【徒然なるままに・・・】

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「きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写してたれにか見せん」(森鴎外『舞姫』) HNは”Excalibur(エクスカリバー)”

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<東映まんがまつり>を参考にして、ゴジラ映画をメインにTV作品から数本をセレクトしてまとめて公開というスタイルで始まった<東宝チャンピオンまつり>だが、春夏冬の年三回の興行で毎回毎回ゴジラの新作を作るのは無理な話。
そこで新作は年一本とし、あとは旧作のリバイバルで埋めるという作戦に出た。
この作品は1970年冬の目玉作品で、<チャンピオンまつり>版としては70年春の「キングコング対ゴジラ」に続く二本目となる。

e0033570_20175403.jpg当時は封切館は同じ作品を二度上映できないという仕組みがあったらしく、リバイバル公開にあたっては再編集が施されるのが常。手を加えてあれば”新作”同様、という解釈らしい。
もっとも<チャンピオンまつり>は4本立て、5本立て…という番組なので、1作品あたりの上映時間は短くせざるを得なかった、という理由もあったのだろう。途中休憩が入るとはいえ、子供対象でトータル3時間4時間の番組編成は現実的ではない。

その結果オリジナル版89分に対しこちらは74分とコンパクトに切り詰められた短縮再編集版となった。
まあ15分もカットされれば人物関係がわかりにくくはなるのだが、逆に人間側の多少ドロドロしたドラマ部分が削られたので、怪獣映画としてはかえってわかりやすく面白くなったとも言える。
ハッピー興行社の熊山とその黒幕で政財界に顔が効く虎畑とのいざこざなんかより、子供はモスラとゴジラの対決を見たいよね。

なのでこのカット版、娯楽性が加味されているのでマル、である。

【ひとこと】
この作品、「ドラえもん/のび太の恐竜」の併映として80年春にもリバイバル公開されてるが、そちらは更に手を加えた別ヴァージョンなのだ。

<過去記事>



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by odin2099 | 2018-08-24 20:21 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
この映画は2016年7月29日に公開されているので、気が付くともう2年前の作品になってますね。
まだまだ色褪せない「同時代性」を保ち続けてる作品ではありますが、庵野監督の話題は先ごろ発表された2020年公開予定の「エヴァンゲリオン」新作(完結編)の方へ行っちゃってますが。

e0033570_07245966.jpg怪獣映画としてだけでなく、ポリティカル・フィクションとしても楽しめますが、その一方でギャグ映画でもありますな。エゴ剥き出しで右往左往する官僚たちの姿は滑稽です。
しかし政治家が徹頭徹尾カリカチュアライズされてますが、実は貶める意図は全くなく、限りなくリアルな描写なのかも知れないなあと、3・11だけじゃなく最近の政局を見ても感じますね。それとも製作陣の壮大な嫌味でしょうか。

主人公である矢口が、スクリーンを通してではなく自分の目でゴジラを見るのは、ようやく映画が半分まで差し掛かった頃で、しかも遠目でチラっと見るだけ。
最終決戦の際には矢口も現場に出ますが、それでもかなり距離はあり、直接対峙することはありません。
「ゴジラ」シリーズで主人公がゴジラと対面せずに終わるというのは、かなり珍しいケースでしょう。

ファンかそうでないかを問わず、広く受け入れられた「シン・ゴジラ」。
その後の「ゴジラ」はというと、レジェンダリー・ピクチャーズ版は次回作でラドン、モスラ、ギドラを投入、その後の作品でキングコングとの対戦を用意し怪獣バトルを前面に押し出す戦略のようで、一方の国内版はアニメで三部作を展開中と変化球勝負に出ています。
この一本でハードルがかなり上がってしまった感があり、国内で正当な(?)「ゴジラ」を復活させるのは当分先になりそうなのがもどかしいですね。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/24561344/
https://odin2099.exblog.jp/25157234/



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by odin2099 | 2018-07-29 07:29 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
先週の7月10日が「ウルトラマンの日」として認定されてますが、その日は通称「ウルトラマン前夜祭」と呼ばれる特番が放送された日。
本当の「ウルトラマン」第1話は、本日7月17日からの放送でした。

e0033570_21122573.jpgという訳で第1話「ウルトラ作戦第一号」から始まる「ウルトラマン」の長篇映画。
しかし中途半端なんだよね、これが。
毎度毎度書いてるように、このエピソードでウルトラマンが活躍する場面は全部カット。ベムラーは科特隊の攻撃によってやっつけられちゃう。
強いぞ、科特隊。歴史捏造疑惑はあるけれど。

続いて第8話「怪獣無法地帯」、こちらは「ウルトラマン/怪獣大決戦」にも選ばれた人気エピソードですが、その切り口がちょいと違います。
あちらはいきなり多々良島からお話が始まるけれど、こちらは科特隊が出動するまでのシーンが結構残されていますね。時間の制約がある中で、どの部分を残しどの部分を削るか、編集者や監督によって解釈は色々ということで。

大トリを飾るのは第26、27話の「怪獣殿下(前後篇)」。
大阪城を舞台に迫力あるバトルが楽しめますが、個人的には”怪獣殿下”がイラつくので好きじゃありません。ホシノ君といい、こういった小生意気で出しゃばるガキはホント大っ嫌いなんだよなあ。
またこのエピソードは一種のメタフィクション。近未来を舞台にしている他のエピソードと違い、リアルタイムの時間軸っぽいのも実は苦手だったりします(大阪万博を目前に控えていますし)。

という訳でウルトラシリーズ劇場版の栄えある第1作め。
これまた毎度ぼやいてますけど、出来の方は残念ながら傑作とは程遠く(そもそも映画としての体裁も整っていないし)、存在価値はイベントムービーとしてのみというのがちょっと残念なんですが、当時の子供たちは大喜びしたんでしょうねえ。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/8600734/


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by odin2099 | 2018-07-17 21:14 |  映画感想<ア行> | Trackback | Comments(0)
東映の「宇宙からのメッセージ」と並ぶ和製「スター・ウォーズ」便乗映画の雄で、タイトルの「惑星大戦争」は当初「スター・ウォーズ」の邦題として準備されていたものの流用、というのは有名な話。

「宇宙からのメッセージ」の項でも書いたが、研究の後は窺えるものの、実はそれほど「スター・ウォーズ」に似てるとは思わないのだが、こちらの方はもっと影響が少ない。強いて上げれば宇宙猿人の登場くらいか。

e0033570_19392816.jpgおそらく「スター・ウォーズ」そのものというより「SFブーム」にあやかろうとしたのだろうということと、準備期間の不足から研究どころではなかったのではないかと推測できる。
あるいは「海底軍艦」の轟天号を宇宙へ飛ばそう!というのがそもそもの発端だったそうなので、最初から「スター・ウォーズ」なんか眼中になかったか。
結果的に「スター・ウォーズ」というよりも「宇宙戦艦ヤマト」の実写リメイクのような仕上がりになっている。

主人公は森田健作、そのライバルで親友は沖雅也、それに宮内洋が並んだ姿は東宝映画っぽくないし(モリケンは松竹所属だし、宮内洋は”東映ヒーロー東の横綱”なんて呼ばれるくらいだ)、池部良や平田昭彦はともかく、大滝秀治もあまり特撮モノのイメージはないし、特撮モノに所縁があるキリヤマ隊長こと中山昭二も東宝映画っぽくはない。
まあそれも多国籍軍というか、色々な枠を越えたドリームチームと言えなくもないが。

戦いの激烈さを表現する為かメイン格のキャラクターでも容赦なく殺されてしまうし、最後は「さらば宇宙戦艦ヤマト」を先取りしたかのような特攻劇で幕を下ろすなど全体的に暗いお話ではあるが、低予算で時間のない中でありながら、精一杯の見せ場を用意したスタッフには拍手を送りたい。
津島利章の軽快なマーチも良い。

DVDに収録されているオーディオ・コメンタリーはヨミ惑星人の司令官ヘルを演じた睦五郎だが、この作品へ出演した当時のことは殆ど記憶にないとのこと。円谷プロの「ファイヤーマン」撮影時のことは共演者のことなど色々語ってくれるのだが、同時期の「ゴジラ対メカゴジラ」、「メカゴジラの逆襲」出演時のことも覚えておらず、辛うじて「エスパイ」については語ってくれたが、インタビュアー泣かせの内容に。

スペース・アドベンチャー コブラ」や「少女コマンドーIZUMI」、「電脳警察サイバーコップ」の話題も振られたものの、どうやら作品名すら記憶してない様子。子供番組や特撮映画をバカにしているわけでもなく、おそらく現場から現場へと多忙を極めていたことや、”仕事”として割り切って”職人”に徹していたからかな、とは思うが、なんだか淋しい。

ちなみに轟天号の出番は、オリジナルの「海底軍艦」より長いんじゃなかろうか。
そしてこの「惑星大戦争」、それに「宇宙からのメッセージ」の両方に唯一出演してるのがウィリアム・ロスなんだと。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/12711006/




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by odin2099 | 2018-05-13 19:47 |  映画感想<ワ行> | Trackback | Comments(0)
「レディ・プレイヤー1」には、なんと伊福部メロディをアレンジしたBGMに乗ってメカゴジラが登場しますが、原作小説「ゲームウォーズ」では映画に出てきたメカゴジラモドキではなく、”機龍”と明記されてるそうで。
というわけで<ミレニアム・シリーズ>第4弾を再見。メカゴジラはシリーズに何体か登場しますが、”機龍”の二つ名を持つのはこの作品に登場するメカゴジラのみ!
ちなみにこの作品、平成以降に製作された作品群の中では珍しく、伊福部メロディの引用はありません。ちょっと皮肉な感じになっちゃいましたけれど…。

e0033570_21500528.jpg一度は挫折した女性主人公が、再起してゴジラに立ち向かうというプロットは「ゴジラ×メガギラス/G消滅作戦」と類似。監督の趣味なんでしょうか。
もっとも「×メガギラス」のヒロイン辻森桐子は、自力で何とかそれを克服した成熟した大人の女性、として描写されていたのに対し、本作の家城茜はまだまだ未熟なキャラクターとして扱われています。

凄く二次元的なというか、平たく言ってしまえばアニメでよく見られる美少女戦士の実写版といった趣きで、彼女が操縦する”三式機龍(=メカゴジラ)”もヒーローロボット風の演出が目立ち、これは邦画史上初のロボットアニメの実写化と言えるのかも知れません。

お話はディティールの甘さがあったりもしますが、時間経過の表現も上手くて飽きさせませんし、とにかく格好良い”画”は満載。大島ミチルの音楽もそれを盛り立てます。
そして何といっても釈由美子の格好良さ。
リアリティもへったくれもないキャラではありますが、彼女はひたすらロボットアニメの美少女戦士に徹していて、これが見事にハマっているのです。これは本人の資質に依るところ大なんでしょうね。

<過去記事>
https://odin2099.exblog.jp/14652828/




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by odin2099 | 2018-05-01 20:37 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_18585138.jpg「渡辺宙明特集ヒーローオーケストラ/昭和の子どもたちへ」に続いて二週連続でオーケストラ・トリプティークのコンサートへやってきました。
回を重ねて今回が6回目となる「伊福部昭百年紀」、実行委員長が中野昭慶(怪我のため欠席)、副委員長が樋口真嗣、司会が小林淳――一向に上手くなりませんねえ(苦笑)、手作り感はありますが――(アシスタント:河内春香)。
演奏はもちろんオーケストラ・トリプティークの皆さん、指揮は常任指揮者の水戸博之、会場は北とぴあのさくらホールとなりました。

第一部は「怪獣大戦争」組曲から開幕。
続いて「ゴジラVSモスラ」組曲、ゲストの宝田明指揮による「ゴジラのテーマ」、更に「オマージュ宝田明(Hommage a’ A.T.)」と題した組曲を編み、「緯度ゼロ大作戦」「暗黒街の顔役」「二人の息子」「コタンの口笛」「忠臣蔵」そして「ゴジラよりメインタイトル」をメドレーで演奏。

「怪獣大戦争マーチ」と「メーサーマーチ」は圧巻。こういう曲(だけじゃないですが)を生のオーケストラで聴くと嬉しくなります。
御年84歳になる宝田さんは、相変わらず背筋がピシッと伸びていて格好良いですね。
しかしトークの方はピントがずれていたり、妙な間があったり、それに指揮ぶりも…。
殊にその後に正当な「ゴジラ・タイトル」を演奏するというのは公開処刑に近いような気が……。

e0033570_18593120.jpg第二部は「わんぱく王子の大蛇退治」組曲
珍しい東映動画の長編漫画映画作品で、既に交響組曲も編まれていますが、それとは別にオリジナルスコアを復元したものだそうです。
多種多様な、華麗なる音楽絵巻。オーケストラに皆さんにとっても難易度の高いプログラムだったと思いますが、目の前に日本神話の世界が甦りました。

アンコールは「アメノウズメの踊り」、「メーサーマーチ」、それに「怪獣大戦争マーチ」の3曲。
大迫力でした。

今回は何故か睡魔に襲われ、所々記憶があやふやな箇所もあったりしたのですが、やはり生のオーケストラは良いもんです。
まだ正式発表はないですが、アンケートを見ると今後は冨田勲のコンサートも企画されてる由。これからのオーケストラ・トリプティークのコンサートも益々楽しみです。

追伸、今回も客席に宙明先生のお姿が。
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≪≪過去の「伊福部昭百年紀」コンサート≫

伊福部昭 百年紀 コンサートシリーズVol.1
伊福部昭 百年紀 コンサートシリーズVol.2
伊福部昭 百年紀 コンサートシリーズVol.3
伊福部昭 百年紀 Vol.4/十年祭に寄せて
伊福部昭 百年紀 Vol.5




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by odin2099 | 2018-04-30 19:12 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
1969年12月に始まった<東宝チャンピオンまつり>、翌年3月の第二回興行の柱となったのはこの作品。
年三回興行全てに新作をアタッチするのは不可能。新作は年一本で、残り二回はリバイバルで乗り切る。
その第一弾に選ばれたのが「キングコング対ゴジラ」でした。

e0033570_19411116.jpgタイトル前にいきなりクライマックスのゴジラとコングの激突シーンを持ってきて本編スタート。掴みはOK、というワケですね。
そして物語はハイテンポでサクサク進みます。
流石オリジナル公開版から20分以上もカットした短縮版、トータル上映時間は74分とタイトですから当たり前といえば当たり前。枝葉を削っちゃってるのでキャラクターの相関関係やらお話やらは多少わかりにくくはなってますが、その分二大怪獣の対決ムードは高まっているかも。

再三書いてますけど、この映画って世間で絶賛されてるほど面白いとは思ってないのは、人間側のドラマが濃すぎてかつコメディ色が強すぎるからというのも理由ですが、本編を容赦なくバサバサ切ってるからこちらの要素も薄められ、ある意味ではオリジナル版よりも愉しめたりして。

ところでこの作品ではパシフィック製薬とセントラル製薬(ネーミングはプロ野球のリーグのもじりだそうで)の企業対決というものが裏で描かれてますけど、なまじっか「キングコングのスポンサーです」なんて名乗ってしまっただけに、パシフィック製薬への風当たりは強く、またコングの被害者から訴えられそうですね。
で、セントラル製薬が漁夫の利を得てライバルに圧勝する…かどうかはさておき、作品世界で一番得したのは佐原健二が務める会社でしょう。
「鋼より頑丈で絹糸よりしなやか」、この効果は絶大でしたからねえ。

来年にはレジェンダリー版「ゴジラVSコング」が見られそうですが、この作品とは似ても似つかぬものになるでしょうけど、それはそれで期待したいところです。

【ひとこと】
そういや熱海城ってきちんと訪れたこと、なかったなあ。
ちっちゃい頃に前を通りがかっただけだったかな?
中に入ったという記憶はないんだけどなあ。今度覗いて見ようかな。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-03-09 19:44 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
神聖不可侵な「ゴジラ」第一作。部分的ながらその一作目をなかったことにして作られているのがこの作品で、誕生から46年、シリーズ24作目にして初の快挙。
といっても流石に完全否定には至らず、1954年に東京にゴジラは現れたものの、オキシジェンデストロイヤーは存在せず、よってゴジラも退治されることなくその後も1966年、1996年と出現。その結果日本の首都は大阪へと移転し、併せて原発の永久放棄を決めた、という世界観での物語となっている。

ゴジラと対決するメガギラスは、純粋な新怪獣ではなく「空の大怪獣ラドン」に登場したメガヌロンを母体とし、それが成虫メガニューラ、そして進化型のメガギラスへと変貌を遂げるという設定。
群れでゴジラを襲い、進化後もゴジラに対して善戦するが、物語の一方の主役とはなり得ていない。
ゴジラに対して蹴りをつけるのは、復讐に燃えるヒロイン、辻森桐子だからだ。

e0033570_09074778.jpg実際クライマックスは、ゴジラ抹殺兵器であるディメンションタイドを撃つために、危険を顧みずゴジラに立ち向かう桐子の姿であり、メガギラスとの戦いはディメンションタイドのシステムトラブルをリカバリーして発射体制に持ち込むまでの時間稼ぎとしての扱いでしかない。
そしてこの発射に至るまでのシークエンスが、田中美里、谷原章介の熱演、それに大島ミチルの音楽と相俟ってシリーズでも屈指の盛り上がりを見せている。

無駄のないストーリー展開、水没した渋谷の強烈なビジュアル、それに音楽と、作品そのものもシリーズでは上位に来る快作。
伊福部メロディは流れるものの、所謂「ゴジラのテーマ(ゴジラ・タイトル)」ではなく、俗に「ゴジラの恐怖」と呼ばれるフレーズのみなのも異彩を放っている。
女性が主役なのも新機軸だ。

ただ、個人的には田中美里の固い演技は好きではないのだが…。

<過去記事>
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by odin2099 | 2018-02-12 09:10 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
いきなりビキニのお姉さんが出てきて度肝を抜かれるが、これがなかなか見事な作品世界への導入部にもなってる往年の東宝特撮映画の一本。
旧日本海軍の生き残りが南海の孤島で密かに超兵器を作り上げていた、という設定で物語を転がしていくには、この映画が製作された1963年はギリギリのところだろう。
1995年に作られたOVA「新海底軍艦」はかなり設定いじくっていたし。

余談になるけれど、OVAが作られたのは架空戦記モノがブームになっていた頃だったけれど、その時にこちらをそのまんまリメイクしたら、それなりに人気が出たような気がする…。

e0033570_21181721.jpg高島忠夫と藤木悠コンビを主人公に、ヒロインに清楚な藤山陽子を配し、小泉博が割とクールな役どころを務め、その脇で佐原健二や平田昭彦が胡散臭いキャラで右往左往し、途中から満を持して登場したコワモテ田崎潤が演じるゴリゴリの狂信的軍人が場を掻っ攫うかと思いきや、最後には高貴で妖艶な小林哲子の女帝が全てを持って行くという、黄金期の東宝映画陣の層の厚さを感じさせるのだけれども、久しぶりに見直してみたら、あれあれ?なんか面白くないなあ、この映画。
約90分の映画だけど、主役メカ「海底軍艦」轟天号がお話の中心になるのが30分後だし、本格的に出撃するのはラスト20分。
しかも轟天号って空飛んだり海中に潜ったりはするものの、その実、戦闘能力は結構未知数だし、ぶっちゃけロクに活躍もしない。
対するムウ帝国の守護神マンダも見掛け倒しで、活劇としては見せ場がかなーり少ないのだ。

なので導入部に感じたワクワク感が持続した状態、一種のトランス状態みたいな感じで最後まで完走できれば血沸き肉躍る冒険活劇を堪能した気分を味わえるのだけれど、どっか途中で一瞬でも気が緩むとたちまち夢から醒めてしまうのかもしれない。
まあ特撮映画、SF映画なんてものは、そもそも一夜の夢物語に過ぎないのだから、寝て醒めてしまえばそれまで、と言えるのだろうけれど。

<過去記事>
http://odin2099.exblog.jp/7264347/




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by odin2099 | 2018-02-09 21:08 |  映画感想<カ行> | Trackback | Comments(0)
e0033570_19213607.jpg大ヒットした「シン・ゴジラ」に続くのは、全く意表を突いたアニメ版ゴジラ!
以前アメリカでは二度に亘ってアニメ版ゴジラのTVシリーズが放送されたことがあったが、日本国内で本格的にアニメ化されるのは初めてのこと。しかも三部作の第一弾というのだから恐れ入る。

ゴジラをはじめとする怪獣たちに蹂躙され、相次いで遭遇した二種の宇宙人の協力を得て、地球を脱出した人類たち。だが移住可能な惑星は見つからず、地球へと戻る羽目に。その間に地球上では2万年もの時が経っていた。
しかしそこは変わらずゴジラの支配する地だった。奪われた故郷を取り戻すべく、生き残った人類とゴジラとの戦いが再び繰り広げられる。

e0033570_19215628.jpg実写との差別化を図るという意味で未来世界を舞台にしたのはわからないでもないが、その世界にゴジラが存在している意義が見出せない。単に今まで(予算やスケジュール、技術的な問題などによる)制約があって描けなかった珍しいシチュエーションを作り出し、そこにゴジラを放り込めば目新しさが出るだろうと思ったのでなければいいのだが。

また二種類の異星人と共存しているというだけでも盛り込み過ぎな感があるが、出てくる人物が多く、しかも主人公を含めてあまり個性を発揮できる場が用意されていないので、見ていて誰が誰でどういう立場なのかが混乱する。
大体日本人と外国人でさえ描き分けられていないのに、そこへ異星人を混ぜるのは無謀な試みだろう(アニメの限界でもあるが)。これが実写で、生身の人間が演じるなり、特殊な加工を施したクリーチャーが出てくるのならば少なくてもビジュアル的には識別しやすいのだろうが。

e0033570_19222814.jpgSFアニメを見たなという気にはなるが、最後まで「ゴジラ映画」を見たな、という気分にはならなかった。
ゴジラに生物らしさがなく、金属の塊が動いているかのようにしか感じられなかったこともその理由の一つである。

ともあれこれは三部作の第一弾。残り二作を経て完結するまで論評は差し控えたい。

続編「GODOZILLA/決戦機動増殖都市」は来年5月公開。完結編となる第三弾も来年中の公開となるか?
そうなれば再来年――2019年に公開予定のレジェンダリー版「GODZILLA」の続編とはバッティングしないで棲み分けが可能になるだろうが。
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by odin2099 | 2017-11-19 19:27 |  映画感想<カ行> | Trackback(2) | Comments(2)

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