と大活躍するキーパーソンになっています。

豪華キャストで実写映画化した「美女と野獣」と違い、こちらはジーニー役のウィル・スミスを除けば無名や若手が中心(いや、日本では知られてないだけかもしれませんが)。
アラジン役のメナ・マスードも殆ど新人だと思いますし、ジャスミンのナオミ・スコットも同様です。

彼女、「パワーレンジャー」でピンクレンジャーを演じてましたが、あの頃よりもかなり魅力的になりましたね。アニメ以上に美人なジャスミンで、思わず一目惚れ。この後はリブート版「チャーリーズ・エンジェル」が控えていますので、これから一気にブレイクするかも知れません。

そして予告編公開時には「ウィル・スミスまんま」と評されたジーニーですが、良くも悪くも「そのまんま」具合が今回のジーニーには合っているように思います。仮にロビン・ウィリアムズが存命でも、このジーニーは演じられなかったでしょう。
そして日本語吹替版だとアニメ版・実写版どちらも山寺宏一なので全く違和感なし。冒頭から歌いまくる山ちゃんの凄さを改めて感じました。

ということで若干の懸念材料もありましたが、十二分に愉しめた実写版「アラジン」。気に入りましたので、もう一度見に行こうかなあと検討中。今度は字幕スーパー版にしようかな。




by odin2099 | 2019-06-08 17:00 |  映画感想<ア行> | Trackback(4) | Comments(0)
元になっているアニメ版は1991年の公開。
先日書いたように、「生まれる前の作品ですぅ」という人ももうアラサーなワケで、今さらながら歳月の流れる速さよ!という感じですが、実は本作の主演であるエマ・ワトソンは1990年生まれ。
ほぼアニメ版と同い年で、それでいて堂々たるベルを演じているのですから、考えれば考えるほどオソロシイですねえ。

e0033570_22380856.jpgで、今回このブログの過去記事をちょこちょこ読み返してみたのですが、お恥ずかしいことに結構記憶違いが…。
まあそれに関しては敢えてどこがどうのと申しませんが、平にご容赦を、ということで。

で、アニメ版は既に古典と化している(と勝手に思っていますが)のですが、この実写版も負けず劣らずの力作。
あの「くるみ割り人形と秘密の王国」も、この作品並みとはいかなくても次の次くらいのポジションは狙っていたんだろうなあと想像するのですが、返す返すもワースト3の一本になってしまったのが残念です。

このシリーズ(?)も「ふしぎの国のアリス」、「眠れる森の美女」、「シンデレラ」、「ジャングル・ブック」、「くまのプーさん」、「ダンボ」ときて、この後に「アラジン」、「ライオン・キング」と続き、更に「ムーラン」、「リトル・マーメイド」、「ピーター・パン」、「101匹わんちゃん」、「白雪姫」などが控えているようで、今後もディズニーアニメの実写化ラッシュは当分留まるところを知らないようですが、ただ安易な企画だけはカンベンです。
e0033570_22385239.png
ところでこの作品、<プレミアム吹替版>ということで台詞だけじゃなく歌も吹替。
そのため本職よりは歌える人優先のキャスティングになっていますが、出来れば馴染みのあるキャスト版も作って見比べたいですね。
エマ・ワトソンなら須藤祐実、ルーク・エヴァンスなら東地宏樹、ユアン・マグレガーは森川智之、エマ・トンプソンは高島雅羅か塩田朋子か、それとも幸田直子か…と妄想は膨らんでいきます。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-06-04 22:50 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
「スター・ウォーズ」のスピンオフシリーズ第2弾。
「スター・ウォーズ/エピソードn 〇〇~」というタイトルになる正編とは違い、こちらは「△□/スター・ウォーズ・ストーリー」というタイトルになるのがお約束らしい。

といってもスピンオフシリーズは2本で打ち止め?小休止?
よくはわからないが今後の公開予定スケジュールからは削除され、今は今度公開される完結編となる「エピソード9」の後に短いインターバルを挟み新たな三部作を立ち上げるようなので、少なくても当面これから十年ぐらいは新作スピンオフは見られないのかも。

e0033570_20384174.jpgそれもこれも作品内容及び興行成績がどちらも芳しくなかったからで、斯く言う自分も「ファントム・メナス」以降の作品は皆3~4回は劇場へ足を運んできたが、この作品は1回だけだ。

何度も書いてるけれど、もう少しハリソン・フォード似あるいはビリー・ディー・ウィリアムズ似とまではいかないまでも、「ああ、ハン・ソロだ、ランド・カルリジアンだ」と納得出来るキャスティングは出来なかったものか。
せっかくチューバッカが出てきて一緒にミレニアム・ファルコンに乗り込むシチュエーションがあるのに、誰だコイツ?と思ってしまうものなあ。

ハンの幸運のお守りのダイス、「最後のジェダイ」ではルークからレイアへと(幻だったけど)手渡された重要アイテムだったけど、一時はキーラが大事に持ってたってことは元カノとの思い出の品?
ケッセルのスパイス鉱山でのベケットの変装は「ジェダイの帰還」のランドの、ハンの扮装は同じくレイアを彷彿とさせるけど、そんなアイテムで旧作ファンを釣ろうとしてもねえ。

それよりも他の作品とのリンクを張るならば、ノベライズ版のようにジーン・アーソやソウ・ゲレラを登場させた方が、なんかロマンが広がるような気がするんだけど、やっぱり気のせいかな?

【ひとりごと】
これが去年のディズニー映画ワースト3の内のその2。
マーベル・スタジオも実は色々とゴタゴタがありながら結果オーライで来てる感じだけど、それに比べるとルーカス・フィルムはゴタゴタが表面化して、しかもあまり好ましくない方へ来てるように思える。

またマーベル・スタジオ作品は、いわば創造主であるスタン・リーへのリスペクトが見てる側に十二分に伝わってきてるが、ルーカス・フィルム作品は御大ジョージ・ルーカスへのリスペクトが伝わらないどころか、むしろ蔑ろにしてるんじゃないの?という気さえしてしまうのだけれども、その差はどこから出てくるのだろうか。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-31 20:43 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
シンデレラ城と「星に願いを」で幕を上げ、すぐにチャイコフスキーの「小序曲」をバックにフクロウ視点での街の空撮というオープニング。
それだけで「この映画大好き」という気分にさせてくれる。

ちなみにエンディングでもフクロウ(このフクロウ、謎の老人ドロッセルマイヤー氏の使い魔みたいな存在なんだけど)が飛んでいるけれど、そのせいかなんかちょっと「ハリー・ポッター」っぽい雰囲気もあったりして。

e0033570_19574960.jpg母親を亡くして悲しむ少女にクリスマスの奇蹟が起る、というようなお話だけれども、傑作とまでは言わないまでもなかなか上質なファンタジー、だと思う。
終盤ちょいとアクション映画寄りになりすぎる嫌いがあるものの、それも昨今のトレンドなのかな。

ヒロインのマッケンジー・フォイの美少女っぷりに見惚れるも良し、キーラ・ナイトレイ(メイクのせいでこれまでとはかなり印象が違うけど)のキュートな悪女っぷりを堪能するも良し、ヘレン・ミレンやモーガン・フリーマンの怪演っぷりを愉しむも良し。
ディズニーっぽさも十分にあって、見どころには事欠かないはず。

アフレコは初挑戦だと思うけど、ヒロイン役の小芝風花も頑張っているので吹替版推奨。
そういえば同じディズニーなのに、キーラ・ナイトレイの吹替が「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズや「キング・アーサー」のようにフィックスとも言える弓場沙織じゃないのは何故だろう?
坂本真綾はやっぱりナタリー・ポートマンだよなあ、と考えていた時にふと思い出した。

キーラ・ナイトレイのデビューは「スター・ウォーズ/ファントム・メナス」でのパドメ・アミダラの影武者にして侍女のサーベ。この時は多分サーベの声も、パドメ(=ナタリー・ポートマン)役の坂本真綾がそのまま演じていたはず。
ということは一番最初にキーラ・ナイトレイを吹き替えたのは坂本真綾ってこと?
まさかそこまで考えてキャスティングしたワケはないと思うけれど。

【ひとりごと】
この作品、去年のディズニー映画ワースト3の一本。
大コケした3本の内の1本なのだが、前述の通り決して悪くない出来だと思うのだけれど残念だ。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-29 20:01 |  映画感想<ナ行> | Trackback | Comments(0)
いよいよ実写リメイク版の公開も近づいてきたところで、アニメ版のお浚いといきます。
今回も吹替版チョイスですが、手持ちのDVDではなく、現行版のDVDをレンタル。
アラジンの声は三木眞一郎に交代です。

e0033570_22391860.jpg交代の理由は公にされてませんけれど、前任者が逮捕されたから、というのは大きいでしょう。
同様の理由で今度は「アナと雪の女王」も、一部キャストの変更版が発売される旨の告知がありました。

ただこの作品と続編である「アラジン/ジャファーの逆襲」がキャスト変更の上で再発売された理由は上記によるものとみて間違いないでしょうが、実はシリーズ第3弾の「アラジン完結編/盗賊王の伝説」の時点で既に三木眞一郎がキャスティングされています(一連の逮捕云々の10年ほど前のことです)。

ということは当初はスケジュールやらギャラやら諸々があって交代したものの、その後に逮捕されてしまったために、それ以前の作品も新キャストで録りなおしたというのが真相でしょうね。
歌担当の石井一孝との声の相性も悪くはないですが、本職ではないものの前任者の方がより声質が近く一体感があったので少なからず残念なことになってしまいました。
ちなみに石井一孝はセリフのある役の経験が乏しかったため、オーディションの結果「歌のみ」の担当となったのだそうで。

また原語の声優がロビン・ウィリアムスからダン・カステラネタに交代しようが、実写版でウィル・スミスが演じようが、一貫してジーニーを担当している山寺宏一って今更ながら凄いですねえ。
凄いと言えばロビン・ウィリアムスが作品中で物真似をしている関係上、山ちゃんも何人かの物真似を披露してますが、その元ネタを指定したのは誰だったのでしょう?

ところで相手の気を逸らして主人公の行動を助けるためとはいえ、ヒロインが主人公の目の前でヴィランにキスしちゃうというシーンがありますが、これはアリなのかなあ。
ディズニープリンセス(に限りませんが)、この手の作品のヒロインはやっぱり純粋無垢であって欲しいなという願望があって、公開当時からちょっとしたギモンなんです。
考えが古すぎます?

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-25 22:44 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
ディズニーの「美女と野獣」?
それ、生まれる前の作品ですよ

――という人も、もうアラサー?!

月日が流れるのも早いもんです。
そしてこれだけの年月を経てもなお、色褪せない作品になっていることは一種の”魔法”かもしれません。

e0033570_08001891.jpg途中で手直しが入った関係で新旧のヴァージョン違いがありますけれど、”新曲”も馴染んでますし(舞台版にも取り入れられてます)お色直しヴァージョンが”決定版”と呼んで差し支えないのかな、と。
それにこの”新曲”「人間に戻りたい」は後から追加したわけではなく、元々のヴァージョンからカットされたものを復元してるのですから、それを含めて”完全版”とも言えます。

実写版も大ヒットしましたが、どちらが好きか?と問われれば、やはり原典たるこのアニメ版でしょうか。
吹替キャストに一部残念なところもないではないですが、それでも不朽の名作でしょう。
何度見てもウルウルくるところはウルウルしますし、ゾクゾクするところはゾクゾクします。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-19 08:01 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
「スター・ウォーズ」がヒットし続編の製作が発表された時に驚いたのが、それがいわゆる「スター・ウォーズ2」じゃなく「エピソード5(第5話)」だと明言されたこと。
第4話から6話までの三部作を作ったら、時代を遡って第1話から3話まで作り、その後に7話から9話を作って完結させる、という話にワクワクしたもんである。

e0033570_20171392.jpg余談だが、同じジョージ・ルーカスのもう一つの人気シリーズも、実は同じ構成。
1作目の「レイダース/失われた≪聖櫃≫」は1936年の話で、2作目の「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」はその前年の1935年、そして完結編の「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」は1938年が舞台、という具合。
ルーカスの好みなのだろう。

実際はここで終わらずに1957年を舞台にした「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」が作られ、今は更なる続編が準備中。
公開予定日は度重なる延期の末、現在は2021年7月9日とのこと。
パラマウント・ピクチャーズのロゴと実景の山とがオーバーラップして始まるのがシリーズのお約束だったが、ディズニーからのリリースでさてどうなるか?

閑話休題。

ところが第6話にあたる「ジェダイの復讐(帰還)」が公開されたものの、その後の製作に関しては一向に音沙汰なし。やっと第1話の「ファントム・メナス」が公開されたのは、なんと16年後だった。
そして今度は「全9作なんて言ってない。全6作でオシマイだ」というルーカスの発言に二度ビックリ。

というワケでこの「シスの復讐」が公開された時は、「スター・ウォーズが完結する」という安堵感と同時に、「もう二度と劇場で新作を見ることは出来ないんだな」という言い知れぬ寂寥感を味わったものである。
最近、「アベンジャーズ/エンドゲーム」を見た際にも同じような感慨にとらわれたっけ。

さて、旧三部作(第4話から第6話)を見ている時のイメージは、ジェダイ=正義、シス=絶対悪であり、帝国の圧政は民を苦しめ、共和国は平和な理想的な世界というものだったのだが、新三部作(第1話から3話)を見てると必ずしもそうも思えなくなってくる。

ジェダイは保守的というよりも、旧態依然で閉鎖的で時に独善的。
シスの方は必ずしも享楽的ではなくむしろジェダイ以上に禁欲的な面も。そして考え方も柔軟。

例えば愛する人が死を迎えようとしているとき、何とかしてその死を回避する方法を見つけようとするのがシス。
一方その死を平然と受け入れられるように、悲しみを感じないように心を鍛えよというのがジェダイの教えだ。
どちらが凡人にとって納得しやすいか。少なくてもシスの考え方の方が人間臭い。

という感情面で押していけばアナキンも、「ジェダイの裏切り者」「幼い子供をも手にかけた虐殺者」とはならず、すんなりとシスへ転向していたかもしれないが、そこがこの作品のドラマ面の弱さ。
というかそこまでを求めるレベルにこの作品はなく、もっとわかりやすさや単純さを強調しているだけなのだろうが。

結局のところアナキンはシスの教えに同調したわけではなく、ただパドメを救う力を欲しただけで、その結果パルパティーン、いやダース・シディアスに取り込まれてしまった己の弱さや短慮を誤魔化すために、ジェダイの教えが間違ってるだの、自分の成長を妨げるだの屁理屈をこねて自己正当化し、逆ギレして師であるオビ=ワンに対して「あんたが憎い!」と八つ当たりする始末。ガキだね。
シディアスも、ダース・モールやダース・ティラナス(ドゥークー伯爵)より御しやすいと踏んだんだろう。

暗黒面に堕ちシスと化したアナキン=ダース・ベイダーは、最終話(この時点での)である第6話でフォースのダークサイドからライトサイドへ”帰還”を果たし、見事に「フォースにバランスをもたらした」ことで予言を成就し、メデタシメデタシで幕を閉じたのだが、近年になってシリーズが再開されたことで再びバランスは崩れた。

今度こそ最終話になるらしい(といっても別の物語はすぐ始まるようだが)第9話で、はたして真にフォースにバランスはもたらされるのか。そしてそれは誰の役目なのか。
ここまで行き当たりばったりで作ってきてるようなのが非常に気にはなるのだが、どんなオチを付けてくれるのか、シリーズのお浚いを続け乍ら待つとしよう。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-17 22:31 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
心地好い充足感と、言い知れぬ喪失感。
これに匹敵する経験は、確かに「シスの復讐」以来かもしれない。

3回目は<字幕スーパー版>で鑑賞。
林完治の手になる字幕も悪くはないが、情報量は圧倒的に吹替の方が上。
例えばローディが披露する、タイムトラベルをネタにした映画やドラマのタイトル列挙。
字幕では殆ど拾えていない。

e0033570_21095915.jpgまたセリフのニュアンスも微妙に違い、キャラクターの受け止め方がかなり違って感じられる場面もしばしば。相変わらず難のあるキャストが数名いるものの、作品とじっくり向き合うのならば<日本語吹替版>を推奨したい。

実はこの作品、見る前にかなりの情報を得ていた。
過去世界での破壊される前のストーン回収がアベンジャーズの任務になることと、エンシェント・ワンとラムロウ、ハーレイ少年の登場。キャシーが成長した姿で出てくることも。

スティーブがムジョルニアを持ち上げることも、トニーとナターシャが死ぬことも、ソーのビール腹、それにスティーブが自分の人生を取り戻すことも。

知らなかったのはロバート・レッドフォードやマイケル・ダグラス、ミシェル・ファイファー、レネ・ルッソ、マリサ・トメイ、ナタリー・ポートマンらが出てくることぐらいか。

それでも、先を知っているからといって愉しめないということはなかった。

キャップがムジョルニアを奮うシーンにはワクワクしたし、仲間たちが集合して「アベンジャーズ・アッセンブル!」と号令をかけるシーンは興奮した。
そしてトニーが覚悟を決めるシーンはゾクゾクし、自分の人生を生きたスティーブが皆の元へ戻ってくるシーンには涙した。

その証拠に、三度見てもまだ飽きない自分がいる。

出来得れば「インフィニティ・ウォー」と二本立てで見てみたい。
製作サイドは否定しようとも、これは紛れもない前後編、二部作だ。
続けて大きなスクリーンで見ることに意義がある。

「私がアイアンマンだ」で始まった物語、(サノスの「私は絶対なのだ」に対して)「ならば、私はアイアンマンだ」で締めくくり。
22本の作品は、ここに全て綺麗にまとまったのである。

さて、トニーとスティーブのいないこれからのアベンジャーズはどうなるのだろう?

ソーはガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと共に旅立った。
本作でロバート・ダウニーJr.やクリス・エヴァンス共々契約満了が伝えられていたクリス・ヘムズワースは、聞くところによると契約を更新し、あと2本の出演契約を結んだという。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」と「ソー4」は確定ということか。

ハルクと一体化したブルース・バナーはどうだろう?
ブルースの語るべき物語も、本作で終ったように思う。
残っているとすればベティ、そしてロス長官との間の問題だが、ナターシャとのロマンスを挟んでしまった以上、今さらという気もしないでもない。

スパイダーマン、ブラックパンサー、ドクター・ストレンジらは単独作品が控えているので、まだまだ活躍してくれそう(ただスパイダーマンに関しては、契約上の問題から早晩<MCU>から去るような気もするが)。
また今のところ一度も劇中で「キャプテン・マーベル」とは呼ばれていないキャロル(キャプテンが二人いると混乱するから?)も、これからの<MCU>を引っ張っていくであろうキャラクターだ。

”キャプテン・アメリカ”を継ぐことになるのかどうかわからないがファルコンとバッキー、スカーレット・ウィッチ、ホークアイは配信ドラマもあるし、ローディ共々何らかの形でこれからの作品にも出てくれるだろう。

それに新たに参入するキャラクターも当然出てくるわけだし、X-MENやファンタスティック・フォーも加わってくるので頭数は問題ないだろうが、それでもこれまでのアベンジャーズのようなまとまりには欠ける。マーベル・スタジオのことだからこれからの戦略も抜かりなく練られているのだろうが、それでも一抹の不安は残る。

特に「アイアンマン抜き」となれば、わが国での苦戦は必至と思われるが、さて、どうなることやら。

ところで今までの<MCU>はリアルタイムか過去が舞台になっていた。
「インフィニティ・ウォー」は2018年、「エンドゲーム」はその5年後の2023年が舞台。
これを受けて展開されるであろう「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」は初めて未来を描く作品になるということか。

今後の作品群は全て未来の時制で描かれるのだろうか。
それとも現実世界が追いつくまで、作品世界では大きな時間経過は描かれないのか。
それともこの時間のはざまに、これまで<MCU>世界には存在しなかったミュータントを導入する秘策があるのか。興味は尽きない。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-05-06 21:14 |  映画感想<ア行> | Trackback(1) | Comments(0)
**** ネタバレ注意! ****

2008年の「アイアンマン」から始まった<マーベル・シネマティック・ユニバース>の通算22作目、<フェイズ3>としては10作目、そして<インフィニティ・サーガ>の完結編。
……のはずだったが、最近のケヴィン・ファイギの発言によれば<フェイズ3>の締めくくりは次回作「スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム」とのこと。
ただ実質的には長大なる物語の”完結編”たるに相応しい堂々たる大作である。
二回見てきて、ようやく少し感情の整理がついた。

e0033570_17022404.jpg最初に描かれるのは家族と静かに暮らすホークアイ、クリント・バートン。だが目を離した僅かな隙に、家族の姿は掻き消えてしまっていた。
一方、宇宙を漂流するアイアンマン=トニー・スタークとネビュラを乗せた宇宙船。だが燃料も酸素も底を尽き、トニーは既に死を覚悟していた。だがその宇宙船はやがて眩い光に包まれる。

トニーとネビュラを救い出したキャプテン・マーベル=キャロル・ダンヴァースは、アベンジャーズ基地で生き残ったキャプテン・アメリカ=スティーブ・ロジャース、ソー、ブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフ、ウォーマシン=ジェームズ・ローズ、ロケット、ハルク=ブルース・バナーと合流を果たす。
だがトニーとスティーブの蟠りはまだ消えていなかった。トニーは出迎えたペッパー・ポッツと共に基地を去る。

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」未登場だったホークアイの近況が早速明らかに。軟禁状態だった彼は未曾有の危機も知らず家族と水入らずの生活を送っていたが、そこでサノスのスナップによって家族を失ってしまう。
宇宙に取り残されたトニーとネヴュラの運命は?とヤキモキさせられたが、序盤であっさりと救出されて一安心。
ここでキャプテン・マーベルを紹介するのも悪くない。

「キャプテン・マーベル」のポストクレジットシーンでは、スティーブたちの前に突然姿を現すキャロルというシーンがあったが、本編にはなし。
ということは地球への帰還途中でたまたまトニーたちを見つけたわけではなく、スティーブらの依頼を受けて捜索に行っていた、ということだろうか。

また「インフィニティ・ウォー」の序盤では、スティーブと決裂したことを後悔し、反省しているように見えたトニーだったが、ここは敗れたことによって気持ちが高ぶっていたのだろう。
八つ当たりに近い形ではあるが、スティーブに感情をぶつけるトニーは、らしいといえばらしい。

キャロルとネビュラの発案によりサノスの居所を突き止め、ストーンを奪う計画が立てられる。だが対峙した時、既にサノスは役目を果たした為にストーンは不要だとして破壊してしまっていた。
ソーは激情にかられサノスに止めを刺すが、遅きに失していたのである。

サノスがあまりにもあっさりと殺されてしまうので、一瞬呆然と。
もちろんここで終るわけはないからさてどうなるかと思っていると、当然のように後半でラスボスらしい存在感で復活してくる。

5年後、オコエも含め生き残ったメンバーたちは手掛かりを求めていた。その中にはクリントのものと思われる凶行も含まれており、胸を痛めるナターシャ。
そんな時アベンジャーズ基地に、サノスの犠牲になったと思われていたアントマン=スコット・ラングが現れた。量子世界に閉じ込められていた(「アントマン&ワスプ」のラスト)が、ひょんな切っ掛けで生還を果たしたのだ。
そしてスコットはこの5年間が体感時間は5時間だったことを引き合いに出し、この技術を応用すれば過去へ戻ってサノスより先にストーンを手に入れ、失われた仲間を取り戻せるのではないか、と提案する。

スティーブ、ナターシャ、スコットは協力を求めトニーの元を訪れる。
トニーはペッパーと結婚し今は一人娘モーガンを設けていた。スコットの提案に興味を示しはしたものの、今の自分にはリスクが大きいと参加の申し出を拒否する。
そこで今度はブルースを訪ねるのだが、今の彼は更なる実験の結果ハルクとの融合が進み、ハルクの姿でブルースの心を保っている状態だった。
自分の専門外でもあり一度は躊躇するものの、結局彼は計画への参加を表明し、実験が開始された。

実験は失敗が続き計画実行が危ぶまれたが、そこにトニーが合流。スティーブとトニーは固い握手を交わす。
厭世気分に浸っていたソー、更にナターシャの説得によりクリントも参加し遂に実験は成功する。
そこで効率よくストーンを集めるため、チームを幾つかに分け別々の時代、場所へ飛ぶことになった。

ハルクが子どもたちの人気者になっているという設定は意外だったが、もっと驚かされたのがソー。
ノルウエーにニュー・アスガルドという街(村?)を作り、そこに生き残ったアスガルド人たちと暮らしている(「インフィニティ・ウォー」では消息不明だったヴァルキリーもそこにいる)のだが、ソーは小屋に引きこもり、コーグやミークと一緒に酒をかっ食らってゲーム三昧。そして見るも無残なメタボ体型に。
これ、さすがに最終決戦までには元に戻るのだろうと思っていたが、ラストシーンまでこのまんまだったのには二度ビックリ。
かつて自身も酒に溺れて現実逃避していたヴァルキリーが、一切ソーを責めるようなことを言わないのも「わかってる」。

また家族を失い自暴自棄になっているクリントは、闇の処刑人となりヤクザの抗争に首を突っ込むまでになっているが、それを迎えに来たナターシャは責めることをせず、「もっと早く来てあげられれば良かった」と呟いてそっと手を握るのも、二人の長年の絆の深さが感じられる良いシーンになっている。
このシーンは東京という設定で、対するヤクザは真田広之が演じているが、正直言うと特に注目すべきものではなかった(殺陣はさすがだったが)。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をはじめ、様々なタイムマシン、タイムトラベルを扱った映画を上げ、全部でたらめだというシーンがあるが、この作品では一時的にストーンを借りても、また元の時間・元の場所へ戻せば「なくなったこと」にはならないから歴史は変わらない、ということらしい。
また今の自分が過去へ行って行うことは、自分にとってはこれから起こること(=未来のこと)だから、やはりタイムパラドックスは起らないと説明されるが、この辺の理屈はなかなか難しい。

2012年のニューヨークにはスティーブ、トニー、スコット、ブルース。そこで二手に分かれブルースはエンシェント・ワンの元へ。
彼女はブルースの正体と目的を見抜き、ここでタイムストーンを手放せばこの世界が危機に陥ると主張するが、ブルースは根気よく説得する。その決め手となったのは、未来を垣間見たドクター・スティーブン・ストレンジが、自らストーンを手放したという話だった。

「ストレンジに会いに来た」というブルースに対し、「5年程早すぎましたね」と返すエンシェント・ワン。彼女はいずれストレンジが自分の元へやって来て、偉大な魔術師になることをこの時点で察していたということか。
そしてストレンジの判断が正しいのか、自分の判断が正しいのかを瞬時に見極め、ブルースにストーンを託すエンシェント・ワンの決断力。
それにしても、後付ではあるもののニューヨーク決戦の裏側でエンシェント・ワンも人知れずチタウリの軍勢と戦っていたというのは燃えるものがある。

一方のスティーブ、トニー、スコットは、スタークタワーから捉えたロキをシールド本部へ護送する最中のメンバーからマインド・ストーンとスペースストーンを手に入れるのだが、予期せぬハプニングが起りそのドサクサでロキがスペース・ストーンを持ったまま逃走、計画は失敗に終わる。

このシーンでは「アベンジャーズ」でのニューヨーク決戦後の裏側が明らかになる。
ロキの持っていたマインド・ストーンとスペース・ストーンを回収に向かったのが、ジャスパー・シットウェルとブロック・ラムロウ率いるストライクチームで、更にそれを指揮していたのがアレクサンダー・ピアースというのには驚いた。

またこの時代の本物と入れ替わったスティーブが、疑念を持ったエージェント・シットウェルの耳元に「ハイル・ヒドラ」と囁くシーンには唸らされた。
そして鉢合わせする2人のスティーブ(この時代のスティーブが、未来のスティーブをロキの変装だと思い込むのも良い)の戦い。
劣勢に立たされた未来のスティーブが「バッキーはまだ生きている」と告げて動揺を誘い、難を逃れるのも芸が細かい。
またこの一連のシチュエーション、「キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー」をなぞっているので、両方見ていればニヤリものだ。

ただこの時に実は歴史上の分岐が起ってしまい、ロキがスペース・ストーンを持って逃亡中の新たな世界が出来てしまった。
これは製作が発表されたロキを主人公とする配信ドラマへと繋がっていくのかもしれない。あるいは将来、別の時間軸からひょっこりと”正史”の世界へカムバックする、なんてことも?
またシットウェルたちが、キャップを自分たちの味方だと思い込んでる世界というのもなかなかにややこしい。

ローディ、ネビュラ、クリント、ナターシャを乗せた宇宙船は2014年の惑星モラグへ。ここでスターロードことピーター・クイルを出し抜いてパワー・ストーンを手に入れようというのだ。
二人を下ろし、クリントとナターシャは更に惑星ヴォーミアへ向かう。

ソーとロケットは2013年のアスガルドへ。
エーテル(リアリティ・ストーン)を体内に吸収してしまったジェーン・フォスターから回収しようというのだが、その日は母フリッガが非業の死を遂げる日でもあった。
ロケットはリアリティ・ストーンの回収を成功させ、ソーは母とのつかの間の再会を果たし、失われたムジョルニアも取り戻す。

フリッガは一目見てソーが自分の知ってるソーではなく、未来から来たこと、そして必死に何かを伝えようとする態度に、やがて自分を待ち受けるであろう将来を悟る。ここでソーが神様でもヒーローでもない、ありのままの無防備な自分をさらけ出すことが、最後の決断に繋がるとは。
このやりとりは「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」の裏話になっている。

トニーとスティーブは、一発逆転を狙って今度は1970年へ飛ぶ。
この時代のキャンプ・リーハイ(キャプテン・アメリカ誕生の地)ではトニーの父ハワード・スタークとハンク・ピムが共に働いていた。
二人は無事にスペース・ストーンと、タイムトラベルに必要なピム粒子を手に入れ、トニーは妻が妊娠中だというハワードと、スティーブは最愛の人ペギー・カーターと邂逅する。

「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」の中でトニーは、父との最後の会話を後悔していた。それをある意味でやり直す機会がここで突然訪れたのだ。そしてスティーブはペギーの姿を垣間見る。これがそれぞれの最後の決断へと繋がってゆく。
ちなみにテレビドラマや配信ドラマとの接点がなかなか描かれない劇場版だが、ドラマ「エージェント・カーター」に出てきたハワードの執事エドウィン・ジャービスが、このシーンに出ているのはさり気ないサプライズ。

モラグではローディがパワー・ストーンを手に入れた(このシーンは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のセルフリメイク)ものの、この時代のネビュラと未来から来たネビュラがシンクロしてしまい、サノスがアベンジャーズの計画を知ってしまう。
父サノスの信頼を得るため、ネビュラは計画を妨害する任務に立ち、この時代のガモーラも妹に同行することに。

ヴォーミアでクリントとナターシャを出迎えたのはレッドスカル。愛する人を失わない限り、ソウルストーンは手に入らないとの言葉に、二人に動揺が走る。
そして二人が、対象となる人物が異なるものの同じ結論に達した時、逸早く行動に移したのはナターシャだった。
悲しみの中、クリントの手にはソウルストーンが握られていた。

<フェイズ4>の製作予定にブラック・ウィドウを主人公にした作品があり、監督や出演者の情報が続々と流れてくる中、まさか死にはしないと思っていたナターシャのまさかの退場(映画は彼女のオリジンストーリーを語るものとも伝えられている)。
思えば彼女は冷静に状況を見極め、時に冷徹な判断を下し、そしてスティーブやブルースら誰かを鼓舞し続けるキャラクターだった。
クリントも今回彼女に救われ再生。しかし彼女は二度と戻らない。

ナターシャの尊い犠牲を経てようやく6つのストーンを揃えたアベンジャーズは、ガントレットを作りこれを作動させる。
するとクリントのスマートフォンに妻からの着信が。計画は成功したのだ。
だがそこへサノスの宇宙船が飛来、アベンジャーズ基地は全滅する。

ガントレットを作動させるにあたっては、何かをやらせてくれと懇願するソーに対し、ブルースが冷静に対応し自ら行う。
だが未来の自分と入れ替わっていたネヴュラの策略により、2014年のサノスの軍勢が押し寄せてくる、ということでサノスが再登場。これまでのサノスの行動は自分なりに善を成そうという信念に基づいたものだったが、ここで初めて自分の楽しみのため地球を攻撃する。
言ってみればここで彼は単なる、そして倒すべき悪の首魁と化したのである。

キャップ、アイアンマン、ソー、ハルク、アントマン、ホークアイ、ウォーマシン、ロケットたちの決死の戦いが始まったが、サノスの率いる大群の前には多勢に無勢。その時、スティーブの耳に懐かしいファルコン=サム・ウィルソンの声が…!

ドクター・ストレンジが、スパイダーマン=ピーター・パーカーが、ブラックパンサー=ティ・チャラが、シュリが、エムバクが、ウィンター・ソルジャー=バッキー・バーンズが、スターロード、ドラックス、グルート、マンティスが、スカーレット・ウィッチ=ワンダ・マキシモフが、ワスプ=ホープ・ヴァン・ダインが、それにオコエとヴァルキリー、寝返ったガモーラにネヴュラ、ペッパーにワカンダ軍、アスガルド軍が駆け付けたのだ。
スティーブが叫ぶ「アベンジャーズ・アッセンブル!」

…と勢いでストーリーを書いてきてしまったが、約3時間の上映時間の内、ここまでで概ね2時間半。

この戦いの前段階では、アイアンマン、キャップ、ソーが中心となってサノスとの激戦を繰り広げるが、その中で一番燃えるシチュエーションは、遂にキャップがムジョルニアをかざすシーンだろう。
思えば「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」の時点で幽かに動かすことが出来たスティーブ。その時に高潔な魂は既に選ばれていたのだろうが、過去のアスガルドからわざわざソーが回収してきたのはこのシチュエーションの為だったのだとわかる(この前まではソーがストームブレイカーと二刀流?でサノスと戦っていた)。

ファルコンがキャップに「左を見ろ」というのは「ウィンターソルジャー」の時の「左、失礼」を受けてのものだろうし、ピーターが再会したトニーに早口でまくしたてるのもそれらしい。
ピーターの説明によると、スナップで消えた後は死んだわけではなく気絶状態だったようだ。どこか別の次元か空間に飛ばされていたのだろうか。量子空間に閉じ込められた結果、5年の時間を飛び越えたスコットと似たような経験をしていたのかもしれない。
そして5年間の記憶は誰も持っていないが、ただ一人未来を垣間見たストレンジだけが全てを把握していた、ということらしい。

そのストレンジにトニーが「これが勝利のチャンスか?」と尋ねるが、「何が起るか明かせば実現しない可能性があった」と答える。
これ、最後まで見るとかなり重い言葉だったことがわかる。そしてそれを伝えられないことで、ストレンジなりに苦悩や葛藤があったことも察せられる。

アベンジャーズとサノスによるインフィニティ・ストーンの争奪戦が始まるが、ここでストーンをはめたガントレットを持って逃げるのが最初はホークアイ、そしてブラックパンサー、スパイダーマン、最後がキャプテンマーベルという新顔たちにリレーされていくのがニクイ。
またスパイダーマンのピンチに駆けつけるのがスーツに身を纏ったペッパーをはじめ、スカーレット・ウィッチやオコエ、ヴァルキリー、ガモーラ、ネヴュラら女性戦士ばかりというのも新鮮である。

遂にサノスがガントレットを手に入れ再びスナップ。だが何も起こらない。全てのストーンは間一髪抜き取られ、全てトニーの手にあったのだ。
そして「私がアイアンマンだ」と高らかに宣言しスナップ、サノス軍はちりと消えた。

ストレンジが見た、たった一つの勝利の方法は、トニー・スタークが自らを犠牲にすることだった。
先に書いたように、これしか勝つ手段がないと知った時のストレンジは何を思ったのか。おそらく他の方法も模索したのであろう。
もしかするとこのルートは比較的早い段階で見つかったものの、それを伝えるわけにもいかず、結果14,000,605通りもの未来を見る羽目になったのではないか。
トニーがサノスからストーンを奪ってスナップする直前の、ストレンジと目と目の会話の雄弁さ。

トニーに駆け寄るのはローディ、ピーター・パーカー、そしてペッパー。
まずフライデーを通してトニーの身体の状態を確かめた後、自分の方を向かせて「ゆっくり眠りなさい」というペッパーにグッとくる。
ああ、あの「アイアンマン」から11年経つのだな。

クリントと家族の再会、ワカンダでのティ・チャラ、シュリとラモンド女王との再会、ピーター・パーカーとネッドとの再会、スコットとホープ、キャシーの再会…。
「ナターシャにも見せたかった。勝ったぞって」「きっと二人とも見てるわよ」というクリントとワンダのやりとり。
ストーンを使っても、ストーン以外の方法で消えた者は戻らない。ロキも、ヘイムダルも、ガモーラも、ヴィジョンも、そしてナターシャも。

ガモーラに関しては、2014年世界からやってきたガモーラはどうやらそのまま留まっているようで、今後の再登場も期待できるが、ただピーター・クイルとのことは知らないわけで、二人が再び恋に落ちるのかどうかは製作予定の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」でのお楽しみということになるのだろう。

湖畔のトニーのログハウスでは、しめやかに葬儀が行われていた。
参列者はペッパー、モーガン・スターク、ハッピー・ホーガン、スティーブ、ローディ、バッキー、サム、クリント、ワンダ、ブルース、ピーター・パーカー、メイ・パーカー、ソー、ヴァルキリー、スティーブン、ウォン、スコット、ホープ、ハンク・ピム、ジャネット・ヴァン・ダイン、ティ・チャラ、シュリ、オコエ、ピーター・クイル、ロケット、グルート、ドラックス、マンティス、ネヴュラ、キャロル、サディアス・ロス、ハーレー・キーナー、マリア・ヒル、そしてニック・フューリー。
トニーほどの著名人であればもっと盛大な葬儀が営まれそうなものだが、いわば身内同然の仲間たちばかりというのが逆に嬉しい。

しかしここで「アイアンマン3」に出てきたハーレー少年(というよりもう立派なイケメンに成長しているが)が出てきたということは、今後の作品群の中で彼が二代目アイアンマンを継ぐ可能性もあるのだろうか。以前から実しやかに噂は流れていたが。それともトニーとペッパーの娘モーガンが、いずれ父に代わってスーツを身に纏う日が来るのだろうか。

全てを終わらせるためにスティーブは過去へ飛ぶ。ストーン(とムジョルニア)を元の世界、元の場所に正確に戻す必要があるのだ。向こうの世界に例え何年いても、戻ってくるのは5秒後だと告げるブルース。
「いない間にバカやるんじゃないぞ」「出来るわけないだろ、バカがいないんだから」というスティーブとバッキーの会話は、そのまんま「キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー」での二人のやりとりに繋がる。
そして5秒後、スティーブの姿はそこになかった。

湖畔のベンチにかける男の姿を見つけたバッキーは、サムを促す。駆け寄ったサムが見たのは、年齢を重ねたスティーブの姿。全てのストーンを返し終わった後、ふと自分の人生を生きてみるのも悪くないと考えたスティーブは、過去に留まったのだ。そして「これは君のだ」と楯をサムに託す。そのスティーブの左手の薬指には結婚指輪が。

過去へ経つ前のスティーブとバッキーの会話は、明らかに永の別れを前提にしたものだ。スティーブがこれから何をしようとしているのか、バッキーにはわかっていたのに違いない。
そしてソーはアスガルドの玉座をヴァルキーに任せ、ピーター・クイル、ロケット、ドラックス、グルート、マンティス、ネヴュラと共に旅立つ。

自己中心的だったトニーは家族を仲間を護るために自らを犠牲にし、他人に尽くしてきたスティーブは自分の人生を取り戻して生き、人々の範たれと自分に言い聞かせてきたソーはありのままの姿をさらけ出し、病気を治療するようにハルクを消し去ろうとしてきたブルースはハルクのままでいることを選択。ユニバース立ち上げの貢献者たちは、物語の終わりに全て変わった。見事な幕引きだったと言えよう。

これからの<MCU>世界はどうなっていくのだろう?
弓の才能の片りんを見せたクリントの娘がやがてホークアイの名を継ぐのか、ティーンに成長したキャシーはやはり父と同じようにアントマンになるのか。
そして5年の空白があるピーター・パーカー、同級生は皆卒業してしまっているのか?(これに関しては、どうやらネッドらはピーター同様に消えていたということで、そのまま同級生ということでいくらしいが)

今のところ「ブラック・ウィドウ」以降は「エターナルズ」と「シャンチー」という新たなヒーロー物が準備中で、その後には「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」と「ドクター・ストレンジ2」、「ブラックパンサー2」が予定されており、また当然「X-MEN」と「ファンタスティック・フォー」のリブート作品も絡んでくることになるのだから、まだまだ当分終わらない。今回が<インフィニティ・サーガ>の完結編、第一部終了という言葉を胸に刻んで、次を愉しみに待ちたい。

それにしても結局テレビや配信ドラマとはきちんと絡まないままで終わってしまった。
デアデビルやデイジー、それにフィル・コールソンあたりがモブでもいいから出て来れば盛り上がったろうに。

それにナキアやエヴェレット・ロス、セルヴィグ、シャロン・カーター、レディ・シフなどこれまでのシリーズを彩ったキャラクターで、もう何人か顔出して欲しい人もいたが、それでもロバート・レッドフォード、マイケル・ダグラス、レネ・ルッソ、ミシェル・ファイファー、アンジェラ・バセット、ナタリー・ポートマン、マリサ・トメイ、ウィリアム・ハートらを台詞なしか、あっても二言三言、映るのも数秒から数十秒といった出番でも起用できるのだから贅沢な作品である。

【ひとこと】
恒例となるポストクレジットシーンはなし。
ただしエンドロールの後で、1作目の「アイアンマン」でトニーがアイアンマン・スーツを作っていた時と同じと思しい金属音が聞こえてくる。
新たな何かが誕生することを期待させる音だ。

【もうひとこと】
今回のガモーラの例を引き合いに出すまでもなく、時間を操作することで過去世界からトニーやナターシャを連れてくることは出来る。だが、そこまでやるかな?
スティーブに関しては、前線で戦うことはなくともメンバーに助言を与えるような立場でのゲスト出演ということなら可能性あり?
ソーはこの終わり方からすると「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3」に出てきそうだが、ロバート・ダウニーJr.もクリス・エヴァンスもクリス・ヘムズワースも、この作品をもって卒業の意向を固めているのでどうなることやら。



by odin2099 | 2019-05-01 17:33 |  映画感想<ア行> | Trackback(4) | Comments(0)
ブログトップ