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【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

アポロ11号の月面着陸を描いた映画を見たら、本物の映像を見たくなったのでDVDを引っ張り出してきた。もう10年も前の作品になる。

e0033570_08595462.jpgNASAのアーカイヴ映像を使い、BBCが製作したマーキュリー計画、ジェミニ計画、アポロ計画、そしてスペースシャトルまでを描いたアメリカの宇宙開発史のダイジェスト。
「功」だけでなく「罪」の部分も描いているのは、これがアメリカ映画ではなくイギリス映画だからこそ、なのかも知れない。

日本人の宇宙飛行士が幾人も誕生し、その彼らが宇宙ステーションの長期滞在の記録を打ち立てたりと、今では「宇宙」もかつてのような”特別な場所”といった感覚は薄れつつあるが、その一方でこの映画で描かれているような未知への挑戦とそれに伴う高揚感のようなものは抱けなくなってしまった。

地球軌道上の宇宙ステーションに何カ月も滞在し、様々な研究や実験を行ったり、というのも素晴らしい仕事だろうけれど、それでも月へ行ってそして帰ってくる、というわかりやすいインパクトには到底及ばない。月へ、火星へ、そして遥かな宇宙の彼方へと、人類が再びフロンティアスピリッツを持つようになるのは、果たしていつのことになるのやら。

それにしてもこの映画、いつのまにかタイトルが変更に。
「挑戦者たちの栄光と挫折」はコピーの一種かと思っていたが、どうやらソフト化に当たって付け加えられたサブタイトルのようだ。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-02-23 09:00 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
「はやぶさ2」がいよいよ小惑星へ着陸!
その前に初代「はやぶさ」の歩みを振り返ってみましょう。

e0033570_18270599.jpg「はやぶさ」を題材にした映画って何本も作られましたね。実話ベースの宇宙モノというと、日本ではこれくらいしか題材がないってこともありますけれど。
「ライトスタッフ」とか「ファースト・マン」とか「アポロ13」とか、あるいは内幕モノで「遠い空の向こうに」「ドリーム」「月のひつじ」といった作品が作れる米国とは大違い。
ノンフィクションで日本の宇宙開発をテーマにしたり、日本人宇宙飛行士を主人公にした映画が作られるのははたしていつになることやら。

そんな「はやぶさ」映画の中で、純粋に探査機の「はやぶさ」のみに焦点を当てているのがこの作品。
後はプロジェクトに関わった人たちをメインにしたドラマ仕立てですが、この作品は全編CGで描かれるセミドキュメンタリータッチ。計画の全貌を手っ取り早く知るには丁度良いものになっています。
「はやぶさ2」のミッションも実り多いものになると良いですね。

そういやこの作品、「はやぶさ/HAYABUSA BACK TO THE EARTH」なんだと思っていたのですが、平仮名の「はやぶさ」は公式タイトルではないのかしらん?

<過去記事>



by odin2099 | 2019-02-21 18:32 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_22201815.jpg今年はアポロ11号の月面着陸から50年。その節目に合わせその偉業を描いた物語――なんだと思っていた、製作の報を聞いた時は。
実際はアポロ11号の船長として、人類史上初めて月面を歩いた男ニール・アームストロングの伝記であった。

テストパイロット時代にあのチャック・イェーガーから失格者の烙印を押され、幼い娘を病気で失い、宇宙飛行士に応募して選ばれ、ジェミニ8号に乗り込み初のランデブーとドッキングのテストを成功させるものの、その後に起った事故で九死に一生を得、そしてアポロ11号に乗り込み――その間に事故で友人たちを何人も失い、家族との絆も断ち切れそうになり、と凡そ偉人伝、サクセスストーリーとは程遠い”事実”が淡々と描かれていく。

e0033570_22203219.jpg流石にアポロ11号の飛行には時間が割かれているものの、ニール自身が沈着冷静で自己顕示欲に乏しく、生真面目で面白みのない人物だけあって、映画も実に地味で盛り上がらない(故に数々のトラブルも克服してきたと言える)。

これはこれで評価する声も高いのだが、個人的には期待していた要素が皆無で何とも物足りないものとなってしまった。
いつの日か見直した暁にはこの想いがガラッと変わっている可能性もないではないが。

それにしても初登場シーンから終始ニールとそりが合わなそうなバズ・オルドリンが、何故ニールと組んでアポロ11号に乗り込むことになったのか、映画を見ているだけではまるでわからない。
彼だけでなく、登場する宇宙飛行士たちの為人は立花隆の名著「宇宙からの帰還」で一通り押さえていたつもりだったのだが、誰が誰なのか初見ではピンと来ないのではないだろうか。

【ひとりごと】
この手の作品にエド・ハリスの顔が見えないと何となく淋しい。



by odin2099 | 2019-02-17 22:23 |  映画感想<ハ行> | Trackback | Comments(0)
アポロ13号の事故を、当事者(船長)だったジム・ラベルの著した著書に基づき、トム・ハンクスを主演にロン・ハワードが監督したこの映画も、気が付くともう四半世紀近くも前のものに。
でも今そのまま劇場に掛けても他の作品に比べて全く遜色がないくらい良く出来ています。

実際にアポロ宇宙船に乗っているかのような迫力、乗組員たちの息遣いが聞こえてきそうです。
NASAの管制センターは、今にも歓声や怒号が飛び交う喧噪の中に放り込まれそうな臨場感を醸し出しています。

e0033570_22381122.jpg生命の危機に直面したクルーの焦燥感、何とか彼らを救い出そうと奮闘するスタッフたちの緊迫感、誇張されてる部分、省略されている部分、敢えて改変した部分も少なくないとは思いますが、それでもかなりの部分が事実に即しているのだとか。

セットの再現具合やSFXの技術的なクオリティもさることながら、実話の持つ重みなのか、ドラマ部分も実にしっかりと組み立てられています。
そのあまりの出来過ぎなくらいの見事さに、ついついこれがフィクションではなくノンフィクションであることを忘れてしまうくらいです。

そして無事の地球帰還。
結末はわかっていても安堵感と、言いようのない満足感に包まれます。
宇宙開発をテーマに、実話に基づいて作られた作品は何本もありますが、ここまでの完成度の高いものは今のところはなさそうです。
そして二度とこういう事故が起きないよう、宇宙開発は万全を期して行って欲しいと願わずにはいられません。

<過去記事>



by odin2099 | 2019-01-20 22:40 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_20230786.jpg「ドリーム」を見る前あるいは見た後には、是非この作品もチェックした方が良いですね。
描いている時期もほぼ同じ。
「ドリーム」が<マーキュリー計画>を支えた女性たちの話ならば、この「ライトスタッフ」は実際に宇宙を飛んだ男たちとその妻たちの物語。
そのハイライトはどちらもジョン・グレンが乗ったフレンドシップ7号による地球周回軌道。それを違った視点で捉えているので、見比べるとより理解が深まるのではないかと思います。

といいつつ、この映画はチャック・イェーガーに始まり、チャック・イェーガーに終わるのですが(厳密に言えばラストはゴードン・クーパーの飛行シーン)、先ごろ亡くなったサム・シャパードの格好良さったらないですね。クーパーが最後に言いかけた「最高のパイロット」とはイェーガーのことだったんでしょうか。
そのイェーガーも、ミスを犯した(と本人は否定するものの世間では思われてる)ガス・グリソムを嘲笑する仲間たちに交じっているようで、実は命がけの危険な任務に就いたグリソムを評価していたり、と懐の大きいところを見せてくれるのが最高です。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/3334639/


by odin2099 | 2017-10-05 20:24 |  映画感想<ラ行> | Trackback | Comments(0)
アメリカの威信をかけた<マーキュリー計画>の裏側を描いた「実話に基づく」ストーリー。

e0033570_19374289.jpg原題の”Hidden Figures”を直訳すると、「隠れた人物」と「隠れた数字」の両方の意味があるが、これはその活躍が表立って紹介されてこなかった主人公となる3人の女性と、劇中で度々問題となる軌道計算を求める方程式、そしてそこで求められる解との両方の意味を持たせているのだろう。

配給会社は当初『ドリーム/私たちのアポロ計画』という邦題で封切る予定で、ポスターもフライヤーも作成されたのだが、<アポロ計画>ではなくその前段階の<マーキュリー計画>が題材なことから相応しくないとの抗議の声があがり、『ドリーム』とシンプルなものに改題。しかしこれはこれで作品内容を反映したものとは言えず、モヤモヤが残る結果になってしまった。

米ソの宇宙開発競争の真っ只中、ソ連はアメリカに先んじてボストーク1号でユーリ・ガガーリンを宇宙に送り込み、大打撃を被ったアメリカは何とか有人宇宙飛行を成し遂げようとする中で、キャサリン・G・ジョンソン、ドロシー・ヴォーン、メアリー・ジャクソンの3人は、有色人種で女性という二重のハンデに苦悩しつつ計画を成功に導いていく。

e0033570_19395905.jpg宇宙開発史を彩る単純なサクセスストーリーなのかと思っていると、そこに色濃く描かれているのはアメリカ社会に根強く残る差別問題。
多少なりともコミカルなオブラートに包んではいるものの、たかだか半世紀ほど前にまだこれほどまでに深刻な問題が残っていたことはショックだった。

実際は映画で描かれる年よりも前に彼女たちは然るべきポストに就き、既に差別も(完全ではないものの)排除されていたようで、そこは映画として大目に見なければならない部分だろうが、だからといってモデルとなった実在の彼女たちの功績が揺らぐわけでもあるまい。
出演は中心となる3人の黒人女性にタラジ・P・ヘンソン、ジャネール・モネイ、オクタヴィア・スペンサー。
それにクリスティン・ダンスト、そしてケビン・コスナーが脇を締めている。
監督はセオドア・メルフィ。
by odin2099 | 2017-10-04 19:42 |  映画感想<タ行> | Trackback(21) | Comments(2)

e0033570_23014879.jpgどうしようか散々迷ったんですが、なかなか評判が良い上に『宇宙戦艦ヤマト2199』との比較論なんかも出回っているので、重い腰をようやく上げて観に行ってきましたよ。
それにしても昨年11月下旬に公開が始まった映画を、まだ上映してるというのは驚きですなあ。


荒廃した未来の地球、絶滅の危機に瀕した人類を救うため、居住可能な惑星を探す旅に出る…というお話が『宇宙戦艦ヤマト』っぽいということなんでしょうなあ。
ただ宇宙規模のエクソダスのお話なんていくらもあるので、無理に『ヤマト』と結びつける必要はないでしょう。それよりか最初に企画を聞いた時に感じたように、これはストレートな『2001年宇宙の旅』のフォロワーの一本だと思います。


e0033570_23015520.jpgが、何故にこの作品が各方面で絶賛されているのか、自分にはサッパリでした。
ワームホールだブラックホールだと色々出てくる割に見世物的要素は少ないし、人間ドラマがとりたてて濃密だとも思えませんしねえ。最後もちょっと甘すぎるラストかなあ。
これなら同じ『2001年』フォロワーの中でも、『未知との遭遇』とか『コクーン』とか『アビス』とか『コンタクト』の方が自分には愉しめましたね。169分も長すぎました。


【ひとこと】
当初この映画の監督はスティーブン・スピルバーグだったそうな。となると『A.I.』に続いてキューブリック的なるものへの挑戦作!だったんだろうな。


by odin2099 | 2015-01-20 06:40 |  映画感想<ア行> | Trackback(16) | Comments(0)

e0033570_21441605.jpgNASAが持つ膨大な記録映像を基に、24人の宇宙飛行士たちへのインタビューをナレーションとして使って構成した<アポロ計画>のドキュメンタリー映画。
映像は驚くほど鮮明で、本物ならではの迫力に満ちたものになっている。


しかし<アポロ計画>の成り立ちから順を追って解説する、というような体裁のものではなく、様々な記録映像からピックアップして、乗組員たちがロケットに乗り込むところから、打ち上げ、地球の周回軌道上の眺め、月への出発、着陸、月面探検、そして帰還という具合に一本のストーリーとしてまとめているので、どれがどの時の映像なのかがわかりにくいという欠点はある。


また映像が美しいだけに単調で、観ていると怠くなる…と最初に観た20数年前は思ったものだが、今回改めて観直してみると80分という上映時間が心地よく感じられるようになっていた。
本国ではDVD化もされているようだが、わが国では当時VHSやらLDやらが発売されたものの、既に廃盤。是非国内版のDVD発売を望みたい。


by odin2099 | 2015-01-11 21:44 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)

e0033570_21060632.jpg「地球は青かった」で知られる旧ソ連の宇宙飛行士ユーリー・ガガーリンを主人公にしたロシア映画。昨年は生誕80周年にあたるらしい。実際の彼の発言は違う趣旨のものだったらしいが(映画の中にも出てこない。また「神は見当たらなかった」の発言もない)、それも含めて名前だけは知っているけれどその為人についてはあまり知られていない”英雄”にスポットを当てたものになっている。


映画は打ち上げ当日の朝から飛行の準備、ロケットの発射、飛行中のトラブル、そして無事に帰還するまでを追いかけ、これにガガーリンの生い立ちや訓練生活、家庭人としての側面などを随時織り込むという構成になっていて、当時の宇宙開発技術が如何に未知数なものだったか、それに旧ソ連の庶民の暮らしが貧しく慎ましやかだったかも画面から伝わるようになっている。


しかし映像は大変美しいものながら、映画そのものは空虚なもの。結局ガガーリンがどういう人物だったかはなかなか伝わってこない。英雄となった後の彼は不遇であり、またその最期は訓練中の事故死(原因は未だ特定されず様々な憶測が飛び交っている)だったことがさらっと語られるだけだが、その辺りをもう少し掘り下げて欲しかった。さもなければ徹底的に”英雄”として持ち上げた内容にすべきだったか…。


【ひとこと】
これは同時期のアメリカを描いた『ライトスタッフ』と合わせて観るべき。また「ソ連二番目の宇宙飛行士」ゲルマン・チトフの視点で語った内幕モノも観てみたい。


by odin2099 | 2015-01-07 21:06 |  映画感想<カ行> | Trackback(1) | Comments(0)
e0033570_22332176.jpg宇宙飛行士ってどんな人が選ばれるの?
宇宙飛行士ってどんなことをするの?

…といった疑問に答えてくれる一冊。

ジュニア向けの新書ではないのだが、語り口調はかなりソフト。
日本人宇宙飛行士たちの意外な素顔が垣間見られるのもお得感が。
by odin2099 | 2014-10-22 20:10 | | Trackback | Comments(0)
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