【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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アル・ゴア元アメリカ副大統領が2006年に製作したドキュメンタリー映画「不都合な真実」の続編。
あの映画によって世界的なエコブームが起ったものの、あれから10年が経ち、地球はかつてない危機に瀕している。

e0033570_22062614.jpg続編は前作に対する反響の数々の紹介から始まる。といってもそれは映画の内容やアル・ゴアの主張に対する批判的なものばかり。誇張されすぎているとか、「地球温暖化は嘘だ」といった声まで。

そんな中でアル・ゴアはアメリカ国内のみならず、世界各地に飛ぶ。
実際に異常気象による災害に見舞われた地域に足を運び、また各地で積極的に講演を行い、次の世界を担うべき人々に語りかける。

そのハイライトは2016年のパリ協定。
元政治家らしい駆け引きを交えながら、遂には採択に漕ぎつける。大いなる前進だ。

しかし映画はそこで終わらない。
新たに大統領に就任したドナルド・トランプがパリ協定離脱を宣言したのだ。
政治家が、国のリーダーが動かないのであれば、人々が立ち上がるしかない。
一人一人が地球の未来の為に、どう考えどう行動すべきか。
それを観客に投げかけ、映画は静かに終わる。



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by odin2099 | 2018-04-17 22:08 |  映画感想<ハ行> | Trackback(1) | Comments(2)
美しいフランスの田園風景から始まるこの映画、世界最高峰と言われるボルドーワインが如何にして生まれたか、に焦点を当てたドキュメンタリー映画。

e0033570_23105489.jpg――と思ってたのだけれど、ワインを巡るシビアなビジネスの方に焦点が当てられていた。

高騰するワインの価格に米国市場が恐れ慄き手を引いて行く。
その間隙を縫うように出現した巨大なマーケットが中国。
その中国の進出に対してシャトー側はどう思っているのか。
またバブルの崩壊を懸念する声も高まる中、遂に――

もちろん多少の蘊蓄は含まれているが、ワインについてあれこれ知りたいと思った観客は見事に肩透かし。
それが悪いとは言わないが、この邦題は誤解を招きかねない。
興味深い内容ではあったものの、消化不良というかモヤモヤは残る。
気分転換に、美味いワインを飲みたい気分だ。

ナレーションはラッセル・クロウ。




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by odin2099 | 2018-02-19 23:12 |  映画感想<サ行> | Trackback | Comments(0)
パリの老舗ナイトクラブ「クレイジーホース」に密着したドキュメンタリー映画。
完全に興味本位で見ました。

e0033570_00062286.jpg冒頭から殆ど全裸の女性ダンサーたちが出てくるのですが、ショーをそのまま見せてくれるのかなと思いきや、ステージの映像から急にカメラが舞台裏に切り替わって練習風景が映し出され、それがまた本番のステージのものに変わり、その合間に演出家や衣装の担当者らスタッフが喧々囂々のやり取りをはじめたり、ダンサーたちが不満をぶつけたり…と時系列を無視して、舞台の表と裏を行ったり来たり。

登場する人々が誰でどういう立場なのかという説明もなく(相手とのやり取りの中で何となくわかるようにはなっていますが)、テロップやナレーションによる解説も一切なく、興味本位、冷やかし半分で見るにはかなりきつい映画です。
せっかく綺麗な女性が沢山出てきて、カメラを意識することなく堂々と脱いでくれるのですが、彼女たちが途中で段々とアスリートのように思えてきてしまい、そういうエロ目線には応えてくれません。

以前、同じくクレイジーホースを舞台にした「ファイア by ルブタン」というドキュメンタリー映画を見ていますが、この時も途中でスポーツ・ドキュメンタリーを見ている気分になりましたが、己の肉体を使って何事かを表現する場合、例え衣服を身につけていなくてもそこにエロが介在する余地はないのかも知れませんね。

しかしどうせならこれとは別に、最初から最後までショーを追いかけた映像も見てみたいものです。
この作品だけだと「世界で一番シックなショー」と言われてもピンとこないもので。



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by odin2099 | 2018-02-16 00:09 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_11514502.pngタンザニア北部のナトロン湖。
塩分が溶け込み毒性が強く、生物が住むに適さない過酷な環境乍ら、僅かな雨期にはフラミンゴの群れが大挙して飛来し、巣作りをし、子を産み育て、そしてまた去ってゆく。
足にこびりついた塩の塊が容赦なく自由を奪う。
外敵に襲われ必死に逃げる、敵わないまでも我が子を護るために立ち向かう親鳥の姿、をカメラは追いかける。

日本版のナレーションは宮崎あおい。
健気で美しいフラミンゴの姿もいいが、雄大な南アフリカの自然な姿もいつまでも眺めていたい。




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by odin2099 | 2018-02-04 11:53 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)
この映画の主人公はフランズ・アフマンというオランダの銀行マン。
彼はディノ・デ・ラウレンティスと出会うことで映画ビジネスに興味を持ち、「プリセールス」と呼ばれる手法を編み出し独立系の小さな映画会社に投資し、多くの作品を世界に送り出すことに貢献した。

e0033570_21480612.jpg「キングコング」、「スーパーマン」、「プラトーン」、「ダンス・ウィズ・ウルブス」、「ターミネーター」、「薔薇の名前」、「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」、「恋人たちの予感」…と彼が関わった作品は数多い。80年代から90年代にかけて、陰からハリウッドを支えてきた功労者といっても過言ではないだろう。

監督のローゼマイン・アフマンはそんな彼の娘。
父が病に倒れ余命幾許もないと知った時、彼女は父のドキュメンタリー映画を撮ることを思い立つ。
オリヴァー・ストーン、ポール・ヴァーホーヴェン、ケヴィン・コスナー、ピエール・スペングラー、マーサ・デ・ラウレンティス、ヨーラン・グローバス、メナハム・ゴーランら映画監督、プロデューサーなどの関係者や、銀行や映画会社と関わりのある弁護士たちらが、フランズへの感謝を捧げ、彼とのエピソードを面白おかしく語っていく。

一度は頂点を極めた彼だったが、スキャンダルに遭い、トラブルに巻き込まれるようにしてハリウッドを去る。だが、最後まで映画との関わりは持ち続けた。
これは旧き良きハリウッドの夢物語を紡ぐと同時に、家族のアルバムでもある一篇なのだ。


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by odin2099 | 2018-01-27 21:49 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
専門家へのインタビューや再現ドラマを織り交ぜながら、レオナルド・ダ・ヴィンチの偉業や人物像に迫るというドキュメンタリー映画。

e0033570_06004411.jpg数々の作品が収蔵されているルーブル美術館、生まれ故郷であるトスカーナのヴィンチ村、才能を開花させたフィレンツェ、円熟期を過ごしたミラノといったレオナルド所縁の地にもロケーションを敢行。
そして代表作である「最後の晩餐」、「モナ・リザ」、「岩窟の聖母」、「ウィトルウィウス的人体図」、「白貂を抱く貴婦人」といった絵画も高画質で撮影しスクリーンに再現といった具合で、「目で見るレオナルド・ダ・ヴィンチ入門」といった按配の作品になっている。

絵画や美術に関する専門知識のない門外漢でも、見ているだけで心が広がっていくような気分にさせられていく。
ナレーションや専門家の解説、ドラマの台詞が日本語吹替で、いちいち字幕を追いかけなくて済むのも有難い。
その分スクリーンにしっかりと集中出来るからだ。




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by odin2099 | 2018-01-19 06:01 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_21595410.jpg創立125周年を記念し、1年で50公演を行うという世界一周ワールドツアーに密着した、RCO初の公式記録ドキュメンタリー映画。

普段は見ることの出来ないリハーサル風景や楽団員の素顔、訪れた地域で出会った人々のインタビューなど貴重な映像の数々…なのだけれども、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、世界最高峰と言われるオーケストラの魅力を掬い取っているとはとても言えない。

オーケストラを掘り下げたいのか、旅景色を収めたいのか、一本の映画としてのコンセプトが不明確で、ツアーに密着したのならその土地土地の観客の反応などを盛り込んでほしいし、オーケストラの魅力を伝えたいなら、ツアーではなく普段の公演の裏側や、その歴史について触れた方が良いだろう。





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by odin2099 | 2018-01-12 22:00 |  映画感想<ラ行> | Trackback(1) | Comments(0)
NHKのBSプレミアムで放送されている人気番組を再編集した劇場版、とのこと。
この番組は見たことがない、というより存在そのものも知らなかったが、たまたまこの劇場版の予告編を見て、出てくる猫の可愛らしさに観賞を決めた。

e0033570_20203933.jpgメインとなってるのは津輕のリンゴ農園で暮す猫の一家を2014年の初めから2015年にかけて、一年以上に亘って追いかけた映像。子猫の誕生から少しずつ成長していく姿が非常に愛らしい。
テレビでの未放映シーンも交えて再構成しているそうだが、最後には2年後、つまり今年の夏に撮影した最新映像も。
ちっちゃくて可愛い子猫の、すっかり逞しく立派になった姿を見ると、高々映画を見てる間の1時間半ちょっとしか経っていないのに、ずっと一緒に見守ってきたかのような錯覚にとらわれる。

その合間には世界各地で撮影したもののなかから、イスタンブール、リオデジャネイロ、ハワイ、モロッコ、シチリア、ギリシャの6か国分をピックアップ。その土地その土地に溶け込んだ様々な猫の姿をインターミッションとして挟み込む構成になっている。これまた個性的な猫のオンパレードで飽きさせない。

ナレーターは岩合光昭(出演も)と吉岡里帆。
この手のドキュメンタリーのナレーションは感情過多、説明過多で辟易するが、それはこの作品も同様。しかしそれが定番になっているのだから諦めるしかないのだろう。



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by odin2099 | 2017-11-01 20:23 |  映画感想<サ行> | Trackback(1) | Comments(0)
e0033570_22334461.jpgテレンス・マリック監督の40年来のライフワークなんだとか。
宇宙の誕生に人類の誕生を重ね合わせた壮大な映像叙事詩。

実景を用いたネイチャー・ドキュメンタリーと、役者に演技させCGも駆使したフィクションとの融合。
その境界線は既に曖昧だ。
「未踏の映画体験」というコピーも強ち間違いではなく、凄いものを見たな、という気分にさせられる。

ただオリジナルだとケイト・ブランシェット、日本語吹替版だと中谷美紀が担当した、詩的というか観念的なナレーションに、めくるめく光の乱舞、睡魔を呼び込むには十分だ。

睡魔には屈しなかったものの、散文的に映し出される映像の美しさには驚嘆させられるものの、それをどう解釈したものか戸惑い、次第に画面を注視することも難しくなってきた。
この断片的な映像の羅列、この中から強烈なメッセージを読み取れる人が羨ましい。


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by odin2099 | 2017-08-28 19:49 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
「世界一ではない、世界で唯一の場所」
「世界で一番の食材が集まる場所」
と語られる築地市場に、2014年から2015年まで1年4カ月に亘って密着取材したドキュメンタリー映画。
日本橋魚河岸から移転して80年、やがて豊洲へと移っていく日本の食文化を支えた「ワンダーランド」を記憶だけでなく、映像として記録しておこうという試みで作られたのだろう。

e0033570_18595834.jpg日付が変わるころから始まる築地の一日、セリの模様、春夏秋冬を通じた旬の食材の紹介をはじめ、市場で働く多くの人々やそこで食材を求める料理人、研究者、ジャーナリスト(服部幸應や道場六三郎ら)にもインタビューを敢行し、知られざるプロの世界の一端を多角的に見せてくれる。

「日本人と海の関係は神秘的」
「生で食べるということは魚に対する最大のリスペクト」
「セリはポーカーの勝負のよう」
等々、幾つかの印象的な言葉が残る。

見るもの聞くもの全ては珍しい、初めてという点も含め、築地へのオマージュを捧げた素晴らしい映画になっていると思うのだが、肝心の豊洲への移転問題が、まだまだ予断を許さない状態なのは皮肉なことだ。


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by odin2099 | 2017-08-16 19:00 |  映画感想<タ行> | Trackback | Comments(0)

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